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〘854㌻〙

第1章

1 ペルシヤわうクロスの元年ぐわんねんあたりヱホバさきにエレミヤのくちによりてつたへたまひしその聖󠄄言みことばなさんとてペルシヤわうクロスのこゝろ感動かんどうしたまひければわうすなはち宣命みことのりをつたへ詔書せうしよいだしてあまねこくちう吿示つげしめしていは 2 ペルシヤわうクロスかくてんかみヱホバ地上ちじやう諸國しよこくわれたまへり そのいへをユダのヱルサレムにたつることをわれめい 3 およなんぢらのうちもしそのたみたるものあらばそのかみたすけてユダのヱルサレムにのぼりゆきヱルサレムなるイスラエルのかみヱホバのいへたつることをせよ かれかみにましませり 4 そのたみにして生存いきのこれる者等ものどもやどりをるところ人々ひと〴〵これ金銀きんぎん貨財くわざい家畜かちくあたへてたすくべし そのほかにまたヱルサレムなるかみいへのためにもの誠意󠄃まごころよりささぐべしと

5 こゝにユダとベニヤミンの宗家そうけちやう祭司さいしレビびとなどすべかみにそのこゝろ感動かんどうせられし者等ものどもヱルサレムなるヱホバのいへたてんとて起󠄃たちおこれり 6 その周󠄃圍まはり人々ひと〴〵みなぎんうつは黄金わうごん貨財くわざい家畜かちくおよび寳物はうもつあたへてこれちからをそへこのほかにまた各種もろ〳〵もの誠意󠄃まごころよりさゝげたり 7 クロスわうまたネブカデネザルが前󠄃さきにヱルサレムよりたづさいだしておのれかみいへ納󠄃をさめたりしヱホバのいへ器皿うつはものとりいだせり 8 すなはちペルシヤわうクロス庫官くらづかさミテレダテのをもてこれとりいだしてユダの牧伯つかさセシバザルにかぞ交付わたせり 9 そのかずかくのごとし きんさら三十 ぎんさらせん 小刀こがたな二十九 10 きん大斝おほさかづき三十、二とうぎん大斝おほさかづきひやく十 そのほか器具󠄄うつはものせん 11 金銀きんぎん器皿うつはものあはせて五せんひやくありしがセシバザル俘擄人とらはれびとをバビロンよりヱルサレムにのぼりしときこれをことごとくたづさへのぼれり
 854㌻ 

第2章

1 徃昔むかしバビロンのわうネブカデネザルにとらへられバビロンに遷󠄇うつされたるもののうち俘囚とらはれをゆるされてヱルサレムおよびユダにのぼりおのおのおのれまちかへりしこのしうものごと 2 これみなゼルバベル、ヱシユア、ネヘミヤ、セラヤ、レエラヤ、モルデカイ、ビルシヤン、ミスパル、ビグワイ、レホム、バアナしたがきたれり
  そのイスラエルのたみ人數にんかずかくのごとし
3 パロシの子孫しそんせんひやく七十二にん 4 シパテヤの子孫しそんびやく七十二にん 5 アラの子孫しそんひやく七十五にん 6 ヱシユアとヨアブのやからたるパハテモアブの子孫しそんせんぴやく十二にん 7 エラムの子孫しそんせんひやく五十四にん〘659㌻〙 8 ザツトの子孫しそんひやく四十五にん 9 ザツカイの子孫しそんひやく六十にん 10 バニの子孫しそんぴやく四十二にん 11 ベバイの子孫しそんぴやく二十三にん 12 アズガデの子孫しそんせんひやく二十二にん 13 アドニカムの子孫しそんぴやく六十六にん 14 ビグワイの子孫しそんせん五十六にん 15 アデンの子孫しそんひやく五十四にん 16 ヒゼキヤのいへのアテルの子孫しそん九十八にん 17 ベザイの子孫しそんびやく二十三にん 18 ヨラの子孫しそんひやく十二にん 19 ハシユムの子孫しそんひやく二十三にん 20 ギバルの子孫しそん九十五にん 21 ベテレヘムの子孫しそんひやく二十三にん 22 ネトパのひと五十六にん 23 アナトテのひとひやく二十八にん 24 アズマウテのたみ四十二にん 25 キリアテヤリム、ケピラおよびベエロテのたみひやく四十三にん 26 ラマおよびゲバのたみぴやく二十一にん 27 ミクマシのひとひやく二十二にん 28 ベテルおよびアイのひとひやく二十三にん 29 ネボのたみ五十二にん 30 マグビシのたみひやく五十六にん 31 ほかのエラムのたみせんひやく五十四にん 32 ハリムのたみびやく二十にん 33 ロド、ハデデおよびオノのたみひやく二十五にん 34 ヱリコのたみびやく四十五にん 35 セナアのたみぜんぴやく三十にん

36 祭司さいしはヱシユアのいへのヱダヤの子孫しそんひやく七十三にん 37 インメルの子孫しそんせん五十二にん 38 パシュルの子孫しそんせんひやく四十七にん
 855㌻ 
39 ハリムの子孫しそんせん十七にん

40 レビびとはホダヤの子等こどもヱシユアとカデミエルの子孫しそん七十四にん 41 謳歌者うたうたふものはアサフの子孫しそんひやく二十八にん 42 もんまももの子孫しそんはシヤルムの子孫しそんアテルの子孫しそんタルモンの子孫しそんアツクブの子孫しそんハテタの子孫しそんシヨバイの子孫しそんあはせてひやく三十九にん

43 ネテニびとはヂハの子孫しそんハスパの子孫しそんタバオテの子孫しそん 44 ケロスの子孫しそんシアハの子孫しそんパドンの子孫しそん 45 レバナの子孫しそんハガバの子孫しそんアツクブの子孫しそん 46 ハガブの子孫しそんシヤルマイの子孫しそんハナンの子孫しそん 47 ギデルの子孫しそんガハルの子孫しそんレアヤの子孫しそん 48 レヂンの子孫しそんネコダの子孫しそんガザムの子孫しそん 49 ウザの子孫しそんパセアの子孫しそんベサイの子孫しそん 50 アスナの子孫しそんメウニムの子孫しそんネフシムの子孫しそん 51 バクブクの子孫しそんハクパの子孫しそんハルホルの子孫しそん 52 バヅリテの子孫しそんメヒダの子孫しそんハルシヤの子孫しそん 53 バルコスの子孫しそんシセラの子孫しそんテマの子孫しそん 54 ネヂアの子孫しそんハテパの子孫しそんとうなり

