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〘1530㌻〙

第1章

1 テコアの牧者ぼくしゃうちなるアモスのことば これはユダのわうウジヤの イスラエルのわうヨアシのヤラベアムの 地震ぢしんの二ねん前󠄃まへかれしめされたるものにてイスラエルのこといへるなり そのことばいは

2 ヱホバ、シオンより呼號よばはりエルサレムよりこゑいだしたまふ 牧者ぼくしゃ牧塲まきばなげきカルメルのいただき

3 ヱホバかくいひたまふ ダマスコはみつつみあり よつつみあればわれかならずこればつしてゆるさじ すなはかれらはくろがね打禾車うちぐるまをもてギレアデをうて 4 われハザエルのいへ遣󠄃おくりベネハダデの宮殿みや〳〵やか 5 われダマスコのくわんくだきアベンのたにうちよりその居民きよみんたちのぞきベテエデンのうちよりわうつゑものたちのぞかん スリアのたみとらへられてキルにゆかん ヱホバこれを

6 ヱホバかくいひたまふ ガザはみつつみあり よつつみあればわれかならずこればつしてゆるさじ すなはかれらは俘囚とりこをことごとくひきゆきてこれをエドムにわたせり 7 われガザの石垣いしがきうち遣󠄃おく一切すべて殿とのやか 8 われアシドドのうちよりその居民きよみんたちのぞきアシケロンのうちよりわうつゑもの絕除たちのぞかん われまたかへしてエクロンをうたん ペリシテびと遺󠄃のこれるものほろぶべし しゆヱホバこれを

9 ヱホバかくいひたまふ ツロはみつつみあり よつつみあればわれかならずこればつしてゆるさじ すなはかれらは俘囚とりこをことごとくエドムにわたしまた兄弟きやうだい契󠄅約けいやくわすれたり 10 われツロの石垣いしがきうち遣󠄃おく一切すべて殿とのやか

 1530㌻ 
11 ヱホバかくいひたまふ エドムはみつつみあり よつつみあればわれかならずこればつしてゆるさじ すなはかれつるぎをもてその兄弟きやうだい追󠄃全󠄃まつた憐憫あはれみ情󠄃じやうつねいかりてひと害󠄅がいながくその憤恨いきどほりをたくはへたり 12 われテマンに遣󠄃おくりポヅラの一切すべて殿とのやか

13 ヱホバかくいひたまふ アンモンの人々ひと〴〵みつつみあり よつつみあればわれかならずこればつしてゆるさじ すなはかれらはその國境くにざかひひろめんとてギレアデのはらめる婦󠄃をんなさきたり 14 われラバの石垣いしがきうちはなちその一切すべて殿とのやかこれ戰鬪たたかひ吶喊ときこゑをもてされ暴風おほかぜ旋風つむじかぜをもてされん 15 かれらのわうはその牧伯つかさども諸共もろともとらへられてゆかん ヱホバこれを

第2章

1 ヱホバかくいひたまふ モアブはみつつみあり よつつみあればわれかならずこればつしてゆるさじ すなはかれはエドムのわうほねやき灰󠄃はひとなせり〘1171㌻〙 2 われモアブに遣󠄃おくりケリオテの一切すべて殿とのやかん モアブは噪擾さわぎ吶喊ときこゑ喇叭らつぱ音󠄃おとうちしな 3 われそのうちより審判󠄄長さばきつかさ絕除たちのぞきそのすべて牧伯つかさこれとともにころさん ヱホバはこれを

4 ヱホバかくいひたまふ ユダはみつつみあり よつつみあればわれかならずこればつしてゆるさじ すなはかれらはヱホバの律法おきてかろんじその法度のりまもらずその先祖せんぞしたがひしいつはりものまどはさる 5 われユダに遣󠄃おくりエルサレムのすべて殿とのやか

