前に戻る 民數紀略 🔝

 

〘236㌻〙

第1章

1 エジプトのくにいでたるつぎとしの二ぐわつ一日ついたちにヱホバ、シナイのおい集會しふくわい幕屋まくやうちにてモーセにつげいひたまはく 2 汝等なんぢらイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしうそうすうをその宗族やからその父󠄃祖ふそいへしたがひてしらべそのすべて男丁をとこかずかしらかずとを 3 すなはちイスラエルのうちすべて二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふものなんぢとアロンその軍旅ぐんりよにしたがひてかぞふべし 4 またすべて支派わかれおのおのその父󠄃祖ふそいへかしらたるもの一人ひとりいだして汝等なんぢらとともならしむべし 5 なんぢらとともにたつべき人々ひと〴〵これなりすなはちルベンよりはシデウルのエリヅル 6 シメオンよりはツリシヤダイのシルミエル 7 ユダよりはアミナダブのナシヨン 8 イツサカルよりはツアルのネタニエル 9 ゼブルンよりはヘロンのエリアブ 10 ヨセフの子等こどもうちにてはエフライムよりはアミホデのエリシヤマ、マナセよりはバダヅルのガマリエル 11 ベニヤミンよりはギデオニのアビダン 12 ダンよりはアミシヤダイのアヒエゼル 13 アセルよりはオクランのバギエル 14 ガドよりはデウエルのエリアサフ 15 ナフタリよりはエナンのアヒラ 16 是等これら會衆くわいしううちより選󠄄えらいだされしものにてその父󠄃祖ふそ支派わかれ牧伯つかさまたイスラエルの千にんかしらなり 17 かくてモーセとアロンこゝにあげたる人々ひと〴〵率󠄃ひきつれ 18ぐわつ一日ついたち會衆くわいしうをことごとくあつめければ彼等かれらその宗族やからしたがひその父󠄃祖ふそいへにしたがひそのかずにしたがひて自分󠄃おのれ出生うまれ述󠄃のべたりかく二十さい以上いじやうものことごとくかぞへらる 19 ヱホバのめいじたまひしごとくモーセ、シナイのにて彼等かれら核數かぞへたり

 236㌻ 
20 すなはちイスラエルの長子うひごルベンの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからによりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずりそのかしらかずによれば 21 ルベンの支派わかれうちにその核數かぞへられしものまん六千五百にんありき

22 またシメオンの子等こどもよりうまれたる者等ものどもをその宗族やからによりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずりそのかしらかずよれ 23 シメオンの支派わかれうちにその核數かぞへられしものまん九千三百にんありき
〘180㌻〙
24 またガドの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずれば 25 ガドの支派わかれうちにその核數かぞへられしものまん五千六百五十にんありき

26 ユダの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずれば 27 ユダの支派わかれうちにその核數かぞへられしものまん四千六百にんありき

28 イツサカルの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずよれ 29 イツサカルの支派わかれうちにその核數かぞへられしものまん四千四百にんありき

30 ゼブルンの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからによりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずによれば 31 ゼブルンの支派わかれうちその核數かぞへられしものまん七千四百にんありき

 237㌻ 
32 ヨセフの子等こどもうちエフライムの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからによりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずよれ 33 エフライムの支派わかれうちにその核數かぞへられしものまん五百にんありき

34 又󠄂またマナセの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずよれ 35 マナセの支派わかれうちにその核數かぞへられしものまん二千二百にんありき

36 ベニヤミンの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからによりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずによれば 37 ベニヤミンの支派わかれうちにそのかぞへられしものまん五千四百にんありき

38 ダンの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからによりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずによれば 39 ダンの支派わかれうちにその核數かぞへられしものまん二千七百にんありき

40 アセルの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからによりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずによれば〘181㌻〙 41 アセルの支派わかれうちにその核數かぞへられしものまん一千五百にんありき

42 ナフタリの子等こどもよりうまれたるものをその宗族やからによりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃たふ男丁をとこかぞへたるにそのかずによれば 43 ナフタリの支派わかれうちにそのかぞへられしものまん三千四百にんありき

 238㌻ 
44 これすなはちその核數かぞへられしものにしてモーセとアロンとイスラエルの牧伯等つかさたちかぞふる所󠄃ところかくのごとしその牧伯等つかさたちは十二にんにして各々おの〳〵その父󠄃祖ふそいへのためにいでたるなり 45 かくイスラエルの子孫ひと〴〵をその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさにいづるに勝󠄃かた男丁をとこをイスラルのうちかぞへたるに 46 その核數かぞへられしもの都合あはせて六十まん三千五百五十にんありき

47 たゞしレビの支派わかれひとはその父󠄃祖ふそにしたがひて核數かぞへらるゝことなかりき 48 すなはちヱホバ、モーセにつげいひたまひけらく 49 たゞレビの支派わかれのみはなんぢこれを核數かぞふべからずまたそのそうすうをイスラエルの子孫ひと〴〵とともにかぞふべからざるなり 50 なんぢレビびとをして律法おきて幕屋まくやとそのもろ〳〵器具󠄄うつはものそれぞくするもろ〳〵もの管理つかさどらしむべし彼等かれらはその幕屋まくやとそのもろ〳〵器具󠄄うつはもの運󠄃搬もちはこぶことをしまたこれが役事つとめ幕屋まくや四圍まはりにそのえいはるべし 51 幕屋まくやうつときはレビびとこれを折卸とりくづ幕屋まくやたつときはレビびとこれをくみたつべし外人ぐわいじんのこれに近󠄃ちかづものころさるべし 52 イスラエルの子孫ひと〴〵はその軍旅ぐんりよしたがひて各々おの〳〵自己おのれえいにそのてんまく各人おの〳〵そのたいはたしたてんまくはるべし 53 されどレビびと律法おきて幕屋まくや四圍まはりえいはるべしこれイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしううへ震怒いかりのおよぶことなからんためなりレビびと律法おきて幕屋まくやをあづかりまもるべし 54 こゝにおいてイスラエルの子孫ひと〴〵ヱホバのモーセにめいじたまひしごとくにすべかくおこなへり

第2章

1 ヱホバ、モーセとアロンにつげいひたまはく 2 イスラエルの子孫ひと〴〵各々おの〳〵そのたいはたしたえいはりてその父󠄃祖ふそ旗號はたじるししたるべくまた集會しふくわい幕屋まくや四圍まはりにおいてこれにむかひてえいはるべし 3 すなはいづかたひがしおいてはユダのえいはたしたにつくものその軍旅ぐんりよにしたがひてえいりアミナダブのナシヨン、ユダの子孫しそん牧伯つかさとなるべし
 239㌻ 
4 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは七まん四千六百にん 5 そのかたはらえいものはイツサカルの支派わかれなるべししかしてツアルのネタニエル、イツサカルの子孫しそん牧伯つかさとなるべし〘182㌻〙 6 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは五まん四千四百にん 7 またゼブルンの支派わかれこれとともにありてヘロンのエリアブ、ゼブルンの子孫しそん牧伯つかさとなるべし 8 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは五まん七千四百にん 9 ユダのえい軍旅ぐんりよすなはち核數かぞへられしもの都合あはせて十八まん六千四百にん是等これらもの首先いやさき進󠄃すゝむべし

10 またみなみかたおいてはルベンのえいはたしたにつくものその軍旅ぐんりよにしたがひてりシデウルのエリヅル、ルベンの子孫しそん牧伯つかさとなるべし 11 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは四まん六千五百にん 12 そのかたはらえいものはシメオンの支派わかれなるべししかしてツリシヤダイのシルミエル、シメオンの子孫しそん牧伯つかさとなるべし 13 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは五まん九千三百にん 14 ガドの支派わかれこれにぎデウエルのエリアサフ、ガドの子孫しそん牧伯つかさとなるべし 15 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは四まん五千六百五十にん 16 ルベンのえい軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしもの都合あはせて十五まん一千四百五十にん是等これらものだいばん進󠄃すゝむべし

17 そのつぎ律法おきて幕屋まくやレビびとえいとともにしよえい眞中まなかにありて進󠄃すゝむべし彼等かれらはそのえいはるがごとくに各々おの〳〵そのたいにしたがひそのはたにしたがひて進󠄃すゝむべきなり

18 また西にしかたにおいてはエフライムのえいはたしたにつくものその軍旅ぐんりよにしたがひてりアミホデのエリシヤマ、エフライムの子孫しそん牧伯つかさとなるべし 19 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは四まん五百にん 20 マナセの支派わかれそのかたはらにありてバダヅルのガマリエル、マナセの子孫しそん牧伯つかさとなるべし
 240㌻ 
21 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは三まん二千二百にん 22 ベニヤミンの支派わかれこれにぎギデオニのアビダン、ベニヤミンの子孫しそん牧伯つかさとなるべし 23 その軍旅ぐんりよすなはちそのかぞへられしものは三まん五千四百にん 24 ヱフライムのえい軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしもの都合あはせてまん八千一百にん是等これらものだいばん進󠄃すゝむべし

25 またきたかたおいてはダンのえいはたしたにつくものその軍旅ぐんりよしたがひてりアミシヤダイのアヒエゼル、ダンの子孫しそん牧伯つかさとなるべし 26 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは六まん二千七百にん 27 そのかたはらえいものはアセルの支派わかれなるべししかしてオクランのパギエル、アセルの子孫しそん牧伯つかさとなるべし 28 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは四まん一千五百にん 29 ナフタリの支派わかれこれにぎエナンのアヒラ、ナフタリの子孫しそん牧伯つかさとなるべし〘183㌻〙 30 その軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしものは五まん三千四百にん 31 ダンのえい核數かぞへられしもの都合あはせて十五まん七千六百にん是等これらものその旗號はたじるしにしたがひて最後いやはて進󠄃すゝむべし