55 ソロモンのしもべたりし者等ものども子孫しそんすなはちソタイの子孫しそんハッソペレテの子孫しそんペリダの子孫しそん 56 ヤアラの子孫しそんダルコンの子孫しそんギデルの子孫しそん 57 シパテヤの子孫しそんハッテルの子孫しそんポケレテハツゼバイムの子孫しそんアミの子孫しそん〘660㌻〙 58 ネテニびととソロモンのしもべたりし者等ものども子孫しそんとはあはせせて三びやく九十二にん

59 またテルメラ、テルハレサ、ケルブ、アダンおよびインメルよりのぼきたれるものありしがその宗家そうかちやうとその血統ちすぢとをしめしてイスラエルのものなるをあきらかにすることをざりき 60 これすなはちデラヤの子孫しそんトビヤの子孫しそんネコダの子孫しそんにしてあはせて六ぴやく五十二にん 61 祭司さいし子孫しそんたるものうちにハバヤの子孫しそんハッコヅの子孫しそんバルジライの子孫しそんあり バルジライはギレアデびとバルジライのむすめつまめとりてそのなのりしなり
 856㌻ 
62 是等これらもの譜系なふみのせたる者等ものどもうちにおのが尋󠄃たづねたれどもあらざりき ゆゑけがれたるものとして祭司さいしうちよりのぞかれたり 63 テルシヤタはこれつげてウリムとトンミムをおぶ祭司さいしおこるまでは至聖󠄄物いときよきもの食󠄃くらふべからずといへ

64 會衆くわいしうあはせて四まんせんびやく六十にん 65 このほかにそのしもべしもめせんびやく三十七にん 謳歌うたうたふをとこをんなひやくにんあり 66 そのむまひやく三十六ひき そのひやく四十五ひき 67 その駱駝らくだひやく三十五ひき 驢馬ろばせんひやく二十ひき

68 宗家そうかちやうすうにんヱルサレムなるヱホバのいへにいたるにおよびてヱホバのいへをそのもとところたてんとてもの誠意󠄃まごころよりさゝげたり 69 すなはちそのちからにしたがひて工事こうじのためにくら納󠄃をさめしものきんまんせんダリクぎんせんぎん祭司さいし衣服󠄃ころもひやくかさねなりき

70 祭司さいしレビびと民等たみども謳歌者うたうたふものもんまもものおよびネテニ人等びとたちその邑々まち〳〵住󠄃一切すべてのイスラエルびとその邑々まち〳〵住󠄃すめ

第3章

1 イスラエルの子孫ひと〴〵かくその邑々まち〳〵住󠄃居すみをりしが七ぐわついたりてたみ一人いちにんのごとくにヱルサレムにあつまれり 2 こゝおいてヨザダクのヱシユアとその兄弟きやうだいなる祭司さいしたちおよびシヤルテルのゼルバベルとその兄弟きやうだいどもたちおこりてイスラエルのかみだんきづけり これかみひとモーセの律法おきてしるされたる所󠄃ところしたがひてそのうへ燔祭はんさいさゝげんとてなりき 3 彼等かれらだんをそのもとところまうけたり これ國々くに〴〵たみおそれしがゆゑなり しかしてそのうへにて燔祭はんさいをヱホバにさゝ朝󠄃夕あさゆふにこれをさゝ 4 またそのしるされたる所󠄃ところしたがひて結茅節󠄄かりほずまひのいはひおこな每日まいにち分󠄃ぶんかんがへてのりてらかずのごとくに日々ひび燔祭はんさいさゝげたり 5 これよりのちつね燔祭はんさいおよび月朔ついたちとヱホバの一切すべてのきよき節󠄄會せちゑとにもちゐる供物そなへものならびにひと誠意󠄃まごころよりヱホバにたてまつる供物そなへものさゝぐることをす 6 すなはち七ぐわつの一じつよりして燔祭はんさいをヱホバにさゝぐることをはじめけるがヱホバの殿みや基礎いしずゑいますゑざりき〘661㌻〙
 857㌻ 
7 こゝにおいて石工いしだくみ木工こだくみかね交付わたしまたシドンとツロのもの食󠄃物くひもの飮物のみものおよびあぶらあたへてペルシヤのわうクロスの允准ゆるしにしたがひてレバノンよりヨツパのうみ香柏かうはく運󠄃めぐばしめたり

8 かくてヱルサレムよりかみいへかへりたるつぎとし二月ふたつきにシヤルテルのゼルバベル、ヨザダクのヱシユアおよびその兄弟きやうだいたるほか祭司さいしレビびとなどすべ俘囚とらはれをゆるされてヱルサレムにかへりし者等ものどもはじめ二十さい以上いじやうのレビびとたててヱホバのいへ工事こうじかんとくせしむ 9 こゝおいてユダの子等こらなるヱシユアとその子等こらおよび兄弟きやうだいカデミエルとその子等こらひとしくたちかみいへ工人こうじんかんとくせり ヘナダデの子等こらおよびその子等こら兄弟きやうだいなどのレビびとしか 10 かくて建築者いへづくりヱホバの殿みや基礎いしづゑすうとき祭司さいしたち禮服󠄃れいふく喇叭らつぱりアサフの子孫しそんたるレビびと鐃鈸ねうはちりイスラエルのわうダビデののりしたがひてヱホバを讃美さんび 11 彼等かれら班列くみにしたがひて諸共もろともうたうたひてヱホバをめかつたゝへヱホバはめぐみふかくその矜恤あはれみ永遠󠄄とこしなへにたゆることなければなりといへり そのヱホバを讃美さんびするときたみみなおほごゑをあげてよばはれり ヱホバのいへ基礎いしずゑすうればなり 12 されど祭司さいしレビびと宗家そうかちやうなどうち以前󠄃さきいへたりし老人おいびとありけるがいまこのいへ基礎いしずゑをその前󠄃まへすうるをおほこゑはなちてなけり また喜悅よろこびのためにこゑをあげてよばはるものおほかりき 13 こゝをもて人衆ひと〴〵たみよろこびてよばはるこゑたみこゑとをきゝわくることをざりき そはたみおほごゑよばはりさけびければそのこゑ遠󠄄とほくまできこえわたりたればなり

