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〘789㌻〙

第1章

1 ダビデのソロモンかたくそのくににたてりそのかみヱホバこれとともにいましてこれはなはおほいならしめたまひき 2 こゝにソロモン、イスラエルの一切すべて人々ひと〴〵すなはちせんにんかしらひやくにんかしら裁判󠄄人さばきびとならびにイスラエルの全󠄃地ぜんちすべて牧伯等つかさたち宗家そうけちやうなどにつぐ所󠄃ところあり 3 しかしてソロモンおよび全󠄃ぜん會衆くわいしうともにギベオンなる崇邱たかきところゆけりヱホバのしもべモーセが荒野あれのにてつくりたるかみ集會しふくわい幕屋まくやかしこにあればなり 4 されどかみ契󠄅約けいやくはこはダビデすでにキリアテヤリムよりこれがためそなへたるところたづさのぼれりダビデさきにヱルサレムにてこれため幕屋まくやはりまうけたりき 5 またホルのウリのなるベザレルがつくりたるあかがねだん彼處かしこにおいてヱホバの幕屋まくや前󠄃まへにありソロモンおよび會衆くわいしうこれにきてもと 6 すなはちソロモン彼處かしこのぼりゆき集會しふくわい幕屋まくやうちにあるヱホバの前󠄃まへなるあかがねだん燔祭はんさいせんそのうへさゝげたり

7 そのかみソロモンにあらはれてこれにいひたまひけるはわれなんぢになにあたふべきかもとめよ 8 ソロモンかみまうしけるはなんぢわが父󠄃ちゝダビデにおほいなる恩惠めぐみをほどこし又󠄂またわれをしてかれかはりてわうとならしめたまへり 9 いまヱホバかみねがはくはわが父󠄃ちゝダビデにのたまひしことかたうしたまへなんぢちりのごとき衆多おほくたみうへわれわうとなしたまへばなり 10 このたみ前󠄃まへいりすることをんためにいまわれ智慧󠄄ちゑ智識ちしきとをあたへたまへかくのごときおほいなるなんぢたみたれさばきえんや 11 かみソロモンにいひたまひけるは此事このことなんぢのこゝろにありなんぢ富有とみをも財寶たからをも尊󠄅貴たふときをもなんぢにくもの生命いのちをももとめずまた壽長いのちながからんことをももとめずたゞ智慧󠄄ちゑ智識ちしきとをおのれのためにもとめてなんぢわうとなしたる我民わがたみさばかんとすれば 12 智慧󠄄ちゑ智識ちしきすでなんぢさづかれりわれまたなんぢ前󠄃さき王等わうたちいまたることあらざるほど富有とみ財寳たから尊󠄅貴たふときとをなんぢあたへんなんぢのちものもまたかくのごときをざるべし
 789㌻ 
13 かくてソロモンはギベオンの崇邱たかきところ集會しふくわい幕屋まくや前󠄃まへりてヱルサレムにかへりイスラエルををさめたり

14 ソロモンいくさぐるま騎兵きへいとをあつめしに戰車いくさぐるませんひやくりやう騎兵きへいまんせんにんありきソロモンこれを戰車いくさぐるま邑々まち〳〵又󠄂またヱルサレムにてわう所󠄃ところおけ 15 わうぎんきんとをいしのごとくヱルサレムにおほからしめまた香柏かうはく平󠄃野ひらのくはののごとくおほからしめたり 16 ソロモンのもてむまみなエジプトよりひききたれりわう商買あきうど一群ひとむれ一群ひとむれとなしてこれとりいだしむれごとに價金あたひをはらへり〘608㌻〙 17 エジプトよりとりいだしてたづさのぼ戰車いくさぐるまりやうぎんぴやくむまぴきひやく五十なりきかくのごとくヘテびとすべて王等わうたちおよびスリアの王等わうたちのためにもそのをもてとりいだせり

第2章

1 こゝにソロモン、ヱホバののためにひとついへてまたおのれくにのためにひとついへたてんとし 2 ソロモンすなはち負󠄅おふべきもの萬人まんにんやまにおいていしきるべきもの萬人まんにん是等これら監督かんとくすべきものぜんぴやくにんかぞいだせり 3 ソロモンまづツロのわうヒラムにひと遣󠄃つかはしていはしめけるはなんぢはわが父󠄃ちゝダビデにその住󠄃むべきいへたつ香柏かうはくをおくれり請󠄃かれになせしごとくまたわれにもせよ 4 いまわれわがかみヱホバののためにひとついへこれ聖󠄄別きよめかれたてまつりかれ前󠄃まへかうばしきかうつね供前󠄃そなへのパンをそな燔祭はんさい朝󠄃夕あさゆふさゝげまた安息日あんそくにち月朔ついたちならびにわれらのかみヱホバの節󠄄期せちゑなどにさゝげんとすこれはイスラエルのながおこなふべきこと 5 わがたついへおほいなりわれらのかみよろづかみよりもおほいなればなり 6 さりながらてんしよてんてんかれいるることあたはざればたれかれのためにいへたつることをんやわれ何人なにびとぞやいかでかれのためにいへたつることをたゞかれ前󠄃まへかうくためのみ 7 され請󠄃いま金銀きんぎんどうてつ細工さいくおよびむらさきあかあを製造󠄃せいざうくはしく雕刻てうこくじゆつたくみなる工人こうじん一箇ひとりわれ遣󠄃おくわが父󠄃ちゝダビデがそなへおきたるユダとヱルサレムのわが工人こうじんとともに操作はたらかしめよ
 790㌻ 
8 請󠄃なんぢまた香柏かうはく松木まつのきおよびびやくだんをレバノンよりわれにおくれわれなんぢのしもべどもがレバノンにてることをよくするをるなりわがしもべまたなんぢしもべとも操作はたらくべし 9 かくのごとくしてわがために材木ざいもくおほそなへしめよたてんとするいへ高大かうだいきはむるものなるべければなり 10 われなんぢしもべつきむぎまんごくおほむぎまんごくさけまんバテあぶらまんバテをあたふべしと

11 こゝにおいてツロのわうヒラムふみをソロモンにおくりてこれこたへてふヱホバそのたみあいするがゆゑなんぢをもてこれわうとなせりと 12 ヒラムまたいひけるは天地てんち造󠄃主つくりぬしなるイスラエルのかみヱホバはほむべきかなかれはダビデわうかしこあたへてこれ分󠄃別ふんべつ才智さいちとをさづこれをしてヱホバのためにいへてまたおのれくにのためにいへたつることをせしむ 13 いまわれわが達󠄃人たつじんヒラムといふ才智さいちある工人こうじん一人ひとりなんぢにおくる 14 かれはダンの子孫しそんたる婦󠄃をんなうめものにてその父󠄃ちゝはツロのひとなるが金銀きんぎんどうてつぼくせき細工さいくおよびむらさきぬのあをぬの細布ほそぬのあかぬの織法おりかたくはしく又󠄂また各種もろもおろ雕刻てうこく奇巧たくみこらしてもろ〳〵わざをなすなりされかれもちひてなんぢの工人《〘609㌻〙 15 これについてはわがしゆのたまへる小麥こむぎおほむぎあぶらおよびさけをそのしもべども遣󠄃おくりたまへ 16 なんぢすべもとむるごとくわれらレバノンよりきりいだしこれをいかだにくみてうみよりヨツバにおくるべければなんぢこれをヱルサレムに運󠄃はこびのぼりたまへと

17 ここにおいてソロモンその父󠄃ちゝダビデが核數かぞへしごとくイスラエルのくににをる異邦人ことくにびとをことごとく核數かぞへみるにあはせて十五まんぜんぴやくにんありければ 18 その七萬人まんにんをもて負󠄅ものとなし八萬人まんにんをもてやまにていしものとなし三ぜんぴやくにんをもてたみ操作はたらかしむる監督かんとくしやとなせり
 791㌻ 

第3章

1 ソロモン、ヱルサレムのモリアやまにヱホバのいへたつることをはじ彼處かしこはその父󠄃ちゝダビデにヱホバのあらはれたまひし所󠄃ところにてすなはちヱブスびとオルナンのうちうちにダピデがそなへしところなり 2 これたつることをはじめたるはその治世ぢせいの四ねんの二ぐわつ二日ふつかなり 3 かみいへたつるためにソロモンのすゑたるもとゐかくのごとしながさ六十キユビトひろさ二十キユビトみないにしへしやくしたがふ 4 いへ前󠄃まへらういへひろさにしたがひてそのながさ二十キユビトまたそのたかさひやく二十キユビトそのうち純金じゆんきんをもておほ 5 またそのおほ殿とのまつをもてはりつめよきこがねをもてこれおほひそのうへ棕櫚しゆろ鏈索くさりかたちほどこし 6 またはうせきをもてそのいへうるはしく飾󠄃かざるそのきんはパルワイムのきんなり 7 かれまたきんをもてそのいへそのはりそのしきみそのかべおよびそのおほかべうへにケルビムをほりつく

8 またいと聖󠄄所󠄃きよきところいへ造󠄃つくりしがそのながさいへひろさにしたがひて二十キユビトそのひろさも二十キユビト、よきこがねをもてこれをおほふそのきんぴやくタラント 9 そのくぎきんおもさ五十シケルまたうへしつきんにておほ

10 またいと聖󠄄所󠄃きよきところいへうちほりちりばめたるふたつのケルビムを造󠄃つくきんをこれにおほ 11 そのケルビムのつばさながさ二十キユビトこのケルブのひとつつばさは五キユビトにしていへかべ達󠄃たつしそのほかつばさも五キユビトにしてのケルブのつばさ達󠄃たつ 12 またかのケルブのひとつつばさは五キユビトにしていへかべ達󠄃たつしそのほかつばさも五キユビトにしてこのケルブのつばさあひまじはる 13 是等これらのケルビムのつばさはそののびひろがること二十キユビトともにそのあしにてちそのかほいへ 14 かれまたあをむらさきあかぬのおよび細布ほそぬのをもて障蔽へだてまくつくりケルビムをそのうへ
〘610㌻〙
15 またいへ前󠄃まへはしら二本ふたつつくるそのたかさは三十五キユビトそのいたゞきかしらは五キユビト 16 また飾󠄃かざり造󠄃つく鏈索くさりこれめぐらしてこれをはしらいたゞきほどこし石榴ざくろぴやくをつくりてその鏈索くさりうへほどこす 17 このはしら拜殿はいでん前󠄃まへたて一本ひとつみぎ一本ひとつひだりみぎなるものをヤキンとなづひだりなるものをボアズとなづ
 792㌻ 

第4章

1 ソロモンまたあかがねだんつくれりそのながさ二十キユビトひろさ二十キユビトそのたかさ十キユビト 2 またうみ造󠄃つくれりこのふちよりかのふちまで十キユビトにしてその周󠄃圍まはりまろくそのたかさは五キユビトその周󠄃圍まはりには三十キユビトのなはをめぐらすべし 3 そのしたにはうしかたちありてその周󠄃圍まはりめぐすなはち一キユビトにとをづつありてうみ周󠄃圍まはりめぐれりこのうしふたならびにしてうみときつけたるなり 4 そのうみは十二のうしうへたてりそのみつきたにむかひみつ西にしにむかひみつみなみにむかひみつひがしにむかふうみはそのうへにありてうしうしろはみなうちにむかふ 5 そのあつさはばそのふち百合花ゆりがたにしてさかづきふちごとくにつくれりこれは三千バテをうけ 6 かれまた洗盤はち十箇とをつくりて五箇いつつみぎ五箇いつつひだりすゑたりこれはものをあら所󠄃ところにして燔祭はんさいしなをそのなかにてそゝうみ祭司さいしそのあらところなり

7 またきん燈臺とうだいとををその例規さだめしたがひてつく拜殿はいでんうちいつつみぎいつつひだり 8 またつくゑとをつくりて拜殿はいでんうちいつつみぎいつつひだり又󠄂またきんはちぴやくつくれり 9 かれまた祭司さいしには大庭おほにはおよびにはつくあかがねをもてそのとびらおほ 10 うみひがしのかたみぎかたすゑみなみむかはしむ 11 ヒラムまたなべ火鏟じふのうはちとをつくれり
  かくヒラムはソロモンわうのためになせるかみいへもろ〳〵工事わざ終󠄃をへたり
12 すなはふたつはしらたまとそのふたつはしらいたゞきかしらおよびそのはしらいたゞきなるかしらふたつたまつゝふたつ網工あみもの 13 ならびにそのふたつの網工あみものうへにほどこす石榴ざくろひやくこの石榴ざくろ各々おの〳〵網工あみものうへふたならびづつありてはしらいたゞきなるかしらの二のたまつゝ 14 まただいつくだいうへ洗盤はちつくれり 15 またひとつうみとそのしたなる十二のうし 16 およびなべ火鏟じふのう肉叉にくさしなどヱホバのいへもろ〳〵器具󠄄うつはもの達󠄃人たつじんヒラム ソロモンわうためつくりたりこれみなみがきあかがねなり
 793㌻ 
17 わうヨルダンの窪地くぼちおいてスコテとゼレダタのあひだ黏土ねばつちにて是等これらさせたり 18 かくのごとくソロモンこれらのもろ〳〵器皿うつはものはなはおほ造󠄃つくりたればそのあかがねおもさはかられざりき

19 ソロモンかみいへ一切すべて器皿うつはもの造󠄃つくれりすなはきんだん供前󠄃そなへのパンをのすつくゑ〘611㌻〙 20 また定規さだめのごとく神殿しんでん前󠄃まへにてをともすべき純金じゆんきん燈臺とうだいおよびその燈盞ともしびざら 21 そのはなその燈盞ともしびざらその燈鉗しんかき是等これらきんじゆんせいなるものなり 22 また剪刀はさみはちさじ火盤ひざら是等これら純金じゆんきんなり又󠄂またいへうちすなはちいと聖󠄄所󠄃きよきところおよび拜殿はいでん肘鈕ひじつぼこれきんなり

第5章

1 かくソロモンがヱホバのいへのためになせ一切すべて工事こうじをはれりこゝにおいてソロモンその父󠄃ちゝダビデが奉納󠄃をさめたるものなる金銀きんぎんおよびもろ〳〵器皿うつはものたづさへいりてかみいへ府庫くらなかおけ

2 こゝにソロモン、ヱホバの契󠄅約けいやくはこをダビデのまちシオンよりかきのぼらんとてイスラエルの長老としよりたちすべて支派わかれかしらたちイスラエルの子孫ひと〴〵宗家そうけをさをヱルサレムに召集めしあつめければ 3 イスラエルのひとみな七ぐわつ節󠄄筵いはひあたりてわう所󠄃ところあつまり 4 イスラエルの長老等としよりたちみないたりレビびと契󠄅約けいやくはことりあげ 5 その契󠄅約けいやくはこ集會しふくわい幕屋まくや幕屋まくやにありしもろ〳〵聖󠄄きよきうつはかきのぼれりすなは祭司さいしレビびとこれをかきのぼりぬ 6 ときにソロモンわうおよびかれもとあつまれるイスラエルの會衆くわいしう契󠄅約けいやくはこ前󠄃まへにありてひつじうしさゝげたりしがそのかずおほくしてしるすこともかぞふることもあたはざりき 7 かくて祭司さいしたちヱホバの契󠄅約けいやくはこをそのところかきいれたりすなはいへ神殿しんでんなるいと聖󠄄きよき所󠄃ところうちのケルビムのつばさしたかきいりぬ 8 ケルビムはつばさ契󠄅約けいやくはこ所󠄃ところうへべケルビムうへより契󠄅約けいやくはことそのさをおほ 9 さをながかりければさをはし神殿しんでん前󠄃まへ契󠄅約けいやくはこよりえたりしかれどもそとにはえざりきそれ今日こんにちまで彼處かしこにあり 10 契󠄅約けいやくはこうちにはふたひらいたほかなにもあらずこれはイスラエルの子孫ひと〴〵のエジプトよりいでたるときヱホバがかれらと契󠄅約けいやくむすびたまへるときにモーセがホレブにてをさめたるものなり

 794㌻ 
11 かく祭司さいしたち聖󠄄所󠄃せいじよよりいでたりこゝにありし祭司さいしはみな潔󠄄きよめその班列くみによらずして職務つとめをなせり 12 またレビびと謳歌者うたうたふものすなはちアサフ、ヘマン、ヱドトンおよかれらの子等こども兄弟きやうだいたちはみな細布ほそぬのまと鐃鈸ねうはちしつこととをとりだんひがしたてりまた祭司さいし百二十にんかれらとともにありて喇叭らつぱふけ 13 喇叭らつぱもの謳歌者うたうたふものとは一人ひとりのごとくにこゑひとしうしてヱホバをほめかつたゝへたりしがかれ喇叭らつぱ鐃鈸ねうはちなど樂器がくきをもちてこゑをふりたてよいかなヱホバその矜憫あはれみ世々よゝかぎりなしといひてヱホバをほめけるときくもそのいへすなはちヱホバのいへみて 14 祭司さいしくもゆゑをもてたち奉事つとめをなすことをざりきヱホバの榮光えいくわうかみいへみちたればなり〘612㌻〙

第6章

1 こゝにおいてソロモンいひけるはヱホバはあつくもうちをらんといひたまひしが 2 われなんぢのために住󠄃むべきいへ永久とこしなへをるべき所󠄃ところたてたりと 3 しかしてわうそのかほをふりむけてイスラエルの全󠄃ぜん會衆くわいしうしゆくせりときにイスラエルの會衆くわいしうみなたちをれり

4 かれいひけるはイスラエルのかみヱホバはほむべきかなヱホバはそのくちをもてわが父󠄃ちゝダビデにひそのをもてこれなしとげたまへり 5 すなはいひたまひけらくわれはわがたみをエジプトのより導󠄃みちびいだせしよりわがおくべきいへたてしめんためにイスラエルのもろ〳〵支派わかれうちよりいづれまちをも選󠄄えらみしこと又󠄂また何人なにびとをも選󠄄えらみて我民わがたみイスラエルのきみとなせしこと 6 たゞわれはわがくためにヱルサレムを選󠄄えらみまた我民わがたみイスラエルををさめしむるためにダビデを選󠄄えらめり 7 それイスラエルのかみヱホバののためにいへたつることはわが父󠄃ちゝダビデのこゝろにありき 8 しかるにヱホバわが父󠄃ちゝダビデにいひたまひけるはわがのためにいへたつることなんぢこゝろにありなんぢこゝろにこのことあるは
 795㌻ 
9 しかれどもなんぢはそのいへたつべからずなんぢこしよりいづなんぢそのひとわがのためにいへたつべしと 10 しかしてヱホバそのいひたまひしことばをおこなひたまへりすなはわれわが父󠄃ちゝダビデにかはりてちヱホバのいひたまひしごとくイスラエルのくらゐしイスラエルのかみヱホバののためにいへ 11 そのうちにヱホバがイスラエルの子孫しそんになしたまひし契󠄅約けいやくいるはこををさめたりと

12 ソロモン、イスラエルの全󠄃ぜん會衆くわいしう前󠄃まへにてヱホバのだん前󠄃まへたちてその 13 ソロモンさきにながさ五キユビトひろさ五キユビトたかさ三キユビトのあかがねだい造󠄃つくりてこれをには眞中まんなかすゑおきたりしがすなはちそのうへちイスラエルの全󠄃ぜん會衆くわいしう前󠄃まへにてひざをかがめそのてんのべ 14 いひけるはイスラエルのかみヱホバてんにもにもなんぢのごときかみなしなんぢ契󠄅約けいやくたもちたまひこゝろ全󠄃まつたうしてなんぢ前󠄃まへあゆむところのなんぢしもべども恩惠めぐみほどこしたまふ 15 なんぢなんぢしもべわが父󠄃ちゝダビデにのたまひし所󠄃ところたもちたまへりなんぢくちをもてをもて成就なしとげたまへること今日こんにちのごとし 16 イスラエルのかみヱホバよされなんぢしもべわが父󠄃ちゝダビデにかたりてなんぢ子孫しそんその道󠄃みちつゝしみてなんぢがわが前󠄃まへあゆめるごとくにわが律法おきてにあゆまばイスラエルのくらゐするひとわが前󠄃まへにてなんぢかくることなかるべしといひたまひしことをダビデのためにたもちたまへ〘613㌻〙 17 さればイスラエルのかみヱホバよなんぢしもべダビデにいひたまへるなんぢのことば效驗しるしあらしめたまへ

18 たゞかみはたしてうへひととともにたまふやそれてんしよてんてんなんぢいるるにたらましたてたるこのいへをや 19 しかれどもわがかみヱホバよしもべ祈禱いのり懇願ねがひをかへりみてしもべいまなんぢ前󠄃まへいのるその號呼よばはり祈禱いのりきゝたまへ 20 ねがはくはなんぢよるひるこのいへうへすなはなんぢそのおかんといひたまへる所󠄃ところうへひらきたまへねがはくはしもべがこのところにむかひていのらん祈禱いのりきゝたまへ
 796㌻ 
21 ねがはくはしもべなんぢたみイスラエルがこのところにむかひていのときにその懇願ねがひきゝたまへ請󠄃なんぢ住󠄃處すみかなるてんよりきゝゆるしたまへ