32 イスラエルの子孫ひと〴〵のその父󠄃祖ふそいへにしたがひて核數かぞへられしものかくのごとししよえい軍旅ぐんりよすなはちその核數かぞへられしもの都合あはせて六十まん三千五百五十にんなりき 33 たゞしレビびとはイスラエルの子孫ひと〴〵とともにかぞへらるゝことなかりきすなはちヱホバのモーセにめいじたまへるごと 34 こゝにおいてイスラエルの子孫ひと〴〵ヱホバのすべてモーセにめいじたまひしごとくにおこな各々おの〳〵その宗族やからりその父󠄃祖ふそいへりそのたいはたにしたがひてえいりまた進󠄃すゝむことをせり

第3章

1 ヱホバ、シナイやまおいてモーセとものいひたまへるにはアロンとモーセの一族やからのごとくにてありき 2 アロンの子孫こどもかくのごとし長子うひごはナダブつぎはアビウ、エレアザル、イタマル 3 これすなはちアロンの子等こどもなり彼等かれらみなあぶらそゝがれ祭司さいししよくにんぜられて祭司さいしとなれり 4 ナダブとアビウはシナイのにてことをヱホバの前󠄃まへさゝげたるときにヱホバの前󠄃まへしねなしエレアザルとイタマルはその父󠄃ちゝアロンの前󠄃まへにて祭司さいしつとめなせ

 241㌻ 
5 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 6 レビの支派わかれめしよせ祭司さいしアロンの前󠄃まへはべりてこれにつかへしめよ 7 かれらは集會しふくわい幕屋まくや前󠄃まへにありてアロンのしよく全󠄃ぜん會衆くわいしうしよくかは幕屋まくや役事つとめをなすべきなり 8 すなはち彼等かれらしふくわい幕屋まくやもろ〳〵器具󠄄うつは看守まもりイスラエルの子孫ひと〴〵しよくかはりて幕屋まくや役事つとめをなすべし 9 なんぢレビびとをアロンとその子等こらあたふべしイスラエルの子孫ひと〴〵うちより彼等かれら全󠄃まつたくアロンにあたへられたるものなり 10 なんぢアロンとその子等こらたて祭司さいしつとめおこなはしむべし外人ぐわいじん近󠄃ちかづくものころされん

11 ヱホバすなはちモーセにつげいひたまはく 12 われイスラエルの子孫ひと〴〵うちなるはじめうまれたるものすなはち首出うひごかはりにレビびとをイスラエルの子孫ひと〴〵うちより 13 首出うひごはすべてものなりわれエジプトのくにうち首出うひごをことごとくうちころせるときイスラエルの首出うひごひとけものもことごとく聖󠄄別きよめわれせしめたりこれはわがものとなるべしわれはヱホバなり

14 ヱホバ、シナイのにてモーセにつげていひたまはく 15 なんぢレビの子孫しそんをその父󠄃祖ふそいへりその宗族やからにしたがひて核數かぞへすなはちその一げつ以上いじやう男子をとこ核數かぞふべし〘184㌻〙 16 こゝにおいてモーセ、ヱホバのことばしたがひてそのめいぜられしごとくにこれ核數かぞへたり 17 レビの子等こどものごとしゲルシヨン、コハテ、メラリ 18 ゲルシヨンの子等こどもはその宗族やからによればごとしリブニ、シメイ 19 コハテの子等こどもはその宗族やからよれのごとしアムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエル 20 メラリの子等こどもはその宗族やからによればマヘリ、ムシなりレビびと宗族やからはその父󠄃祖ふそいへよれかくのごとくなり

 242㌻ 
21 ゲルシヨンよりリブニびとやからとシメイびとやからいでたりこれすなはちゲルシヨンびとやからなり 22 その核數かずへられしものかずすなはち一げつ以上いじやう男子をとこかず都合あはせて七千五百にん 23 ゲルシヨンびとやからすべ幕屋まくやうしろすなはち西にしかたえいはるべし 24 しかしてラエルのエリアサフ、ゲルシヨンびと牧伯つかさとなるべし 25 集會しふくわい幕屋まくやにおけるゲルシヨンの子孫しそん職守つとめ幕屋まくやてんまくとその頂蓋おほひおよび集會しふくわい幕屋まくやいりくちとばり 26 にはまくおよび幕屋まくやだん周󠄃圍まはりなるにはいりくちとばりならびにそのなはなどすべこれもちふるものまもるべきことなり

27 またコハテよりアムラミびとやからイヅハリびとやからヘブロンびとやからウジエリびとやからいでたりこれすなはちコハテびとやからなり 28げつ以上いじやう男子をとこかず都合あはせて八千六百にんこれみな聖󠄄所󠄃きよきところ職守つとめまもるべきものなり 29 コハテの子孫しそんやからすべ幕屋まくやみなみかたえいはるべし 30 しかしてウジエルのエリザパン、コハテびとやから牧伯つかさとなるべし 31 彼等かれら職守つとめ律法おきてはこ つくゑ 燈臺とうだい しよだんおよび聖󠄄所󠄃きよきところ役事つとめもちふる器具󠄄うつはならびにとばりなどすべ其處そこもちふるものまもるべきことなり 32 祭司さいしアロンのエレアザル、レビびと牧伯つかさかしらとなりかつ聖󠄄所󠄃きよきところつとめまももの統轄つかさどるべし

33 又󠄂またメラリよりマヘリびとやからとムシびとやからいでたりこれすなはちメラリのやからなり 34 その核數かぞへられしものすなはち一げつ以上いじやう男子をとこかずは六千二百にん 35 アビハイルのツリエル、メラリのやから牧伯つかさとなりこのやから幕屋まくやきたかたえいはるべし 36 メラリの子孫しそん管理つかさどるべきもの職守つとめとすべきもの幕屋まくやいたとそのよこそのはしらそのそのもろ〳〵器具󠄄うつはおよびそれもちふる一切すべてもの 37 ならびにには周󠄃圍まはりはしらとそのそのくぎおよびそのなはなり

38 また幕屋まくや前󠄃まへそのひがしかたすなはち集會しふくわい幕屋まくやひがしかたにはモーセとアロンおよびアロンの子等こどもえいりイスラエルの子孫ひと〴〵職守つとめかはり聖󠄄所󠄃きよきところ職守つとめまもるべし外人ぐわいじん近󠄃ちかづくものころされん
 243㌻ 
39 モーセとアロン、ヱホバのことばりレビびとこと〴〵核數かぞへたるに一げつ以上いじやう男子をとこかずまん二千ありき
〘185㌻〙
40 ヱホバまたモーセにいひたまはくなんぢイスラエルの子孫ひと〴〵うち首出うひごたる男子をとこの一げつ以上いじやうなるものこと〴〵かぞへてそのかずはか 41 われはヱホバなりわがためになんぢレビびとりてイスラエルの子孫ひと〴〵うちなるもろ〳〵首出子うひごへまたレビびと家畜かちくとりてイスラエルの子孫ひと〴〵家畜かちくうちなるすべて首出うひごかふべし 42 モーセすなはちヱホバのおのれめいじたまへるごとくにイスラエルの子孫ひと〴〵うちなる首出子うひごこと〴〵かぞへたり 43 そのかぞへられし首出うひごなる男子をとこの一げつ以上いじやうなるものはそのかずよれ都合あはせてまん二千二百七十三にんなりき

44 すなはちヱホバ、モーセにつげいひたまはく 45 なんぢレビびととりてイスラエルの子孫ひと〴〵うちなるすべて首出子うひごへまたレビびと家畜かちくとり彼等かれら家畜かちくかへよレビびとはわが所󠄃有ものとならんわれはヱホバなり 46 またイスラエルの子孫ひと〴〵首出子うひごはレビびとよりおほきこと二百七十三にんなれば是等これらをばあがなふべきものとなし 47 そのかしらかずより一人ひとりごとに五シケルをとるべしすなは聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがひてこれとるべきなり一シケルは二十ゲラなり 48 なんぢそのあまれるものあがなひかねをアロンとその子等こらわたすべし 49 こゝにおいてモーセ、レビびとをもてあがなあませるところのものあがなひかねとれ 50 すなはちモーセ、イスラエルの子孫ひと〴〵首出子うひごうちより聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがひてかね千三百六十五シケルを 51 そのあがなはるゝものかねをヱホバのことばにしたがひてアロンとその子等こらわたせりヱホバのモーセにめいじたまひしごと