6 ヱホバかくいひたまふ イスラエルはみつつみあり よつつみあればわれかならずこればつしてゆるさじ すなはかれらは義者ただしきものかねのために貧󠄃者まづしきものくつ一足いつそくのために
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7 かれらは弱󠄃よわものかしらちりのあらんことをあへぎてもとやはらかきもの道󠄃みちまぐ又󠄂また父󠄃子ふしとも一人ひとり女子をなごゆきわが聖󠄄名きよきなけが 8 かれらはしちれる衣服󠄃きもの一切すべてだんかたはらきてそのうへばつきんをもてたるさけをそのかみいへ

9 さきわれはアモリびとかれらの前󠄃まへたちたり アモリびとはそのたかきこと香柏かうはくのごとくそのつよきことかしのごとくなりしがわれそのうへしたとをほろぼしたり 10 われなんぢらをエジプトのよりたづさへのぼり四十ねんのあひだ荒野あれのにおいてなんぢらを導󠄃みちび終󠄃つひにアモリびとなんぢらにさせたり 11 われなんぢらの子等こどもうちより預言者よげんしやおこなんぢらの少者わかきものうちよりナザレびとおこしたり イスラエルの子孫ひと〴〵しかるにあらずや ヱホバこれを 12 しかるになんぢらはナザレびとさけませ預言者よげんしやめいじて預言よげんするなかれといへ

13 われ麥束むぎたば積滿つみみたせるくるまものあつするがごとくなんぢらをあつせん 14 そのとき疾走者とくはしるもの逃󠄄にぐるにいとまあらず つよものもそのちからほどこすを勇士ゆうしおのれ生命いのちすくふことあたはず 15 ゆみものたつことを足駛あしばやものみづかすくあたはず むまれるものおのれ生命いのちすくふことあたはず 16 勇士ゆうしうち心剛こころつよものもそのにははだかにて逃󠄄にげん ヱホバこれを

第3章

1 イスラエルの子孫ひと〴〵よヱホバがなんぢらにむかひていふところがエジプトのより導󠄃みちびのぼりし全󠄃家ぜんかにむかひていふところのこのことば 2 もろ〳〵やからうちにてわれただなんぢ而已のみれり このゆゑわれなんぢらのもろ〳〵つみのためになんぢらをばつせん 3 二人ふたりもし相會あひくわいせずばいかともあるかんや 4 獅子しゝもしものあらずばあにはやしうちほえんや たけき獅子しゝもしものつかまずばあにその穴󠄄あなよりこゑいださんや〘1172㌻〙
 1532㌻ 
5 もしわなまうけなくばとりあにれるあみにかからんや あみもしなにるところもくばあによりあがらんや 6 まちにて喇叭らつぱかばたみおどらかざらんや まち災禍わざはひのおこるはヱホバのこれをくだたまふならずや 7 それしゆヱホバはそのかくれたることをそのしもべなる預言者よげんしやつたへずしては何事なにごとをもなしたまはざるなり 8 獅子しゝたれおそれざらんや しゆヱホバ言語ものいひたまふ たれ預言よげんせざらんや

9 アシドドの一切すべて殿とのつたへエジプトの一切すべて殿とののべ汝等なんぢらサマリヤの山々やま〳〵あつまりそのうちにあるおほいなる紛亂みだれその中間なかにおこなはるる虐󠄃遇󠄃しへたげ 10 ヱホバいひたまふ かれらは正義ただしきをおこなふことをしら虐󠄃しへたとりものうばひたるものとをその宮殿みや〳〵積蓄つみたくは 11 このゆゑしゆヱホバかくいひたまふ てきありてこのくにせめかこみなんぢ權力ちからなんぢよりとりおろさん なんぢ一切すべて殿とのかすめらるべし 12 ヱホバかくいひたまふ 牧羊者ひつじかひ獅子しゝくちよりひつじ兩足もろあしあるひはかたみゝとりかへしるのみ サマリヤにおいとこすみまたはダマスコにしきいすするイスラエルの子孫ひと〴〵もそのすくはるることかくのごとくならん