22 ひとその隣人となりびとにむかひてつみをかせることありてそのひとちかひをもてちかふことを要󠄃もとめられんにきたりてこのいへにおいてなんぢだん前󠄃まへちかひなば 23 なんぢてんよりきゝおこななんぢしもべさばあしもの返󠄄報むくいをなしてその道󠄃みちをそのかうべ義者ただしきものとしてそのにしたがひてこれあしらひたまへ

24 なんぢたみイスラエルなんぢにつみをかしたるがためにてき前󠄃まへやぶれんにもしなんぢにかへりてなんぢあがこのいへにてなんぢ前󠄃まへいのねがひなば 25 なんぢてんよりきゝなんぢたみイスラエルのつみゆるなんぢ彼等かれらとその先祖せんぞあたへし彼等かれらかへらしめたまへ

26 かれらがなんぢつみをかしたるがためにてんとぢあめなからんにかれもしこのところにむかひていのなんぢあがなんぢかれらをくるしめたまふときにそのつみはなれなば 27 なんぢてんよりきてなんぢしもべなんぢのたみイスラエルのつみゆるしたまへなんぢすでにかれらにそのあゆむべきよき道󠄃みちをしへたまへりなんぢたみあたへて產業さんげふとなさしめたまひしなんぢあめくだしたまへ

28 もしくはくに饑饉ききんあるかもしくは疫病えきびやう枯死ふけ朽腐くさり蟊賊おほねむし稲蠧いなむしあるかもしくはそのてきかれらをそのくにまちかこなど如何いかなる災禍わざはひ如何いかなる疾病やまひあるとも 29 もし一人ひとりあるひなんぢたみイスラエルみな各々おの〳〵おのれの災禍わざはひ憂患うれへしりてこのいへにむかひてのべなば如何いかなる祈禱いのり如何いかなる懇願ねがひをなすとも 30 なんぢ住󠄃處すまひどころなるてんよりきゝゆる各々おの〳〵ひとにそのこゝろしりたまふごとくその道󠄃々みち〳〵にしたがひてむくいたまへなんぢのみ人々ひと〴〵こゝろしりたまへばなり 31 なんぢかくかれらをしてなんぢかれらの先祖せんぞあたへたまへるあひだつねになんぢおそれしめなんぢ道󠄃みちあゆましめたまへ

 797㌻ 
32 かつなんぢたみイスラエルのものにあらずしてなんぢおほいなるつよのべたるうでとのために遠󠄄とほくによりきたれる異邦人ことくにびとにおいてもまたもしきたりてこのいへにむかひていのらば〘614㌻〙 33 なんぢ住󠄃處すみかなるてんよりすべ異邦人ことくにびとなんぢよびもとむるごとくなしたまへなんぢかくすべてたみをしてなんぢらしめなんぢたみイスラエルのなすごとくになんぢおそれしめ又󠄂またわがたてたるこのいへなんぢをもてとなへらるるといふことをしらしめたまへ

34 なんぢたみそのてきたゝかはんとてなんぢ遣󠄃つかはしたまふ道󠄃みち進󠄃すゝめるときもしなんぢ選󠄄えらびたまへるこのまちおよびわがなんぢのためにたてたるいへにむかひてなんぢいのらば 35 なんぢてんよりかれらの祈禱いのり懇願ねがひきゝかれらをたすけたまへ

36 ひとつみをかさざるものなければかれなんぢつみをかすことありてなんぢかれらをいかかれらをそのてきわたしたまひててきかれらをとりことして遠󠄄とほまたは近󠄃ちかひきゆかんとき 37 かれらそのとらはれゆきしにおいてみづかこゝろさとるところありその俘擄とらはれにおいてひるがへりてなんぢいのわれらはつみをかもとれることあしことおこなひたりと 38 そのとらへゆかれし俘擄とらはれにて一心いつしん一念いちねんなんぢたちかへなんぢがその先祖せんぞあたへたまへるにむかひなんぢ選󠄄えらびたまへるまちなんぢのためにたてたるいへにむかひていのらば 39 なんぢ住󠄃處すみかなるてんよりかれらの祈禱いのり懇願ねがひきゝかれらをたすなんぢたみなんぢにむかひてつみをかしたるをゆるしたまへ

40 されわがかみねがはくは此處このところにて祈禱いのりなんぢひらみゝかたむけたまヘ 41 ヱホバかみいまなんぢおよびなんぢちからある契󠄅約けいやくはこ起󠄃たちなんぢ安居あんきよ所󠄃ところにいりたまへヱホバかみねがはくはなんぢ祭司さいしども拯救すくひころもまとはせなんぢ聖󠄄徒せいとたち恩惠めぐみよろこばせたまヘ 42 ヱホバかみなんぢあぶらそそぎしものかほしりぞけたまふなかなんぢしもべダビデのとくかう記念おもひたまへ

第7章

1 ソロモンいのることを終󠄃をへときてんよりくだりて燔祭はんさい犧牲いけにへとをきヱホバの榮光えいくわうそのいへみて
 798㌻ 
2 ヱホバの榮光えいくわうヱホバのいへみちしにより祭司さいしはヱホバのいへいることをざりき 3 イスラエルの子孫ひと〴〵みなくだれるをまたヱホバの榮光えいくわうのそのいへにのぞめるをしきいしうへにて俯伏ひれふしはいしヱホバをほめいへよいかなヱホバその恩惠めぐみ世々よゝかぎりなしと

4 かくわうおよびたみみなヱホバの前󠄃まへ犧牲いけにへさゝ 5 ソロモンわうさゝげたる犧牲いけにへうしまんせんひつじ十二まんかくわうたみみなかみいへひらけり 6 祭司さいしたちてそのつとめをなしレビびとはヱホバの樂器がくきとりその樂器がくきはダビデわうかれらのによりて讃美さんびをなすにあたみづかつくりてヱホバの恩惠めぐみ世々よゝかぎりなしとたゝへしめしものなり祭司さいしかれらの前󠄃まへにありて喇叭らつぱきイスラエルのひとみなたちをる〘615㌻〙 7 ソロモンまたヱホバのいへ前󠄃まへなるにはなか聖󠄄きよ其處そこにて燔祭はんさい酬恩祭しうおんさいあぶらとをさゝげたりはソロモンの造󠄃つくれるあかがねだんその燔祭はんさい素祭そさいあぶらとをうくるにたらざりしがゆゑなり

8 そのときソロモン七日なぬかあひだ節󠄄筵いはひをなしけるがイスラエル全󠄃國ぜんこく人々ひと〴〵すなはちハマテのいりくちよりエジプトのかはまでの人々ひと〴〵あつまりてかれとともにありそのくわいはなはだおほいなりき 9 かくて第八日やうかめ聖󠄄せいくわいひらけりかれらは七日なぬかのあひだだん奉納󠄃をさめれいをおこなひまた七日なぬかのあひだ節󠄄筵いはひまもりけるが 10ぐわつの二十三にちにいたりてソロモンたみをそのてんまくかへせりみなヱホバがダビデ、ソロモンおよびそのたみイスラエルにほどこしたまひし恩惠めぐみのためによろこびかつこゝろたのしみてされ

11 ソロモン、ヱホバのいへわういへとを造󠄃つくりへヱホバのいへおのれいへとにつきてなさんとこゝろおもひしことこと〴〵成就なしとげたり 12 ときにヱホバよるソロモンにあらはれてこれいひたまひけるはわれすでになんぢ祈禱いのりきまた此處このところをわがために選󠄄えらびて犧牲いけにへさゝぐるいへとなす 13 われてんとぢあめなからしめ又󠄂また蟊賊おほねむしめいじてもの食󠄃くらはしめ又󠄂また疫病えきびやう我民わがたみなかにおくらんに
 799㌻ 
14 わがをもてとなへらるる我民わがたみもしみづかひくくしいのりてわがかほもとめそのあし道󠄃みちはなれなばわれてんよりきゝてそのつみゆるしそのいやさん 15 いまよりわれこのところ祈禱いのりひらみゝかたむけん 16 いまわれすでにこのいへ選󠄄えらびかつ聖󠄄別きよわがながこゝにあるべしまたわがもわがこゝろつねこゝにあるべし 17 なんぢもしなんぢ父󠄃ちゝダビデのあゆみしごとくわが前󠄃まへあゆなんぢめいじたるごとくすべおこなひてわが法度のり律例おきてまもらば 18 われなんぢ父󠄃ちゝダビデに契󠄅約けいやくしてイスラエルををさむるひとなんぢかくることなかるべしといひしごとくなんぢくにくらゐかたうすべし

19 されなんぢもしひるがへりなんぢらの前󠄃まへおきたる法度のり誡命いましめゆきほか神々かみ〴〵つかへかつこれをがまば 20 われかれらをあたへたるよりぬきさるべし又󠄂またわがのために聖󠄄別きよめたるこのいへわれこれをわが前󠄃まへより投棄なげすて萬國ばんこくうち諺語ことわざとなり嘲笑あざけりとならしめん 21 かつ又󠄂またこのいへたかくあれども終󠄃つひにはそのかたはら過󠄃すぐものみなこれにおどろきていはんヱホバ何故なにゆゑこのこのいへかくなしたるやと 22 ひとこれにこたへていはかれおのれ先祖せんぞをエジプトのより導󠄃みちびいだししそのかみヱホバをすてほか神々かみ〴〵つきしたがひこれをがこれつかへしによりてなりヱホバこれがためにこのもろ〳〵災禍わざはひかれらにくだせりと〘616㌻〙

第8章

1 ソロモン二十ねんてヱホバのいへおのれいへたてをはりけるが 2 ヒラムまち幾何いくばくをソロモンにかへしければソロモンまたこれたてなほしイスラエルの子孫ひと〴〵をしてそのうち住󠄃すましむ

3 ソロモンまたハマテゾバにゆきこれ勝󠄃かて 4 かれまた曠野あれののタデモルをてハマテのもろ〳〵府庫くらまち 5 またかみベテホロンおよびしもベテホロンをこれ堅固けんごまちにして石垣いしがきありもんあり關木くわんのきあり 6 ソロモンまたバアラテとおのがもて府庫くら邑々まち〳〵戰車いくさぐるますべて邑々まち〳〵騎兵きへい邑々まち〳〵ならびにそのエルサレム、レバノンおよびおのをさむるところの全󠄃地ぜんちたてんと望󠄇のぞみしものこと〴〵

 800㌻ 
7 すべてイスラエルの子孫しそんにあらざるヘテびとアモリびとペリジびとヒビびとヱブスびと遺󠄃のこれるもの 8 そのにありてかれらのあと遺󠄃のこれるその子孫しそんすなはちイスラエルの子孫ひと〴〵ほろぼしつくさざりしたみはソロモンこれを使役しえきして今日こんにちにいたる 9 しかれどもイスラエルの子孫ひと〴〵をばソロモン一人ひとり奴隸どれいとなしてその工事こうじ使つかふことをせざりきかれらは軍人いくさびととなり軍旅ぐんりよかしらとなり戰車いくさぐるま騎兵きへいかしらとなれり 10 ソロモンわう有司つかさびとをさは二ひやく五十にんありてたみ

11 ソロモン、パロのむすめをダビデのまちよりたづさへのぼりてさきにこれがためにたておきたるいへにいたるかれすなはちいへわがつまはイスラエルのわうダビデのいへをるべからずヱホバの契󠄅約けいやくはこのいたれるところみな聖󠄄きよければなりと

12 こゝにソロモンさきらう前󠄃まへきづけきおきたるヱホバのだんうへにてヱホバに燔祭はんさいさゝぐることをせり 13 すなはちモーセの命令めいれいにしたがひてまいにちれいのごとくにこれさゝ安息日あんそくにち月朔ついたちおよびとし三次みたび節󠄄會せちゑすなはちたねいれぬパンの節󠄄いはひなゝ週󠄃まはり節󠄄いはひ結茅節󠄄かりほずまひのいはひとにこれさゝ

14 ソロモンその父󠄃ちゝダビデのさだめたる所󠄃ところにしたがひて祭司さいし班列くみさだめてそのしよくにん又󠄂またレビびとをその勤務つとめにんじて日々ひごとれいのごとく祭司さいし前󠄃まへにて頌讃たたへごとをなし奉事つとめをなさしめ又󠄂またもんまもものをしてその班列くみにしたがひてしよもんまもらしむかみひとダビデのめいぜしところかく 15 祭司さいしとレビびともろ〳〵ことにつきまた府庫くらことにつきてわうめいぜられたる所󠄃ところ違󠄇たがはざりき

16 ソロモンはヱホバのいへもとゐすうまでにその工事こうじ準備そなへをことごとくしおきて遂󠄅つひこれなしをへたればヱホバのいへ全󠄃ぜんせり
〘617㌻〙
 801㌻ 
17 こゝにソロモン、ヱドムの海邊うみべにあるエジオンゲベルおよびエロテにゆけ 18 ときにヒラムそのしもべどもよりふねかれ遣󠄃おくりまたうみことしもべども遣󠄃おくりけるが彼等かれらすなはちソロモンのしもべとともにオフルにゆき彼處かしこよりきんひやく五十タラントをとりてソロモンわうもとたづさきたれり

第9章

1 こゝにシバの女王によわうソロモンの風聞うはさきゝおよび難問なんもんをもてソロモンをこゝろみんとてはなは衆多おほく部從ともまはりをしたがへ香物かうもつ夥多おびただしきんはうせきとを駱駝らくだ負󠄅おはせてヱルサレムにきたりソロモンのもとにいたりてそのこゝろにある所󠄃ところをことごとくこれのべけるに 2 ソロモンこれがとひこと〴〵こたへたりソロモンのしらずしてこたへざることなかりき 3 シバの女王によわうソロモンの智慧󠄄ちゑとそのたてたるいへ 4 またそのせき食󠄃物くひものとそのしよしん列坐なみゐさまとその侍臣そばづかへ伺候たちをるさまかれらの衣服󠄃ころもおよびその酒人さかびととその衣服󠄃ころもならびにかれがヱホバのいへのぼりゆくのぼり道󠄃みちみるにおよびて全󠄃まつたくそのうばはれたり 5 こゝにおいてかれわういひけるは自己おのれくににてなんぢ行爲わざなんぢ智慧󠄄ちゑとにつきてきゝおよびたることば眞實まことなりき 6 しかるにわれきたりてるまではそのことばしんぜざりしがいまみれなんぢ智慧󠄄ちゑおほいなることきゝたるはその半󠄃分󠄃なかばにもおよばざりきなんぢきゝたる風聞うはさまされり 7 なんぢ人々ひと〴〵幸福さいはひなるかななんぢ前󠄃まへつねたちなんぢ智慧󠄄ちゑきけこのなんぢの臣僕しもべたち幸福さいはひなるかな 8 なんぢかみヱホバはほむべきかなかれなんぢをよろこびてそのくらゐのぼらせなんぢかみヱホバのためなんぢわうとなしたまへりなんぢかみイスラエルをあいしてながこれかたうせんとするがゆゑなんぢこれわうとなして公平󠄃こうへい正義せいぎおこなはせたまふなりと

9 すなはちきんひやく二十タラントおよび莫大ばくだい香物かうもつはうせきとをわうおくれりシバの女王によわうがソロモンわうおくりたるがごと香物かうもついまかつあらざりしなり 10 (かのオフルよりきんとりきたりしヒラムの臣僕しもべとソロモンの臣僕しもべたちまた白檀びやくだんのはうせきとをもたづさへいたりければ
 802㌻ 
11 わうその白檀びやくだんのをもてヱホバのいへわうみやとに段階だんかいつくりまた謳歌者うたうたふもののためにことしつとをつくれりこれより前󠄃まへにはかくのごときものユダのみえしことなかりき) 12 ソロモンわうシバの女王によわうものおくりてそのたづさへきたれる所󠄃ところむくいたるがうへにまたこれ望󠄇のぞみにまかせてすべてそのもとむるものあたへたりかくかれはその臣僕しもべとともにさりてそのくに還󠄃かへりぬ
〘618㌻〙
13ねんにソロモンの所󠄃ところきたれるきん重量めかたは六ぴやく六十六タラントなり 14 このほかにまた商賣あきうどおよび商旅たびあきうどたづさへきたるものありアラビアの一切すべて王等わうたちおよびくに知事つかさたちもまた金銀きんぎんをソロモンにたづさいたれり 15 ソロモンわうのべきん大楯おほだてひやくつくれりその大楯おほだてまいにはのべきんぴやくシケルをもち 16 またのべきんだてびやくつくれりそのだてまいにはきんびやくシケルをもちわうこれらをレバノンもりいへおけ 17 わうまた象牙ざうげをもておほいなる寳座くらゐひとつ造󠄃つく純金じゆんきんをもてこれおほへり 18 その寳座くらゐにはむつ階級きだあり又󠄂またきんあしだいありてともにその寳座くらゐ連󠄃つらなりそのするところ此旁こなた彼旁かなた按手てかけありて按手てかけわき二頭ふたつ獅子しゝたちをり 19 そのむつ階級きだに十二の獅子しゝありて此旁こなた彼旁かなたたてかくのごときものつくれるくにいまかつあらざりしなり 20 ソロモンわうもちゐる飮料のみものうつはみなきんなりまたレバノンもりいへうつはもことごとく精金せいきんなりぎんはソロモンのにはなにともかぞへざりしなり 21 わうふねヒラムのしもべのせてタルシシにき三ねんごと一回ひとたびそのふねタルシシより金銀きんぎん象牙ざうげさるおよび孔雀くじやくのせきたりたればたり

22 ソロモンわうてん諸王しよわう勝󠄃まさりて富有とみ智慧󠄄ちゑとをもちたれば 23 てん諸王しよわうみなかみがソロモンのこゝろさづけたまへる智慧󠄄ちゑきかんとてソロモンのかほんことをもと 24 各々おの〳〵その禮物れいもつたづさへきたすなはぎんうつはきんうつは衣服󠄃ころも甲冑よろひ香物かうもつむまなど年々とし〴〵定分󠄃さだまりありき 25 ソロモン戰車いくさぐるまむませんきう騎兵きへいまんせんありわうこれを戰車いくさぐるま邑々まち〳〵きまたヱルサレムにて自己おのれ所󠄃ところおけ 26 かれかはよりペリシテのとエジプトのさかひまでの諸王しよわう統治すべをさめたり
 803㌻ 
27 わうぎんいしのごとくヱルサレムにおほからしめまた香柏かうはく平󠄃野ひらのくはののごとくおほからしめたり 28 また人衆ひと〴〵エジプトなどの諸國しよこくよりむまをソロモンに率󠄃ひきいたれり

29 ソロモンのそのほか始終󠄃しじう行爲わざ預言者よげんしやナタンのふみとシロびとアヒヤの預言よげん先見者せんけんしやイドがネバテのヤラベアムにつきて述󠄃のべたる默旨もくしうちしるさるるにあらずや 30 ソロモンはヱルサレムにて四十ねんあひだイスラエルの全󠄃地ぜんちをさめたり 31 ソロモンその先祖せんぞたちともねむりてその父󠄃ちゝダビデのまちはうむられそのレハベアムこれにかはりてわうとなれり

第10章

1 こゝにレハベアム、シケムにゆけはイスラエルみなかれわうとなさんとてシケムにいたりたればたり 2 ネバテのヤラベアムはさきにソロモンわうかほ避󠄃さけてエジプトに逃󠄄のがをりしがこのことをきゝてエジプトよりかへれり〘619㌻〙 3 人衆ひと〴〵ひと遣󠄃つかはしてこれまねきたるなりかくてヤラベアムとイスラエルのひとみなきたりてレハベアムにかたりていひけるは 4 なんぢ父󠄃ちゝわれらのくびきくるしくせりされなんぢいまなんぢ父󠄃ちゝくるしきつとめとそのわれらにかうむらせたるおもくびきかろくしたまへさすれば我儕われらなんぢにつかへん 5 レハベアムかれらにいひけるはなんぢ三日みつかふたゝわれきたれとたみすなはちされ

6 こゝにおいてレハベアムわうその父󠄃ちゝソロモンのいけあひだこれが前󠄃まへたちたる老人らうじんたちはかりていひけるはなんぢ如何いかをしへてこのたみこたへしむるや 7 かれらレハベアムにかたりていひけるはなんぢもしこのたみあつあしらこれよろこばせよきことばこれかたらばながなんぢしもべたらんと 8 しかるにかれその老人らうじんたちをしへしをしへ自己おのれとともに生長そだちおのれ前󠄃まへたつところの少年せうねんはかれり 9 すなはかれらにいひけるはなんぢ如何いかをしへてわれらをしてこのわれかたりてなんぢ父󠄃ちゝわれらにかうむらせしくびきかろくせよとたみこたへしむるやと
 804㌻ 
10 かれとともに生長そだちたる少年せうねんかれにかたりていひけるはなんぢかたりてなんぢ父󠄃ちゝわれらのくびきおもくしたればなんぢこれをわれらのためにかろくせよといひたるこのたみなんぢかくこたかくこれにいふべしわがゆびわが父󠄃ちゝこしよりもいた 11 わが父󠄃ちゝなんぢらにおもくびき負󠄅おはせたりしがわれさらなんぢらのくびきおもくせんわが父󠄃ちゝむちをもてなんぢらをこらせしがわれさそりをもてなんぢらをこらさんと