第4章

1 ヱホバまたモーセとアロンにつげいひたまはく 2 レビの子孫しそんうちよりコハテの子孫しそんそうすうをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしら
 244㌻ 
3 三十さい以上いじやう五十さいまでにしてぐんだん集會しふくわい幕屋まくや働作はたらきをなすことをものをことごとくかぞへよ 4 コハテの子孫しそん集會しふくわい幕屋まくやにおいてなすべき勤務つとめ至聖󠄄物いときよきものかゝはものにしてかくのごとし 5 すなはえい進󠄃すゝむるときはアロンとその子等こらまづゆき障蔽へだてまくとりおろしこれをもて律法おきてはこおほ 6 そのうへまみかはおほひをほどこしまたそのうへそうあをぬのうちかけそのさをさしいるべし 7 また供前󠄃そなへのパンのつくゑうへにはあをぬのうちかけそのうへさら さじ しやくおよびさけそゝさかづききまた常供じやうくのパンをそのうへにあらしめ 8 くれなゐぬのをそのうへうちかけまみかはおほひをもてこれをおほしかしてそのさをさしいるべし〘186㌻〙 9 またあをぬのとり燈臺とうだいとそのさらその燈鉗しんかきその剪燈しんとりざらおよびそれもちふるもろ〳〵あぶらうつはおほ 10 まみかはおほひうち燈臺とうだいとそのもろ〳〵うつはをいれてこれをさをにかくべし 11 またきんだんうへあをぬのうちかけまみかはおほひをもてこれおほひそのさをさしいるべし 12 また聖󠄄所󠄃きよきところ役事つとめもちふる役事つとめうつはをことごとくとりあをぬのつゝまみかはおほひをもてこれをおほひてさをにかくべし 13 まただん灰󠄃はひとりさりてむらさきぬのをそのだんうちかけ 14 そのうへ役事つとめをなすにもちふるもろ〳〵器具󠄄うつはすなはちざら 肉叉にくさし 火鏟じうのう はちおよびだん一切すべて器具󠄄うつはをこれにまみかはおほひをそのうへうちかけしかしてそのさをさしとほすべし 15 えい進󠄃すゝむるにあたりてアロンとその子等こら聖󠄄所󠄃きよきところ聖󠄄所󠄃きよきところ一切すべて器具󠄄うつはおほふことををはりたらばすなはちコハテの子孫しそんいりきたりてこれをかくべしさりながら彼等かれら聖󠄄物きよきものさはるべからずおそらくはしな集會しふくわい幕屋まくやうちなる是等これらものはコハテの子孫しそんになふべきものなり 16 祭司さいしアロンのエレアザルは燈火ともしびあぶら かうばしきかう 常供じやうく素祭そさいおよびそゝぎあぶらつかさどりまた幕屋まくや全󠄃體ぜんたいとそのうちなる一切すべて聖󠄄物きよきものおよび其處そこもろ〳〵器具󠄄うつはつかさどるべし

17 ヱホバまたモーセとアロンにつげいひたまはく 18 汝等なんぢらコハテびと宗族やからものをしてレビびとうちよりたゝるゝにいたらしむるなか
 245㌻ 
19 彼等かれら至聖󠄄物いときよきもの近󠄃ちかづとき生命いのちたもちてしぬることなからんため汝等なんぢらかくこれなすべしすなはちアロンとその子等こらまづ彼等かれらをして各箇おの〳〵その役事はたらきつかしめそのになふべきものとらしむべし 20 彼等かれらいり須臾しばらく聖󠄄物きよきものるべからずおそらくはしな

21 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 22 なんぢゲルシヨンの子孫しそんそうすうをその父󠄃祖ふそいへりその宗族やからしたがひてしらべ 23 三十さい以上いじやう五十さいまでにしてぐんだん集會しふくわい幕屋まくや動作はたらきをなすことをものをことごとくかぞへよ 24 ゲルシヨンびとはたらことになものかくのごとし 25 すなは彼等かれら幕屋まくやまく集會しふくわいてんまくおよびその頂蓋おほひとそのうへなるまみかはおひならびに集會しふくわいてんまくいりくちとばりにな 26 にはまくおよび幕屋まくやだん周󠄃圍まはりなるにはもんいりくちとばりとそのなはならびにそれにもちふるもろ〳〵器具󠄄うつはそれがために造󠄃つくれ一切すべてものになふべしかく動作はたらくべきなり 27 ゲルシヨンの子孫しそん一切すべて役事はたらきすなはちそのになふところとはたらくところはアロンとその子等こらめいしたがふべきなり汝等なんぢら彼等かれらにそのになふべきもの割󠄅わりわたしてこれをまもらしむべし 28 ゲルシヨンの子孫しそん宗族やから集會しふくわい幕屋まくやにおいてなすべき動作はたらきかくのごとし彼等かれらまも所󠄃ところ祭司さいしアロンのイタマルこれを監督つかさどるべし
〘187㌻〙
29 メラリの子孫しそんもまたなんぢこれをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへしたがひてしら 30 三十さい以上いじやう五十さいまでにしてぐんだん集會しふくわい幕屋まくやにおいて勤務つとめをなすことをものこと〴〵かぞへよ 31 彼等かれら集會しふくわい幕屋まくやにおいてなすべき一切すべて役事はたらきすなはちそのになまもるべきものかくのごとし幕屋まくやいたそのよこそのはしらその 32 には四周󠄃まはりはしらそのそのくぎそのなはおよびこれがためにもちふる一切すべて器具󠄄うつはなり彼等かれらになまもるべき器具󠄄うつは汝等なんぢらそのしらべてこれかぞふべし 33 これすなはちメラリの子孫しそんやからがなすべき役事はたらきにして彼等かれら祭司さいしアロンのイタマルの監督かんとくをうけて集會しふくわい幕屋まくやにおいてこのすべての役事はたらきなすべきなり

 246㌻ 
34 こゝにおいてモーセとアロンおよび會衆くわいしう牧伯等つかさたちコハテの子孫しそんをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ 35 三十さい以上いじやう五十さいまでにしてぐんだん集會しふくわい幕屋まくやにおいて勤務つとめをなすことをものこと〴〵かぞへたるに 36 その宗族やからにしたがひてかぞへられしもの二千七百五十にんありき 37 これすなはちコハテびとやからかぞへられしものにしてみな集會しふくわい幕屋まくやおい役事はたらきをなすことをものなりモーセとアロン、ヱホバがモーセによりてめいじたまひし所󠄃ところにしたがひてこれかぞへたり

38 またゲルシヨンの子孫しそんをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへしたがひてしら 39 三十さい以上いじやう五十さいまでにしてぐんだん集會しふくわい幕屋まくやにおいて勤務つとめをなすことをものかぞへたるに 40 その宗族やからりその父󠄃祖ふそいへしたがひてかぞへられしもの二千六百三十にんありき 41 これすなはちゲルシヨンの子孫しそんやからかぞへられしものにしてみな集會しふくわい幕屋まくやにおいて勤務つとめをなすことをものなりモーセとアロン、ヱホバのめいにしたがひてこれかぞへたり

42 またメラリの子孫しそんやからをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへしたがひてしら 43 三十さい以上いじやう五十さいまでにしてぐんだん集會しふくわい幕屋まくやにおいて勤務つとめをなすことをものかぞへたるに 44 その宗族やからにしたがひてかぞへられしもの三千二百にんありき 45 これすなはちメラリの子孫しそんやからかぞへられしものなりモーセとアロン、ヱホバのモーセによりてめいじたまひし所󠄃ところにしたがひてこれかぞへたり
〘188㌻〙
46 モーセとアロンおよびイスラエルの牧伯等つかさたちレビびとをその宗族やからりその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべ 47 三十さい以上いじやう五十さいまでにしてきたりて集會しふくわい幕屋まくや役事はたらきかつこれをになわざものかぞへたるに 48 そのかぞへられしもののかず都合あはせて八千五百八十にんなりき 49 ヱホバのめいにしたがひてモーセかれらをかぞ彼等かれらをして各人おの〳〵その役事はたらきつかしめかつそのにな所󠄃ところをうけもたしめたりヱホバのめいにしたがひてかぞへたるところかくのごとし
 247㌻ 

第5章

1 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 イスラエルの子孫ひと〴〵めいじてらいびやうにんりうしゆつあるもの死骸しかばねけがされたるものとをこと〴〵えいそといださしめよ 3 男女なんによをわかたず汝等なんぢらこれをいだしてえいそとをらしめ彼等かれらをしてそのえいけがさしむべからずわれそのしよえいなか住󠄃すむなり 4 イスラエルの子孫ひと〴〵かくしてこれえいそといだせりすなはちヱホバのモーセにつげたまひしごとくにイスラエルの子孫ひと〴〵しかなしぬ

5 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 6 イスラエルの子孫ひと〴〵つげをとこまたはをんなもしひとをかつみをかしてヱホバにもとりそのつみあるものとならば 7 そのをかせしつみいひあらはしそのもの代價あたひにその五分󠄃ぶんの一をくはへてこれをおのつみをかせるものわたしてそのつくのひなすべし 8 されもしそのつみつくのひうくべき親戚しんせきそのひとにあらざるときはそのつみつくのひをヱホバになしてこれ祭司さいしせしむべしまたかれのためにもちひてあがなひをなすところの贖罪あがなひ牡羊をひつじ祭司さいし 9 イスラエルの子孫ひと〴〵擧祭きよさいとなして祭司さいしたづさきた所󠄃ところ聖󠄄物きよきものみな祭司さいし 10 すべてひと聖󠄄別きよめさゝぐもの祭司さいしすべひと祭司さいしわたもの祭司さいしするなり

11 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 12 イスラエルの子孫ひと〴〵つげてこれにひとつま道󠄃みちならぬことなしてそのをつとつみをかすあり 13 ひとかれとかうがふしたるにそのことをつとにかくれて露顯あらはれかれそのけがしたれどこれが證人しようにんとなるものなくかれまたそのときとらへられもせざるあり 14 すなはちつまそのけがしたることありてをつと猜疑うたがひこゝろ起󠄃おこしてそのつまうたがふことあり又󠄂またつまそのけがしたることなきにをつと猜疑うたがひこゝろ起󠄃おこしてそのつまうたがふことあるとき 15 をつとそのつま祭司さいしもとたづさへきたりおほむぎ一エパの十分󠄃ぶんの一をこれがために禮物そなへものとしてもちきたるべしそのうへあぶらそゝぐべからずまた乳󠄃香にうかうくはふべからずこれ猜疑うたがひ禮物そなへもの記念おぼえ禮物そなへものにしてつみおぼえしむるものなればなり
〘189㌻〙
 248㌻ 
16 祭司さいしはまたその婦󠄃人をんな近󠄃ちか進󠄃すゝませてヱホバの前󠄃まへたゝしめ 17 やきものうつは聖󠄄きよきみづ幕屋まくやしたつちとりてそのみづはな 18 その婦󠄃人をんなをヱホバの前󠄃まへたゝ婦󠄃人をんなにそのかしらあらはさしめて記念おぼえ禮物そなへものすなはち猜疑うたがひ禮物そなへものをそのもたすべししかして祭司さいしのろひきたらするとこるのにがみづ 19 婦󠄃をんなちかはせてこれにいふべしひともしなんぢいねたることあらずなんぢまたなんぢをつとおき道󠄃みちならぬことなし汚穢けがれそみしことなくのろひきたらするこのにがきみづより害󠄅がいうくることあらざれ 20 されなんぢもしなんぢをつと道󠄃みちならぬことなしてそのけがなんぢをつとならざるひといねたることあらば 21祭司さいしその婦󠄃人をんなをしてのろひきたらするちかひをなさしめて祭司さいしその婦󠄃人をんないふべし)ヱホバなんぢもゝやせしめなんぢはらふくれしめなんぢをしてなんぢたみさしのろものさしちかものとならしめたまへ 22 またのろひきたらするこのみづなんぢはらわたにいりてなんぢはらふくれさせなんぢもゝやせさせんとそのとき婦󠄃人をんなはアーメン、アーメンといふべし