13 萬軍ばんぐんかみ しゆヱホバかくいひたまふ なんぢきゝてヤコブのいへあかしせよ 14 われイスラエルのもろ〳〵つみばつするにはベテルのだんばつせん そのだんつのをれおつべし 15 われまたふゆいへおよびなついへをうたん 象牙ざうげいへほろびおほきなるいへうせん ヱホバこれを

第4章

1 バシヤンのうしどもなんぢこのことばなんぢらはサマリヤのやま弱󠄃者よわきもの虐󠄃しへた貧󠄃者まづしきものあつ又󠄂またそのしゆにむかひてこゝもちきたりてわれらにのませよと 2 しゆヱホバおのれ聖󠄄きよきちかひてなんぢらのうへのぞむ そのにはひとなんぢらをはりにかけ汝等なんぢら遺󠄃餘者のこりのもの釣魚鈎うをつりばりにかけてひきいださん 3 なんぢらは各々おの〳〵その前󠄃まへなる石垣いしがき破壞やぶれたるところより奔出はせいでてハルモンに逃󠄄徃にげゆかん ヱホバこれを

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4 なんぢらベテルにゆきつみをかしギルガルにゆき益々ます〳〵おほくつみをか朝󠄃あさごとになんぢらの犧牲いけにへたづさへゆけ 三日みつかごとになんぢらの什一じふいちたづさへゆけ 5 たねいれたるもの感謝かんしやさいさゝ願意󠄃こころよりする禮物そなへものめしてこれを吿示つげしめせ イスラエルの子孫ひと〴〵なんぢらはかくするをこのむなりとしゆヱホバいひたまふ

6 またわれなんぢらの一切すべてまちおいなんぢらのきよからしめなんぢらの一切すべてところにおいてなんぢらの食󠄃しよくとぼしからしめたり しかるになんぢらはわれかへらずとヱホバいひたま 7 またわれ收穫かりいれまでにはなほ三月みつきあるにあめをとどめてなんぢらにくださず かのまちにはあめふらしこのまちにはあめをふらさざりき この田圃たはたあめ かの田圃たはたあめずしてれたり〘1173㌻〙 8 ふたつみつまちほかひとつまちよろめきゆきてみづのめども飽󠄄あくことあたはず しかるになんぢらはわれかへらずとヱホバいひたまふ 9 われ枯死殼しひなせ朽腐穗くさりほとをもて汝等なんぢらうちなやませり またなんぢらの衆多おほくその葡萄園ぶだうばたけ無花果樹いちじくのき橄欖樹かんらんのきとはいなごこれを食󠄃くらへり しかるになんぢらはわれかへらずとヱホバいひたまふ 10 われなんぢらのうちにエジプトにごと疫病えきびやうをおこしつるぎをもてなんぢらのわかひところ又󠄂またなんぢらのむまうばひさりなんぢらのえい臭氣しうきをしてのぼりてなんぢらのはなうたしめたり しかるもなんぢらはわれかへらずとヱホバいひたまふ 11 われなんぢらのうちまちほろぼすことソドム、ゴモラをかみほろぼしたまひしごとくしたればなんぢらはほのほなかよりとりいだしたる燃柴もえさしのごとくなれり しかるもなんぢらはわれかへらずとヱホバいひたまふ

12 イスラエルよされわれかくなんぢおこなはん われこれなんぢおこなふべければイスラエルよなんぢかみ準備そなへをせよ 13 かれすなはやまつくりなしかぜつくいだひと思想おもひ如何いかなるをそのひとしめしまた晨光あけぼのをかへて黑暗󠄃くらやみとなし高處たかきところふみものなり その萬軍ばんぐんかみヱホバといふ
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第5章

1 イスラエルのいへなんぢらにむかひてのぶこのことばこれ哀歎かなしみうたなり 2 處女をとめイスラエルはたふれてまた起󠄃おきあがらずかれおのれ扑倒うちたふさる これたす起󠄃おこものなし 3 しゆヱホバかくいひたまふ イスラエルのいへにおいては前󠄃さきせんにんいでたるまちたゞひやくにんのみのこり前󠄃さきひやくにんいでたるまちたゞにんのみのこらん