12 さてまたヤラベアムと民等たみどもみなわうつげ第三日みつかめふたゝわれにきたれといひしごとく第三日みつかめにレハベアムにいたりしに 13 わう荒々あら〳〵しくかれらにこたへたりすなはちレハベアムわう老人らうじんをしへ 14 少年せうねんをしへのごとくかれらにつげいひけるはわが父󠄃ちゝなんぢらのくびきおもくしたりしがわれさらこれおもくせんわが父󠄃ちゝむちをもてなんぢらをこらせしがわれさそりをもてなんぢらをこらさんと 15 わうかくたみきくことをせざりき此事このことかみよりいでたるものにしてそのしかるはヱホバかつてシロびとアヒヤによりてネバテのヤラベアムにつげたることば成就なしとげんがためなり

16 イスラエルのたみみなわうおのれきかざるをしかばわうこたへていひけるはわれらダビデのうちなに分󠄃ぶんあらんやヱッサイのうちには所󠄃有しよいうなしイスラエルよなんぢ各々おの〳〵そのてんまくかへれダビデやからいまおのれのいへ顧󠄃かへりみよとかくイスラエルはみなそのてんまくかへれり 17 たゞしユダの邑々まち〳〵住󠄃すめるイスラエルの子孫ひと〴〵うへにはレハベアムなほわうたりき 18 レハベアムわうえきかしらなるアドラムを遣󠄃つかはしけるにイスラエルの子孫ひと〴〵いしをもてこれをうちしなしめたればレハベアムわう急󠄃いそぎてそのくるまのぼりてエルサレムに逃󠄄にげかへれり〘620㌻〙 19 かくのごとくイスラエルはダビデのいへそむきて今日こんにちにいたる

第11章

1 こゝにレハベアム、ヱルサレムにいたりてユダとベニヤミンのいへより倔强くつきやう武者つはもの十八まんあつしかしてレハベアムくにおのれかへさんためにイスラエルとたゝかはんとせしに 2 ヱホバのことばかみひとシマヤにのぞみて
 805㌻ 
3 ソロモンのユダのわうレハベアムおよびユダとベニヤミンにあるイスラエルの人々ひと〴〵つげいふべし 4 ヱホバかくなんぢせめのぼるべからず又󠄂またなんぢらの兄弟きやうだいたゝかふべからず各々おの〳〵そのいへかへ此事このことわれよりいでたるものなりとかれすなははちヱホバのことばにしたがひヤラベアムにせめゆくことをやめかへれり

5 かくてレハベアム、ヱルサレムにりユダに守衞まもり邑々まち〳〵たてたり 6 すなはちそのたてたるものはベテレヘム、エタム、テコア 7 ベテズル`シヨコ、アドラム 8 ガテ、マレシヤ、ジフ 9 アドライム、ラキシ、アゼカ 10 ゾラ、アヤロン、ヘブロン是等これらはユダとベニヤミンにありて守衞まもりまちなり 11 かれその守衞まもり邑々まち〳〵堅固けんごにしこれ軍長ぐんちやうりやう食󠄃しよくあぶらさけとをたくはへ 12 またその一切すべてまちたてほことをそなへてこれはなはつよからしむユダとベニヤミンこれにつけ

13 イスラエルの全󠄃地ぜんち祭司さいしとレビびと四方よもさかひよりきたりてレハベアムにとう 14 すなはちレビびとはその郊地かうち產業さんげふとをはなれてユダとヱルサレムにいたれりはヤラベアムとその子等こらかれらをはいして祭司さいしつとめをヱホバの前󠄃まへなさしめざりしゆゑなり 15 ヤラベアムは崇邱たかきところ牡山羊をやぎおのれつくれるこうしとのためにみづか祭司さいし 16 またイスラエルの一切すべて支派わかれうちすべてそのこゝろかたむけてイスラエルのかみヱホバをもとむるものはその先祖せんぞかみヱホバに禮物そなへものさゝげんとてレビびとにしたがひてヱルサレムにいたれり 17 かくのごとく彼等かれらユダのくにかたうしソロモンのレハベアムをして三ねんあひだつよからしめたりすなはたみは三ねんあひだダビデとソロモンの道󠄃みちあゆめり

18 レハベアムはダビデのヱレモテのむすめマハラテをつまめとれりマハラテはヱッサイのエリアブのむすめアビハイルのうみものなり 19 かれヱウシ、シヤマリヤおよびザハムの三 20 またこれのちにアブサロムのむすめマアカをめとれりかれアビヤ、アツタイ、ジザおよびシロミテを
 806㌻ 
21 レハベアムはアブサロムのむすめマアカをその一切すべてつまそばめとにまさりてあいせりかれつま十八にんそばめ六十にん男子なんし二十八にん女子によし六十にんまう 22 レハベアム、マアカのアビヤをわうとなさんとおもふがゆゑこれたてかしらとなしその兄弟きやうだいをさとなせり〘621㌻〙 23 かゝるがゆゑ慧󠄄さととりおこなその男子むすこどもこと〴〵くユダとベニヤミンのなる守衞まもり邑々まち〳〵ちらこれりやう食󠄃しよくおほあたへかつ衆多おほくつまもとめさせたり

第12章

1 レハベアムそのくにかたくしそのつよくするにおよびてヱホバの律法おきてすてたりイスラエルみなこれなら 2 かれかくヱホバにむかひてつみをかすによりてレハベアムの五ねんにエジプトのわうシシヤク、ヱルサレムにせめのぼれり 3 その戰車いくさぐるまは一せんひやく騎兵きへいは六まんまたかれしたがひてエジプトよりきたれるたみルビびとスキびとエテオピヤびとかずしれず 4 かれすなはちユダの守衞まもり邑々まち〳〵進󠄃すすみてヱルサレムにいた 5 こゝにおいてレハベアムおよびユダの牧伯等つかさたちシシヤクのゆゑによりてヱルサレムにあつまりけるに預言者よげんしやシマヤこれがもとにいたりてこれいひけるはヱホバかくいひたまふ汝等なんぢらわれすてたればわれなんぢらをシシヤクの遺󠄃すておけりと 6 こゝをもてイスラエルの牧伯等つかさたちおよびわうみづかひくくしてヱホバはただしいへ 7 ヱホバかれらがみづかひくくするをたまひければヱホバのことばシマヤにのぞみて彼等かれらみづかひくくしたればわれかれらをほろぼさずすこし拯救すくひかれらにほどこさんわれシシヤクのをもてわれ忿怒いかりをヱルサレムにもらさじ 8 さりながら彼等かれらこれしんとならんこれかれらがわれつかふること國々くに〴〵王等わうたちつかふることとのわかちをしらんためなりと

9 エジプトのわうシシヤクすなはちヱルサレムにせめのぼりヱホバのいへ寶物たからものわういへ寶物たからものとをうばひてこと〴〵くこれを又󠄂またソロモンのつくりたるきんたてうばひされり
 807㌻ 
10 こゝをもてレハベアムわうそのかはりあかがねたてつくわういへもんまも侍衞じゑいかしらたちにこれをわたおきけるが 11 わうヱホバのいへときには侍衞じゑいきたりてこれ負󠄅ひまた侍衞じゑいいへにこれをもちかへれり 12 レハベアムみづかひくくしたればヱホバの忿怒いかりかれをはなれこれをこと〴〵ほろぼさんとはたまはず又󠄂またユダにも善事よきことありき

13 レハベアムわうはヱルサレムにありてそのちからつよくしをさめたりすなはちレハベアムは四十一さいのときくらゐき十七ねんあひだヱルサレムにてをさこれすなはちヱホバがそのおかんとてイスラエルの一切すべて支派わかれうちより選󠄄えらびたまへるまちなりかれはゝはアンモニびとにしてそのをナアマといふ 14 レハベアムはヱホバをもとむることこゝろかたむけずしてあしことおこなへり
〘622㌻〙
15 レハベアムの終󠄃じう行爲わざ預言者よげんしやシマヤのふみおよび先見者せんけんしやイドのふみうち系圖けいづかたちしるさるるにあらずやレハベアムとヤラベアムのあひだにはたえ戰爭いくさありき 16 レハベアムその先祖せんぞたちとともにねむりてダビデのまちはうむられそのアビヤこれにかはりてわうとなれり

第13章

1 ヤラベアムわうの十八ねんにアビヤ、ユダのわうとなり 2 ヱルサレムにて三ねんあひだをさめたりそのはゝはギベアのウリエルのむすめにしてをミカヤといふこゝにアビヤとヤラベアムのあひだ戰爭いくさあり 3 アビヤは四十まん軍勢ぐんぜいをもて戰鬪たたかひそなこれみな倔强くつきやうたけ武夫つはものなり又󠄂またヤラベアムは倔强くつきやうひと八十まんをもてこれにむかひて戰爭いくさ行伍そなへこれまた大勇士だいゆうしなり
 808㌻ 
4 ときにアビヤ、エフライムの山地やまちなるゼマライムやまうへたちいひけるはヤラベアムおよびイスラエルの人々ひと〴〵みなきけ 5 なんぢしらずやイスラエルのかみヱホバしほ契󠄅約けいやくをもてイスラエルのくにながくダビデとその子孫しそんたまへり 6 しかるにダビデのソロモンのしんたるネバテのヤラベアムおこりてそのしゆくんそむ 7 邪曲よこしまなる放蕩はうたうしたこれにあつまみづかつよくしてソロモンのレハベアムにてきせしがレハベアムはわかくまたこゝろ弱󠄃よわくしてこれあたちからなかりき 8 いままたなんぢらはダビデの子孫しそんにあるヱホバのくにてきたいせんとすなんぢらは大軍たいぐんなり又󠄂またヤラベアムがつくりてなんぢらのかみなしたるきんこうしなんぢらとともにあり 9 なんぢらはアロンの子孫しそんたるヱホバの祭司さいしとレビびととを逐󠄃おひはな國々くに〴〵たみなすがごとくに祭司さいしたつるにあらずやすなはたれにもあれわか牡牛をうし一匹ひとつ牡羊をひつじ七匹ななつたづさへきたりてみたものみなかのかみならぬもの祭司さいしとなることをるなり 10 され我儕われらおいてはヱホバ我儕われらかみにましまして我儕われらこれすてずまたヱホバにつかふる祭司さいしはアロンの子孫しそんにして役事はたらきをなすものはレビびとなり 11 かれ朝󠄃あさごとゆふごとにヱホバに燔祭はんさいさゝかうくことを又󠄂また供前󠄃そなへのパンをじゆんせいつくゑうへそなへまたきん燈臺とうだいとその燈盞ともしびざらととのへてゆふごとにともすなりかくわれらはわれらのかみヱホバの職守つとめまもれどもなんぢらはかへつかれすてたり 12 かみみづからわれらとともにいましてわれらのたいしやうとなりたまふまたその祭司さいしども喇叭らつぱふきならしてなんぢらをむイスラエルの子孫ひと〴〵なんぢらの先祖せんぞかみヱホバにてきしてたゝかなかなんぢあらざるべければなりと

13 ヤラベアム伏兵ふくへいかれらのうしろまはらせたればイスラエルはユダの前󠄃まへにあり伏兵ふくへいそのうしろにあり 14 ユダうしろ顧󠄃かへりみるにてき前󠄃ぜんにありければヱホバにむかひて號呼よばは祭司さいしども喇叭らつぱふけ〘623㌻〙 15 ユダの人々ひと〴〵すなはち吶喊ときのこゑあげけるがユダの人々ひと〴〵吶喊ときのこゑあぐるにあたりてかみヤラベアムとイスラエルの人々ひと〴〵をアビヤとユダの前󠄃まへ打敗うちやぶたまひしかば 16 イスラエルの子孫ひと〴〵はユダの前󠄃まへより逃󠄄にげはしれりかみかくかれらをこれわたしたまひければ 17 アビヤとそのたみかれらを夥多おびただうちころせりイスラエルのころされてたふれしものは五十萬人まんにんみな倔强くつきやうひとなりき
 809㌻ 
18 このときにはイスラエルの子孫ひと〴〵うち負󠄅まかされユダの子孫ひと〴〵勝󠄃かちたりかれらその先祖せんぞかみヱホバをたのみしがゆゑなり 19 アビヤすなはちヤラベアムを追󠄃擊おひうちまちすうかれよりれりすなはちベテルとその郷里むらざとヱシヤナとその郷里むらざとエフロンとその郷里むらざとこれなり 20 ヤラベアムはアビヤのふたゝ權勢いきほひふるふことをずヱホバにうたれてしね 21 されどアビヤは權勢いきほひつま十四にんめと男子なんし二十二にん女子によし十六にんまうけたり 22 アビヤのそのほか作爲わざとその行爲おこなひとそのことば預言者よげんしやイドの註釋ちうしやくしるさる

第14章

1 アビヤその先祖せんぞたちとともにねむりてダビデのまちはうむられそのアサこれにかはりてわうとなれりアサのになりてそのくにねんあひだ平󠄃穩おだやかなりき 2 アサはそのかみヱホバのよし正義ただしたまふことおこなへり 3 すなはことなる祭壇さいだんとりのぞきもろ〳〵崇邱たかきところこぼはしらざううちくだきアシラざうきりたふ 4 ユダにめいじてその先祖せんぞたちかみヱホバをもとめしめその律法おきて誡命いましめおこなはしめ 5 ユダの一切すべて邑々まち〳〵より崇邱たかきところざうとをとりのぞけりしかしてくにかれ前󠄃まへ平󠄃穩おだやかなりき 6 かれまた守衞まもりまちすうをユダにたてたりはそのくに平󠄃安へいあんこのとしごろ戰爭いくさなかりしにすなはちヱホバかれ安息あんそくたまひしなり 7 かれすなはちユダにいひけるは我儕われら是等これらまちてその四周󠄃まはり石垣いしがききづ戌樓やぐら起󠄃おこもん門閂かんぬきとをまうけん我儕われらかみヱホバを我儕われらもとめしによりこのくになほ我儕われら前󠄃まへにありわれかれもとめたれば四方しはうにおいてわれらに平󠄃安へいあんたまへりとかくかれら阻滯《とどこ 8 アサの軍勢ぐんぜいはユダよりいでたるもの三十まんありてたてほことをりベニヤミンよりいでたるもの二十八まんありてだてゆみこれみな大勇士だいゆうしなり

9 こゝにエテオピアびとゼラ軍勢ぐんぜいひやく萬人まんにん戰車いくさぐるまびやくりやう率󠄃ひきゐてせめきたりマレシヤにいたりければ 10 アサこれにむかひて進󠄃すゝともにマレシヤのゼパタのたににおいて戰爭いくさ陣列そなへ
 810㌻ 
11 ときにアサそのかみヱホバにむかひてよばはりてふヱホバよちからあるものたすくるもちからなきものたすくるもなんぢにおいてはことなることわれらのかみヱホバよわれらをたすけたまへわれらはなんぢ倚賴よりたのなんぢりてゆきこのぐんしうあたるヱホバよなんぢわれらのかみにましませりひとをしてなんぢに勝〘624㌻〙 12 ヱホバすなはちアサの前󠄃まへとユダの前󠄃まへにおいてエテオピアびとうちやぶりたまひしかばエテオピアびと逃󠄄にげはしりけるに 13 アサとこれしたがふたみかれらをゲラルまで追󠄃擊おひうてかくエテオピアびとたふれてふたゝふるふことをざりき彼等かれらヱホバとその軍旅ぐんりよ打敗うちやぶられたればなりユダの人々ひと〴〵たる掠取物ぶんどりものはなはおほかりき 14 かれらはまたゲラルの四周󠄃まはり邑々まち〳〵こと〴〵うちやぶれりこれその邑々まち〳〵ヱホバをおそれたればなりこゝにおいてかれらその一切すべてまちよりものかすめたりしがそのうちよりたる掠取物ぶんどりもの夥多おびただしかりき 15 また家畜かちくのをるてんまくおそふてひつじ駱駝らくだおほうばしかしてヱルサレムにかへりぬ

第15章

1 こゝかみみたまオデデのアザリヤにのぞみければ 2 かれいでゆきてアサを迎󠄃むかこれいひけるはアサおよびユダとベニヤミンの人々ひと〴〵われ汝等なんぢらがヱホバとともにをるあひだはヱホバもなんぢらとともいますべしなんぢもしかれをもとめなばかれ遇󠄃あはされどかれをすてなばかれなんぢらをすてたまはん 3 そも〳〵イスラエルにはまことかみなく敎訓をしへほどこす祭司さいしなく律法おきてなきことひさしかりしが 4 患難なやみときにイスラエルのかみヱホバにたちかへりてこれもとめたればすなはちこれに遇󠄃あへ 5 當時そのころいづものにもものにも平󠄃安へいあんなくたゞおほいなる苦患くるしみくにぐにのたみのぞめり 6 くにくにまちまちうちくだかるかみもろ〳〵患難なやみをもてこれくるしめたまへばなり 7 されなんぢつよかれよなんぢらの弱󠄃よわくするなかなんぢらの行爲わざにはむくいたまものあるべければなりと

 811㌻ 
8 アサこれらのことばおよび預言者よげんしやオデデの預言よげんきゝちから憎にくむべきものをユダとベニヤミンの全󠄃地ぜんちよりのぞきまたそのエフライムの山地やまちたる邑々まち〳〵よりのぞきヱホバのらう前󠄃まへなるヱホバのだんさいこうせり 9 かれまたユダとベニヤミンの人々ひと〴〵およびエフライム、マナセ、シメオンよりきたりて寄寓やおでれものあつめたりイスラエルの人々ひと〴〵うちヱホバかみのアサとともいますをてアサにくだれるもの夥多おびただしかりしなり 10 彼等かれらすなはちアサの治世ぢせいの十五ねんの三ぐわつにヱルサレムにあつま 11 そのたづさへきたれる掠取物ぶんどりものうちよりうしひやくひつじせんをそのヱホバにさゝ 12 みな契󠄅約けいやくむすびていはこゝろつくせいしんつくして先祖せんぞかみヱホバをもとめん 13 すべてイスラエルのかみヱホバをもとめざるもの大小だいせう男女なんによ區別わかちなくこれころさんと 14 しかしておほごゑ號呼よばはりをなし喇叭らつぱかくならしてヱホバにちかひ 15 ユダみなそのちかひよろこべりすなはかれいちしんをもてちかひ一念ひとすぢにヱホバをもとめたればヱホバこれに遇󠄃四方しはうにおいてこれ安息あんそくをたまへり
〘625㌻〙
16 さてまたアサわうはゝマアカ、アシラざうつくりしことありければアサこれをおとしておほきさきたらしめずそのざうきりたふして粉々こな〴〵くだきキデロンがはにてこれをやけ 17 たゞ崇邱たかきところなほイスラエルよりのぞかざりきされどもアサのこゝろいちしやうあひだ全󠄃まつたかりしなり 18 かれはまたその父󠄃ちゝ納󠄃をさめたるものおよびおのれ納󠄃をさめたるものすなはち金銀きんぎんならびに器皿うつはものなどをヱホバのいへたづさへいれり 19 アサの治世ぢせいの三十五ねんまではふたゝ戰爭いくさあらざりき

第16章

1 アサの治世ぢせいの三十六ねんにイスラエルのわうバアシヤ、ユダにせめのぼりユダのわうアサの所󠄃ところたれをも徃來ゆききせざらしめんとてラマをたてたり 2 こゝにおいてアサ、ヱホバのいへわういへとの府庫くらより金銀きんぎんとりいだしダマスコに住󠄃すめるスリアのわうベネハダデにおくりていひけるは 3 わが父󠄃ちゝなんぢ父󠄃ちゝあひだごとわれなんぢあひだやくたてわれいまなんぢ金銀きんぎんおくれりゆきなんぢとイスラエルのわうバアシヤとのやくやぶかれをしてわれはなれてさらしめよ
 812㌻ 
4 ベネハダデすなはちアサわう自己おのれ軍勢ぐんぜいかしらたちをイスラエルの邑々まち〳〵せめ遣󠄃やりければ彼等かれらイヨン、ダン、アベルマイムおよびナフタリの一切すべて府庫くら邑々まち〳〵うちたり 5 バアシヤきゝてラマをたつることをめその工事こうじはいせり 6 こゝにおいてアサわうユダ全󠄃國ぜんこくひと率󠄃ひきゐバアシヤがラマをたつるにもちひたるいし材木ざいもく運󠄃はこびきたらしめこれをもてゲバとミズパをたてたり

7 そのころ先見者せんけんしやハナニ、ユダのわうアサのもとにいたりてこれいひけるはなんぢはスリアのわう倚賴よりたのみてなんぢかみヱホバに倚賴よりたのまざりしによりてスリアわう軍勢ぐんぜいなんぢだつせり 8 かのエテオピアびととルビびと大軍たいぐんにして戰車いくさぐるまおよび騎兵きへいはなはだおほかりしにあらずやしかるもなんぢヱホバに倚賴よりたのみたればヱホバかれらをなんぢわたしたまへり 9 ヱホバは全󠄃ぜん世界せかいあまねそなはしおのれにむかひてこゝろ全󠄃まつたうするもののためにちからあらはしたまふこのことにおいてなんぢおろかなることをなせりゆゑこののちなんぢ戰爭いくさあるべしと 10 しかるにアサその先見者せんけんしやいかりてこれ獄舍ひとやにいれたりはげしくこのことのためにかれいかりたればなりアサまたそのころたみ虐󠄃しへたげたることありき