23 しかして祭司さいしこののろひふみかきしるしそのにがきみづにてこれあらひおとし 24 婦󠄃人をんなをしてそののろひきたらするみづのましむべしそののろひきたらするみづかれのうちにいりてにがくならん 25 祭司さいしまづその婦󠄃人をんなより猜疑うたがひ禮物そなへものりその禮物そなへものをヱホバの前󠄃まへふりてこれをだんもちきた 26 しかして祭司さいしその禮物そなへものうちより記念おぼえ分󠄃ぶん一握ひとつかみをとりてこれだんうへしかのち婦󠄃人をんなにそのみづのましむべし 27 そのみづこれのましめたるときはもしかれそのけがをつとつみをかしたることあるにおいてはそののろひきたらするみづかれのうちいりにがくなりそのはらふくれそのもゝやせ自己おのれはそのたみさしのろものとならん 28 されかれもしそのけがしゝことあらずして潔󠄄きよからば害󠄅がいうけずしてうま

 249㌻ 
29 これすなはち猜疑うたがひ律法おきてなりつまたるものそのをつと道󠄃みちならぬことなしけがしゝとき 30 またをつとたるもの猜疑うたがひこゝろ起󠄃おこしてそのつまうたがときはその婦󠄃人をんなをヱホバの前󠄃まへにおきて祭司さいしその律法おきてのごとくこれおこなふべきなり 31 かくせばをつとつみなくつまはそのつみおは

第6章

1 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 イスラエルの子孫ひと〴〵つげこれをとこまたはをんなぞくはなれてナザレびと誓願せいぐわんぞくはなれてそのをヱホバにせしむるとき 3 葡萄ぶだうしゆ濃酒こきさけ葡萄ぶだうしゆとなれるもの濃酒こきさけとなれるもののまずまた葡萄ぶだうしるのま葡萄ぶだうなまなるものをもほしたるものをも食󠄃くらはざるべし 4 そのぞくはなれをるあひだすべ葡萄ぶだうよりとりたるものはそのたねよりかはまで一切すべて食󠄃くらふべからざるなり
〘190㌻〙
5 その誓願せいぐわんたてぞくはなれをるあひだすべ薙刀かみそりをそのかうべにあつべからずそのぞくはなれてをヱホバにせしめたる滿みつるまでかれ聖󠄄きよければその頭髮かみのけのばしおくべし

6 そのぞくはなれてをヱホバにせしむるあひだすべ死骸しかばね近󠄃ちかづくべからず 7 その父󠄃母ふぼ兄弟きやうだい姉妹しまいしにたるときにもこれがためにけがすべからずはそのぞくはなれてかみしたる記號しるしそのかうべにあればなり 8 かれはそのぞくはなれをるあひだすべてヱホバの聖󠄄者きよきものなり

9 もしひとはからずもかれかたはらしにてそのナザレのかうべけがすことあらばその潔󠄄きよむかうべそるべしすなはち第七日なぬかめにこれをそるべきなり 10 しかして第八日やうかめ鳲鳩やまばとかまたはわか鴿いへばと祭司さいしたづさへきたり集會しふくわい幕屋まくやかどにいたるべし 11 かく祭司さいしはそのひとつ罪祭ざいさいひとつ燔祭はんさいさゝかれしかばねよりたるつみあがなひまたそのにかれのかうべ聖󠄄潔󠄄きよくすべし 12 かれまたそのぞくはなれてヱホバにするのあらたにし當歳たうさい羔羊こひつじたづさへきたりて愆祭けんさいとなすべしかれそのぞくはなれをるときけがしたればこれより前󠄃さきはそのうちかぞふべからざるなり

 250㌻ 
13 ナザレびと律法おきてかくのごとしそのぞくはなるゝの滿みちたるときはそのひと集會しふくわい幕屋まくやかどたづさへいたるべし 14 かくてそのひと禮物そなへものをヱホバにさゝぐべしすなは當歳たうさい羔羊こひつじをす全󠄃まつたもの一匹ひとつ燔祭はんさいとなし當歳たうさい羔羊こひつじめす全󠄃まつたもの一匹ひとつ罪祭ざいさいとなし牡羊をひつじ全󠄃まつたもの一匹ひとつ酬恩祭しうおんさいとなし 15 また無酵たねいれぬパンひとかご むぎあぶらまじへつくれるくわ あぶらぬりたるたねいれぬ煎餅せんべいおよびその素祭そさい灌祭くわんさいものもちきたるべし 16 かく祭司さいしこれをヱホバの前󠄃まへたづさへきたりその罪祭ざいさい酬恩祭しうおんさいさゝ 17 またその牡羊をひつじかごうちなるたねいれぬパンとあはせこれを酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへとしヱホバにさゝぐべし祭司さいしまたその素祭そさい灌祭くわんさいをもさゝぐべきなり 18 ナザレびと集會しふくわい幕屋まくやかどおいてそのナザレのかうべりそのナザレのかうべとりてこれを酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへしたはなつべし 19 祭司さいしその牡羊をひつじにえたるかたかごうちたねいれぬくわ一箇ひとつたねいれぬ煎餅せんべい一箇ひとつをとりてこれをナザレびとがそのナザレのかうべそるにおよびてこれをそのさづ 20 しかして祭司さいしヱホバの前󠄃まへにてこれふり搖祭えうさいとなすべしこれ聖󠄄物きよきものにしてそのふれむねあげたるもゝとともに祭司さいしすべしかくのちナザレびとさけのむことを
〘191㌻〙
21 これすなはち誓願せいぐわんたてたるナザレびとがそのぞくはなをりことによりてヱホバに禮物そなへものさゝぐるの律法おきてなりこのほかにまたその能力ちからおよぶところのものさゝぐることをべしすなはちそのたてたる誓願せいぐわんのごとくそのぞくはなるゝの律法おきてにしたがひてなすべきなり

22 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 23 アロンとその子等こらつげ汝等なんぢらかくのごとくイスラエルの子孫ひと〴〵しゆくしていふべし 24 ねがはくはヱホバなんぢめぐなんぢまもりたまへ 25 ねがはくはヱホバそのかほをもてなんぢてらなんぢあはれみたまへ
 251㌻ 
26 ねがはくはヱホバそのかほあげなんぢかへりなんぢ平󠄃安へいあんたまへと 27 かくして彼等かれらわがをイスラエルの子孫ひと〴〵かうむらすべしさらわれかれらをめぐまん

第7章

1 モーセ幕屋まくやたてをはりこれあぶらそゝぎてこれを聖󠄄別きよめまたその一切すべて器具󠄄うつはおよびそのだんとその一切すべて器具󠄄うつはあぶらそゝぎてこれ聖󠄄別きよめたる 2 イスラエルの牧伯等つかさたちすなはちその諸宗族やから〳〵かしら諸支派わかれ〳〵牧伯つかさにしてその核數かぞへられしもの監督つかさど者等ものどもさゝげものなせ 3 彼等かれらその禮物そなへものをヱホバにもちきたるにおひあるくるまりやううし十二ひきあり牧伯つかさ二人ふたりくるまりやう一人ひとりうしひきなりすなはちこれか幕屋まくや前󠄃まへにひきいたれり 4 ときにヱホバ、モーセにつげいひたまはく 5 なんぢこれを彼等かれらよりとり集會しふくわい幕屋まくやようそなへレビびとにその職分󠄃つとめ職分󠄃つとめにしたがひてこれわたすべし 6 こゝにおいてモーセそのくるまうしとりこれをレビびとわたせり 7 すなはちゲルシヨンの子孫しそんにはその職分󠄃つとめかんがへてくるまりやううしひきわた 8 メラリの子孫しそんにはその職分󠄃つとめかんがへてくるまりやううしひきわた祭司さいしアロンのイタマルをしてこれを監督つかさどらしめたり 9 されどコハテの子孫しそんにはなにをもわたさゞりき彼等かれら聖󠄄所󠄃きよきところになすべき職分󠄃つとめはそのかたをもてになふのことなるがゆゑなり 10 だんあぶらそゝ牧伯等つかさたちだん奉納󠄃をさめ禮物そなへものたづさきた牧伯等つかさたちその禮物そなへものだんうへさゝげたり 11 ヱホバさきにモーセにいひたまひけるは牧伯等つかさたちは一にち一人ひとりづゝそのだん奉納󠄃をさめ禮物そなへものさゝぐべし

12 だいにち禮物そなへものさゝげしものはユダの支派わかれのアミナダブのナシヨンなり 13 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 14 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 15 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ
 252㌻ 
16 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ〘192㌻〙 17 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝアミナダブのナションの禮物そなへものかくごと