4 ヱホバかくイスラエルのいへいひたまふ なんぢわれもとめよ さらばいくべし 5 ベテルをもとむるなかれ ギルガルにゆくなかれ ベエルシバにおもむなかれ ギルガルはかならとらへられゆきベテルはせん 6 なんぢらヱホバをもとめよ さらいくべし おそらくはヱホバのごとくにヨセフのいへおちくだりたまひてそのこれをやかん ベテルのためにこれをもの一人ひとりもあらじ 7 なんぢ公道󠄃おほやけ茵蔯いんちんへん正義ただしきなげすつるもの 8 昴宿ばうしゆくおよび參宿さんしゆく造󠄃つくかげへんじて朝󠄃あさとなしひる暗󠄃くらくしてよるとなしうみみづよびおもて溢󠄃あふれさするものもとめよ そのはヱホバといふ 9 かれ滅亡ほろび忽然たちまち强者つよきもののぞましむ 滅亡ほろびつひにしろのぞ

10 かれらはもんにありて勸戒いましむものにく正直ただしきもの忌嫌󠄃いみきら 11 なんぢらは貧󠄃まづしものふみつけむぎ贐物おくりものこれよりる このゆゑなんぢらは鑿石きりいしいへたてしといへどもそのうち住󠄃すむことあらじ うるはしき葡萄園ぶだうばたけつくりしといへどもそのさけのむことあらじ〘1174㌻〙 12 われなんぢらのとがおほなんぢらのつみおほいなり なんぢらはただしもの虐󠄃しへた賄賂まひなひもんにおいて貧󠄃まづしもの推抂おしま 13 このゆゑいまときかしこものもくこれあしときなればなり

14 なんぢぜんもとめよ あくもとめざれ らばなんぢいくべし またなんぢらがいふごとく萬軍ばんぐんかみヱホバなんぢらとともいまさん
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15 なんぢあくにくぜんあいもんにて公義ただしきたて萬軍ばんぐんかみヱホバあるひはヨセフの遺󠄃のこれるものあはれれみたまはん

16 是故このゆえしゆたる萬軍ばんぐんかみヱホバかくいひたまふ すべて街衢ちまたにてなくことあらん すべて大路おほぢにてひとかなしひかなかなしひかなよば又󠄂また農夫のうふよびきたりて哀哭なげかしめ啼女なきをんなまねきてなかしめん 17 またもろ〳〵葡萄園ぶだうばたけにもなくことあるべし われなんぢらのなか通󠄃とほるべければなり ヱホバこれをいひたまふ

18 ヱホバの望󠄇のぞものわざはひなるかな なんぢなにとてヱホバの望󠄇のぞむや これくらくしてひかりなし 19 ひと獅子しゝ前󠄃まへ逃󠄄のがれてくま遇󠄃又󠄂またいへにいりてそのかべつけへびかまるるにたり 20 ヱホバのくらくしてひかりなく暗󠄃やみにして耀かがやきなきにあらずや

21 われなんぢらの節󠄄筵いはひにくみかつ藐視いやしむ またなんぢらの集會しうくわいよろこばじ 22 なんぢわれ燔祭はんさいまたは素祭そさいさゝぐるともわれこれ受納󠄃うけいれじ なんぢらのこえたるこうし感謝かんしやさいわれこれを顧󠄃かへりみじ 23 なんぢらのうたこゑわが前󠄃まへなんぢらのこと音󠄃われこれをきか 24 公道󠄃おほやけみづのごとくに正義ただしきをつきざるかはのごとくにながれしめよ

25 イスラエルのいへなんぢらは四十ねん荒野あれのをりあひだ犧牲いけにへ供物そなへものわれさゝげたりしや 26 かへつてなんぢらはなんぢらのわうシクテを負󠄅にななんぢらの偶像ぐうざうキウンを負󠄅になへり これすなはなんぢらのかみとするほしにしてなんぢらのみづか造󠄃つくまうけしものなり 27 されわれなんぢらをダマスコのむかふうつさん 萬軍ばんぐんかみととなふるヱホバこれをいひたまふ