11 アサの終󠄃じう行爲わざはユダとイスラエルの列王れつわうふみしるさる 12 アサはその治世ぢせいの三十九ねんあしみその病患やまひつひにはげしくなりしがその病患やまひときにもヱホバをもとめずして醫師いしやもとめたり 13 アサその先祖せんぞたちともねむりその治世ぢせいの四十一ねんしね〘626㌻〙 14 人衆ひと〴〵これをそのおのれのためにダビデのまちほりおけるはかはうむ製香かほりづくりじゆつをもてせいしたる種々さま〴〵香物かうもつみたせるとこうへこれがために夥多おびただしくたきものをなせり

第17章

1 アサのヨシヤパテ、アサにかはりてわうとなりイスラエルにむかひてちからつよくし 2 ユダの一切すべて堅固けんごなる邑々まち〳〵へいきユダのおよびその父󠄃ちゝアサがとりたるエフライムの邑々まち〳〵ちんだい
 813㌻ 
3 ヱホバ、ヨシヤパテとともにいませりかれその父󠄃ちゝダビデの最初はじめ道󠄃みちあゆみてバアルなどもとめず 4 その父󠄃ちゝかみもとめてその誡命いましめあゆみイスラエルの行爲わざならはざればなり 5 このゆゑにヱホバくにかれかたたてたまへりまたユダの人衆ひと〴〵みなヨシヤパテに禮物れいもつおくれりかれとみたふときとをきはめたり 6 こゝにおいてかれヱホバの道󠄃みちにそのこゝろはげまし遂󠄅つひ崇邱たかきところとアシラざうとをユダよりのぞけり

7 かれまたその治世ぢせいの三ねんにその牧伯つかさベネハイル、オバデヤ、ゼカリヤ、ネタンエルおよびミカヤを遣󠄃つかはしてユダの邑々まち〳〵にて敎誨をしへをなさしめ 8 またレビびとうちよりシマヤ、ネタニヤ、ゼバデヤ、アサヘル、セミラモテ、ヨナタン、アドニヤ、トビヤ、トバドニヤなどいふレビびと遣󠄃つかはしてこれともならしめかつ祭司さいしエリシヤマとヨラムをもこれとも遣󠄃つかはしけるが 9 かれらはヱホバの律法おきてふみたづさヘユダにおいて敎誨をしへをなしユダの邑々まち〳〵こと〴〵ゆきめぐりてたみをしへたり。

10 こゝにおいてユダの周󠄃圍まはり國々くに〴〵みなヱホバをおそれてヨシヤパテをせめることをせざりき 11 またペリシテびとうち禮物れいもつおよびみつぎぎんをヨシヤパテにおくれるものありかつ又󠄂またアラビヤびと家畜かちくをこれにおくれりすなは牡羊をひつじせんひやく牡山羊をやぎせんひやく 12 ヨシヤパテは益々ます〳〵おほいになりゆきてユダにしろおよび府庫くらまちおほ 13 ユダの邑々まち〳〵おほくの工事こうじ大勇士だいゆうしたる軍人いくさびとをヱルサレムにおけ 14 彼等かれらかぞふるにその宗家そうけしたがへばのごとしユダよりいでたるせんにんかしらうちにはアデナといふ軍長ぐんちやうあり大勇士だいゆうし三十まんこれにしたがふ 15 そのつぎ軍長ぐんちやうヨハナンこれしたがものは二十八萬人まんにん 16 そのつぎはジクリのアマシヤかれよろこびてそのをヱホバにさゝげたり大勇士だいゆうし二十まんこれにしたがふ
 814㌻ 
17 ベニヤミンよりいでたるものうちにはエリアダといふ大勇士だいゆうしありゆみおよびたてもつもの二十まんこれにしたがふ 18 そのつぎはヨザバデ戰門たたかひ準備そなへをなせるもの十八まんこれにしたがふ 19 是等これらみなわうつかふる者等ものどもなりこのほかにまたユダ全󠄃國ぜんこく堅固けんごなる邑々まち〳〵わうおけものあり〘627㌻〙

第18章

1 ヨシヤパテはとみたふときとをきはめアハブとえんむすべり 2 かれすうねんのちサマリアにくだりてアハブをとひければアハブかれおよびその部從ともまはりぶのためにうしひつじおほほふりギレアデのラモテにともせめのぼらんことをかれすゝ 3 すなはちイスラエルのわうアハブ、ユダのわうヨシヤパテにいひけるはなんぢわれとともにギレアデのラモテにせめゆくやヨシヤパテこれにこたへけるはわれなんぢのごとく我民わがたみなんぢたみのごとしなんぢとともに戰門たたかひのぞまんと

4 ヨシヤパテまたイスラエルのわういひけるは請󠄃今日こんにちヱホバのことばとひたまへと 5 こゝにおいてイスラエルのわう預言者よげんしやひやくにんあつめてこれいひけるはわれらギレアデのラモテにゆきたゝかふべきや又󠄂またやむべきや彼等かれらいひけるはせめのぼりたまへかみこれをわうわたしたまふべしと 6 ヨシヤパテいひけるはこのほかわれらのよりとふべきヱホバの預言者よげんしやこゝにあらざるや 7 イスラエルのわうこたへてヨシヤパテにいひけるはほかになほ一人ひとりありわれこれによりてヱホバにとふことをされかれいままでわれにつきて善事よきこと預言よげんせずつねあしことのみを預言よげんすればわれかれにくむなりそのものすなはちイムラのミカヤなりとしかるにヨシヤパテこたへてわうしかのたまなかれといひければ 8 イスラエルのわう一人ひとり官吏くわんりよびてイムラのミカヤを急󠄃いそきたらしめよといへ 9 イスラエルのわうおよびユダのわうヨシヤパテは朝󠄃衣てういまとひサマリアのもんいりくちひろにて各々おの〳〵そのくらゐ預言者よげんしやみなその前󠄃まへ預言よげんせり 10 ときにケナアナのゼデキヤてつつの造󠄃つくりていひけるはヱホバかくいひたまふなんぢ是等これらをもてスリアびとつきほろぼしつくすべしと 11 預言者よげんしやみなかく預言よげんしてふギレアデのラモテにせめのぼりて勝󠄃利しやうりたまへヱホバこれをわうわたしたまふべしと

 815㌻ 
12 こゝにミカヤをめさんとてゆきたる使者つかひこれにかたりていひけるは預言者よげんしやたちことばひとつくちよりいづるがごとくにしてわう請󠄃なんぢことばをもかれらの一人ひとりのごとくなして善事よきこと 13 ミカヤいひけるはヱホバはわがかみのたま所󠄃ところわれべんと 14 かくてわういたるにわうかれいひけるはミカヤよわれらギレアデのラモテにゆきたゝかふべきや又󠄂またやむべきやかれいひけるはのぼりゆきてたまへかれらはなんぢわたされんと 15 わうかれにいひけるはわれ幾度いくたびなんぢをちかはせたらばなんぢヱホバのをもてたゞ眞實まことのみをわれつぐるや 16 かれいひけるはわれイスラエルがみな牧者かふものなきひつじのごとくやまちりをるをたるがヱホバ是等これらものしゆなし各々おの〳〵やすらかにそのいへかへるべしといひたまへり〘628㌻〙 17 イスラエルのわうこゝにおいてヨシヤパテにいひけるはわれなんぢにつげかれ善事よきことわれ預言よげんせずたゞあしことのみを預言よげんせんといひしにあらずやと 18 ミカヤまたいひけるはされなんぢらヱホバのことばきくべしわれしにヱホバそのくらゐたまひててん萬軍ばんぐんそのかたはら右左みぎひだりたちをりしが 19 ヱホバいひたまひけるはたれかイスラエルのわうアハブをいざなひてかれをしてギレアデのラモテにのぼりゆきて彼處かしこたふれしめんかとすなはひとりこのごとくせんとひとりかのごとくせんといひければ 20 遂󠄅つひひとつれいすすみいでてヱホバの前󠄃まへわれかれをいざなはんといひたればヱホバなにをもてするかとこれとひたまふに 21 われいでて虛言いつはりれいとなりてそのすべて預言者よげんしやくちにあらんといへりヱホバいひたまひけるはなんぢいざなひかつこれを成就なしとげいでしかすべしと 22 ゆゑよヱホバ虛言いつはりれいなんぢのこの預言者よげんしやどもくちいれたまへりしかしてヱホバなんぢ災禍わざはひくださんとさだめたまふと

23 ときにケナアナのゼデキヤ近󠄃ちかよりてミカヤのほゝうちいひけるはヱホバのれいいづれ途󠄃みちよりわれはなれゆきてなんぢものいふや 24 ミカヤいひけるはなんぢおくにいりてかくるべし 25 イスラエルのわういひけるはミカヤをとりてこれをまちつかさアモンおよびわうヨアシにひきかへりていふべし
 816㌻ 
26 わうかく安然やすらかかへるまでこのものひとやにいれて苦惱なやみのパンを食󠄃くは苦惱なやみみづのませよと 27 ミカヤいひけるはなんぢもしまこと平󠄃安やすらかかへるならばヱホバわれによりてかくのたまひしことあらずとしかしてまたいへなんぢたみみなきくべしと

28 かくてイスラエルのわうおよびユダのわうヨシヤパテはギレアデのラモテにのぼりゆけり 29 イスラエルのわうときにヨシヤパテにいひけるはわれ服󠄃裝すがたかへ戰陣たたかひなかにいらんなんぢ朝󠄃衣てういまとひたまへとイスラエルのわうすなはち服󠄃裝すがた二人ふたりとも戰陣たたかひなかにいれり 30 スリアのわうその戰車いくさぐるまかしらたちにかねてめいじおけりいはなんぢちひさものとかおほいなるものともたゝかふなかれたゞイスラエルのわうとのみたゝかへと 31 戰車いくさぐるまかしらたちヨシヤパテをこれはイスラエルのわうならんとをめぐらしてこれたゝかはんとせしがヨシヤパテ號呼よばはりければヱホバこれをたすけたまへりすなはかみかれらを感動かんどうしてこれはなれしめたまふ 32 戰車いくさぐるまかしらたちかれがイスラエルのわうにあらざるをしかばこれ追󠄃おふことをやめてひき返󠄄かへせり 33 こゝ一箇ひとりひとなにごころなくゆみひきてイスラエルのわうむねあてくさずりあひだあてたればかれそのぎよしやいひけるはわれきずうけたればなんぢかへらしてわれ軍中ぐんちうよりいだせと〘629㌻〙 34 この戰爭いくさはげしくなりぬイスラエルのわうくるまうちみづか扶持たすけ薄暮ゆふぐれまでスリアびとをささへをりしがころにいたりてしね

第19章

1 ユダのわうヨシヤパテはつつがなくヱルサレムにかへりてそのいへいたれり 2 とき先見者せんけんしやハナニのヱヒウ、ヨシヤパテわういでむかへてこれいひけるはなんぢあしものたすけヱホバをにくものあいしてよからんやこれがためにヱホバの前󠄃まへより震怒いかりなんぢのうへのぞ 3 さりながら善事よきこともまたなんぢすなはなんぢはアシラざうこくちうよりのぞきかつこゝろかたむけてかみもとむるなりと

4 ヨシヤパテはヱルサレムに住󠄃すみをりしがまたいでてベエルシバよりエフライムの山地やまちまでたみなかゆきめぐりその先祖せんぞかみヱホバにこれを導󠄃みちびかへせり
 817㌻ 
5 かれまたユダの一切すべて堅固けんごなるまち裁判󠄄人さばきびとこくちう邑々まち〳〵みなしか 6 しかして裁判󠄄人さばきびといひけるは汝等なんぢらそのなすところをつゝしなんぢらはひとのために裁判󠄄さばきするにあらずヱホバのために裁判󠄄さばきするなり裁判󠄄さばきするときにはヱホバなんぢらとともにいます 7 されなんぢらヱホバをおそつゝしみてわざをなせわれらのかみヱホバはあしことなくひと偏󠄃視かたよりみることなく賄賂まひなひとることなければなり

8 ヨシヤパテまたレビびと祭司さいしおよびイスラエルのぞくちやう選󠄄えらびてヱルサレムにきヱホバのことおよび訴訟うつたへ審判󠄄さばかしむかれらはヱルサレムにかへれり 9 ヨシヤパテこれにめいじていはなんぢらヱホバをおそ眞實まこと誠心まごころをもてかくおこなふべし 10 すべてその邑々まち〳〵住󠄃なんぢらの兄弟きやうだいあひながせることまたは律法おきて誡命いましめ法度のり條例さだめなどのことにつきてなんぢらにうつたいづることあらばこれをさとしてヱホバにつみをかさざらしめよおそらくは震怒いかりなんぢとなんぢらの兄弟きやうだいにのぞまんなんぢかくおこなはばとがなかるべし 11 祭司さいしをさアマリヤなんぢらのうへにありてヱホバのことすべつかさどりユダのいへつかさイシマエルのゼバデヤわうことすべつかさどるまたレビびとなんぢらの前󠄃まへにありて官吏くわんりとならんなんぢこゝろつよくしてわざをなせヱホバぜんにんたすけたまふべし

第20章

1 こののちモアブの子孫ひと〴〵アンモンの子孫ひと〴〵およびマオニ人等びとらヨシヤパテとたゝかはんとてせめきたれり 2 ときあるひときたりてヨシヤパテにつげうみ彼旁かなたスリアより大衆たいしうなんぢせめきたるいまハザゾンタマルにありとハザゾンタマルはすなはちエンゲデなり 3 こゝにおいてヨシヤパテおそかほをヱホバにむけてそのたすけもとめユダ全󠄃國ぜんこく斷食󠄃だんじき布令ふれしめたれば〘630㌻〙 4 ユダこぞりあつまりヱホバのたすけもとめたりすなはちユダの一切すべてまちより人々ひと〴〵きたりてヱホバをもと

 818㌻ 
5 ときにヨシヤパテ、ヱホバのいへあたらしきには前󠄃まへにおいてユダとヱルサレムの會衆くわいしううち 6 いひけるはわれらの先祖せんぞかみヱホバよなんぢてんかみにましますにあらずや異邦人いはうじん諸國しよこくすべたまふにあらずやなんぢには能力ちからあり權勢いきほひありてたれもなんぢをふせぐことあたはざるにあらずや 7 われらのかみなんぢこのくにたみなんぢたみイスラエルの前󠄃まへより逐󠄃おひはらひてなんぢともアブラハムの子孫しそんこれながあたへたまひしにあらずや 8 かれらはこゝ住󠄃なんぢのためにこゝ聖󠄄所󠄃せいじよたてへり 9 刑罰けいばつつるぎ疫病えきびやう饑饉ききんなどの災禍わざはひわれらにのぞまんときわれらこのいへ前󠄃まへたちなんぢ前󠄃まへにをりその苦難なやみなかにてなんぢ呼號よばはらんしかしてなんぢきゝたすけたまはんなんぢはこのいへにあればなりと 10 いまアンモン、モアブおよびセイルやま子孫ひと〴〵たまへ在昔むかしイスラエル、エジプトのくによりいできたれるときなんぢイスラエルに是等これらをかさしめたまはざりしかばこれはなれさりてほろぼさざりしなり 11 かれらがわれらにむくゆる所󠄃ところたまへかれらはなんぢがわれらにたもたしめたまへるなんぢ產業さんげふよりわれらを逐󠄃おひはらはんとす 12 われらのかみなんぢかれらをさばきたまはざるやわれらはこのせめよせたる大衆たいしうあた能力ちからなく又󠄂またなすところをしらたゞなんぢあふ望󠄇のぞむのみと 13 ユダの人々ひと〴〵はそのちひさきものおよびつまとともにみなヱホバの前󠄃まへたちをれり

14 とき會衆くわいしうなかにてヱホバのみたまアサフの子孫しそんたるレビびとヤハジエルにのぞめりヤハジエルはゼカリヤのゼカリヤはベナヤのベナヤはヱイエルのヱイエルはマツタニヤのなり 15 ヤハジエルすなはちいひけるはユダの人衆ひと〴〵およびヱルサレムの居民きよみんならびにヨシヤパテわうきくべしヱホバかくなんぢらにいひたまふこの大衆たいしうのためにおそるるなかをののくなかれなんぢらのたたかひあらずヱホバのたたかひなればなり 16 なんぢら明日あすかれらの所󠄃ところせめくだれかれらはヂヅのさかよりのぼきたなんぢらヱルエルの前󠄃まへなるたにくちにてこれ遇󠄃あは
 819㌻ 
17 この戰爭いくさにはなんぢたゝかふにおよばずユダおよびヱルサレムよなんぢたゞ進󠄃すゝみいでてなんぢらとともにいますヱホバの拯救すくひおそるなかをののくなかれ明日あすかれらの所󠄃ところせめいでよヱホバなんぢらとともにいませばなりと 18 こゝにおいてヨシヤパテかうべをさげて俯伏ひれふせりユダの人衆ひと〴〵およびヱルサレムのたみもヱホバの前󠄃まへふしてヱホバをはい 19 ときにコハテの子孫しそんおよびコラの子孫しそんたるレビびとたちあがりこゑたかくあげてイスラエルのかみヱホバを讃美さんびせり
〘631㌻〙
20 かくてみな朝󠄃あさはやく起󠄃おきてテコアのいでゆけりそのいづるにあたりてヨシヤパテたちいひけるはユダの人衆ひと〴〵およびヱルサレムのたみわれなんぢらのかみヱホバをしんぜよさらなんぢかたくあらんその預言者よげんしやしんぜよさらなんぢあらん 21 かれまたたみはかりて人々ひと〴〵選󠄄えらこれをして聖󠄄きよ飾󠄃かざりつけ軍勢ぐんぜい前󠄃さき進󠄃すゝましめヱホバにむかひてうたをうたひかつこれを讃美さんびせしめヱホバに感謝かんしやせよその恩惠めぐみ世々よゝかぎりなしといはしむ 22 そのうたうた讃美さんびをなしはじむるにあたりてヱホバ伏兵ふくへいまうけかのユダにせめきたれるアンモン、モアブ、セイルやま子孫ひと〴〵をなやましたまひければかれ打敗うちやぶられたり 23 すなはちアンモンとモアブの子孫ひと〴〵起󠄃たちてセイルやまたみにむかひこと〴〵くこれをころしてほろぼししがセイルのたみころつくすにおよびてかれらもまたちからをいだしてたがひほろぼしあへり

24 ユダの人々ひと〴〵觀望󠄇ものみ所󠄃どころいたりてかの群衆ぐんしうたりければたゞたふれたる死屍しかばねのみにして一人ひとりだに逃󠄄のがれしものなかりき 25 こゝにおいてヨシヤパテおよびそのたみかれらのものうばはんとてきたみるにその死屍しかばねあひだ財寳ざいはう衣服󠄃いふくおよび珠玉しゆぎよくなどおびただしくありたればすなは各々おの〳〵これをはぎとりけるがあまりおほくしてたづさへさることあたはざるほどなりきそのものおほかりしによりこれとる三日みつかつひやしけるが 26 第四日よつかめにベラカ(感謝かんしや)のたにあつま其處そこにてヱホバに感謝かんしやせりこゝをもてそのところ今日こんにちまでベラカ(感謝かんしや)のたに
 820㌻ 
27 しかしてユダとヱルサレムの人々ひと〴〵みな各々おの〳〵かへりきたりヨシヤパテのうしろにしたがひよろこびてヱルサレムにいたれりはヱホバ彼等かれらをしてそのてきゆゑによりて歡喜よろこびさせたまひたればなり 28 すなはかれしつことおよび喇叭らつぱ合奏がつそうしてヱルサレムにゆきてヱホバのいへにいたる 29 もろ〳〵くにたみヱホバがイスラエルのてき攻擊せめうたたまひしことをきゝかみおそれたれば 30 ヨシヤパテのくに平󠄃穩おだやかなりきすなはちそのかみ四方しはうにおいてこれ安息あんそくたまへり

31 ヨシヤパテはユダのわうとなり三十五さいのときそのくらゐき二十五ねんあひだヱルサレムにてをさめたりそのはゝはシルヒのむすめにしてをアズバといふ 32 ヨシヤパテはその父󠄃ちゝアサの道󠄃みちにあゆみてこれはなれずヱホバのよしたまふことおこなへり 33 しかれども崇邱たかきところはいまだのぞかず又󠄂またたみはいまだその先祖せんぞかみこゝろかたむけざりき 34 ヨシヤパテのそのほか終󠄃じう行爲わざはハナニのヱヒウのふみしるさるヱヒウのことはイスラエルの列王れつわうふみ
〘632㌻〙
35 ユダのわうヨシヤパテのちにイスラエルのわうアハジアとあひむすべりアハジアはおほいあくおこなものなりき 36 ヨシヤパテ、タルシシに遣󠄃ふね造󠄃つくらんとてかれあひむすびてエジオンゲベルにてともふねすうさう造󠄃つくれり 37 ときにマレシヤのドダワのエリエゼル、ヨシヤパテにむかひて預言よげんしてなんぢアハジアとあひむすびたればヱホバなんぢのつくりしものこぼちたまふとすなはちそのふねみなやぶれてタルシシにくことをざりき