18 だいにちにはイッサカルの牧伯つかさツアルのネタニエルさゝげ納󠄃ものなせ 19 そのさゝげし禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 20 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 21 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 22 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 23 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ ツアルのネタニエルの禮物そなへものかくのごとし

24 だいにちにはゼブルンの子孫しそん牧伯つかさヘロンのエリアブさゝげ納󠄃ものなせ 25 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 26 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 27 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 28 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 29 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ ヘロンのエリアブの禮物そなへものかくのごとし

30 だいにちにはルベンの子孫しそん牧伯つかさシデウルのエリヅルさゝげ納󠄃ものなせ 31 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 32 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 33 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ 一匹ひとつ當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 34 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 35 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ シデウルのエリヅルの禮物そなへものかくのごとし

 253㌻ 
36 だいにちにはシメオンの子孫しそん牧伯つかさツリシヤダイのシルミエルさゝげものなせ 37 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 38 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 39 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 40 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 41 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ ツリシヤダイのシルミエルの禮物そなへものかくのごとし
〘193㌻〙
42 だいにちにはガドの子孫しそん牧伯つかさデウエルのエリアサフさゝげ納󠄃ものをなせり 43 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがふこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 44 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 45 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 46 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 47 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ デウエルのエリアサフの禮物そなへものはかくのごとし

48 だいにちにはエフライムの子孫しそん牧伯つかさアミホデのエリシヤマさゝげ納󠄃ものをなせり 49 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 50 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 51 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 52 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 53 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ アミホデのエリシヤマの禮物そなへものかくのごとし

54 だいにちにはマナセの子孫しそん牧伯つかさパダヅルのガマリエルさゝげ納󠄃ものをなせり
 254㌻ 
55 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがふこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 56 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 57 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 58 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 59 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ パダヅルのガマリエルの禮物そなへものかくのごとし

60 だいにちにはベニヤミンの子孫しそん牧伯つかさギデオニのアビダンさゝげ納󠄃ものをなせり 61 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがふこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 62 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 63 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 64 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 65 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ ギデオニのアビダンの禮物そなへものかくのごとし

66 だいにちにはダンの子孫しそん牧伯つかさアミシヤダイのアヒエゼルさゝげ納󠄃ものをなせり 67 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがふこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた〘194㌻〙 68 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 69 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 70 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 71 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ アミシヤダイのアヒエゼルの禮物そなへものかくのごとし

72 だい十一にちにはアセルの子孫しそん牧伯つかさオクランのパギエルさゝげ納󠄃ものせり 73 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがふこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 74 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた
 255㌻ 
75 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 76 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 77 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ オクランのパギエルの禮物そなへものかくのごとし

78 だい十二にちにはナフタリの子孫しそん牧伯つかさエナンのアヒラさゝげものをなせり 79 その禮物そなへものぎんさら一箇ひとつそのおもさは百三十シケルぎんはち一箇ひとつこれは七十シケルみな聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがふこの二者ふたつにはむぎあぶらまじへたる素祭そさいしなみた 80 またきんさじの十シケルなるもの一箇ひとつこれにはかうみた 81 また燔祭はんさいもちふるわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ一匹ひとつ 82 罪祭ざいさいもちふる牡山羊をやぎ一匹ひとつ 83 酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ五匹いつゝ 牡山羊をやぎ五匹いつゝ 當歳たうさい羔羊こひつじ五匹いつゝ エナンのアヒラの禮物そなへものかくのごとし

84 これすなはちだんあぶらそゝげるにイスラエルの牧伯等つかさたちさゝげたるだん奉納󠄃をさめ禮物そなへものなりすなはぎんさら十二 ぎんはち十二 きんさじ十二 85 ぎんさら各々おの〳〵百三十シケルはち各々おの〳〵七十シケル聖󠄄所󠄃きよきところのシケルによればこのすべてぎんうつははそのおもさ都合あはせて二千四百シケルなりき 86 またかうみたせるきんさじ十二ありそのおもさ聖󠄄所󠄃きよきところのシケルによれ各々おの〳〵十シケルそのさじきん都合あはせて百二十シケルなりき 87 また燔祭はんさいもちふるもの牡牛をうし十二 牡羊をひつじ十二 當歳たうさい羔羊こひつじ十二ありきこれにその素祭そさいものくはふまた罪祭ざいさい牡山羊をやぎ十二あり 88 また酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへもちふるもの牡牛をうし二十四 牡羊をひつじ六十 牡山羊をやぎ六十 當歳たうさい羔羊こひつじ六十ありだんあぶらそゝぎてのちさゝげたるだん奉納󠄃をさめ禮物そなへものかくのごとし

89 かくてモーセはヱホバとものいはんとて集會しふくわい幕屋まくやいりけるに律法おきてはこうへなる贖罪しよくざい所󠄃しゆうへ兩箇ふたつのケルビムのあひだよりこゑいでておのれものいふをきけすなはかれものいへり〘195㌻〙

第8章

1 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 2 アロンにつげこれなんぢ燈火ともしびともときなゝつ燈盞ともしびざらをしてひとし燈臺とうだい前󠄃まへてらさしむべし
 256㌻ 
3 アロンすなはちしかなし燈火ともしび燈臺とうだい前󠄃まへかたにむけてともせりヱホバのモーセにめいじたまへるごと 4 燈臺とうだい作法つくりかくのごとしこれつちにてうちつくれるものすなはちそのだいよりそのはなまでつちにてうちつくれるものなりモーセ、ヱホバのおのれしめしたまへる式樣ひながたにてらしてこの燈臺とうだいつくれり

5 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 6 レビびとをイスラエルの子孫ひと〴〵うちよりとりてこれを潔󠄄きよめよ 7 なんぢかくかれらになしこれ潔󠄄きよむべしすなはつみ潔󠄄きよむるみづ彼等かれらそゝぎかけ彼等かれらにそのをことごとくそらしめその衣服󠄃ころもあらはしめてこれ潔󠄄きよ 8 しかして彼等かれらわか牡牛をうし一匹ひとつむぎあぶらまじへたるものとらしめよなんぢまたほかわか牡牛をうし罪祭ざいさいのためにとるべし 9 かくなんぢレビびと集會しふくわい幕屋まくや前󠄃まへつれきたりてイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜんくわいあつ 10 しかしてレビびとをヱホバの前󠄃まへ進󠄃すゝましめてイスラエルの子孫ひと〴〵そのをレビびとうへおかしむべし 11 しかしてイスラエルの子孫ひと〴〵ためにレビびとえうさいとなしてヱホバの前󠄃まへさゝぐべしこれかれらをしてヱホバの勤務つとめなさしめんためなり 12 かくなんぢレビびとにそのをかのうしかしらおかしめそのひとつ燔祭はんさいとなしてヱホバにさゝこれをもてレビびとのために贖罪あがなひをなすべし 13 すなはちレビびとをアロンとその子等こら前󠄃まへたゝしめこれえうさいとなしてヱホバにさゝぐべし

14 なんぢレビびとをイスラエルの子孫ひと〴〵うちより區分󠄃わかちレビびとをしてわが所󠄃屬ものとならしむべし 15 かくのちレビびといり集會しふくわい幕屋まくや役事はたらきをなすべしなんぢかれらを潔󠄄きよこれさゝげてえうさいとなすべし 16 かれらはイスラエルの子孫ひと〴〵うちよりしてわれさゝげらるるものなりイスラエルの子孫ひと〴〵うちなるはじめうまれたるものすなはちその首出子うひごかはりわれかれらをとるなり 17 イスラエルの子孫ひと〴〵うち首出子うひごひとたるもけものたるもすべてわが所󠄃屬ものとなるべしわれエジプトのにおいて首出子うひごこと〴〵うちころしたるとき彼等かれら聖󠄄者きよきものとなしてわれぞくせしめたればなり 18 こゝをもてわれイスラエルの子孫ひと〴〵うち一切すべて首出子うひごかはりにレビびととるなり
 257㌻ 
19 われイスラエルの子孫ひと〴〵うちよりレビびととりこれをアロンとその子等こらあたこれをして集合しふくわい幕屋まくやにおいてイスラエルの子孫ひと〴〵かはりてその役事はたらきなさしめまたイスラエルの子孫ひと〴〵のために贖罪あがなひをなさしめんこれイスラエルの子孫ひと〴〵聖󠄄所󠄃きよきところ近󠄃ちかづときにイスラエルの子孫ひと〴〵うち災害󠄅わざはひの起󠄃《〘196㌻〙 20 モーセとアロンおよびイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしうヱホバがレビびとことにつきてモーセにめいじたまへる所󠄃ところこと〴〵くしたがひてレビびとにおこなへりすなはちイスラエルの子孫ひと〴〵かくのごと彼等かれらおこなひたり 21 レビびとこゝおいてその潔󠄄きよ衣服󠄃ころもあらひたればアロンかれらをヱホバの前󠄃まへさゝげえうさいとなしアロンまたかれらのために贖罪あがなひをなしてこれ潔󠄄きよめたり 22 かくのちレビびと集會しふくわい幕屋まくやいりてアロンとその子等こら前󠄃まへにてその役事はたらきなせ彼等かれらはレビびとことにつきてヱホバのモーセにめいじたまへる所󠄃ところしたがひてかくのごとくこれおこなひたり

23 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 24 レビびとかくなすべしすなはち二十五さい以上いじやうものぐんだんいり集會しふくわい幕屋まくや役事はたらきをなすべし 25 されど五十さいよりはぐんだん退󠄃しりぞきてやすかさね役事はたらきをなすべからず 26 たゞ集會しふくわい幕屋まくやにおいてその兄弟きやうだいをつかさどりかつうかゞまもることをつとむべし役事はたらきすべからずなんぢレビびとをしてその職務つとめをなさしむるにはかくのごとくなすべし