第4章

1 こゝにユダとベニヤミンのてきたる者等ものどもかの俘囚とらはれよりかへきたりし人々ひと〴〵イスラエルのかみヱホバのために殿みやたつると 2 すなはちゼルバベルと宗家そうか長等ちゃうなどもといたりてこれいひけるは我儕われらをして汝等なんぢらともこれたてしめよ われらはなんぢらとおなじくなんぢらのかみもとむ アッスリヤのわうエサルハドンが我儕われらこゝたづさへのぼりしより以來このかたわれらはこれに犧牲いけにへさゝぐるなりと
 858㌻ 
3 しかるにゼルバベル、ヱシユアおよびそのほかのイスラエルの宗家そうかちやうこれになんぢらはわれらのかみいへたつることにあづかるべからず 我儕われらひとりみづからイスラエルのかみヱホバのためにたつることをべし これペルシヤのわうクロスわうわれらにめいぜし所󠄃ところなりと 4 こゝおいてそのたみユダのたみ弱󠄃よわらせてその建築けんちくさまた 5 これはか所󠄃ところやぶらんためにくわん賄賂まひなひしてこれてきせしむペルシヤわうクロスのにあるよりペルシヤわうダリヨスの治世ぢせいまでつねしか〘662㌻〙 6 アハシユエロスの治世ぢせいすなはちその治世ぢせいはじめかれへうたてまつりてユダとヱルサレムのたみしひうつたへたり

7 またアルタシヤスタのにビシラム、ミテレダテ、タビエルおよびそのほか同僚ともがらおなじくへうをペルシヤのわうアルタシヤスタにたてまつれり そのふみぶんはスリヤの文字もじにてきスリヤことばにて陳述󠄃のべたてたるものなりき 8 方伯はうはくレホム書記しよきくわんシムシヤイふみをアルタシヤスタわうかきおくりてヱルサレムをのごとし 9 すなは方伯はうはくレホム書記しよきくわんシムシヤイおよびそのほか同僚ともがらデナびとアパルサテカイびとタルペライびとアパルサイびとアルケロイびとバビロンびとシユシヤンびとデハウびとエラマイびと 10 ならびにそのほかたみすなはち大臣だいじんオスナパルがうつしてサマリアのまちおよび河外かはむかふのそのほかおき者等ものども云々うんぬん

11 そのアルタシヤスタわうたてまつりしふみ稿うつしこれなくいは河外かはむかふのなんぢしもべども云々うんぬん 12 わうしるたまへなんぢ所󠄃ところよりのぼきたりしユダヤびとヱルサレムにいたりてわれらのなかにいりかのそむもとにくまちたてなほし石垣いしがききづきあげその基礎いしずゑかたうせり
 859㌻ 
13 されわういましりたまへ もしこのまち石垣いしがききづきあげなばかれかなら貢賦こうふ租税そぜい税金ぜいきんなどを納󠄃いれすれば終󠄃つひ王等わうたち不利ふりとならん 14 そもそもわれらはわうしほ食󠄃ものなればわうかろんぜらるるをるに忍󠄄しのびず こゝひと遣󠄃つかはしわう奏聞そうもん 15 列祖れつそ記錄きろくふみかんがへたまへかならずその記錄きろくふみなかにおいてこのまちそむもとまちにしてしよわう諸州しよしうとに害󠄅がいくはへしものなるをそのうち古來こらい叛逆󠄃ほんぎやくことありしをしりたまふべしこのまちほろぼされしは此故このゆゑるなり 16 われわう奏聞そうもんもしこのまち石垣いしがききづきあげなばなんぢはこれがために河外かはむかふのりやう分󠄃ぶんをうしなふなるべしと

17 わうすなはち方伯はうはくレホム書記しよきくわんシムシヤイこのほかサマリアおよび河外かはむかふのほかのところ住󠄃すめ同僚ともがら答書こたへぶみをおくりていは平󠄃安へいあんあれ云々うんぬん 18 なんぢらが我儕われらにおくりしふみをばわが前󠄃まへ讀解よみとかしめたり 19 われやがて詔書みことのりくだして稽考かんがへしめしにこれまち古來こらい起󠄃おこりてしよわうそむきしことそのなか反亂はんらん謀叛むほんのありしことなど詳悉つまびらかなり 20 またヱルサレムには在昔むかしおほいなる王等わうたちありて河外かはむかふをことごとくをさ貢賦こうふ租税そぜい税金ぜいきんなどをおのれ納󠄃いれしめたることあり 21 されなんぢ詔言みことのりつたへてその人々ひと〴〵とゞ詔言みことのりくだすまでこのまちたつることなからしめよ 22 なんぢつゝしこれなすことをゆるかせにするなかなん損害󠄅そんがいましわう害󠄅がいおよぼすべけんやと
〘663㌻〙
23 アルタシヤスタわうふみ稿うつしをレホムおよ書記しよきくわんシムシヤイとその同僚ともがら前󠄃まへよむあげければ彼等かれらすなはちヱルサレムにはせゆきてユダヤびと腕力ちから權威いきほひとをもてこれとゞめたり 24 こゝをもてヱルサレムなるかみいへ工事こうじみぬ すなはちペルシヤわうダリヨスの治世ぢせいの二ねんまでみたりき

第5章

1 こゝ預言者よげんしやハガイおよびイドのゼカリヤの二人ふたり預言者よげんしやユダとヱルサレムにるユダヤびとむかひてイスラエルのかみをもて預言よげんする所󠄃ところありければ 2 シヤルテルのゼルバベルおよびヨザダクのヱシユア起󠄃たちあがりてヱルサレムなるかみいへたつることをはじかみ預言者よげんしやたちこれとともありこれたす
 860㌻ 
3 そのとき河外かはむかふ總督そうとくタテナイといふものセタルボズナイおよびその同僚ともがらとともにその所󠄃ところきたなんぢらにこのいへたちこの石垣いしがききづきあぐることをめいぜしやとかく 4 またこの建物たてものたつ人々ひと〴〵なにといふやとかくこれにとへ 5 しかるにユダヤびと長老としよりたちうへにはそのかみそそぎゐたれば彼等かれらこれをとゞむることあたはずして遂󠄅つひにそのことをダリヨスにそうしてその返󠄄答こたへきたるをまて