第21章

1 ヨシヤパテその先祖せんぞたちとともにねむりてダビデのまちにその先祖せんぞたちとともにはうむられそのヨラムこれにかはりわうとなる 2 ヨシヤパテのたるその兄弟きやうだいはアザリヤ、ヱヒエル、ゼカリヤ、アザリヤ、ミカエルおよびシバテヤこれみなイスラエルのわうヨシヤパテのなり 3 その父󠄃ちゝかれらに金銀きんぎん寶物はうもつ賜物たまものおほあたへまたユダの守衞まもり邑々まち〳〵あたへけるがくにはヨラムにあたへたりヨラム長子ちやうしなりければなり
 821㌻ 
4 ヨラムその父󠄃ちゝくらゐのぼりてちからつよくなりければその兄弟きやうだいたちをことごとくつるぎにかけてころ又󠄂またイスラエルの牧伯等つかさたち數人すうにんころせり 5 ヨラムは三十二さいときくらゐつきヱルサレムにて八ねんあひだをさめたり 6 かれはアハブのいへのなせるごとくイスラエルの王等わうたち道󠄃みちにあゆめりアハブのむすめつまとなしたればなりかくかれヱホバのあししたまふことをなせしかども 7 ヱホバさきにダビデに契󠄅約けいやくをなしかつかれとその子孫しそんとに永遠󠄄とこしへ光明ひかりあたへんといひたまひしゆゑによりてダビデのいへほろぼすことをのぞたまはざりき

8 ヨラムのにエドムびとそむきてユダの服󠄃ふくせずみづかわうたてたれば 9 ヨラムその牧伯等つかさたちおよび一切すべて戰車いくさぐるまをしたがへてわたりゆきうち起󠄃たちいでて自己おのれかこめるエドムびとちその戰車いくさぐるまかしらたちうて 10 エドムびとかくそむきてユダの服󠄃ふくせずなりしが今日こんにちまでしか此時このときにあたりてリブナもまたそむきてユダの服󠄃ふくせずなりぬはヨラムその先祖せんぞかみヱホバをすてたるによりてなり

11 かれまたユダの山々やま〳〵崇邱たかきところつくりてヱルサレムのたみ姦淫かんいんをおこなはせユダをまどはせり 12 とき預言者よげんしやエリヤのふみヨラムのもと達󠄃たつせりそのことばいはなんぢ先祖せんぞダビデのかみヱホバかくいひたまふなんぢはその父󠄃ちゝヨシヤパテの道󠄃みちにあゆまずまたユダのわうアサの道󠄃みちにあゆまずして 13 イスラエルの王等わうたち道󠄃みちにあゆみユダのひととヱルサレムのたみをしてアハブのいへ姦淫かんいんをなせるごとくに姦淫かんいんおこなはしめまたなんぢ父󠄃ちゝいへものにてなんぢまされるところのなんぢ兄弟きやうだいどもころせり〘633㌻〙 14 ゆゑにヱホバおほいなる災禍わざはひをもてなんぢたみなんぢ子女こどもなんぢつまおよびなんぢ一切すべて所󠄃有もちものうちたまふべし 15 なんぢはまた臓腑ざうふやまひたいびやうになりそのやまひ日々ひびおもりて臓腑ざうふつひにおちんと

 822㌻ 
16 すなはちヱホバ、ヨラムをせめさせんとてエテオピアに近󠄃ちかきところのペリシテびととアラビヤびとこゝろ振起󠄃ふりおこしたまひければ 17 かれらユダにせめのぼりてこれをかわういへあるところの貨財くわざいこと〴〵うばりまたヨウムの子等こどもつまをもたづされりこゝをもてそのすゑのヱホアハズのほかには一人ひとり遺󠄃のこれるものなかりき

18 このもろもろのことのちヱホバかれうち臓腑ざうふいえざるやまひしやうぜしめたまひければ 19 つき送󠄃おくり二ねんるにおよびてその臓腑ざうふやまひのためにおも病苦いたつきによりてねりたみかれの先祖せんぞのために焚物たきものをなせしごとかれのためには焚物たきものをなさざりき 20 かれは三十二さいときくらゐき八ねんあひだヱルサレムにてをさめて終󠄃つひ薨去みまかれりこれをしものなかりき人衆ひと〴〵これをダビデのまちはうむれりたゞ王等わうたちはかにはあらず

第22章

1 ヱルサレムのたみヨラムの季子すゑのこアハジアをわうとなしてこれつがしむかつてアラビヤびととともにぢんえいせめきたりし軍兵ぐんぴやうその長子ちやうしをことごとくころしたればなりこゝをもてユダのわうヨラムのアハジアわうとなれり 2 アハジアは四十二さいときくらゐきヱルサレムにて一ねんあひだをさめたりそのはゝはオムリのむすめにしてをアタリヤといふ 3 アハジアもまたアハブのいへ道󠄃みちあゆめりそのはゝかれををしへてあくをなさしめたるなり 4 すなはかれはアハブのいへのごとくにヱホバの前󠄃まへあくをおこなへりその父󠄃ちゝしにのちかれかくアハブのいへものをしへにしたがひたれば終󠄃つひほろぼすにいたれり 5 アハジアまたかれらのをしへにしたがひイスラエルのわうアハブのヨラムとともにギレアデのラモテにゆきてスリアのわうハザエルとたゝかひけるにスリアびとヨラムにきず負󠄅おはせたり 6 こゝにおいてヨラムはそのスリアのわうハザエルとたゝかふにあたりてラムにて負󠄅おふたるきずいやさんとてヱズレルにかへれりユダのわうヨラムのアザリヤはアハブのヨラムがやみをるをもてヱズレルにくだりてこれを

 823㌻ 
7 アハジアがヨラムをふて害󠄅がい遇󠄃あひしはかみしからしめたまへるなりすなはちアハジアはきたをりてヨラムとともにいでてニムシのヱヒウを迎󠄃むかへたりヱヒウはヱホバがさきにアハブのいへたえさらしめんとてあぶらそゝぎたまひしものなり〘634㌻〙 8 ヱヒウ、アハブのいへばつするにあたりてユダの牧伯等つかさたちおよびアハジアの兄弟きやうだいたち子等こらがアハジアにつかへをるに遇󠄃あひこれころせり 9 アハジアはサマリヤにかくれたりしがヱヒウこれをさがしもとめければ人々ひと〴〵これをとらヘヱヒウのもとひききたりてこれころせりたゞかれこゝろつくしてヱホバをもとめたるヨシヤパテのなればとてこれをはうむれりかゝりしかばアハジアのいへくに統治すべをさむるちからなくなりぬ

10 こゝにアハジアのはゝアタリヤそのしにたるを起󠄃たちてユダのいへわうをことごとくほろぼしたりしが 11 わうむすめヱホシバ、アハジアのヨアシをわう子等こたちころさるるものうちよりぬすかれとその乳󠄃媼めのとにおきてかれをアタリヤにかくしたればアタリヤかれをころさざりきヱホシバはヨラムわうむすめアハジアのいもうとにして祭司さいしヱホヤダのつまなり 12 かくてヨアシはヱホバのいへかくれてかれらとともにをること六ねんアタリヤくにわうたりき

第23章

1 だいねんにいたりヱホヤダ力をつよくしてヱロハムのアザリヤ、ヨハナンのイシマエル、オベデのアザリア、アダヤのマアセヤ、ジクリのエシヤパテなどいふひやくにんかしらたちまねきておのれ契󠄅約けいやくむすばしむ 2 こゝにおいてかれらユダをゆきめぐりてユダの一切すべてまちよりレビびとあつめまたイスラエルのぞくちやうあつめてヱルサレムにかへ 3 しかしてその會衆くわいしうみなかみいへにおいてわう契󠄅約けいやくむすべりときにヱホヤダかれらにいひけるけるはダビデの子孫しそんことにつきてヱホバののたまひしごとくわうくらゐつくべきなり 4 されなんぢかくなすべしなんぢ祭司さいしおよびレビびと安息日あんそくにちいりきたるものは三分󠄃ぶんの一はもんまも 5分󠄃ぶんの一はわういへり三分󠄃ぶんの一は基礎いしずゑもんたみはみなヱホバのいへにはをるべし
 824㌻ 
6 祭司さいし奉事つとめをするレビびとほか何人なにびともヱホバのいへいるべからずかれらは聖󠄄者きよきものなればいることをるなりたみはみなヱホバの殿みやまもるべし 7 レビびとはおのおの武器ぶきとりわうめぐりてたつべしいへものをばすべころすべしなんぢらはわういづときにもときにもわうとともにれと

8 こゝにおいてレビびとおよびユダの人衆ひと〴〵祭司さいしヱホヤダがすべめいじたるごとくにおこな各々おの〳〵そのひと安息日あんそくにちいりべきもの安息日あんそくにちいでゆくべきものとを率󠄃ひきれり祭司さいしヱホヤダ班列くみものさらせざればなり 9 祭司さいしヱホヤダすなはちかみいへにあるダビデわうやりおよび大楯おほだてだてひやくにんかしらたちわた 10 一切すべてたみをして各々おの〳〵武器ぶきとりわう四周󠄃まはり殿みやみぎはしより殿みやひだりはしにおよびてだん殿みやにそふてをらしむ〘635㌻〙 11 かく人衆ひと〴〵わうたづさいだこれ冠冕かんむりいただかせ證詞あかしをわたしてわうとなし祭司さいしヱホヤダおよびその子等こらこれにあぶらをそそげりしかしてみなわう長壽いのちながかれと

12 こゝにアタリヤたみ近󠄃衞このゑへいわうほむものとのこゑきヱホバのいへいりたみ所󠄃ところいた 13 みるわういりくちにてそのはしらかたはらわうそば軍長ぐんちやう喇叭らつぱふきたちをりまたくにたみみなよろこびて喇叭らつぱ謳歌者うたうたふものがくそうさきだちて讃美さんびうたひをりしかばアタリヤそのころも叛逆󠄃はんぎやくなり叛逆󠄃はんぎやくなりといへ 14 とき祭司さいしヱホヤダ軍兵ぐんぴやうすぶひやくにんかしらたちよびいだしてこれにかれをしてれつあひだ通󠄃とほりていでしめよすべかれしたがふものをばつるぎをもてころすべしと祭司さいしかれをヱホバのいへころすべからずとてかくいへるなり 15 こゝをもてこれがためにみちをひらきわういへむまもんいりくちまでゆかしめて其處そこにてこれころせり

16 かくてヱホヤダおのれ一切すべてたみわうとのあひだにわれらはみなヱホバのたみとならんことの契󠄅約けいやくむすべり 17 こゝにおいてたみみなバアルのいへにゆきてこれこぼちそのだんとそのざううちくだきバアルの祭司さいしマツタンをだん前󠄃まへころせり
 825㌻ 
18 ヱホヤダまたヱホバのいへ職事つとめ祭司さいしレビびとゆだむかしダビデ、レビびと班列くみにわかちてヱホバのいへにおきモーセの律法おきてしるされたる所󠄃ところにしたがひて歡喜よろこび謳歌うたとをもてヱホバの燔祭はんさいさゝげしめたりきいまこのダビデのれいなら 19 かれまたヱホバのいへ門々もん〳〵看守まもるものたゝけがれたるものにはなにによりてけがれたるにもあれすべいることをざらしむ 20 かくてヱホヤダひやくにんかしらたち貴族きぞくたみ牧伯等つかさたちおよびくに一切すべてたみ率󠄃ひきゐてヱホバのいへよりわう導󠄃みちびきくだりかみもんよりしてわういへにいりわうくにくらゐせしめたり 21 かゝりしかばくにたみみなよろこびてまち平󠄃穩おだやかなりきアタリヤはつるぎにてころさる

第24章

1 ヨアシは七さいときくらゐきヱルサレムにて四十ねんあひだをさめたりそのはゝはベエルシバよりいでたるものにしてをヂビアといふ 2 ヨアシは祭司さいしヱホヤダのにあるあひだつねにヱホバのよしたまふことをおこなへり 3 ヱホヤダかれのために二人ふたりつまめとれり男子なんし女子によしうま

4 こののちヨアシ、ヱホバのいへ修繕つくろはんとこころざ 5 祭司さいしとレビびとあつめてこれいひけるはなんぢいでてユダの邑々まち〳〵なんぢらのかみヱホバのいへ歳々とし〴〵修繕つくろふべき金子かねをイスラエルの人衆ひと〴〵よりあつむべしそのことすみやかにせよとしかるにレビびとこれをすみやかにせざりき〘636㌻〙 6 わうヱホヤダをさめしてこれにいひけるはなんぢなんぞレビびともとめてヱホバのしもべモーセおよびイスラエルの會衆くわいしう古昔むかし證詞あかし幕屋まくやのためにあつめたるがごとぜいをユダとヱルサレムよりとりきたらせざるやと 7 かのあし婦󠄃をんなアタリヤの子等こらかみいへやぶりかつヱホバのいへもろ〳〵奉納󠄃物ほうなふものをバアルにそなへたり

8 こゝにおいてわうめいにしたがひて一箇ひとつはこつくりヱホバのいへもんそとにこれを 9 ユダとヱルサレムに宣布ふれなんぢかみしもべモーセが荒野あれのにてイスラエルにくわしたるごとぜいをヱホバにたづさへきたれといひけるに
 826㌻ 
10 一切すべて牧伯等つかさたちおよび一切すべてたみみなよろこびてたづさへきたりそのはこなげいれて遂󠄅つひ納󠄃をさめをはれり 11 レビびとそのはこきんおほくあるをてこれをわうちやうたづさへゆくときわう書記しよき祭司さいしをさしたやくきたりてそのはこかたむけまたこれをとりもとところもちゆけり日々ひびかくのごとくしてきんあつむること夥多おびただ 12 しかしてわうとヱホヤダこれをヱホバのいへ工事こうじものわた石工せきこうおよび木匠たくみやとひてヱホバのいへ修繕つくろはせまたてつこうおよびどうこうやとひてヱホバのいへ修復しゆふくせしめけるが 13 工人こうじん動作はたらきてその工事こうじなしをへかみいへもとさまふくしてこれを堅固けんごにす 14 そのすでるにおよびてあまれるきんわうとヱホヤダの前󠄃まへもちいたりければそれをもてヱホバのいへのために器皿うつはものつくれりすなは奉事つとめうつは献祭ささげものうつはおよびさじならびに金銀きんぎんうつはつくれりヱホヤダがあひだはヱホバのいへにて燔祭はんさいをささぐることたえざりき

15 ヱホヤダは年邁としすす滿みちしねりそのしねときひやく三十さいなりき 16 人衆ひと〴〵ダビデのまちにて王等わうたち中間なかにこれをはうむるかれイスラエルのうちにおいてかみとその殿みやとにむかひて善事よきことをおこなひたればなり 17 ヱホヤダのしにたるのちユダの牧伯等つかさたちきたりてわうはいこゝにおいてわうこれにきゝしたがふ 18 かれらその先祖せんぞかみヱホバのいへすててアシラざうおよび偶像ぐうざうつかへたればそのとがのために震怒いかりユダとヱルサレムにのぞめり 19 ヱホバかれらをおのれにひきかへさんとて預言者よげんしやたち遣󠄃つかはしこれにむかひてあかしをたてさせたまひしかどもきくことをせざりき

20 こゝにおいてかみみたま祭司さいしヱホヤダのゼカリヤにのぞみければかれたみ前󠄃まへたか起󠄃たちあがりてこれいひけるはかみかくのたまなんぢらヱホバの誡命いましめをかして災禍わざはひまねくはなにぞやなんぢらヱホバをすてたればヱホバもなんぢらをすてたまふと〘637㌻〙 21 しかるに人衆ひと〴〵かれを害󠄅がいせんとはかわうめいによりていしをもてこれをヱホバのいへにはにてうちころせり 22 かくヨアシわうはゼカリヤの父󠄃ちゝヱホヤダがおのれにほどこせしおんおもはずしてそのころせりかれしぬときにヱホバこれを顧󠄃かへりみこれをとひたゞしたまへといへ

 827㌻ 
23 かくてそのとし終󠄃をはるにおよびてスリアの軍勢ぐんぜいかれにむかひてせめのぼりユダとヱルサレムにいたりてたみ牧伯等つかさたちをことごとくたみうちよりほろぼしちその掠取物ぶんどりものすべてダマスコのわう遣󠄃おくれり 24 このときスリアの軍勢ぐんぜいせうぜいにてきたりけるにヱホバ大軍たいぐんをこれがわたしたまへりはその先祖せんぞかみヱホバをすてたるがゆゑなりかくかれらヨアシをばつせり

25 スリアびとヨアシにおほきずをおはせて遺󠄃すてさりけるがヨアシの臣僕しもべ祭司さいしヱホヤダの子等こらのためにたうをむすびてこれそむこれをそのとこうへしいしてしなしめたり人衆ひと〴〵これをダビデのまちはうむれりたゞわうはかにははうむらざりき 26 たうをむすびてこれそむきしものはアンモンの婦󠄃をんなシメアテのザバデおよびモアブの婦󠄃をんなシムリテのヨザバデなりき 27 ヨアシの子等こらことヨアシのつげられし預言よげんおよびかみいへ修繕つくろひことなどは列王れつわうふみ註釋ちうしやくしるさるヨアシのアマジヤこれにかはりてわうとなれり

第25章

1 アマジヤは二十五さいときくらゐきヱルサレムにて二十九ねんあひだをさめたりそのはゝはヱルサレムのものにしてをヱホアダンといふ 2 アマジヤはヱホバのよしたまふことおこなひしかどもこゝろ全󠄃まつたうしてこれをなさざりき 3 かれくにのおのがかたつにおよびてその父󠄃ちゝわうしいせし臣僕しもべころせり 4 されどその子女こどもをばころさずしてモーセのふみ律法おきてしるせるごとくなせすなはちヱホバめいじていひたまはく父󠄃ちゝはその子女こどもゆゑによりてころさるべからず子女こどもはその父󠄃ちゝゆゑによりてころさるべからず各々おの〳〵おのれのつみによりてころさるべきなりと

 828㌻ 
5 アマジヤ、ユダのひとあつめその父󠄃祖ふそいへにしたがひてあるひせんにんかしら附屬ふぞくせしめあるひやくにんかしら附屬ふぞくせしむユダとベニヤミンともにしかかつ二十さい以上いじやうものかぞほこたてとをとり戰鬪たたかひのぞ倔强くつきやう三十まん 6 またぎんひやくタラントをもてイスラエルより大勇士だいゆうしまんやとへり 7 ときかみひとかれにいたりていひけるはわうよイスラエルの軍勢ぐんぜいをしてなんぢとともにゆかしむるなかれヱホバはイスラエルびとすなはちエフライムの子孫ひと〴〵とはともにいまさざるなり 8 なんぢもしゆかこゝろつよくして戰鬪たたかひかみなんぢをしててき前󠄃まへたふれしめたまはんかみたすくるちからありまたたふちからあるなり〘638㌻〙 9 アマジヤかみひとにいひけるはさらすでにイスラエルの軍隊ぐんたいあたへたるひやくタラントを如何いかにすべきやかみひとこたへけるはヱホバはそれよりもおほものなんぢたまふことをるなりと 10 こゝにおいてアマジヤかのエフライムよりきたりておのれつけ軍隊ぐんたい分󠄃わけはなしてそのところかへらしめければかれらユダにむかひてはげしくいかりはつのごとくにいかりてそのところかへれり 11 かくてアマジヤはちからつよくしそのたみ率󠄃ひきゐてしほたにきセイルびとまんうちころせり 12 ユダの子孫ひと〴〵またこのほかに一萬人まんにん生擒いけどりいはいたゞきひきゆきいはいたゞきよりこれをなげおとしければみな微塵こなごなくだけたり 13 前󠄃さきにアマジヤがおのれとともに戰鬪たたかひゆくべからずとしてかへ遣󠄃やりたるぐんそつサマリアよりベテホロンまでのユダの邑々まち〳〵おそひとぜんうちころしものおほうば

14 アマジヤ、エドムびところしてかへときにセイルびと神々かみ〴〵たづさへきたこれ安置あんちしておのれかみとなしその前󠄃まへ禮拜をがみをなしこれかうたけ 15 こゝをもてヱホバ、アマジヤにむかひていかりはつ預言者よげんしやをこれに遣󠄃つかはしていはしめたまひけるはかのたみ神々かみ〴〵おのれたみなんぢよりすくふことをざりしものなるになんぢなにとてこれもとむるや 16 かれかくわうかたれるときわうこれにむかひ我儕われらなんぢわう議官ぎくわんとなせしややめなんぢなんぞうちころされんとするやといひければ預言者よげんしやすなはちやめいへわれなんぢこのことおこなびてわがいさめきゝいれざるによりてかみなんぢをほろぼさんとさだめたまふと

 829㌻ 
17 かくてユダのわうアマジヤあひはかりてひとをヱヒウのヱホアハズのなるイスラエルのわうヨアシに遣󠄃つかはきた我儕われらたがひにかほをあはせんといはしめければ 18 イスラエルのわうヨアシ、ユダのわうアマジヤにいひおくりけるはレバノンの荊蕀いばらかつてレバノンの香柏かうはくなんぢ女子むすめわがつまあたへよといひおくりたることありしにレバノンのじうとほりてその荊蕀いばらふみたふせり 19 なんぢはエドムびと擊破うちやぶれりとこゝろにたかぶりてほこされなんぢいへやすんじなんわざはひひきおこして自己おのれもユダもともにほろびんとするやと