第6章

1 やすくしてシオンにものおもひわづらはずしてサマリヤのやまもの もろ〳〵くににて勝󠄃すぐれたるくになかなるきこたかくしてイスラエルのいへきしたがはるるものわざはひなるかな 2 カルネにわたりゆき彼處かしこよりおほハマテにいたりまたペリシテびとのガテにくだりてそれこのこくまさるや かれらの土地とちなんぢらの土地とちよりもおほいなるや
 1536㌻ 
3 汝等なんぢら災禍わざはひをもてなほ遠󠄄とほしと强暴きやうばう近󠄃ちかづけ 4 みづか象牙ざうげとこ寢臺ねだいうへのばむれうちより羔羊こひつじをりうちより犢牛こうしとり食󠄃くら〘1175㌻〙 5 こと音󠄃にあはせてうたさわぎダビデのごとくに樂器がくきつくいだ 6 大斝おほさかづきをもてさけもつとたふときあぶらりヨセフの艱難なやみうれへざるなり

7 このゆゑいま彼等かれらとらはれて俘囚人とらはれびと眞先まつさきたちゆかんかののばしたる者等ものどもさわぎこゑやむべし 8 萬軍ばんぐんかみヱホバいひたまふ しゆヱホバおのれさしちかへり われヤコブがほこ所󠄃ところもの忌嫌󠄃いみきらひその宮殿みや〳〵にくわれこのまちとそのなかみつものとをわたすべし 9 ひとついへに十にん遺󠄃のこりをるともみなしな 10 しかしてその親戚しんせきすなはちこれものその死骸しがいいへより運󠄃めぐびいださんとてこれとりあげまたそのいへおくひそものむかひてほかになほなんぢとともにものあるやとふときこたへて一人ひとりしといは此時このときかのひとまたいふべし もくせよヱホバのくちあぐることあるべからずと 11 よヱホバめいくだおほいなるいへうち墟址あれあととならしめちひさいへうち微塵みぢんとならしめたまふ

12 むまあにいはうへはしらんや ひとあにうしをもていはたがへすことをんや しかるになんぢらは公道󠄃おほやけどくへん正義ただしき茵蔯いんちんへんじたり 13 なんぢらは無物なきものよろこ我儕われら自分󠄃みづからちからをもてつのしにあらずやと 14 こゝをもて萬軍ばんぐんかみヱホバいひたまふ イスラエルのいへわれひとつくに起󠄃おこしてなんぢらにてきせしめん これはハマテのいりくちよりアラバのかはまでもなんぢらをなやまさん

第7章

1 しゆヱホバのわれしめしたまへるところかくのごとし すなはくさふたゝしやうずるときにあたりてかれいなご造󠄃つくりたまふ そのくさわうかりたるのちしやうじたるものなり 2 そのいなご靑物あをもの食󠄃盡くひつくししのちわれいへしゆヱホバよねがはくはゆるしたまへ ヤコブはちひさいかでかたつことをんと
 1537㌻ 
3 ヱホバそのおこなへることにつきてくいをなしわれこれをなさじといひたまふ

4 しゆヱホバのわれしめしたまへる所󠄃ところかくのごとし すなはしゆヱホバをもてばつせんとてよびたまひければ大淵おほわだきまた產業さんげふかんとす 5 ときわれいへしゆヱホバよねがはくはみたまへ ヤコブはちひさいかでかたつことをんと 6 ヱホバそのおこなへることにつきてくいをなしわれこれをなさじとしゆヱホバいひたまふ