6 河外かはむかふの總督そうとくタテナイおよびセタルボズナイとその同僚ともがらなる河外かはむかふのアパルサカイびとがダリヨスわうたてまつりしふみ稿うつしのごとし 7 すなはそのたてまつりしふみなかかきしるしたる所󠄃ところかくのごとし いはねがはくはダリヨスわうおほいなる平󠄃安へいあんあれ 8 わうしりたまへ我儕われらユダヤしうゆきてかの大神おほかみいへいたしに巨󠄃石おほいしをもてこれ材木ざいもくくみかべつくその工事こうじおほいにはかどりてそのくだすところならざる 9 こゝおい我儕われらその長老としよりどもとふてこれにかくいへり なんぢらにこのいへてこの石垣いしがききづきあぐることをめいぜしやと 10 我儕われらまたその首長かしらたる人々ひと〴〵かきしるしてなんぢ奏聞そうもんせんがためにそのとへ 11 とき彼等かれらかくわれらにこたへていへ我儕われら天地てんちかみしもべにしてとしひさしきむかしたておかれし殿みやふたゝたつるなり これもとイスラエルのおほいなるわうなにがし建築たてきづきたるものなしりが 12 われらの父󠄃ちゝたちてんかみ震怒いかり惹起󠄃ひきおこせしによりてつひにこれをカルデヤびとバビロンのわうネブカデネザルのわたしたまひければかれこの殿みやこぼたみをバビロンにとらへゆけり 13 しかるにバビロンのわうクロスの元年ぐわんねんにクロスわうかみのこのいへたつべしとの詔言みことのりくだしたまへり 14 しかのみならず ヱルサレムの殿みやよりネブカデネザルがとりいだしてバビロンの殿みやたづさへいれしかみいへ金銀きんぎん器皿うつはものもクロスわうこれをバビロンの殿みやよりとりいだしそのたてたる總督そうとくセシバザルとなづくるものこれわた〘664㌻〙 15 しかしてかれいひけらく是等これら器皿うつはものゆきこれをヱルサレムの殿みやたづさへいれかみいへをそのもとところたてよと
 861㌻ 
16 こゝにおいてそのセシバザルきたりてヱルサレムなるかみいへ石礎いしずゑすゑたりき 其時そのときよりしていまいたるまでこれたてつつありしがなほいまだをはらざるなりと 17 されいまわうもしよしとなされなば請󠄃おんひざもとバビロンにある所󠄃ところわうはうざうしらべたまひてかみのこのいへたつべしとの詔言みことのりのクロスわうよりいでしやいなやかんがしかしてわう此事このことにつきて御旨おんむねわれらにさとしたまえ

第6章

1 こゝおいてダリヨスわう詔言みことのりいだしバビロンにてたからものをさむる所󠄃ところふみぐらつきしらかんがへしめしに 2 メデアしう都城みやこアクメタにてひとつ卷物まきものたり そのうちかきしるせる記錄きろくかくのごとし 3 クロスわう元年ぐわんねんにクロスわう詔言みことのりいだせりいはくヱルサレムなるかみいへことにつきてさとす その犧牲いけにへさゝぐる所󠄃ところなる殿みやてその石礎いしずゑかたそのいへたかさを六十キユビトにしそのひろさを六十キユビトにし 4 巨󠄃石おほいし三行みならび新木にひぎ一行ひとならびもてせよ その費用つひえわういへよりさづくべし 5 またネブカデネザルがヱルサレムの殿みやよりとりいだしてバビロンにたづさへきたりしかみいへ金銀きんぎん器皿うつはものこれ還󠄃かへしてヱルサレムの殿みやもちゆかしめかみいへおきてそのもと所󠄃ところにあらしむべしと

6 され河外かはむかふの總督そうとくタテナイおよびセタルボズナイとその同僚ともがらなる河外かはむかふのアパルサカイびと汝等なんぢらこれに遠󠄄とほざかるべし 7 かみのそのいへ工事こうじさまたぐるなかれ ユダヤびと牧伯つかさとユダヤびと長老としよりどもかみのそのいへもとところたてしめよ 8 われまた詔言みことのりいだそのかみいへたつることにつきてなんぢらがこのユダヤびと長老としよりどもなすべきことをしめわう財寳ざいはううちすなはち河外かはむかふの租税そぜいうちより迅󠄄速󠄃すみやか費用つひえをその人々ひと〴〵あたへよその工事こうじとどこほらしむるなか 9 又󠄂またそのもとむるものすなはてんかみにたてまつる燔祭はんさい小牛こうし牡羊をひつじおよび羔羊こひつじならびにむぎしほさけあぶらなどすべてヱルサレムにをる祭司さいしさだむる所󠄃ところしたがひて日々ひごと怠慢おこたりなく彼等かれらあた 10 かれらをしてかうばしきにほひ犧牲いけにへてんかみさゝぐることをせしめわうとその子女こども生命いのちのためにいのることをせしめよ
 862㌻ 
11 かつわれ詔言みことのりいだたれにもせよこのことばかふものあらばそのいへはりきとりかれあげこれつけん そのいへはまたこれがためにかはやにせらるべし 12 およこれへまたヱルサレムなるそのかみいへこぼたんとていだわうあるひはたみ彼處かしこにそのとどたまかみねがはくはこれをたふしたまへ われダリヨス詔言みことのりいだせり 迅󠄄速󠄃すみやかこれおこなへ
〘665㌻〙
13 ダリヨスわうかくさとしければ河外かはむかふの總督そうとくタテナイおよびセタルボズナイとその同僚ともがら迅󠄄速󠄃すみやかこれおこなへり 14 ユダヤびと長老としよりたちすなはちこれ預言者よげんしやハガイおよびイドのゼカリヤの預言よげんよりこれ成就なしとげたり 彼等かれらイスラエルのかみめいしたがひクロス、ダリヨスおよびペルシヤわうアルタシヤスタの詔言みことのりよりこれ建竣たてをへ 15 ダリヨスわう治世ぢせいの六ねんアダルのつき三日みつかにこのいへなれ