20 しかるにアマジヤきくことをせざりき此事このことかみよりいでたるものにてかれらをそのてきわたさんがためなりかれらエドムの神々かみ〴〵もとめしに 21 こゝにおいてイスラエルのわうヨアシのぼりきたりユダのベテシメシにてユダのわうアマジヤとかほをあはせたりしが 22 ユダ、イスラエルにうちやぶられて各々おの〳〵そのてんまく逃󠄄にげかへりぬ〘639㌻〙 23 ときにイスラエルのわうヨアシはヱホアハズのヨアシのなるユダのわうアマジヤをベテシメシにとらへてヱルサレムにたづさへゆきヱルサレムの石垣いしがきをエフライムのもんよりすみもんまで四ひやくキユビトほどこぼ 24 またかみいへうちにてオベデエドムがまも一切すべて金銀きんぎんおよびもろ〳〵器皿うつはものならびにわういへ財寳ざいはうりかつひとじちをとりてサマリアにかへれり

25 ユダのわうヨアシのアマジヤはイスラエルのわうヱホアハズのヨアシのしにてよりのちなほ十五ねん生存いきながらへたり 26 アマジヤのそのほか終󠄃じう行爲わざはユダとイスラエルの列王れつわうふみしるさるるにあらずや 27 アマジヤひるがへりてヱホバにしたがはずなりしのちヱルサレムにおいてたうむすびてかれてきするものありければかれラキシに逃󠄄にげゆきけるにその人々ひと〴〵ラキシにひとをやりてかれ其處そこころさしめたり 28 人衆ひと〴〵これをむま負󠄅おはせてきたりユダのまちにてその先祖せんぞたちとともにこれをはうむりぬ
 830㌻ 

第26章

1 こゝにおいてユダのたみみなウジヤをとりてわうとなしてその父󠄃ちゝアマジヤにかはらしめたりときとし十六なりき 2 かれエラテのまちたててこれをふたゝびユダにせしむこれはかのわうがその先祖せんぞたちとともにねむりしのちなりき 3 ウジヤは十六さいときくらゐきヱルサレムにて五十二ねんあひだをさめたりそのはゝはヱルサレムのものにしてをヱコリアといふ 4 ウジヤはその父󠄃ちゝアマジヤがすべてなしたるごとくヱホバのよしたまふことおこな 5 かみ默示もくしあきらかなりしかのゼカリヤのにあるあひだこゝろをこめてヱホバをもとめたりそのヱホバをもとむるあひだかみこれをして幸福さいはひならしめたまへり

6 かれいでてペリシテびとたゝかひガテの石垣いしがきヤブネの石垣いしがきおよびアシドドの石垣いしがきくづしアシドドのならびにペリシテびと中間なかまち 7 かみかれをたすけてペリシテびとグルバアルに住󠄃むアラビヤびとおよびメウニびと攻擊せめうたしめたまへり 8 アンモニびとはまたウジヤにみつぎ納󠄃るウジヤのつひにエジプトのいりくちまでもひろまれりはなはつよくなりければなり 9 ウジヤ、ヱルサレムのすみもんたにもんおよび角隅すみずみ戌樓やぐらたててこれを堅固けんごにし 10 また荒野あれの戌樓やぐら許多あまた水溜みづためほれ家畜かちくおほもちたればなりまた平󠄃野ひらのにも平󠄃地ひらちにも家畜かちくもて又󠄂また山々やま〳〵およびカルメルには農夫のうふ葡萄ぶだうつくものもて農事のうじこのみたればなり 11 ウジヤ戰士いくさびと一旅團りよだんあり書記しよきヱイエルと牧伯つかさマアセヤのかず調査しらべによりて隊々くみ〴〵にわかれて戰爭いくさみなわう軍長ぐんちやうハナニヤのぞく〘640㌻〙 12 大勇士だいゆうしぞくちやうかず都合あはせてせんぴやく 13 そのぞくする軍勢ぐんぜいは三十まんせんひやくにんみなおほいなるちからをもてたゝかわうたすけててきあた 14 ウジヤその全󠄃ぜんぐんのためにたてほこかぶとよろひゆみおよび投石器いしなげきいしそな 15 かれまたヱルサレムにおいて工人こうじんかいかんが造󠄃つくらしめこれ戌樓やぐらおよび石垣いしがきほどこしこれをもてならびにおほいしいだせりこゝにおいてその遠󠄄とほひろまれりじやう援助たすけかうむりて旺盛さかんになりたればなり

 831㌻ 
16 しかるにかれ旺盛さかんになるにおよびそのこゝろたかぶりてあしことおこなへりすなはかれそのかみヱホバにむかひてつみをかしヱホバの殿みやいりかうだんうへかうたかんとせり 17 とき祭司さいしアザリヤ、ヱホバの祭司さいしたる勇者ゆうしや八十にん率󠄃ひきゐてかれあとにしたがひ 18 ウジヤわうさゝへてこれにいひけるはウジヤよヱホバにかうたくことはなんぢのなすべき所󠄃ところにあらずアロンの子孫しそんにしてかうたくために潔󠄄きよめられたる祭司さいしどものなすべき所󠄃ところなり聖󠄄所󠄃せいじよよりいでなんぢつみをかせりヱホバかみなんぢにさかえくはへたまはじと 19 こゝにおいてウジヤいかりはつかうにとりてかうたかんとせしがその祭司さいしにむかひていかりはつしをるあひだらいびやうそのひたひ起󠄃おこれりときかれはヱホバのいへにて祭司さいしたち前󠄃まへにあたりてかうだんそばにをる 20 祭司さいしをさアザリヤおよび一切すべて祭司さいしたちかれしにすでにそのひたひらいびやうしやうじゐたればかれ其處そこより速󠄃すみやかにいだせりかれもまたヱホバのおのれうちたまへるをみづか急󠄃いそぎていでされ 21 ウジヤわうはそのしぬまでらいびやうにんとなりをりしがそのらいびやうにんとなるにおよびてははなれ殿どの住󠄃すめりヱホバのいへよりたゝれたればなりそのヨタムわういへ管理つかさどりくにたみ審判󠄄さばけ 22 ウジヤのそのほか終󠄃じう行爲わざはアモツの預言者よげんしやイザヤこれを書記かきしるしたり 23 ウジヤその先祖せんぞたちとともにねむりたればかれらいびやうにんなりとて王等わうたちはか連󠄃接つらなにこれをはうむりてその先祖せんぞたちとともならしむそのヨタムこれにかはりてわうとなれり

第27章

1 ヨタムは二十五さいときくらゐきヱルサレムにて十六ねんあひだをさめたりそのはゝはザドクのむすめにしてをヱルシヤといふ 2 ヨタムはその父󠄃ちゝウジヤのすべなしたるごとくヱホバのよしたまふことをなせりたゞしヱホバの殿みやにはいらざりきたみなほあしことなせ 3 かれヱホバのいへかみもんたてなほしオペルの石垣いしがきおほきづ
 832㌻ 
4 ユダの山地やまちすうまちはやしあひだしろおよび戌樓やぐらきづけけり 5 かれアンモニびとわうたゝかひこれに勝󠄃かてそのとしアンモンの子孫ひと〴〵ぎんひやくタラント小麥こむぎまんごくおほむぎまんごくかれにおくれりアンモンの子孫ひと〴〵だいねんにもだいねんにもかくのごとくかれみつぎをいる〘641㌻〙 6 ヨタムそのかみヱホバの前󠄃まへにおいてそのおこなひかたうしたるにより權能ちからあるものとなれり 7 ヨタムのそのほか行爲わざその一切すべて戰鬪たたかひおよびそのおこなひなどはイスラエルとユダの列王れつわうふみしるさる 8 かれは二十五さいときくらゐきヱルサレムにて十六ねんあひだをさめたり 9 ヨタムその先祖せんぞたちとともにねむりたればダビデのまちにこれをはうむれりそのアハズこれにかはりてわうとなる

第28章

1 アハズは二十さいときくらゐきヱルサレムにて十六ねんあひだをさめたりしがその父󠄃ちゝダビデとことにしてヱホバのよしたまふ所󠄃ところおこなはず 2 イスラエルの王等わうたち道󠄃みちにあゆみまたもろ〳〵のバアルのためにざう造󠄃つく 3 ベンヒンノムのたににてかうきそのきなどしてヱホバがイスラエルの子孫ひと〴〵前󠄃まへより逐󠄃おひはらひたまひし異邦人いはうじんおこなふところの憎にくむべきことなら 4 また崇邱たかきところうへをかうへ一切すべてあをしたにて犧牲いけにへをささげかうたけ

5 是故このゆゑにそのかみヱホバかれをスリアのわうわたしたまひてスリアびとつひにかれ擊破うちやぶりその人々ひと〴〵おほ虜囚とりことしてダマスコにひきゆけりかれはまたイスラエルのわうにもわたされたればイスラエルのわうかれをうちおほいにそのひところせり 6 すなはちレマリヤのペカ、ユダにおいて一にちうちに十二萬人まんにんころせりみな勇士ゆうしなりきかれらその先祖せんぞかみヱホバをすてしによるなり 7 そのときにエフライムの勇士ゆうしジクリといふものわうマアセヤ宮內くないきやうアズリカムおよびわうひとエルカナをころせり

 833㌻ 
8 イスラエルの子孫ひと〴〵つひにその兄弟きやうだいうちより婦󠄃人をんなならびに男子むすこ女子むすめなどあはせて二十萬人まんにん俘擄とりこにしまた衆多おほく掠取物ぶんどりものしその掠取物ぶんどりものをサマリアにたづさへゆけり 9 とき彼處かしこにヱホバの預言者よげんしやありそのをオデデといふかれサマリアにかへれる軍勢ぐんぜい前󠄃まへ進󠄃すゝみいでてこれいひけるはなんぢらの先祖せんぞかみヱホバ、ユダをいかりてこれをなんぢらのわたしたまひしがなんぢらはてん達󠄃たつするほどの忿怒いかりをもてこれころせり 10 しかのみならずなんぢいまユダとヱルサレムの子孫ひと〴〵おしつけておのれ奴婢ぬひとなさんとおもされどもなんぢ自身みづからもまたなんぢらのかみヱホバにつみたるにあらずや 11 されいまわれなんぢらがその兄弟きやうだいうちよりとらきたりし俘擄とりこはなかへせヱホバのはげしきいかりなんぢらのうへのぞまんとすればなりと 12 こゝにおいてエフライムびとをさたる人々ひと〴〵すなはちヨハナンのアザリヤ、メシレモテのベレキヤ、シヤルムのヒゼキヤ、ハデライのアマサ戰爭いくさよりかへれる者等ものども前󠄃まへたちふさがりて〘642㌻〙 13 これにいひけるはなんぢ俘擄とりここゝひきいるべからずなんぢらはわれらをしてヱホバにとがせしめてさらわれらの罪愆つみとがまさんとすわれらのとがおほいにしてはげしきいかりイスラエルにのぞまんとするなりと 14 こゝにおいてへいそつどもその俘擄とりこ掠取物ぶんどりもの牧伯等つかさたち全󠄃ぜん會衆くわいしう前󠄃まへ遺󠄃すておきければ 15 かみげたる人々ひと〴〵たちて俘擄とりこうけ掠取物ぶんどりものうちより衣服󠄃ころもとりてそのはだかなるものこれくつ穿はか食󠄃くひのみなさしめ膏油あぶらそゝなどしその弱󠄃よわものをばこと〴〵驢馬ろばかくしてこれ棕櫚しゆろまちヱリコに導󠄃みちびきゆきてその兄弟きやうだいに詣《い 16 當時そのころアハズわうひとをアツスリヤの王等わうたち遣󠄃つかはして援助たすけこはしむ 17 はエドムびとまたきたりてユダを攻擊せめうたみとらへてさりたればなり 18 ペリシテびともまた平󠄃野ひらの邑々まち〳〵およびユダのみなみ邑々まち〳〵をかしてベテシメシ、アヤロン、ゲデロテおよびシヨコとその郷里むらざとテムナとその郷里むらざとギムゾとその郷里むらざととり其處そこ住󠄃めり 19 イスラエルのわうアハズのゆゑをもてヱホバかくユダをひくくしたまふかれユダのうち淫逸みだりなることおこなひかつヱホバにむかひておほいつみをかしたればなり
 834㌻ 
20 アツスリヤのわうテグラテピレセルはかれ所󠄃ところきたりしかどもかれちからをそへずしてかへつてこれをわづらはせり 21 アハズ、ヱホバのいへわういへおよび牧伯等つかさたちいへものとりてアツスリヤのわうあたへけれどもアハズをたすくることをせざりき

22 このアハズわうはその困難なやみときあたりてますますヱホバにつみをかせり 23 すなはかれおのれをうてるダマスコの神々かみ〴〵犧牲いけにへさゝげてふスリアの王等わうたち神々かみ〴〵はその王等わうたちたすくればわれもこれに犧牲いけにへさゝげんされかれわれたすけんとしかれども彼等かれらはかへつてアハズとイスラエル全󠄃國ぜんこくたふものとなれり 24 アハズかみいへ器皿うつはものとりあつめてかみいへ器皿うつはものきりやぶりヱホバのいへぢヱルサレムの隅々すみ〴〵すべ祭壇さいだん造󠄃つく 25 ユダの一切すべて邑々まち〳〵崇邱たかきところ造󠄃つくりてあさしかみかうなどしてその先祖せんぞかみヱホバの忿怒いかりひきおこせり 26 アハズのそのほか終󠄃じう行爲わざおよびその一切すべて行跡おこなひはユダとイスラエルの列王れつわうふみしるさる 27 アハズその先祖せんぞたちとともにねむりたればエルサレムのまちにこれをはうむれりされどイスラエルの王等わうたちはかにはこれをもちゆかざりきそのヒゼキヤこれにかはりてわうとなる〘643㌻〙

第29章

1 ヒゼキヤは二十五さいときくらゐきヱルサレムにて二十九ねんあひだをさめたりそのはゝはゼカリヤのむすめにしてをアビヤといふ 2 ヒゼキヤはその父󠄃ちゝダビデのすべてなしたるごとくヱホバのよしたまふことをなせり 3 すなはかれその治世ぢせいだいねんぐわつにヱホバのいへひらきかつこれ修繕つくろ 4 祭司さいしおよびレビびとたづさへいりてひがし廣場ひろばにこれをあつ 5 しかしてこれにいひけるはレビびとわれ汝等なんぢらいま潔󠄄きよめて汝等なんぢら先祖せんぞかみヱホバのいへ潔󠄄きよ汚穢けがれ聖󠄄所󠄃せいじよよりのぞきされ 6 それわれらの先祖せんぞつみをかわれらのかみヱホバのあししとたまふことをおこなひてヱホバをてヱホバの住󠄃所󠄃すみかかほそむけてうしろをこれに
 835㌻ 
7 またらう燈火ともしび消󠄃聖󠄄所󠄃せいじよにてイスラエルのかみかうたか燔祭はんさいさゝけざりし 8 こゝをもてヱホバの忿怒いかりユダとヱルサレムにのぞみヱホバ彼等かれらをしてうちただよはされしめ詑異おどろきとならしめ胡盧ものわらひとならしめたまへりなんぢらがるごとし 9 すなは我儕われら父󠄃ちゝつるぎたふわれらの男子むすこ女子むすめおよつまはこれがために俘擄とりことなれり 10 いまわれイスラエルのかみヱホバと契󠄅約けいやくむすばんとする意󠄃志こころざしありそのはげしきいかりわれらをはなるることあらん 11 わが子等こらいまおこたるなかれヱホバなんぢらをえらびておのれ前󠄃まへたちつかへしめおのれつかふるものとなしかうものとなしたまひたればなりと

12 こゝにおいてレビびと起󠄃たてすなはちコハテの子孫しそんうちにてはアマサイのマハテおよびアザリヤのヨエル、メラリの子孫しそんうちにてはアブデのキシおよびヱハレレルのアザリヤ、ゲルシヨンびとうちにてはジンマのヨアおよびヨアのエデン 13 エリザパンの子孫しそんうちにてはシムリおよびヱイエル、アサフの子孫しそんうちにてはゼカリヤおよびマツタニヤ 14 ヘマンの子孫しそんうちにてはヱヒエルおよびシメイ、ヱドトンの子孫しそんうちにてはシマヤおよびウジエル 15 かれらその兄弟きやうだいつどへて潔󠄄きよめヱホバのことばりてわうつたへし命令めいれいにしたがひてヱホバのいへ潔󠄄きよめんとていりきたり 16 祭司さいしたちヱホバのいへおくりてこれを潔󠄄きよめヱホバの殿みやにありし汚穢けがれをことごとくヱホバのいへにはたづさへいだせばレビびとそれをうけそとにいだしキデロンがはもちいたる 17 かれ正月しやうぐわつ元日ぐわんじつ潔󠄄きよむることをはじめてそのつき八日やうかにヱホバのらうにおよびまたヱホバのいへ潔󠄄きよむるに八日やうかつひや正月しやうぐわつの十六にちにいたりてこれ終󠄃をはれり 18 かくてかれらヒゼキヤわうところいりわれらヱホバのいへをことごとく潔󠄄きよめまた燔祭はんさいだんとその一切すべて器具󠄄うつはものおよび供前󠄃そなへのパンのつくゑとその一切すべて器皿うつはものとを潔󠄄きよめたり〘644㌻〙 19 またアハズわうがその治世ぢせいつみをかしてすてたりし一切すべて器皿うつはものをもととのへてこれを潔󠄄きよめヱホバのだん前󠄃まへにこれをすゑおけりと

 836㌻ 
20 こゝにおいてヒゼキヤわうつと起󠄃おきいでまち牧伯等つかさたちをあつめてヱホバのいへにのぼり 21 牡牛をうし七匹ななつ牡羊をひつじ七匹ななつ羔羊こひつじ七匹ななつ牡山羊をやぎ七匹ななつひききたらしめくに聖󠄄所󠄃せいじよとユダのためにこれを罪祭ざいさいとなしアロンの子孫しそんたる祭司さいしたちめいじてこれをヱホバのだんうへさゝげしむ 22 すなは牡牛をうしほふれば祭司さいしたちそのうけだんそゝぎまた牡羊をひつじほふればそのだんそゝぎまた羔羊こひつじほふればそのだんそゝげり 23 かくて人々ひと〴〵罪祭ざいさい牡山羊をやぎわう會衆くわいしう前󠄃まへひききたりければかれらそのうへおけ 24 しかして祭司さいしこれをほふりその罪祭ざいさいとしてだんうへさゝげてイスラエル全󠄃國ぜんこくのために贖罪あがなひをなせりわうイスラエル全󠄃國ぜんこくため燔祭はんさいおよび罪祭ざいさいさゝぐることをめいじたるに

25 わうレビびとをヱホバのいへきダビデおよびわう先見者せんけんしやガデと預言よげんしやナタンの命令めいれいにしたがひてこれ鐃鈸ねうはちしつおよびこととらしむこれはヱホバがその預言者よげんしやによりてめいじたまひし所󠄃ところなり 26 こゝにおいてレビびとはダビデの樂器がくきをとり祭司さいし喇叭らつぱをとりて 27 ときにヒゼキヤ燔祭はんさいだんうへさゝぐることをめいぜり燔祭はんさいをささげはじむるときヱホバのうたをうたひ喇叭らつぱきイスラエルのわうダビデの樂器がくきをならしはじめたり 28 しかして會衆くわいしうみな禮拜れいはいをなし謳歌者うたうたふものうたをうたひ喇叭らつぱふき喇叭らつぱふきならし燔祭はんさい終󠄃をはるまですべかくありしが

29 さゝぐること終󠄃をはるにおよびてわうおよびこれともものみなをかがめて禮拜れいはいをなせり 30 かくて又󠄂またヒゼキヤわうおよび牧伯等つかさたちレビびとめいじダビデと先見者せんけんしやアサフのことばをもてヱホバを讃美さんびせしむ彼等かれら喜樂よろこびをもて讃美さんびかうべをさげてれいはい

31 ときにヒゼキヤこたへていひけるはなんぢらすでにヱホバにつかへんために潔󠄄きよめたれば進󠄃すゝみよりてヱホバのいへ犧牲いけにへおよび感謝かんしやさいたづさへきたれと會衆くわいしうすなはち犧牲いけにへおよび感謝かんしやさいたづさへきたる又󠄂またこころざしあるものはみな燔祭はんさいたづさ
 837㌻ 
32 會衆くわいしうたづさへきたりし燔祭はんさいかぞ牡牛をうし七十牡羊をひつじぴやく羔羊こひつじひやくこれみなヱホバに燔祭はんさいとしてたてまつるものなり 33 また奉納󠄃物をさめものうしぴやくひつじぜんなりき 34 しかるに祭司さいしすくなくしてその燔祭はんさいものかははぎつくすことあたはざりければその兄弟きやうだいたるレビびとこれをたすけてそのわざ終󠄃かゝあひだほか祭司さいしたち潔󠄄きよむレビびと祭司さいしよりもこゝろたゞしくして潔󠄄きよめたり〘645㌻〙 35 燔祭はんさい夥多おびただしくあり酬恩祭しうおんさいあぶらおよびすべての燔祭はんさいさけしかかくヱホバのいへ奉事つとめそなはれり 36 このことにはかなりしかどもかみかくたみためそなへをなしたまひしによりてヒゼキヤおよび一切すべてたみよろこべり