第9章

1 エジプトのくにいでたるつぎとししやうぐわつヱホバ、シナイのにてモーセにつげていひたまはく 2 イスラエルの子孫ひと〴〵をして逾越節すぎこしのいはひをそのにおよびておこなはしめよ 3 そのすなはこのつき十四日じふよつかばんにいたりて汝等なんぢらこれをおこなふべし汝等なんぢらこれをおこなふにはそのすべて條例のりとそのすべて式法さだめしたがふべきなり 4 こゝにおいてモーセ、イスラエルの子孫ひと〴〵逾越節すぎこしのいはひおこなふべきことつげたれば 5 彼等かれらしやうぐわつの十四ばんにシナイのにて逾越節すぎこしのいはひおこなへりすなはちイスラエルの子孫ひと〴〵はヱホバのモーセにめいじたまへる所󠄃ところこと〴〵したがひてこれをなし
 258㌻ 
6 ときひと死骸しかばねけがして逾越節すぎこしのいはひおこなふことあたはざる人々ひと〴〵ありてそのにモーセとアロンの前󠄃まへにいたれり 7 その人々ひと〴〵すなはちかれ我等われらひと死骸しかばねけがしたりされわれらはそのにおよびてイスラエルの子孫ひと〴〵ともにヱホバに禮物そなへものさゝぐることをざるべき 8 モーセかれらにいひけるはしばらてヱホバなんぢらのこと如何いかのたまふかをきか

9 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 10 イスラエルの子孫ひと〴〵つげ汝等なんぢらまたは汝等なんぢら子孫しそんうち死屍しかばねけがしたるひと遠󠄄とほ途󠄃みちにあるひとみな逾越節すぎこしのいはひをヱホバにむかひておこなふべきなり 11 すなはち二ぐわつの十四ばんこれをおこなひたねいれぬパンとにがをそへてこれ食󠄃くらふべし〘197㌻〙 12 朝󠄃あしたまでこれを少許すこし遺󠄃のこしおくべからず又󠄂またそのほね一本ひとつをるべからず逾越節すぎこしのいはひすべて條例のりにしたがひてこれおこなふべし 13 されひとその潔󠄄きよくありまた征途󠄃たびぢにもあらずして逾越節すぎこしのいはひおこなふことをせざるときはそのひとたみうちよりたゝれんかゝひとはそのにおよびてヱホバの禮物そなへものもちきたらざるがゆゑにそのつみおふべきなり 14 他國よそぐにひともしなんぢらのうち寄寓やどりをりて逾越節すぎこしのいはひをヱホバにおこなはんとせば逾越節すぎこしのいはひ條例のりりその法式さだめにしたがひてこれをおこなふべしよそぐにひとにもおのれのくにひとにもその條例のり同一ひとつなるべし

15 幕屋まくやたてたるくも幕屋まくやおほへりこれすなはち律法おきて幕屋まくやなりしかしてゆふべにいたれば幕屋まくやうへのごときものあらはれて朝󠄃あしたにおよべり 16 すなはつねかくのごとくにしてひるくもこれをおほよるのごときものありき 17 くも幕屋まくやはなれてのぼときはイスラエルの子孫ひと〴〵たゞち途󠄃みち進󠄃すゝみまたくもとゞまる所󠄃ところにイスラエルの子孫ひと〴〵えいはれ 18 すなはちイスラエルの子孫ひと〴〵はヱホバのめいによりて途󠄃みち進󠄃すゝみまたヱホバのめいによりてえい幕屋まくやうへくもとゞまれるあひだえいはりをれり 19 幕屋まくやうへくもとゞまることひさしきときはイスラエルの子孫ひと〴〵ヱホバの職守つとめをまもりて途󠄃みち進󠄃すゝまざりき 20 また幕屋まくやうへくもとゞまることすくなときしか彼等かれらただヱホバのめいにしたがひてえいりヱホバのめいにしたがひて途󠄃みち進󠄃すゝめり
 259㌻ 
21 またくもゆふべより朝󠄃あしたまでとゞま朝󠄃あしたにおよびてそのくものぼとき彼等かれら途󠄃みち進󠄃すゝめりよるにもあれひるにもあれくものぼときすなは途󠄃みち進󠄃すゝめり 22 二日ふつかにもあれ一月ひとつきにもあれまたはそれよりもおほくのにもあれ幕屋まくやうへくもとゞまあひだはイスラエルの子孫ひと〴〵えい張居はりゐ途󠄃みち進󠄃すゝまずそののぼるにおよびて途󠄃みち進󠄃すゝめり 23 すなは彼等かれらはヱホバのめいにしたがひてえいりヱホバのめいにしたがひて途󠄃みち進󠄃すゝかつモーセによりてつたはりしヱホバのめいにしたがひてヱホバの職守つとめまもれり

第10章

1 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 なんぢぎん喇叭らつぱ二本ふたつつくすなはつちにてうちこれつくこれもちひてひとよびあつめまたえい進󠄃すゝますべし 3 この二者ふたつふくときは全󠄃ぜん會衆くわいしう集會しふくわい幕屋まくやかどあつまりてなんぢつくべし 4 もしたゞそのひとつときはイスラエルのせんにんかしらたるその牧伯等つかさたちあつまりてなんぢつくべし 5 汝等なんぢらこれをふきならときひがしかたえいはれもの途󠄃みち進󠄃すゝむべし 6 また二次ふたゝびこれをふきならすときみなみかたえいはれもの途󠄃みち進󠄃すゝむべしすべ途󠄃みち進󠄃すゝまんとするとき音󠄃おとなが喇叭らつぱふきならすべし〘198㌻〙 7 また會衆くわいしうあつむるときにも喇叭らつぱをふくべしたゞ音󠄃おとながくこれをふきならすべからず 8 アロンの子等こら祭司さいしたるものどもその喇叭らつぱふくべしこれすなはちなんぢらが代々よゝながくまもるべきのりたるなり 9 またなんぢらのくににおいて汝等なんぢらそのおのれせむるところのてきたゝかはんとていづとき喇叭らつぱふきならすべししかせば汝等なんぢらかみヱホバなんぢらを記憶おぼえなんぢらをそのてきよりすくひたまはん 10 またなんぢらの喜樂よろこびなんぢらのせつおよび月々つき〴〵朔日ついたちには燔祭はんさいうへ酬恩祭しうおんさい犧牲いけにへうへ喇叭らつぱふきならすべししかせばなんぢらのかみこれによりなんぢらを記憶おぼえたまはんわれなんぢらのかみヱホバなり

 260㌻ 
11 かくだいねんの二ぐわつ二十日はつかくも律法おきて幕屋まくやはなれてのぼりければ 12 イスラエルの子孫ひと〴〵シナイのよりでて途󠄃みち進󠄃すゝみたりしがパランのにいたりてくもとゞまれり 13 かくかれらはヱホバのモーセによりてめいじたまへるところに遵󠄅したがひて途󠄃みち進󠄃すゝむことをはじめたり 14 首先いやさきにはユダの子孫しそんえいはたしたにつくものその軍旅ぐんりよにしたがひて進󠄃すゝめりユダの軍旅ぐんりよかしらはアミナダブのナシヨン 15 イッサカルの子孫しそん支派わかれ軍旅ぐんりよかしらはツアルのネタニエル 16 ゼブルンの子孫しそん支派わかれ軍旅ぐんりよかしらはへロンのエリアブなりき

17 すなは幕屋まくやとりくづしゲルシヨンの子孫しそんおよびメラリの子孫しそん幕屋まくやになひて進󠄃すゝめり 18 つぎにルベンのえいはたしたにつくものその軍旅ぐんりよにしたがひて進󠄃すゝめりルベンの軍旅ぐんりよかしらはシデウルのエリヅル 19 シメオンの子孫しそん支派わかれ軍旅ぐんりよかしらはツリシヤダイのシルミエル 20 ガドの子孫しそん支派わかれ軍旅ぐんりよかしらはデウエルのエリアサフなりき

21 コハテびと聖󠄄所󠄃きよきところになひて進󠄃すゝめりこれいたるまでにかれその幕屋まくやたてをはる 22 つぎにエフライムの子孫しそんえいはたしたにつくものその軍旅ぐんりよにしたがひて進󠄃すゝめりヱフライムの軍旅ぐんりよかしらはアミホデのエリシヤマ 23 マナセの子孫しそん支派わかれ軍旅ぐんりよかしらはパダヅルのガマリエル 24 ベニヤミンの子孫しそん支派わかれ軍旅ぐんりよかしらはギデオニのアビダンなりき

25 つぎにダンの子孫しそんえいはたしたにつくものその軍旅ぐんりよにしたがひて進󠄃すゝめりこの軍旅ぐんりよしよえいあとおさへなりきダンの軍旅ぐんりよかしらはアミシヤダイのアヒエゼル 26 アセルの子孫しそん支派わかれ軍旅ぐんりよかしらはオクランのバギエル 27 ナフタリの子孫しそん支派わかれ軍旅ぐんりよかしらはエナンのアヒラなりき 28 イスラエルの子孫ひと〴〵はその途󠄃みち進󠄃すゝときかくのごとくその軍旅ぐんりよにしたがひて進󠄃すゝみたり
〘199㌻〙
 261㌻ 
29 こゝにモーセその外舅しふとなるミデアンびとリウエルのホバブにいひけるは我等われらはヱホバがかつわれこれを汝等なんぢらあたへんといひたまひしところ進󠄃すゝゆくなりなんぢ我等われらとともにきた我等われらなんぢをして幸福さいはひならしめんはヱホバ、イスラエルに福祉さいはひくださんといひたまひたればなり 30 かれモーセにわれゆかわれはわがくに還󠄃かへりわがしんぞくいたらん 31 モーセまたいひけるは請󠄃我等われらすてさるなかれなんぢ我儕われら曠野あれのえいるをしれねがはくは我儕われらとなれ 32 なんぢもし我儕われらとともにゆかばヱホバの我儕われらくだしたまふところの福祉さいはひ我儕われらまたなんぢにもおよぼさん