16 こゝおいてイスラエルの子孫ひと〴〵祭司さいしレビびとおよびそのほか俘擄人とらはれびとよろこびてかみのこのいへ落成らくせいれいおこなへり 17 すなはかみのこのいへ落成らくせいれいにおいて牡牛をうしびやく牡羊をひつじひやく 羔羊こひつじひやくさゝげまたイスラエルの支派わかれかずにしたがひて牡山羊をやぎ十二をさゝげてイスラエル全󠄃體ぜんたいのために罪祭ざいさいとなし 18 祭司さいしをその分󠄃別わかちにしたがひてて レビびとをその班列くみにしたがひてて ヱルサレムにおいかみつかへしむ すべてモーセのふみかきしるしたるがごと

19 かく俘囚とらはれよりかへきたりし人々ひと〴〵しやうぐわつの十四日よつか逾越節󠄄すぎこしのいはひおこなへり 20 すなは祭司さいしレビびととも潔󠄄きよめてみな潔󠄄きよくなり一切すべて俘囚とらはれよりかへきたりし人々ひと〴〵のためその兄弟きやうだいたる祭司さいしたちのため又󠄂また自己おのれのために逾越すぎこしものほふれり 21 とらはれゆきてかへしイスラエルの子孫ひと〴〵およびそのくに異邦人ことくにびと汚穢けがれ是等これらつきてイスラエルのかみヱホバをもとむる者等ものどもすべてこれ食󠄃くら 22 よろこびて七日なぬかあひだたねいれぬパンの節󠄄いはひおこなへり はヱホバかれらをよろこばせアッスリヤのわうこゝろかれらにむかはせかれをしてイスラエルのかみにましますかみいへ工事こうじたすけさせたまひしがゆゑなり
 863㌻ 

第7章

1 是等これらことのちペルシヤわうアルタシヤスタの治世ぢせいにエズラといふものあり エズラはセラヤのセラヤはアザリヤのアザリヤはヒルキヤの 2 ヒルキヤはシヤルムのシヤルムはザドクのザドクはアヒトブの 3 アヒトブはアマリヤのアマリヤはアザリヤのアザリヤはメラヨテの 4 メラヨテはゼラヒヤのゼラヒヤはウジのウジはブツキの 5 ブツキはアビシユアのアビシユアはピネハスのピネハスはエレアザルのエレアザルは祭司さいしをさアロンのなり 6 このエズラ、バビロンよりのぼきたれり かれはイスラエルのかみヱホバのさづけたまひしモーセの律法おきてくはしき學士がくしなりき そのかみヱホバのこれがうへにありしによりてそのもとむる所󠄃ところわうことごとくゆるせり〘666㌻〙 7 アルタシヤスタわうの七ねんにイスラエルの子孫ひと〴〵および祭司さいしレビびと謳歌者うたうたふものもんまもものネテニびとなどおほくヱルサレムにのぼれり 8 わうの七ねんの五ぐわつにエズラ、ヱルサレムにいたれり 9 すなはしやうぐわつ一日いちじつにバビロンをいでたちて五ぐわつ一日いちじつにヱルサレムにいたそのかみのよきこれがうへにありしによりてなり 10 エズラはこゝろをこめてヱホバの律法おきてもとこれおこなひてイスラエルのうち法度のり例規さだめとををしへたりき

11 ヱホバの誡命いましめことばくはしくつイスラエルにたまひし法度のりあきらかなる學士がくしにて祭司さいしたるエズラにアルタシヤスタわうあたへしふみことばかくのごとし 12 しよわうわうアルタシヤスタてんかみ律法おきて學士がくしなる祭司さいしエズラにさとねがはくは全󠄃まつたく云々うん〳〵 13 われ詔言みことのりいだわがくにうちにをるイスラエルのたみおよびその祭司さいしレビびとうちすべてヱルサレムにゆかんとこころざものみななんぢとともゆくべし 14 なんぢはおのがにあるなんぢかみ律法おきててらしてユダとヱルサレムの模樣ありさまとをさつせんためにわうおよび七にんくわん遣󠄃つかはされてくなり 15 かつなんぢわうとそのくわんがヱルサレムに宮居みやゐするところのイスラエルのかみのために誠意󠄃まごころよりささぐる金銀きんぎんたづさ
 864㌻ 
16 またバビロン全󠄃ぜんしうにてなんぢ一切すべて金銀きんぎんおよびたみ祭司さいしとがヱルサレムなるそのかみいへのために誠意󠄃まごころよりする禮物そなへものたづさふ 17 されなんぢそのかねをもて牡牛をうし牡羊をひつじ羔羊こひつじおよびその素祭そさい灌祭くわんさいしな速󠄃すみやかひヱルサレムにあるなんぢらのかみいへだんうへにこれをさゝぐべし 18 またなんぢなんぢ兄弟きやうだいそのあまれる金銀きんぎんをもてなさんとほつする所󠄃ところあらばなんぢらのかみむねにしたがひてこれ 19 またなんぢかみいへ奉事つとめのためになんぢたまはりし器皿うつはものなんぢこれをヱルサレムのかみ前󠄃まへ納󠄃をさめよ 20 そのほかなんぢかみいへのためにもとむる所󠄃ところあらばなんぢもちひんとする所󠄃ところものをことごとくわう府庫くらよりとりもちふべし 21 われわれアルタシヤスタわう 河外かはむかふの一切すべて庫官こくわん詔言みことのりくだしててんかみ律法おきて學士がくし祭司さいしエズラがなんぢらにもとむる所󠄃ところすべてこれを迅󠄄速󠄃すみやかなすべし 22 すなはぎんひやくタラントむぎひやくこくさけひやくバテあぶらひやくバテしほはかりなかるべし 23 てんかみいへのためにてんかみめいずる所󠄃ところすべつゝしんでこれおこなへ しからずばわうとその子等こらとのくにおそらくは震怒いかりのぞまん 24 かつ我儕われらなんぢらにさと祭司さいしレビびと謳歌者うたうたふものもんまもものネテニびとおよびかみのそのいへ役者えきしゃなどには貢賦こうふ租税そぜい税金ぜいきんなどをくわすべからず 25 なんぢエズラなんぢにあるなんぢかみ智慧󠄄ちゑにしたがひて有司つかさびとおよび裁判󠄄人さばきびと河外かはむかふの一切すべてたみすなはちなんぢかみ律法おきて者等ものどもこと〴〵裁判󠄄さばかしめよ なんぢらまたこれしらざるものをしへよ〘667㌻〙 26 およなんぢかみ律法おきておよびわう律法おきておこなはざるものをば迅󠄄速󠄃すみやかにそのつみさだめてあるひころあるひ追󠄃放おひはなあるひはその貨財くわざい沒收もつしうあるひひとやつなぐべし