第30章

1 こゝにヒゼキヤ、イスラエルとユダに遍󠄃あまねくひと遣󠄃つかはしまたふみをエフライムとマナセにかきおくりヱルサレムなるヱホバのいへきたりてイスラエルのかみヱホバに逾越節󠄄すぎこしのいはひおこなはんことをすゝ 2 わうすでにその牧伯等つかさたちおよびヱルサレムにある會衆くわいしうはかり二ぐわつをもて逾越節󠄄すぎこしのいはひおこなはんとさだめたり 3 祭司さいし潔󠄄きよめしものたらたみまたヱルサレムにあつまらざりしにより彼時かのときにこれをおこなふことをざればなり 4 わう會衆くわいしうもこのことよしとなし 5 すなはちこのことさだめてベエルシバよりダンまでイスラエルに遍󠄃あまねく宣布ふれしめしヱルサレムにきたりてイスラエルのかみヱホバに逾越節󠄄すぎこしのいはひおこなはんことをすゝはそのしるされたるごとくにこれをおこなことひさしくなかりしがゆゑなり 6 飛脚ひきやくすなはちわうとその牧伯等つかさたちさづけしふみをもちてイスラエルとユダを遍󠄃あまねくゆきめぐりわうめいつたへてふイスラエルの子孫ひと〴〵なんぢらアブラハム、イサク、イスラエルのかみヱホバに起󠄃たちかへさらばヱホバ、アツスリヤの王等わうたちより逃󠄄のがれて遺󠄃のこるところのなんぢらにかへりたまはん 7 なんぢらの父󠄃ちゝおよび兄弟きやうだいごとくならざれかれらその先祖せんぞかみヱホバにむかひてつみをかしたればこれを滅亡ほろびしめたまへりなんぢらがるごとし 8 されなんぢらの父󠄃ちゝのごとくなんぢうなじつよくせずしてヱホバに歸服󠄃きふくしその永久とこしなへ聖󠄄別きよめたまひし聖󠄄所󠄃せいじよなんぢらのかみヱホバにつかへよさすればそのはげしきいかりなんぢらをはなれん
 838㌻ 
9 なんぢもしヱホバにかへらばなんぢらの兄弟きやうだいおよび子女こどもそのおのれとらへゆきしもの前󠄃まへ衿憫あはれみ遂󠄅つひにまたこのくににかへらんなんぢらのかみヱホバは恩惠めぐみあり憐憫あはれみあるものにましませばなんぢらこれに起󠄃たちかへるにおいてはかほなんぢらにそむけたまはじと

10 かくのごとく飛脚ひきやくエフライム、マナセのくににいりてまちよりまちゆきめぐりて遂󠄅つひにゼブルンまでいたりしが人衆ひと〴〵これをあざけわらへり 11 たゞしアセル、マナセおよびゼブルンのうちよりひくくしてヱルサレムにきたりしものもあり 12 またユダにおいてはかみそのちからをいだして人々ひと〴〵こゝろひとつにせしめわう牧伯等つかさたちがヱホバのことばよりつたへし命令めいれいこれおこなはしむ

13 かゝりしかば二ぐわつにいたりてたみたねいれぬバンの節󠄄いはひをおこなはんとておほくヱルサレムにきたあつまれりそのくわいはなはだおほいなりき〘646㌻〙 14 彼等かれらすなはち起󠄃たちてヱルサレムにあるもろ〳〵だんとりのぞきまた一切すべてかうだんとりのぞきてこれをキデロンがはなげすて 15ぐわつの十四逾越すぎこしものほふれりこゝにおいて祭司さいしたちおよびレビびとみづか潔󠄄きよめてヱホバのいへ燧祭さいたづさへきたり 16 かみひとモーセの律法おきてしたがれいより各々おの〳〵その所󠄃ところしかして祭司さいしたちレビびとよりうけそゝげり 17 とき會衆くわいしううちいま潔󠄄きよめざるものおほかりければレビびとその潔󠄄きよからざる一切すべて人々ひと〴〵かはりて逾越すぎこしものほふりてヱホバに潔󠄄きよさゝ 18 また衆多おほくたみすたはちエフライム、マナセ、イツサカル、ゼブルンよりきたりし衆多おほくものいま潔󠄄きよむることをせずそのかきしるされし所󠄃ところ違󠄇たがひて逾越すぎこしもの食󠄃くらへりこゝをもてヒゼキヤこれがためにいのりて 19 めぐみふかきヱホバよおよそそのこゝろかたむけてかみもとめその先祖せんぞかみヱホバをもとむるもの假令たとひ聖󠄄所󠄃せいじよ潔󠄄齋きよめしたがはざるともねがはくはこれゆるしたまへと
 839㌻ 
20 ヱホバ、ヒゼキヤにきゝたみいやしたまへり 21 ヱルサレムにきたれるイスラエルの子孫ひと〴〵おほいなる喜悅よろこびをいだきて七日なぬかあひだたねいれぬパンの節󠄄いはひをおこなへり又󠄂またレビびと祭司さいし日々ひびにヱホバを讃美さんびたかきがくそうしてヱホバをたゝへたり 22 ヒゼキヤ、ヱホバの奉事つとめよく通󠄃つうじをる一切すべてのレビびとふかねぎらふかく人衆ひと〴〵酬恩祭しうおんさいさゝげその先祖せんぞかみヱホバに感謝かんしやして七日なぬかのあひだ節󠄄いはひもの食󠄃くらへり

23 かくて又󠄂また全󠄃ぜんくわいあひはかりてさら七日なぬかまもらんとさだ喜悅よろこびをいだきてまた七日なぬかまもれり 24 ときにユダのわうヒゼキヤは牡牛をうしせんひつじせん會衆くわいしうおく又󠄂また牧伯等つかさたち牡牛をうしせんひつじまん會衆くわいしうおくれり祭司さいしもまたおほ潔󠄄きよめたり 25 ユダの全󠄃ぜん會衆くわいしうおよび祭司さいしレビびとならびにイスラエルよりきたれる全󠄃ぜん會衆くわいしうおよびイスラエルのよりきたれる異邦人ことくにびととユダに住󠄃異邦人ことくにびとみなよろこべり 26 かくヱルサレムにおほいなる喜悅よろこびありきイスラエルのわうダビデのソロモンのときより以來このかたかくのごときことヱルサレムにあらざりしなり 27 このとき祭司さいしレビびと起󠄃たちたみしゆくしけるにそのことばきかれその祈禱いのりヱホバの聖󠄄きよ住󠄃所󠄃すみかなるてん達󠄃たつせり

第31章

1 このことすべて終󠄃をはりしかば其處そこありしイスラエルびとみなユダの邑々まち〳〵いでゆき柱像はしらざうくだきアシラざうきりたふしユダとベニヤミンの全󠄃地ぜんちより崇邱たかきところ祭壇さいだん崩󠄃くづちエフライム、マナセにもおよぼして遂󠄅つひにまつたくこれこぼしかしてイスラエルの子孫ひと〴〵おのおのその邑々まち〳〵還󠄃かへりておのれ產業さんげふ〘647㌻〙 2 ヒゼキヤ祭司さいしおよびレビびと班列くみさだめその班列くみにしたがひて各々おの〳〵にそのつとめおこなはしむすなは祭司さいしとレビびとをして燔祭はんさいおよび酬恩祭しうおんさいさゝげしめヱホバのえいもんにおいて奉事つとめをなし感謝かんしやをなし讃美さんびをなさしめ 3 またおのれ財產ざいさんうちよりわう分󠄃ぶんいだして燔祭はんさいのためにすすなは朝󠄃夕あさゆふ燔祭はんさいおよび安息日あんそくにち朔日ついたち節󠄄會せちゑなどの燔祭はんさいのためにこれいだしてヱホバの律法おきてしるさるるごとくす
 840㌻ 
4 かれまたヱルサレムに住󠄃たみ祭司さいしとレビびとにその分󠄃ぶんあたへんことをめいこれかれらをしてヱホバの律法おきてゆだねしめんとてなり 5 その命令めいれいつたはるやいなやイスラエルの子孫ひと〴〵穀物こくもつさけあぶらみつならびに田野はたけもろ〳〵產物さんぶつはつおほさゝげまた一切すべてもの什一じふいち夥多おびただしくたづさへきたる 6 ユダの邑々まち〳〵住󠄃すめるイスラエルとユダの子孫ひと〴〵もまたうしひつじ什一じふいちならびにそのかみヱホバに納󠄃をさむべき聖󠄄物きよきもの什一じふいちたづさへきたりてこれをつみかさ 7ぐわつこれつみかさぬることをはじめめ七ぐわつにいたりてこれ終󠄃をはれり 8 ヒゼキヤおよび牧伯等つかさたちきたりてそのつみかさねたるものヱホバとそのたみイスラエルをしゆくせり 9 ヒゼキヤそのつみかさねたるものこと祭司さいしとレビびととひ尋󠄃たづねければ 10 ザドクのいへよりいで祭司さいしをさアザリヤかれこたへていひけるはたみヱホバのいへ禮物そなへものたづさふることをはじめしより以來このかた我儕われら飽󠄄あくまでに食󠄃くらひしがそのあまれる所󠄃ところはなはだおほしヱホバそのたみをめぐみたまひたればなりそのあまれる所󠄃ところかくのごとく夥多おびただしと

11 ヒゼキヤ、ヱホバのいへうちへやまうくることをめいじければすなはちこれをまう 12 忠實まめやかにその禮物そなへもの什一じふいちおよび奉納󠄃物をさめものたづさへいれりレビびとコナニヤこれをつかさどりその兄弟きやうだいシメイこれに 13 ヱヒエル、アザジヤ、ナハテ、アサヘル、ヱレモテ、ヨザバデ、ヱリエル、イスマキヤ、マハテ、ベナヤヒゼキヤわうおよびかみいへつかさアザリヤのめいりコナニヤおよびその兄弟きやうだいシメイのしたにつきてこれが監督かんとくしやとなる 14 ひがしもんまもものレビびとヱムナのコレかみさゝぐる誠意󠄃まごころよりの禮物そなへものつかさどりてヱホバの献納󠄃ささげものおよび至聖󠄄物いときよきものわか 15 そのにつくものはエデン、ミニヤミン、ヱシユア、シマヤ、アマリヤおよびシカニヤみな祭司さいし邑々まち〳〵をりてそのつとめつくしその兄弟きやうだい班列くみよりこれわか大小だいせうともにひと 16 このほかにまたすべ簿ふみのせたる男子をのこさい以上いじやうにしてヱホバのいへりその班列くみにしたがひて日々ひびしよく分󠄃ぶんつく擔任うけもち勤務つとめすところのものこれわか
 841㌻ 
17 またその宗家そうけにしたがひて簿ふみのせられその班列くみにしたがひて擔任うけもちこととりおこなふところの祭司さいしおよび二十さい以上いじやうのレビびと〘648㌻〙 18 ならびに簿ふみのせたるそのちひさものそのつまその男子むすこその女子むすめなどにこと〴〵これわかくわいちうすべてしかすなは彼等かれら潔󠄄白いさぎよく忠實まめやかにそのつとめつくせり 19 また邑々まち〳〵郊地かうちるアロンの子孫しそんたる祭司さいしたちのためにはまちごとにひと選󠄄えら祭司さいしうち一切すべてをとこおよびレビびとうち簿ふみのせせたる一切すべてものにその分󠄃ぶんあたへしむ

20 ヒゼキヤ、ユダ全󠄃國ぜんこくかくのごとく善事よきことたゞしこと忠實まめやかなることをそのかみヱホバの前󠄃まへおこなへり 21 すべてそのかみいへ職務つとめにつき律法おきてにつき誡命いましめにつきておこなはじめてそのかみもとめしわざこと〴〵こゝろをつくしておこなひてこれを成就なしとげたり

第32章

1 ヒゼキヤがこれことおこな忠實まめやかなりしのちアツスリヤのわうセナケリブきたりてユダに堅固けんごなる邑々まち〳〵にむかひてぢんこれ攻取せめとらんとす 2 ヒゼキヤ、セナケリブのすできたりヱルサレムにせめむかはんとするを 3 その牧伯等つかさたちおよび勇士ゆうしはかりてまちそとなる一切すべて泉水いづみふさがんとす彼等かれらこれをたす 4 衆多おほくたみあつまりて一切すべて泉水いづみおよびくになかながれわたる溪河たにがはふさぎていひけるはアツスリヤの王等わうたちきたりてみづおほいかよからんやと 5 ヒゼキヤまたちからつよくしやぶれたる石垣いしがきをことごとくたてなほしてこれ戌樓やぐらまできづげそのそとにまた石垣いしがきをめぐらしダビデのまちのミロをかたくしほこたておほ造󠄃つく 6 軍長ぐんちやうおほたみうへまちもんひろたみあつめてこれをねぎらひて 7 なんぢこゝろつよくしかついさめアツスリヤのわうのためにもかれとともなる群衆ぐんしうのためにもおそるるなかをののなかわれらとともなるものかれとともになるものよりもおほきぞかし 8 かれとともなるものにくうでなりしかれどもわれらとともなるものわれらのかみヱホバにしてわれらをたすわれらにかはりてたゝかひたまふべしとたみはユダのわうヒゼキヤのことばやすんず

 842㌻ 
9 こののちアツスリヤのわうセナケリブその全󠄃ぜんぐんをもてラキシをせめかこりて臣僕しもべをヱルサレムに遣󠄃つかはしてユダのわうヒゼキヤおよびヱルサレムにをる一切すべてのユダびとつげしめていは 10 アツスリヤのわうセナケリブかくなんぢなにたのみてヱルサレムにとぢこもりをるや 11 ヒゼキヤわれらのかみヱホバ、アツスリヤのわうよりわれらをすくいだしたまはんといひなんぢらをそそのかしなんぢらをしてうゑかわきしなしめんとするにあらずや 12 このヒゼキヤはすなはちヱホバのもろ〳〵崇邱たかきところ祭壇さいだんとりのぞきユダとヱルサレムとにめいじてなんぢらは唯一ただひとつだん前󠄃まへにて崇拜をがみしそのうへかうたくべしといひものにあらずや〘649㌻〙 13 なんぢらはわれおよびわが先祖せんぞたちもろ〳〵くにたみしたる所󠄃ところしらざるかそれ國々くに〴〵たみかみ少許すこしにてもそのくにをわがよりすくることをしや 14 わが先祖せんぞたちほろぼしつくせし國民こくみんもろ〳〵かみうちたれおのれたみをわがよりすくいだすことをものあらんやればなんぢらのかみいかでかなんぢらをわがよりすくひいだすことを 15 ればかくヒゼキヤにあざむかるるなかそそのかさるるなかれまたかれしんずるなかいづれたみいづれくにかみもそのたみわがまたはわが父󠄃祖ふそよりすくいだすことをざりしなればましなんぢらのかみいかでかわがよりなんぢらをすくいだすことをんと

16 セナケリブの臣僕しもべこのほかにもおほくヱホバかみおよびそのしもべヒゼキヤをそしれり 17 セナケリブまたふみをかきおくりてイスラエルのかみヱホバをあざけりかつそし諸國しよこくたみ神々かみ〴〵そのたみをわがよりすくひいださざりしごとくヒゼキヤのかみもそのたみをわがよりすくいださじと 18 かれ遂󠄅つひおほごゑげユダヤことばをもて石垣いしがきうへなるヱルサレムのたみものいこれおどしかつみだせりまちとらんとてなり 19 かくかれらはヱルサレムのかみろんずることひとわざなる地上ちじやうたみ神々かみ〴〵ろんずるがごとくせり

 843㌻ 
20 これによりてヒゼキヤわうおよびアモツの預言者よげんしやイザヤともに祈禱いのりてんよばはりければ 21 ヱホバてん使つかひ一箇ひとり遣󠄃つかはしてアツスリヤわうぢんえいにある一切すべて大勇士だいゆうしおよびしやうくわん軍長ぐんちやうたゝしめたまへりかゝりしかばわうかほあからめておのれくに還󠄃かへりけるがそのかみいへにいりしときそのよりいでたる者等ものどもつるぎをもてこれ其處そこしいせり 22 かくのごとくヱホバ、ヒゼキヤとヱルサレムのたみをアツスリヤのわうセナケリブのおよび諸人すべてのひとよりすくひいだし四方しはうにおいてこれ守護まもりたまへり 23 こゝにおいて衆多おほくひと献納󠄃ささげものをヱルサレムにたづさへきたりてヱホバにたてまつりまた財寳ざいはうをユダのわうヒゼキヤにおくれりこののちヒゼキヤは萬國ばんこくたみ尊󠄅たふとらる

24 當時そのときヒゼキヤやみしなんとせしがヱホバにいのりければヱホバこれにつげをなしこれ休徴しるしたまへり 25 しかるにヒゼキヤそのかうむりしおんむくゆることをせずしてこゝろたかぶりければ震怒いかりこれにのぞまんとしまたユダとヱルサレムにのぞまんとせしが 26 ヒゼキヤそのこゝろ高慢たかぶりきくいひくくしヱルサレムのたみおなじくしかなしたるによりてヒゼキヤのにはヱホバの震怒いかりかれらにのぞまざりき
〘650㌻〙
27 ヒゼキヤはとみたふとききは府庫くら造󠄃つくりて金銀きんぎん寶石はうせき香物かうもつたておよび各種もろ〳〵寶貴たふとうつはものをさ 28 また倉廩よねぐら造󠄃つくりて穀物こくもつさけあぶらなどの產物さんぶつをさこや造󠄃つくりて種々さま〴〵家畜かちくをり造󠄃つくりてひつじむれ 29 また許多あまたまちまうけかつうしひつじ夥多おびただしくもてかみ貨財くわざいはなはおほくこれにたまひしがゆゑなり 30 このヒゼキヤまたギホンのみづかみみなもとふさぎてこれをしたより眞直ますぐにダビデのまち西にしかたひけかくヒゼキヤはその一切すべてわざよくなしとげたり 31 たゞしバビロンの君等きみたち使者ししや遣󠄃つかはしてこのくににありし奇蹟きせきとはしめたるときにはかみかれをすておきたまへりこれそのこゝろあるところのことこと〴〵しらんがためにこれこゝろみたまへるなり

 844㌻ 
32 ヒゼキヤのそのほか行爲わざおよびそのとくかうはユダとイスラエルの列王れつわうふみうちなるアモツの預言者よげんしやイザヤの默示もくしうちしるさる 33 ヒゼキヤその先祖せんぞたちともねむりたればダビデの子孫しそんはかうちなるたかところにこれをはうむりユダの人々ひと〴〵およびヱルサレムのたみみなあつくその送󠄃おくれりそのマナセこれにかはりてわうとなる

第33章

1 マナセは十二さいときくらゐきヱルサレムにて五十五ねんあひだをさめたり 2 かれはヱホバのあしたまふことをしイスラエルの子孫ひと〴〵前󠄃まへよりヱホバの逐󠄃おひはらひたまひし國人くにびとおこなふところの憎にくむべきわざならへり 3 すなはちその父󠄃ちゝヒゼキヤのこぼちたりし崇邱たかきところあらためきづもろ〳〵のバアルのためにだんまうけアシラざうつくてん衆群しうぐんをがみてこれつか 4 またヱホバがわがながくヱルサレムにあるべしとのたまひしヱホバのいへうちすうだんきづ 5 てん衆群しうぐんのためにヱホバのいへふたつにはだんきづ 6 またベンヒンノムのたににてその子女こどもなか通󠄃とほらせかつ占卜うらなひおこな魔󠄃術まじゆつをつかひ禁厭まじなひ憑鬼者くちよせ卜筮うらなひとりもちひなどしてヱホバのあしたまふことおほおこなひてその震怒いかり惹起󠄃ひきおこせり 7 かれまたそのつくりし偶像ぐうざうかみいへ安置あんちせりかみこのいへにつきてダビデとそのソロモンにいひたまひしことありいはわれこのいへがイスラエルのすべて支派わかれうちより選󠄄えらびたるヱルサレムとにわがながおか 8 かれらもしすべめいぜしことすなはちモーセがつたへし一切すべて律法おきて法度のり例典さだめつゝしみておこなはばなんぢらの先祖せんぞのためにさだめしよりわれこれがあしかさねてうつさじと 9 マナセかくユダとヱルサレムのたみとを迷󠄃まよはしてあくおこなはしめたりそのさまイスラエルの子孫ひと〴〵前󠄃まへにヱホバのほろぼしたまひし異邦人ことくにびとよりもはなはだし
〘651㌻〙
10 ヱホバ、マナセおよびそのたみさとしたまひしかどもきくことをせざりき 11 こゝをもてヱホバ、アッスリヤのわう軍勢ぐんぜいしよしやうをこれにせめきたらせたまひて彼等かれらつひにマナセをかぎにてとらこれ杻械かせつなぎてバビロンにひきゆけり
 845㌻ 
12 しかるにかれ患難なやみかゝるにおよびてそのかみヱホバをなだめその先祖せんぞかみ前󠄃まへおほいひくくして 13 かみいのりければその祈禱いのりれその懇願ねがひきこれをヱルサレムにたづさへかへりてふたゝくにのぞましめたまへりこれによりてマナセ、ヱホバはまことかみにいますとしれ