33 かく彼等かれらヱホバのやまをたちいで三日路みつかぢほど進󠄃すゝゆけりヱホバの契約けいやくはこその三日みつかあひだかれらにさきだちゆき彼等かれら休息やすみ所󠄃どころ尋󠄃たづもとめたり 34 彼等かれらえいいで途󠄃みち進󠄃すゝむにあたりてひるはヱホバのくもかれらのうへにありき

35 契約けいやくはこ進󠄃すゝまんとするときにはモーセいへりヱホバよ起󠄃たちあがりたまへさらなんぢてきうちちらされなんぢにく者等ものどもなんぢ前󠄃まへより逃󠄄にげさらんと 36 またそのとゞまるときいへりヱホバよ千萬ちよろずのイスラエルびとかへりたまへ

第11章

1 こゝたみ災難わざはひかゝれるもののごとくにヱホバのみゝつぶやきぬヱホバその怨言つぶやききゝ震怒いかりはつしたまひければヱホバのかれらにむかひてもえいでそのえい極端はしやけ 2 こゝおいたみモーセによばはりしがモーセ、ヱホバにいのりければそのしづまりぬ 3 ヱホバのかれらにむかひてもえいでたるによりてそのところをタベラ(もえ)と

4 こゝ彼等かれらうちなる衆多おほくよりあつまりびとどもよくしん起󠄃おこすイスラエルの子孫ひと〴〵もまたふたゝなきたれわれらににくあたへて食󠄃くはしめんか 5 おもいづるに我等われらエジプトにありしときうを 黄瓜きうり 水瓜すゐくわ にら ひともじ 靑蒜にんにくなどこゝろのまゝに食󠄃くらへり 6 しかるにいま我儕われらせいしんかれおとろわれらの前󠄃まへにはこのマナのほかなにあらざるなりと
 262㌻ 
7 マナは莞荽いはきのごとくにしてそのいろはブドラクのいろのごとし 8 たみゆき巡󠄃めぐりてこれをあつ石磨いしうすにひきあるひうすてこれをかまなかもちとなせりそのあじはひあぶら菓子くわしあじはひのごとし 9 にいりてつゆえいくだときにマナそのうへくだれり

10 モーセきくたみ家々いへ〳〵ものおのおのそのてんまく門口かどぐちこゝにおひてヱホバはげしくいかりはつしたまふこのことまたモーセのにもあし 11 モーセすなはちヱホバにいひけるはなんぢなんぞしもべあしくしたまふいかなればわれなんぢ前󠄃まへめぐみずしてなんぢかくこのすべてのたみをわがとなしてわれ負󠄅おはせたまふや〘200㌻〙 12 この總體すべてたみはらみしものならんやうみものならんやしかるになんぢなんぞわれ父󠄃乳󠄃哺子ちのみごいだくがごとくにかれらをふところいだきてなんぢ昔日むかしかれらの先祖せんぞたちちかひたまひしいたれといひたまふや 13 われ何處いづくよりにくてこの總體すべてたみあたへんや彼等かれらわれにむかひて我等われらにくあたへて食󠄃くはしめよといふなり 14 われ一人ひとりにてはこの總體すべてたみをわがとして負󠄅おふことあたはずこれわれにはおもきに過󠄃すぐればなり 15 われもしなんぢ前󠄃まへめぐみ請󠄃かくわれんよりはむしたゞちわれころしたまへわれをしてわが困苦くるしみせしめたまふなか

16 こゝにおいてヱホバ、モーセにいひたまはくイスラエルの老人としよりうちたみ長老ちやうらうたり有司つかさたるをなんぢるところのもの七十にんわが前󠄃まへあつ集會しふくわい幕屋まくやつれきたりて其處そこなんぢとともにたゝしめよ 17 われくだりて其處そこにてなんぢものいはん又󠄂またわれなんぢうへにあるところのれい彼等かれらにも分󠄃わかあたへん彼等かれらなんぢとともにたみ負󠄅なんぢをしてただ一人ひとりにてこれ負󠄅ふことなからしむべし 18 なんぢまたたみつげ汝等なんぢら潔󠄄きよめて明日あすかならにく食󠄃くらふことを汝等なんぢらヱホバのみゝなきたれ我等われらにくあたへて食󠄃くはしめんわれらエジプトにありしときかへつよかりしといひたればヱホバなんぢらににくあたへて食󠄃くはしめたまふべし
 263㌻ 
19 汝等なんぢらがこれを食󠄃くらふは一にち二日ふつか五日いつか十日とをか二十日はつかにはあらずして 20 一月ひとつきにおよび遂󠄅つひなんぢらのはなよりいづるにいたらん汝等なんぢらこれにあきはつべしこれなんぢらおのれうちにいますヱホバをかろんじてその前󠄃まへ我等われらなにとてエジプトよりいでしやといひたればなり 21 モーセいひけるはともにをるたみそつのみにても六十まんありしかるになんぢわれかれらににくあたへて一月ひとつきあひだ食󠄃くはしめんといひたまふ 22 ひつじうしむれほふるとも彼等かれら飽󠄄あかしむることをんやうみうををことごとくあつむるとも彼等かれら飽󠄄あかしむることをんや 23 ヱホバ、モーセにいひたまはくヱホバのみじかからんやわがことばなるしからざるとはなんぢいまこれをるあらん

24 こゝおいてモーセいできたりてヱホバのことばたみたみ長老としより七十にんあつめて幕屋まくや四圍まはりたゝしめけるに 25 ヱホバくもうちにありてくだりモーセとものいひモーセのうへにあるれいをもてその長老としより七十にんにも分󠄃わかあたへたまひしがそのれいかれらのうへにやどりしかば彼等かれら預言よげんせりたゞ此後このゝちはかさねてざりき
〘201㌻〙
26 とき彼等かれらうちなる二人ふたりものえいとゞまりるその一人ひとりはエルダデといひ一人ひとりはメダデとれいまたかれらのうへにもやどれりかれらはそのしるされたるものなりしが幕屋まくやゆかざりければえいうちにて預言よげんをなせり 27 とき一人ひとり少者わかものはしりきたりモーセにつげてエルダデとメダデえいうちにて預言よげんすといひければ 28 そのわかきときよりしてモーセの從者じふしやたりしヌンのヨシユアこたへていひけるはわがしゆモーセこれをとゞめたまヘ 29 モーセこれにいひけるはなんぢわがために媢嫉ねたみ起󠄃おこすやヱホバのたみみな預言者よげんしやとならんことまたヱホバのそのれいこれくだしたまはんことこそねがはしけれ 30 かくてモーセ、イスラエルの長老等としよりたちとともにえい返󠄄かへれり

 264㌻ 
31 こゝにヱホバのもとよりかぜおこりいでうみかたよりうづらふききたりこれをしてえい周󠄃圍まはりおちしめたりそのおちひろがれることえい四周󠄃まはり此旁こなた大約おほむね一日路いちにちぢ彼旁かなた大約おほむね一日路いちにちぢおもてよりたかきこと大約おほむね二キユビトなりき 32 たみすなはち起󠄃たちあがりてその終󠄃日ひとひその終󠄃夜ひとよまたそのつぎ終󠄃日ひとひうづらひろあつめけるがひろあつむることのいたつすくなものも十ホメルほどひろあつめたりみなこれをえい周󠄃圍まはりならべおけり 33 にくなほのあひだにありていまだ食󠄃くひつくさゞるにヱホバたみにむかひていかりはつしこれをうちておほいにほろぼしたまへり 34 こゝをもてそのところをキブロテハッタワ(よくしんはか)とよべりよくしんをおこせる人々ひと〴〵其處そこうづめたればなり 35 かくたみキブロテハツタワよりハゼロテに進󠄃すゝみゆきてハゼロテにをり

第12章

1 モーセはエテオピアのをんなめとりたりしがそのエテオピアのをんなめとりしをもてミリアムとアロン、モーセをそしれり 2 彼等かれらすなはちいひけるはヱホバたゞモーセによりてのみかたりたまはんやまた我等われらによりてもかたたまふにあらずやとヱホバこれをきゝたまへり 3 (モーセはそのひとなり溫柔おんじうなることなかすべてひと勝󠄃まされり)