27 われらの先祖せんぞかみヱホバはほむべきかな かくわうこゝろにヱルサレムなるヱホバのいへ飾󠄃かざ意󠄃おもひ起󠄃おこさせ 28 またわう前󠄃まへとそのくわん前󠄃まへわう大臣だいじん前󠄃まへにてわれ矜恤あはれみさせたまへり わがかみヱホバのわがうへにありしによりわれちから イスラエルのうちより首領かしらたる人々ひと〴〵あつめてわれとともにのぼらしむ
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第8章

1 アルタシヤスタわう治世ぢせいわれとともにバビロンよりのぼきたりし者等ものども宗家そうけちやうおよびその系譜けいふのごとし 2 ピネハスの子孫しそんうちにてはゲルシヨム、イタマルの子孫しそんうちにてはダニエル、ダビデの子孫しそんうちにてはハットシ 3 シカニヤの子孫しそんうちパロシの子孫しそんうちにてはゼカリヤかれともにありて簿ふみのせられたる男子をとこひやく五十にん 4 パハテモアブの子孫しそんうちにてはゼラヒヤのエリヨエナイかれともなるをとこひやくにん 5 シカニヤの子孫しそんうちにてはヤハジエルの かれともなるをとこびやくにん 6 アデンの子孫しそんうちにてはヨナタンのエベデかれとともなるをとこ五十にん 7 エラムの子孫しそんうちにてはアタリヤのヱサヤかれともなるをとこ七十にん 8 シパテヤの子孫しそんうちにてはミカエルのゼバデヤかれとともなるをとこ八十にん 9 ヨハブの子孫しそんうちにてはヱヒエルのオバデヤかれとともなるをとこひやく十八にん 10 シロミテの子孫しそんうちにてはヨシピアの かれとともなるをとこひやく六十にん 11 ベバイの子孫しそんうちにてはベバイのゼカリヤかれともなるをとこ二十八にん 12 アズガデの子孫しそんうちにてはハッカタンのヨハナンかれとともなるをとこひやくにん 13 アドニカムの子孫しそんうちのちなる者等ものどもあり そのをエリペレテ、ユエル、シマヤといふかれらとともなるをとこ六十にん 14 ビグワイの子孫しそんうちにてはウタイおよびザブデ彼等かれらとともなるをとこ七十にん

15 われかれらをアハワにながるる所󠄃ところかはほとりあつめて三日みつかあひだかしこにてんまく張居はりゐたりしがわれたみ祭司さいしとをけみせしにレビの子孫しそん一人ひとり其處そこをらざりければ 16 すなはちひと遣󠄃やりてエリエゼル、アリエル、シマヤ、エルナタン、ヤリブ、エルナタン、ナタン、ゼカリヤ、メシユラムなどいふかしらたる人々ひと〴〵まねきまた敎晦をしへほどこす所󠄃ところのヨヤリブおよびエルナタンをまねけり 17 しかしてわれカシピアといふところをさイドのもとかれらをいだ遣󠄃つかはせり すなはわれカシピアといふところにをるイドとその兄弟きやうだいなるネテニびとぐべきことばこれくちさづ我等われらかみいへのために役者えきしゃ我儕われらたづさきたれといひけるが〘668㌻〙
 866㌻ 
18 われらのかみよく我儕われらたすけたまひて彼等かれらつひにイスラエルのレビのマヘリの子孫しそんイシケセルをわれらにたづさへきた又󠄂またセレビヤといふものおよびその子等こども兄弟きやうだい十八にん 19 ハシヤビヤならびにメラリの子孫しそんのヱサヤおよびその兄弟きやうだいとその子等こども二十にんたづさ 20 またネテニびとすなはちダビデとその牧伯つかさたちがレビびとつかへしむるためにまうけたりしネテニびとひやく二十にんたづさきたれり これものみなそのかゝげられたり

21 かくわれかしこなるアハワのかはほとりにて斷食󠄃だんじき宣傳ふれつた我儕われらかみ前󠄃まへにて我儕われらひくくわれらとわれらのちひさものわれらのもろ〳〵所󠄃有もちもののためにたゞしき途󠄃みちしめされんことをこれもと 22 我儕われらさきにわうつげわれらのかみおのれもとむるものすべたすけまたおのれすつものにはその權能ちから震怒いかりとをあらはしたまふといひしによりわれ道󠄃路みちてきを防ぎて我儕われらまもるべき步兵ほへい騎兵きへいとをわう請󠄃ふをぢたればなり 23 かくてこのことをわれ斷食󠄃だんじきして我儕われらかみもとめけるにその祈禱いのりいれたまへり

24 ときわれ祭司さいしをさ十二にんすなはちセレビヤ、ハシヤビヤおよびその兄弟きやうだいにんこれとともにえら 25 金銀きんぎんおよび器皿うつはものすなはちわうとそのくわんとその牧伯つかさ彼處かしこ一切すべてのイスラエルびととがわれらのかみいへのためにさゝげたる奉納󠄃物をさめものはかりてかれらにわたせり 26 そのはかりてかれらのわたせしものぎんぴやく五十タラントぎんうつはひやくタラントきんひやくタラントなりき 27 またきん大斝おほさかづき二十あり一せんダリクにあたるまたひかかがやせいどううつは二箇ふたつあり そのたふときこときんのごとし 28 しかしてわれかれらにいへ汝等なんぢらはヱホバの聖󠄄者きよきものなり この器皿うつはものもまた聖󠄄きよ又󠄂またこの金銀きんぎんなんぢらの先祖せんぞかみヱホバにたてまつりし誠意󠄃まごころよりの禮物そなへものなり 29 汝等なんぢらヱルサレムにいたりてヱホバのいへへやおい祭司さいしレビびと長等をさたちおよびイスラエルの宗家そうけ首等をさたち前󠄃まへはかるまでこれうかがまもるべしと 30 こゝおい祭司さいしおよびレビびとその金銀きんぎんおよび器皿うつはものをヱルサレムなるわれらのかみいへたづさへゆかんとてそのおもさにしたがひてこれうけれり