14 こののちかれダビデのまちそとにてギホンの西にしかたなるたにうち石垣いしがききづうをもんいりくちまでにおよぼし又󠄂またオベルに石垣いしがきめぐらしてはなはたかこれきづげユダの一切すべて堅固けんごなるまち軍長ぐんちやう 15 またヱホバのいへより異邦ことくに神々かみ〴〵および偶像ぐうざうとりのぞきヱホバのいへやまとヱルサレムとにみづかきづきし一切すべてだんとりのぞきてまちそとなげすて 16 ヱホバのだん修復つくろひて酬恩祭しうおんさいおよび感謝かんしやさいをそのうへさゝげユダにめいじてイスラエルのかみヱホバにつかへしめたり 17 しかれどもたみなほ崇邱たかきところにて犧牲いけにへさゝぐることなをなせたゞしそのかみヱホバに而已のみなりき

18 マナセのそのほか行爲わざそのかみになせし祈禱いのりおよびイスラエルのかみヱホバのをもてかれさとせし先見者せんけんしやたちことばはイスラエルの列王れつわうげんかうろく 19 またその祈禱いのりなしたることそのきかれたることそのもろ〳〵罪愆つみとがそのひくくする前󠄃まへ崇邱たかきところきづきてアシラざうおよびきざみたるざうたてたる處々ところどころなどはホザイのげんかうろくうちしるさる 20 マナセその先祖せんぞとともにねむりたればこれをそのいへはうむれりそのアモンこれにかはりてわうとなる

21 アモンは二十二さいときくらゐきヱルサレムにて二ねんあひだをさめたり 22 かれその父󠄃ちゝマナセのなせしごとくヱホバのあしたまふことなせすなはちアモンその父󠄃ちゝマナセがつくりたるもろ〳〵きざみたるざう犧牲いけにへさゝげてこれにつか 23 その父󠄃ちゝマナセがひくくせしごとくヱホバの前󠄃まへひくくすることをざりきかくこのアモンいよ〳〵そのとがましたりしが 24 その臣僕しもべたうむすびてこれそむきこれをそのいへうちしいせり 25 しかるにくにたみそのたうむすびてアモンわうそむきし者等ものどもこと〴〵ころしかしてくにたみそのヨシアをわうとなしてそのあとつがしむ
 846㌻ 

第34章

1 ヨシアは八さいときくらゐきヱルサレムにて三十一ねんあひだをさめたり 2 かれはヱホバのよしたまふことしその父󠄃ちゝダビデの道󠄃みちにあゆみてみぎにもひだりにもまがらざりき 3 すなはなほわかかりしかどもその治世ぢせいの八ねんにその父󠄃ちゝダビデのかみもとむることはじめその十二ねんには崇邱たかきところアシラざうきざみたるざうたるざうなどをのぞきてユダとヱルサレムを潔󠄄きよむることをはじ〘652㌻〙 4 もろ〳〵のバアルのだんおのれ前󠄃まへにてこぼたしめそのうへたてざうきりたふしアシラざうおよび雕像てうざうしゆざううちくだきて粉々こな〴〵にし是等これら犧牲いけにへさゝげし者等ものどもはかうへそれまきちらし 5 祭司さいしほねをそのもろ〳〵だんうへかくしてユダとヱルサレムを潔󠄄きよめたり 6 またマナセ、エフライム、シメオンおよびナフタリのあれたる邑々まち〳〵にもかくなし 7 しよだんこぼちアシラざうおよびもろ〳〵雕像てうざう微塵みぢんうちくだきイスラエル全󠄃國ぜんこくざうこと〴〵きりたふしてヱルサレムにかへりぬ

8 ヨシアその治世ぢせいの十八ねんにいたりてすでくに殿みやとを潔󠄄きよをはりそのかみヱホバのいへ修繕つくろはしめんとてアザリヤのシヤパンまち知事つかさマアセヤおよびヨアハズの史官しくわんヨアを遣󠄃つかはせり 9 かれ祭司さいしをさヒルキヤのもといたりてヱホバのいへいりかねわたせりこれ門守かどもりのレビびとがマナセ、エフライムおよびそのほか一切すべてのイスラエルびとならびにユダとベニヤミンのひとおよびヱルサレムのたみよりあつめたるものなり 10 やがてヱホバのいへ監督かんとくするところの工師こうしにこれをわたしければ彼等かれらヱホバのいへにて操作はたらくところの工人こうじんにこれをわたしていへつくろをさめしむ 11 すなは木匠こだくみおよび建築者いへづくりこれわたしユダの王等わうたちやぶりたる家々いへ〳〵のためにきりいしおよびほねかはしめはりをととのはしむ 12 その人々ひと〴〵忠實まめやか操作はたらけりその監督かんとくしやはメラリの子孫しそんたるヤハテ、オバデヤおよびコハテの子孫しそんたるゼカリヤ、メシユラムなどのレビびとなりき彼等かれらすなはちこれつかさどる又󠄂また樂器がくきもてあそぶに精巧たくみなるレビびとすべこれ伴󠄃ともなふ
 847㌻ 
13 彼等かれらまた負󠄅おふものを監督かんとく種々さま〴〵工事こうじ操作はたらくところのもろ〳〵工人こうじんをつかさどれりほかのレビびと書記しよきとなり役人やくにんとなり門守かどもりとなれり

14 ヱホバのいへにいりしかねとりいだすにあたりて祭司さいしヒルキヤ、モーセのつたへしヱホバの律法おきてふみいだせり 15 ヒルキヤこゝにおいて書記しよきくわんシヤパンにきていひけるはわれヱホバのいへにて律法おきてふみいだせりとしかしてヒルキヤそのふみをシヤパンにわたしければ 16 シヤパンそのふみわう所󠄃ところもちゆきわう復命かへりごとまうしてしもべそのゆだねられし所󠄃ところこと〴〵 17 ヱホバのいへにありしかねうちあけてこれ監督かんとくしやおよび工人こうじんわたせりと 18 書記しよきくわんシヤパンまたわうつげ祭司さいしヒルキヤわれひとつふみわたせりとひシヤパンそれをわう前󠄃まへよみけるに〘653㌻〙 19 わうその律法おきてことばきゝ衣服󠄃ころもさけ 20 しかしてわうヒルキヤとシヤパンのアヒカムとミカのアブドンと書記しよきくわんシヤパンとわうないじんアサヤとにめいじて 21 なんぢゆきてこのあたりしふみことばにつきてわれためまたイスラエルとユダに遺󠄃のこれる者等ものどものためにヱホバにわれらの先祖せんぞたちはヱホバのことばまもらずすべこのふみしるされたる所󠄃ところおこなふことをざりしによりてヱホバ我等われらおほいなるいかりそゝたまふべければなりと

22 こゝにおいてヒルキヤおよびわう人々ひと〴〵シヤルムのつまなるをんな預言者よげんしやホルダのもとゆけりシヤルムはハルハスのなるテクワのにして衣裳いしやうまもものなりときにホルダはヱルサレムのだい二のまち住󠄃すみをれり彼等かれらすなはちホルダにかくかたりしかば 23 ホルダこれにこたへけるはイスラエルのかみヱホバかくいひたまふなんぢらをわれ遣󠄃つかはせるひとつげ 24 ヱホバかくいひたまふユダのわう前󠄃まへよみふみしるされたるもろ〳〵呪詛のろひしたがひてわれこのところこれ住󠄃もの災害󠄅わざはひくださん
 848㌻ 
25 かれわれすてほかかみかうきおのがにてつくれるもろ〳〵ものをもてわがいかり惹起󠄃ひきおこさんとしたればなりこのゆゑにわが震怒いかりこのところそゝぎてきえざるべし 26 されどなんぢらを遣󠄃つかはしてヱホバにとはしむるユダのわうにはなんぢかくいふべしイスラエルのかみヱホバかくいひたまふなんぢきけことばにつきては 27 なんぢ此處このところこゝにすむものせむかみことばきゝときこゝろやさしくしてかみ前󠄃まへおいひくくしわが前󠄃まへひくくし衣服󠄃ころもさきわが前󠄃まへなきたればわれなんぢきけりとヱホバのたまふ 28 されわれなんぢをしてなんぢ先祖せんぞたちつらならしめんなんぢ安然やすらかはかすることべしなんぢ此處このところこゝ住󠄃ものくだすところのもろ〳〵災害󠄅わざはひことあらじと彼等かれらすなはわう復命かへりごとまうしぬ

29 こゝにおいてわうひと遣󠄃つかはしてユダとヱルサレムの長老としよりをことごとくあつ 30 しかしてわうヱホバのいへのぼりゆけりユダの人々ひと〴〵ヱルサレムのたみ祭司さいしレビびとおよ一切すべてたみだいよりせうにいたるまでことごとくこれにともなふわうすなはちヱホバのいへあたりし契󠄅約けいやくふみことばこと〴〵かれらのみゝよみきか 31 しかしてわうおのれ所󠄃ところちてヱホバの前󠄃まへ契󠄅約けいやくてヱホバにしたがひてあゆこゝろつく精神せいしんつくしてその誡命いましめ證詞あかし法度のりまもこのふみにしるされたる契󠄅約けいやくことばおこなはんと 32 ヱルサレムおよびベニヤミンのあらゆる人々ひと〴〵をみなこれくははらしめたりヱルサレムのたみすなはちその先祖せんぞかみにましますおんかみ契󠄅約けいやくにしたがひておこなへり 33 かくてヨシア、イスラエルの子孫ひと〴〵ぞくする一切すべてより憎にくむべきものこと〴〵とりのぞきイスラエルのあらゆるひとをしてそのかみヱホバにつかふまつらしめたりヨシアのにあるあひだかれらその先祖せんぞかみヱホバにしたがひてはなれざりき〘654㌻〙

第35章

1 こゝにヨシア、ヱルサレムにおいてヱホバに逾越節󠄄すぎこしのいはひおこなはんとししやうぐわつの十四逾越すぎこしものほふらしめ 2 祭司さいしをしてそのつとめとりおこなはせこれはげましてヱホバのいへつとめをなさしめ 3 またヱホバの聖󠄄者きよきものとなりてイスラエルの人衆ひと〴〵をしふるレビびとなんぢらイスラエルのわうダビデのソロモンがたてたるいへ聖󠄄きよき契󠄅約けいやくはこふたゝかたになふことあらざるべしされいまなんぢらのかみヱホバおよびそのたみイスラエルにつかふべし
 849㌻ 
4 なんぢらまたイスラエルのわうダビデのふみおよびそのソロモンのふみもとづきて父󠄃祖ふそいへしたがひその班列くみよりみづか準備そなへをなし 5 なんぢらの兄弟きやうだいなるたみ人々ひと〴〵宗家そうけ區分󠄃わかちしたがひて聖󠄄所󠄃せいじよこれにレビびと宗族やから分󠄃ぶんかくることなからしむべし 6 なんぢ逾越すぎこしものほふ潔󠄄きよなんぢらの兄弟きやうだいのために準備そなへをなしモーセがつたへしヱホバのことばのごとくおこなふべしと

7 ヨシアすなはち羔羊こひつじおよび羔山羊こやぎたみ人々ひと〴〵おくそのかずまんまた牡牛をうしぜんおくこれみなわう所󠄃有もちものうちよりいだして其處そこ一切すべてひとのために逾越すぎこし祭物そなへものとなせるなり 8 その牧伯等つかさたちたみ祭司さいしとレビびと誠意󠄃まごころよりあたふる所󠄃ところありまたかみいへ長等をさたちヒルキヤ、ゼカリヤ、ヱヒエルも綿羊ひつじせんぴやくうしびやく祭司さいしあたへて逾越すぎこし祭物ささげもの 9 またレビびとかしらたる人々ひと〴〵すなはちコナニヤおよびその兄弟きやうだいシマヤ、ネタンエルならびにハシヤビヤ、ヱイエル、ヨザバデなども綿羊ひつじせんうしひやくをレビびとおくりて逾越すぎこし祭物さいもつとなす

10 かくのごとく献祭つとめことそなはりぬればわうめいにしたがひて祭司さいしたちはその擔任場もちばちレビびとはその班列くみしたがひ 11 やがて逾越すぎこしものほふりければ祭司さいしそのをこれがよりうけそゝげりレビびとそのかははげ 12 かくて燔祭はんさいものうつしてたみ人々ひと〴〵父󠄃祖ふそいへ區分󠄃わかれわたしてヱホバにさゝげしむモーセのふみしるされたるがごとそのうしおこなふところもまたかくのごとし 13 しかして例規さだめのごとくに逾越すぎこしものにてあぶりそのほか聖󠄄物せいぶつなべかまかなへなどに一切すべてたみ人々ひと〴〵はせくばれり 14 かくてのちかれら自身みづからのためと祭司さいしたちのためにそなはアロンの子孫しそんたる祭司さいしたち燔祭はんさいあぶらさゝげてよるいりたればなりこれよりかくレビびと自分󠄃みづからのためとアロンの子孫しそんたる祭司さいしたちのためにそなふるなり 15 アサフの子孫しそんたる謳歌者うたうたふものどもはダビデ、アサフ、ヘマンおよびわう先見者せんけんしやヱドトンのめいにしたがひてその擔任場もちばもんまも者等ものども門々もん〳〵をりてその職務つとめはなるるにおよばざりきはその兄弟きやうだいたるレビびとこれがためにそなへたればなり
〘655㌻〙
 850㌻ 
16 かくのごとくそのヱホバの献祭つとめことことごとくそなはりければヨシアわうめいにしたがひて逾越節󠄄すぎこしのいはひおこなひヱホバのだん燔祭はんさいさゝげたり 17 すなは其處そこきたれるイスラエルの子孫ひと〴〵そのとき逾越節󠄄すぎこしのいはひおこな七日なぬかあひだたねいれぬパンの節󠄄いはひおこなへり 18 預言者よげんしやサムエルのより以來このかたイスラエルにてかくのごとくに逾越節󠄄すぎこしのいはひおこなひしことなし又󠄂またイスラエルの諸王しよわううちにはヨシアが祭司さいしレビびとならびにきたりあつまれるユダとイスラエルの諸人ひと〴〵およびヱルサレムのたみとともにおこなひしごと逾越節󠄄すぎこしのいはひおこなひしもの一人ひとりもあらず 19 この逾越節󠄄すぎこしのいはひはヨシアの治世ぢせいの十八ねんおこなひしなり

20 かくのごとくヨシア殿みやをととのへしのちエジプトのわうネコ、ユフラテのほとりなるカルケミシを攻擊せめうたんとてのぼきたりけるにヨシアこれをふせがんとていでゆけ 21 こゝにおいてネコ使者ししやをかれに遣󠄃つかはしてふユダのわうこれあになんぢあづか所󠄃ところならんや今日こんにちなんぢせめんとにはあらわがてきいへせめんとするなりかみわれにめいじて急󠄃いそがしむかみわれとともにありなんぢかみ逆󠄃さからふことをやめおそらくはかれなんぢをほろぼしたまはんと 22 しかるにヨシアかほかへしてさることをうけがはずかへつてこれとたゝかはんとて服󠄃裝すがたかみくちよりいでしネコのことばきゝいれずしてメギドンのたにいたりてたゝかひけるが 23 射手いて者等ものどもヨシアわうあてたればわうその臣僕しもべどもにむかひてわれたすいだわれ太痍いたで負󠄅ふといへ 24 こゝにおいてその臣僕しもべどもかれをそのくるまよりたすけおろしそのひかせたるつぎくるまのせてヱルサレムにつれゆきけるが遂󠄅つひしにたればその先祖せんぞはかにこれをはうむりぬユダとヱルサレムみなヨシアのためにかなしめり 25 ときにヱレミヤ、ヨシアのためにあいつくれり謳歌うたうたふをとこ謳歌うたうたふをんな今日こんにちにいたるまでそのあいうちにヨシアのこと述󠄃べイスラエルのうちこれれいとなせりそのことばあいうちしるさる 26 ヨシアのそのほか行爲わざそのヱホバの律法おきてしるされたる所󠄃ところにしたがひてなせとくかう 27 およびその始終󠄃しじう行爲わざなどはイスラエルとユダの列王れつわうふみしるさる
 851㌻ 

第36章

1 こゝにおいてくにたみヨシアのヱホアハズをりヱルサレムにてその父󠄃ちゝにかはりてわうとならしむ 2 ヱホアハズは二十三さいときくらゐきヱルサレムにて三月みつきあひだをさめけるが〘656㌻〙 3 エジプトのわうヱルサレムにてかれはいかつぎんひやくタラントかね一タラントのばつきんくにくわせり 4 しかしてエジプトのわうネコかれ兄弟きやうだいエリアキムをもてユダとヱルサレムのわうとなしてこれをヱホヤキムとあらためその兄弟きやうだいヱホアハズをとらへてエジプトにひきゆけり

5 ヱホヤキムは二十五さいときくらゐきヱルサレムにて十一ねんあひだをさめそのかみヱホバのあしたまふことをなせ 6 かれ所󠄃ところにバビロンのわうネブカデネザルせめのぼりバビロンにひきゆかんとてこれ杻械かせつなげり 7 ネブカデネザルまたヱホバのいへ器具󠄄うつはものをバビロンにたづさへゆきてバビロンにあるそのみやにこれををさめたり 8 ヱホヤキムのそのほか行爲わざそのおこなひし憎にくむべき事等ことどもおよびそのこゝろたくみしことなどはイスラエルとユダの列王れつわうふみしるさるそのヱホヤキンこれにかはりてわうとなる

9 ヱホヤキンは八さいときくらゐきヱルサレムにて三月みつきとをあひだをさめヱホバのあしたまふことなしけるが 10 さいかへるにおよびてネブカデネザルわうひと遣󠄃つかはしてかれとヱホバのいへたふと器皿うつはものとをバビロンにたづさへいたらしめこれ兄弟きやうだいゼデキヤをもてユダとヱルサレムのわうとなせり

11 ゼデキヤは二十一さいときくらゐきヱルサレムにて十一ねんあひだをさめたり 12 かれはそのかみヱホバのあしたまふことしヱホバのことばつたふる預言者よげんしやヱレミヤの前󠄃まへひくくせざりき 13 ネブカデネザルかれをしてかみさしちかはしめたりしにまたこれにもそむけりかれかくそのうなじこはくしそのこゝろ剛愎かたくなにしてイスラエルのかみヱホバにたちかへらざりき
 852㌻ 
14 祭司さいし長等をさたちおよびたみもまたすべ異邦人いはうじんうちにあるもろ〳〵憎にくむべきわざならひて太甚はなはだしくおほいつみをかしヱホバのヱルサレムに聖󠄄きよおきたまへるそのいへけがせり 15 その先祖せんぞかみヱホバそのたみとその住󠄃所󠄃すみかとをあはれむがゆゑしきりにその使者つかひ遣󠄃つかはしてこれさとしたまひしに 16 かれかみ使者つかひたちあざけりそのことばかろんじその預言者よげんしやたちのゝしりたればヱホバのいかりそのたみにむかひて起󠄃おこ遂󠄅つひすくふべからざるにいたれり

17 すなはちヱホバ、カルデヤびとわうこれせめきたらせたまひければかれその聖󠄄所󠄃せいじよいへにてつるぎをもて少者わかきものころ童男わらべをも童女わらはめをも老人おいびとをも白髮しらがものをもあはれまざりきみなひとしくかれわたしたまへり 18 かみいへもろ〳〵大小だいせう器皿うつはものヱホバのいへ貨財くわざいわうとその牧伯等つかさたち貨財くわざいなどすべこれをバビロンにたづさへゆき 19 かみいへきヱルサレムの石垣いしがき崩󠄃くづしそのうち宮殿みや〳〵こと〴〵にてきそのうちたふとうつはこと〴〵そこなへり〘657㌻〙 20 またつるぎをのがれし者等ものどもはバビロンにとらはれゆきて彼處かしこにてかれとその子等こら臣僕しもべとなりペルシヤのくにおこるまでかくてありき 21 これヱレミヤのくちによりてつたはりしヱホバのことばおうぜんがためなりきかくこの遂󠄅つひにその安息あんそくうけたりすなはこれはそのあれをるあひだ安息あんそくして終󠄃つひに七十ねん滿みち

22 ペルシヤわうクロスの元年ぐわんねんあたりヱホバさきにヱレミヤのくちによりてつたへたまひしその聖󠄄言みことばなさんとてペルシヤわうクロスのこゝろ感動かんどうしたまひければわうすなはち宣命みことのりをつたへ詔書せうしよいだしてあまねこくちう吿示つげしめしていは 23 ペルシヤわうクロスかくてんかみヱホバ地上ちじやう諸國しよこくわれたまへりそのいへをユダのエルサレムにたつることをわれめいおよなんぢらのうちもしそのたみたるものあらばそのかみヱホバのたすけのぼりゆけ〘658㌻〙
 853㌻