7 またわれしめしたまへるところかくのごとし すなは準繩はかりなはをもてきづける石垣いしがきうへにヱホバちその準繩はかりなはとりたまふ 8 しかしてヱホバわれにむかひアモスなんぢなにるやといひたまひければ準繩はかりなはるとわれこたへしにしゆまたいひたまはくわれ準繩はかりなはわがたみイスラエルのなかまうわれふたゝかれらを見過󠄃みすぐしにせじ〘1176㌻〙 9 イサクの崇邱たかきところあらされイスラエルの聖󠄄所󠄃きよきところこぼたれん われつるぎをもちてヤラベアムのいへ起󠄃たちむかはん

10 ときにベテルの祭司さいしアマジヤ、イスラエルのわうヤラベアムに言遣󠄃いひつかはしけるはイスラエルのいへ眞中たゞなかにてアモスなんぢそむけり かれもろ〳〵ことばにはこのたふるあたはざるなり 11 すなはちアモスかくいへり ヤラベアムはつるぎによりてしなん イスラエルはかならとらへられてゆきてそのくにはなれんと 12 しかしてアマジヤ、アモスにいひけるは先見者せんけんしやなんぢゆきてユダの逃󠄄のが彼處かしこにて預言よげんしてなんぢ食󠄃物しよくもつ 13 されどベテルにてはかさねて預言よげんすべからず これわう聖󠄄所󠄃せいじよわうみやなればなり

14 アモスこたへてアマジヤにいひけるはわれ預言者よげんしやにあらず また預言者よげんしやにもあらわれ牧者ぼくしやなり くはつくものなりと 15 しかるにヱホバひつじしたが所󠄃ところよりわれゆきわがたみイスラエルに預言よげんせよとヱホバわれにのたまへり 16 いまヱホバのことばなんぢふイスラエルにむかひて預言よげんするなかれ イサクのいへにむかひてことばいだすなかれと
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17 このゆゑにヱホバかくいひたまふ なんぢつままちなかにて妓婦󠄃あそびめとなりなんぢ男子むすこ女子むすめつるぎたふなんぢなはをもて分󠄃わかたれん しかしてなんぢけがれたるにイスラエルはとらへられゆきてそのくにはなれん

第8章

1 しゆヱホバのわれしめしたまへるところかくのごとし すなはじゆくしたる果物くだものひとかごあり 2 ヱホバわれにむかひてアモスなんぢなにるやといひたまひければじゆくしたる果物くだものひとかごるとこたへしにヱホバわれいひたまはくわがたみイスラエルの終󠄃をはりいたれり われふたゝびかれらを見過󠄃みすぐしにせじ 3 しゆヱホバいひたまふ そのには宮殿みやうた哀哭なげきかはらん 死屍しかばねおびただしくあり ひとこれを遍󠄃あまねところ投棄なげすてもくせよ

4 なんぢあへぎて貧󠄃まづしきもの迫󠄃せまかつ困難者なやめるものほろぼものこれ 5 なんぢらは月朔ついたち何時いつ過󠄃去すぎさらんか 我等われら穀物こくもつうらんとす 安息日あんそくにち何時いつ過󠄃去すぎさらんか われ麥倉むぎぐらひらかんとす われらエパをちひさくしシケルをおほきくしにせ權衡はかりをもてあざむことをなし 6 ぎんをもていやしきものくつ一足いつそくをもて貧󠄃まづしものひかつ屑麥くづむぎうりいださんと 7 ヱホバ、ヤコブの榮光さかえさしちかひていひたまふ われかならず彼等かれら一切すべて行爲わざ何時いつまでもわすれじ 8 これがためにふるはざらんや住󠄃すめものみななげかざらんや みなかはのごとくふきあがらん エジプトのかはのごとくわきあがり又󠄂またしづまん 9 しゆヱホバいひたまふそのにはわれをして眞晝まひるぼつせしめをして白晝はくちう暗󠄃くらくならしめ〘1177㌻〙 10 なんぢらの節󠄄筵いはひ悲傷かなしみかはらせなんぢらのうたこと〴〵哀哭なげきかはらせ一切すべてひと麻󠄃布あさぬのこしまとはしめ一切すべてひといたゞきそらしめそのをして獨子ひとりごうしなへる哀傷かなしみのごとくならしめその終󠄃をはりをしてにがのごとくならしめん