 867㌻ 
31 われしやうぐわつの十二にちにアハワの河邊かはべいでたちてヱルサレムおもむきけるがわれらのかみそのわれらのうへにおきわれらをすくひててきまたみちふしうかゞものおちいらしめたまはざりき 32 我儕われらすなはちヱルサレムにいたりて三日みつかかしこにをりしが 33 四日よつかにいたりてわれらのかみいへにおいてその金銀きんぎんおよび器皿うつはものをウリヤの祭司さいしメレモテのはかわたせり ピネハスのエレアザルかれ又󠄂またヱシユアのヨザバデおよびビンヌイのノアデヤの二人ふたりのレビびとかれらに〘669㌻〙 34 すなはちその一々いち〳〵おもさかずしらそのおもさをことごとくそのときかきとめたり

35 俘囚とらはれ人々ひと〴〵のその俘囚とらはれをゆるされてかへものイスラエルのかみ燔祭はんさいさゝげたり すなはちイスラエル全󠄃體ぜんたいにあたる牡牛をうし十二をさゝげまた牡羊をひつじ九十六羔羊こひつじ七十七罪祭ざいさい牡山羊をやぎ十二をさゝげたり これみなヱホバにたてまつりし燔祭はんさいなり 36 彼等かれらわう勅諭ちよくゆわうだいくわん河外かはむかふの總督そうとくたちしめしければその人々ひと〴〵たみたすけてかみいへたてしむ

第9章

1 是等これらことなりのち牧伯つかさたちわがもとにきたりてふ イスラエルのたみ祭司さいしおよびレビびと諸國しよこくたみとはなれずしてカナンびとヘテびとペリジびとエビスびとアンモニびとモアブびとエジプトびとアモリびとなどのうちなる憎にくむべきわざおこなへり 2 すなは彼等かれら女子むすめみづかめとりまたその男子むすこめとれば聖󠄄種きよきたね諸國しよこくたみ相雜あひまじれり牧伯つかさたるもの をさたるものさきだちてこのとがをかせりと 3 われこのこときゝわがころもうはぎ頭髮かみのけひげぬきおどろあきれてせり 4 イスラエルのかみことば戰慄をののきおそるるものはみな俘囚とらはれよりかへ者等ものどもとがゆゑをもてわがもとあつまりしがわればん供物そなへものときまでおどろきつつ茫然ぼうぜんとしてしぬ

5 ばん供物そなへものときにいたりわれそのぎやうより起󠄃たちころもうはぎとをさきたるままひざかがめてわがかみヱホバにむかひのべ
 868㌻ 
6 いひけるはわがかみわれはわがかみむかひてかほあぐるをはぢあからむ われらのつみつみりてかしらうへわれらのとがかさなりててん達󠄃たつすればなり 7 われらの先祖せんぞより今日こんにちにいたるまでわれらはおほいなるとが負󠄅おへわれらのつみゆゑによりて我儕われらわれらの王等わうたちおよび祭司さいしたちは國々くに〴〵王等わうたちわたされつるぎにかけられとらへゆかれかすめられおもてはぢをかうぶれり 今日こんにちのごとし 8 しかるにいまわれらのかみヱホバしばら恩典めぐみほどこして逃󠄄のがそんすべきものわれらのうちのこわれらをしてその聖󠄄所󠄃きよきところにうちしつけのごとくならしめかくしてわれらのかみわれらのあきらかにしわれらをして奴隸どれいうちにありてすこしいけこゝせしめたまへり 9 そもそもわれらは奴隸どれいなるがその奴隸どれいたるときにもわれらのかみわれらをわすれずかへつてペルシヤの王等わうたち前󠄃まへにてわれらに憐憫あはれみほどこしてわれらにいけこゝせしめわれらのかみいへたてしめその破壞やぶれ修理つくろはしめユダとヱルサレムにてわれらに石垣いしがきをたまふ 10 われらのかみすでかくのごとくなればわれいまなにいひのべんや 我儕われらはやくもなんぢ命令めいれいすてたればなり〘670㌻〙 11 なんぢかつてなんぢしもべなる預言者よげんしやたちによりてめいじてのたまへり いはなんぢらがゆきんとするはそのかくたみ汚穢けがれによりその憎にくむべきわざによりてけがれたるにしてこのはてよりかのはてまでその汚穢けがれみちわたるなり 12 されなんぢらの女子むすめかれらの男子むすこあたふるなかかれらの女子むすめをなんぢらの男子むすこめとなか又󠄂また何時いつまでもかれらのため平󠄃安へいあんをも福祿さいはひをももとむべからず すればなんぢ旺盛さかんにしてその佳物よきもの食󠄃くらふことをながくこれをなんぢらの子孫しそんつたへて產業さんげふとなさしむることを 13 われらのあしおこなひによりわれらのおほいなるとがによりてこのことすべて我儕われらのぞみたりしがなんぢわれらのかみはわれらのつみよりもかろわれらをばつしてわれらのうちかくのごとくひと遺󠄃のこしたまひたれば 14 我儕われらふたゝなんぢ命令いひつけやぶりて是等これら憎にくむべきおこなひあるたみえんむすぶべけんや なんぢわれらをいかりて終󠄃つひほろぼしつく遺󠄃のこもの逃󠄄のがるるものなきにいたらしめたまはざらんや
 869㌻ 
15 イスラエルのかみヱホバよなんぢたゞすなはわれ逃󠄄のがれて遺󠄃のこること今日こんにちのごとし いまわれつみにまとはれてなんぢ前󠄃まへにあり これがために一人ひとりとしてなんぢ前󠄃まへたつことをものなきなり

第10章

1 エズラかみいへ前󠄃まへなきしていのりかつ懺悔ざんげしをるときをとこをんなおよび兒女こどもはなはだしおほくイスラエルのうちよりつどひてかれもとあつまきたれり すべてのたみはいたくなきかなしめり 2 ときにエラムのヱヒエルのシカニヤこたへてエズラにわれらはわれらのかみむかひてつみをかこのたみなる異邦人いはうじん婦󠄃女をんなめとれり さりながらこのことにつきてはイスラエルにいまなほ望󠄇のぞみあり 3 され我儕われらわがしゆ敎晦をしへにしたがひ又󠄂またわれらのかみ命令めいれい戰慄をのの人々ひと〴〵敎晦をしへにしたがひてかゝつまをことごとくいだこれうみたるものさらんといふ契󠄅約けいやくいまわれらのかみてん しかして律法おきてにしたがひてこれなすべし 4 起󠄃たてこのことなんぢつかさどる所󠄃ところなり われなんぢたすくべしこゝろつよくしてこれせと

5 エズラやがて起󠄃あがり祭司さいし長等をさたちレビびとおよびイスラエルの人衆ひと〴〵をしてこのことばのごとくなさんとちかはしめたり かれすなはちかへり 6 かくてエズラかみいへ前󠄃まへより起󠄃たちいでてエリアシブのヨハナンのへやいりしが彼處かしこいたりてもパンを食󠄃くはみづのまざりき 俘囚とらはれよりかへきたりしものとがうれへたればなり 7 かくてユダおよびヱルサレムに遍󠄃あまねくふれ俘囚とらはれ人々ひと〴〵こと〴〵しめしてなんぢみなヱルサレムにあつまるべし 8 おほよ牧伯つかさたち長老としよりたち諭言さとしにしたがひて三日みつかうちきたらざるものみなその一切すべて所󠄃有もちものとりあげられ俘擄人とらはれびとくわいよりしりぞけらるべしと
〘671㌻〙
9 こゝにおいてユダとベニヤミンの人々ひと〴〵みな三日みつかうちにヱルサレムにあつまれり は九ぐわつにしてあたかもそのつき廿日はつかなりき たみみなかみいへ前󠄃まへなる廣塲ひろにはして此事このことのためまたおほあめのためにふるをののけり 10 とき祭司さいしエズラ起󠄃たちこれいひけるはなんぢらはつみをか異邦いはう婦󠄃人をんなめとりてイスラエルのとがませ 11 されいまなんぢらのの先祖せんぞかみヱホバに懺悔ざんげしてその御旨みむねおこなすなは汝等なんぢらこのたみどもおよび異邦いはう婦󠄃人をんなとはなるべしと
 870㌻ 
12 會衆くわいしうみなこゑをあげてこたへてなんぢわれらにさとせるごとく我儕われらかならずなすべし 13 されたみおほ又󠄂またいまおほあめときなれば我儕われらそとたつことあたはず かつこれは一日いちにち二日ふつか事業わざにあらず われらこのことについておほいつみをかしたればなり 14 されわれらの牧伯つかさたちこの全󠄃ぜん會衆くわいしうのためにたゝれよ およ我儕われらまちうちにもし異邦いはう婦󠄃人をんなめとりしものあらばみなさだむるとききたるべし 又󠄂またその各々おの〳〵まち長老としよりおよび裁判󠄄人さばきびとこれに伴󠄃ともなふべし かくしてこのことなさわれらのかみはげしきいかり 15 そのときたちてこれに逆󠄃さからひしものはアサヘルのヨナタンおよびテクワのヤハジア而已のみメシユラムおよびレビびとシヤベタイこれをたす

16 俘囚とらはれよりかへきたりしものつひにしかなし 祭司さいしエズラおよび宗家そうけちやうすうにんその宗家そうけにしたがひてざししてえらばれ十ぐわつ一日いちにちよりともしてこのことしら 17 しやうぐわつ一日いちにちいたりてやうやく異邦いはう婦󠄃人をんなめとりし人々ひと〴〵こと〴〵しらをはれり

18 祭司さいしともがらうちにて異邦いはう婦󠄃人をんなめとりしものすなはちヨザダクのヱシユアの子等こどもおよびその兄弟きやうだいマアセヤ、エリエゼル、ヤリブ、ゲダリヤ 19 かれらはそのつまいださんといふちかひをなしすでとがたればとて牡羊をひつじぴきをそのとがのためにさゝげたり 20 インメルの子孫しそんハナニおよびゼバデヤ 21 ハリムの子孫しそんマアセヤ、エリヤ、シマヤ、ヱヒエル、ウジヤ 22 パシユルの子孫しそんエリオエナイ、マアセヤ、イシマエル、ネタンエル、ヨザバデ、エラサ

23 レビびとうちにてはヨザバデ、シメイ、ケラヤ(すなはちケリタ)ペタヒヤ、ユダ、エリエゼル

24 謳歌者うたうたふものうちにてはエリアシブ もんまもものうちにてはシヤルム、テレムおよびウリ

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25 イスラエルのうちにてはパロシの子孫しそんラミヤ、エジア、マルキヤ、ミヤミン、エレアザル、マルキヤ、ベナヤ〘672㌻〙 26 エラムの子孫しそんマッタニヤ、ゼカリヤ、ヱヒエル、アブデ、ヱレモテ、エリヤ 27 ザットの子孫しそんエリオエナイ、エリアシブ、マッタニヤ、ヱレモテ、ザバデ、アジザ 28 ベバイの子孫しそんヨハナン、ハナニヤ、ザバイ、アテライ 29 バニの子孫しそんメシユラム、マルク、アダヤ、ヤシュブ、シヤル、ヱレモテ 30 パハテモアブの子孫しそんアデナ、ケラル、ベナヤ、マアセヤ、マッタニヤ、ベザレル、ビンヌイ、マナセ 31 ハリムの子孫しそんエリエゼル、ヱシヤ、マルキヤ、シマヤ、シメオン 32 ベニヤミン、マルク、シマリヤ 33 ハシュムの子孫しそんマッテナイ、マツタタ、ザバデ、エリパレテ、ヱレマイ、マナセ、シメイ 34 バニの子孫しそんマアダイ、アムラム、ウエル 35 ベナヤ、ベデヤ、ケルヒ 36 ワニヤ、メレモテ、エリアシブ 37 マッタニヤ、マッテナイ、ヤアス 38 バニ、ビンヌイ、シメイ 39 シレミヤ、ナタン、アダヤ 40 マクナデバイ、シヤシヤイ、シヤライ 41 アザリエル、シレミヤ、シマリヤ 42 シヤルム、アマリヤ、ヨセフ 43 ネボの子孫しそんヱイエル、マッタテヤ、ザバデ、ゼビナ、イド、ヨエル、ベナヤ 44 これみな異邦いはう婦󠄃人をんなめとりしものなり その婦󠄃人をんなうちには子女こどもうみものもありき〘673㌻〙
 872㌻