 1539㌻ 
11 しゆヱホバいひたまふ いたらんとす そのときわれ饑饉ききんこのくににおくらん これはパンにとぼしきにあらみづかわくにあらず ヱホバのことばきくことの饑饉ききんなり 12 かれらはうみよりうみとさまよひあるきたよりひがしはせまはりてヱホバのことばもとめん されこれざるべし 13 そのにはうるはしき處女をとめわかをとこもともにかわきのためにたえいらん 14 かのサマリヤのつみさしちかひダンよなんぢかみくとひまたベエルシバのみちくといへ者等ものどもかならたふれん またおくることあらじ

第9章

1 われるにしゆだんうへたちいひたまはくはしらかしらうちしきみふるはせこれうちくだきて一切すべてひとかうべおちかからしめよ その遺󠄃のこれるものをばわれつるぎをもてころさん かれらの逃󠄄にぐもの逃󠄄にげおほすることをかれらののがるるものもたすからじ 2 假令たとひかれら陰府よみほりくだるともわれをもてこれ其處そこよりひきいださん 假令たとひかれらてんよぢのぼるともわれこれを其處そこよりひきおろさん 3 假令たとひかれらカルメルのいただきかくるるともわれこれをさがして其處そこよりひきいださん 假令たとひかれらうみそこかくれてわが逃󠄄のがるるともわれへびめいじて其處そこにてこれかましめん 4 假令たとひかれらそのてきとらはれゆくともわれつるぎめいじて其處そこにてこれころさしめん われかれらのうへわがそゝぎて災禍わざはひくださん 福祉さいはひくださじ

5 しゆたる萬軍ばんぐんのヱホバさはればけそのなか住󠄃ものみなかなしすなは全󠄃地ぜんちかはのごとくにふきあがりエジプトのかはのごとくにまたしづむなり 6 かれ樓閣ろうかくてんつく穹蒼きうさうもとゐうへゑまたうみみづよびおもてにこれをそゝぐなり そのをヱホバといふ

7 ヱホバいひたまふ イスラエルの子孫ひと〴〵われなんぢらをみることエテオピアびとみるがごとくするにあらずや われはイスラエルをエジプトのくによりペリシテびとをカフトルよりスリアびとをキルより導󠄃みちびきたりしにあらずや 8 わがしゆヱホバそのこのつみをかすところのくにそゝこれおもてよりほろぼたゝたゞわれはヤコブのいへこと〴〵くはほろぼさじ ヱホバこれを
 1540㌻ 
9 われすなはちめいくだふるひにてものふるふがごとくイスラエルのいへ萬國ばんこくうちにてふるはん 一粒ひとつぶおちざるべし 10 わがたみ罪人つみびとすなは災禍わざはひわれらにおよばずわれらにくだらじといひをる者等ものどもみなつるぎによりてしな
〘1178㌻〙
11 そのにはわれダビデのたふれたる幕屋まくやおこしその破壞やぶれ修繕つくろひその傾圯くづれたるをおこ古代いにしへのごとくにこれたてなほすべし 12 しかしてかれらはエドムの遺󠄃餘者のこれるものおよびわがをもてとなへらるる一切すべてたみこのことおこなふ ヱホバかくいふなり 13 ヱホバいたらんとす そのときにはたがへすもの刈者かるもの相繼あひつ葡萄ぶだうもの播種者たねまくもの相繼あひつがん また山々やま〳〵にはさけしたたをかみなとけながれん 14 われわがたみイスラエルの俘囚とらはれ返󠄄かへさん かれらはあれたる邑々まち〳〵たてなほして其處そこ住󠄃葡萄園ぶだうばたけつくりてそのさけ園圃はたけつくりてその食󠄃くらはん 15 われかれらをそのうゑつけん かれらはがこれにあたふるよりかさねてぬきとらるることあらじ なんぢかみヱホバこれを〘1179㌻〙
 1541㌻