4 こゝおいてヱホバにはかにモーセ、アロンおよびミリアムにいひたまはく汝等なんぢらにん集會しふくわい幕屋まくやいできたれと三にんすなはちいできたりければ 5 ヱホバくもはしらうちにありてくだ幕屋まくやかどたちてアロンとミリアムをよびたまひしがかれら二人ふたり進󠄃すゝみたれば 6 これいひたまはく汝等なんぢらわがことばなんぢらのうちにもし預言者よげんしやあらばわれヱホバ異象まぼろしにおいてわれをこれにしらしめまたゆめにおいてこれかたらん 7 わがしもべモーセにおいてはしからずかれはわがいへちゆうなるものなり 8 かれとはわれくちをもてあひかたあきらかにものいひて隱語いんごもちひずかれはまたヱホバのかたちるなりしかるを汝等なんぢらなんぞわがしもべモーセをそしることをおそれざるやと
〘202㌻〙
 265㌻ 
9 ヱホバかれらにむか忿怒いかりはつしてさりたまへり 10 くもすなはち幕屋まくやをはなれてさりぬそのときミリアムにらいびやうしやうじてその雪󠄃ゆきのごとくなれりアロン、ミリアムをかへるにすでらいびやうしやうじをる 11 アロンこゝにおいてモーセにいひけるはあゝわがしゆ我等われらおろかなることをなしてつみをかしたれどねがはくはそのつみ我等われらかうむらしむるなか 12 かれをしてはゝたいよりにく半󠄃分󠄃なかばくされてしにうまれいづるもののごとくならしむるなか 13 モーセすなはちヱホバによばはりて嗚呼あゝかみねがはくはかれいやしたまへ 14 ヱホバ、モーセにいひたまひけるはかれ父󠄃ちゝそのかほつばきすることありてすらかれ七日なぬかあひだはぢをるべきにあらずやされ七日なぬかあひだかれをえいそと禁鎖とぢこめおきてしかのちかへいらしむべしと 15 ミリアムはすなはち七日なぬかあひだえいそと禁鎖とぢこめられぬたみはミリアムのかへるまで途󠄃みち進󠄃すゝまざりき

16 そののちたみハゼロテより進󠄃すゝみてバランの曠野あらのえいはれ

第13章

1 こゝにヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 なんぢひと遣󠄃つかはしてがイスラエルの子孫ひと〴〵あたふるカナンのうかゞはしめよすなは支派わかれごとに一人ひとりとりこれ遣󠄃つかはすべしその人々ひと〴〵みなかれらのうち牧伯つかさたるものなるべし 3 モーセすなはちヱホバのめいにしたがひてバランの曠野あらのよりこれを遣󠄃つかはせりその人等ひとたちみなイスラエルの子孫ひと〴〵領袖かしらたるものなり 4 そのかくのごとしルベンの支派わかれにてはザックルのシヤンマ 5 シメオンの支派わかれにてはホリのシヤパテ 6 ユダの支派わかれにてはエフンネのカルブ 7 イッサカルの支派わかれにてはヨセフのイガル 8 エフライムの支派わかれにてはヌンのホセア 9 ベニヤミンの支派わかれにてはラフのパルテ 10 ゼブルンの支派わかれにてはソデのガデエル
 266㌻ 
11 ヨセフの支派わかれすなはちマナセの支派わかれにてはスシのガデ 12 ダンの支派わかれにてはゲマリのアンミエル 13 アセルの支派わかれにてはミカエルのセトル 14 ナフタリの支派わかれにてはワフシのナヘビ 15 ガドの支派わかれにてはマキのギウエル 16 これすなはちモーセがそのうかゞはしめんとて遣󠄃つかはしたる人々ひと〴〵なりときにモーセ、ヌンのホセアをヨシユアとなづけたり

17 モーセかれらを遣󠄃つかはしてカナンのうかゞはしめんとしてこれいひけるは汝等なんぢらそのみなみかたおもむきてやまのぼ 18 その如何いかん其處そこ住󠄃たみつよき弱󠄃よわきおほきすくなきかを〘203㌻〙 19 またその住󠄃すむところのよきあしきその住󠄃すむところの邑々まち〳〵如何いかなるものなるか彼等かれらてんまく住󠄃すみをるかしろまち住󠄃すみをるかを 20 またそのゆたかなるかやせたるかそのうちあるやいなや汝等なんぢらいさましかれその果物くだものたづさへきたれよとこのとき葡萄ぶだうじゆくはじむるときなりき

21 こゝにおいて彼等かれらのぼりゆきてそのうかゞひチンの曠野あらのよりレホブにおよべりこれはハマテに近󠄃ちか 22 彼等かれらすなはちみなみかたのぼりゆきてヘブロンにいたれりこゝにはアナクのアヒマン、セシヤイおよびタルマイあり(ヘブロンはエジプトのゾアンよりも七ねん前󠄃まへたてたるものなり) 23 かれらつひにエシコルのたににいたり其處そこよりひとふさ葡萄ぶだうのなれるえだきりとりてこれをさをつらぬ二人ふたりしてこれをになへりまた石榴ざくろ無花果いちじくとれ 24 イスラエルの子孫ひと〴〵其處そこより葡萄ぶだうひとふさきりとりしがゆゑにそのところをエシコル(ひとふさ葡萄ぶだう)のたにとな

25 かれら四十にちそのうかゞふことををへかへ 26 パランの曠野あらのなるカデシにいたりてモーセとアロンおよびイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしうきかれらと全󠄃ぜん會衆くわいしうにその復命かへりごとまをしその果物くだものをこれにしめせり 27 彼等かれらすなはちモーセにかたりて我等われらなんぢ遣󠄃つかはしゝにいたれりまこと其處そこ乳󠄃ちゝみつとながるこれその果物くだものなり
 267㌻ 
28 さりながらその住󠄃たみたけくその邑々まち〳〵堅固けんごにしてはなはおほいなり我等われらまたアナクの子孫しそん其處そこにをるをたり 29 またアマレキびとそのみなみ住󠄃みヘテびとエブスびとおよびアモリびとその山々やま〳〵住󠄃みカナンびとその海邊うみべとヨルダンのほとり住󠄃すみをると

30 ときにカルブ、モーセの前󠄃まへたみしづめていひけるは我等われらたゞちのぼりゆきてこれ攻取せめとら我等われらかならずこれに勝󠄃かつことを 31 されかれとともにゆきたる人々ひと〴〵我等われらはかのたみ所󠄃ところせめのぼることをかれらはわれらよりもつよければなりと 32 彼等かれらすなはちそのうかゞひたりしことをイスラエルの子孫ひと〴〵うちあしいひふらしていは我等われらゆき巡󠄃めぐりてうかゞひたるそのうち住󠄃もののみほろぼすなりかつまたそのうち我等われらたみはみな身幹たけたかきひとなりし 33 我等われらまたアナクのネピリムを彼處かしこたりこれネピリムよりいでたるものなり我儕われらみづかるにいなごのごとくまたかれらにもしかなされたり

第14章

1 こゝにおいて會衆くわいしうみなこゑをあげてさけたみそのなきあかせり 2 すなはちイスラエルの子孫ひと〴〵みなモーセとアロンにむかひてつぶや全󠄃ぜん會衆くわいしうかれらにいひけるは嗚呼あゝ我等われらはエジプトのくにしにたらばよかりしものを又󠄂またはこの曠野あらのしなよからんものを〘204㌻〙 3 なにとてヱホバ我等われらをこの導󠄃みちびきいりてつるぎたふれしめんとしわれらのつまをしてかすめられしめんとするやエジプトにかへることかへつよからずやと

4 たがひあひかた我等われら一人ひとりかしらたててエジプトにかへらんといへ 5 こゝをもてモーセとアロンはイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしう前󠄃まへにおいて俯伏ひれふしたり
 268㌻ 
6 ときにかのうかゞひたりしものうちなるヌンのヨシユアとヱフンネのカルブその衣服󠄃ころも 7 イスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしうかたりて我等われらゆき巡󠄃めぐりてうかゞひたりしはなはなり 8 ヱホバもし我等われらよろこびたまはゞわれらをその導󠄃みちびきいりてこれ我等われらたまはんこれ乳󠄃ちゝみつとのながるゝなるぞかし 9 たゞヱホバに逆󠄃さからなかれまたそのたみおそるゝなかれ彼等かれら我等われら食󠄃物くひものとならん彼等かれらかげとなるものすでされりかつヱホバわれらとともにいますなり彼等かれらおそるゝなか 10 しかるに會衆くわいしうみないしをもてこれうたんとせりときにヱホバの榮光えいくわう集會しふくわい幕屋まくやうちよりイスラエルの全󠄃體すべて子孫ひと〴〵あらはれたり

11 ヱホバすなはちモーセにいひたまはくこのたみ何時いつまでわれ藐視かろんずるやわれもろ〳〵休徴しるしをかれらの中間うちおこなひたるに彼等かれら何時いつまでわれたのむことをざるや 12 われ疫病えきびやうをもてかれらをほろぼなんぢをして彼等かれらよりもおほいなるつよたみとならしめん

13 モーセ、ヱホバにいひけるはなんぢがその權能ちからをもてこのたみをエジプトより導󠄃みちびいだしたまひしことはエジプトびとたゞこれをきゝ而已のみならず 14 またこれをこの住󠄃すめたみつげたりまた彼等かれらなんぢヱホバがこのたみうちいまなんぢヱホバがあきらかにこれにあらはれたまふことをきまたそのうへなんぢくもをりてなんぢひるくもはしらうちにありよるはしらうちにありてこれ前󠄃まへゆきたまふをきけ 15 されなんぢもしこのたみいちにんのごとくにころしたまはゞなんぢ名聲きこゑきけくにびといは 16 ヱホバこのたみ導󠄃みちびきてそのこれちかひたりしいたることあたはざるがゆゑこれ曠野あらのころせりと 17 わがしゆねがはくはいまなんぢ權能ちからおほいならしめてなんぢいひたまへるごとくしたまへ 18 なんぢかつていひたまひけらくヱホバはいかることおそ恩惠めぐみふかあく過󠄃とがとをゆるものまたつみすべきものをばかならゆるすことをせず父󠄃ちゝつみむくいて三四だいおよぼすもの
 269㌻ 
19 ねがはくはなんぢおほいなる恩惠めぐみをもちなんぢがエジプトよりいまにいたるまでこのたみゆるしゝごとくにこのたみあくゆるしたまへ

20 ヱホバいひたまはくわれなんぢことばにしたがひてこれゆる〘205㌻〙 21 さりながらわれいけるごとくまたヱホバの榮光えいくわう全󠄃ぜん世界せかいみちわたらんごと 22 かのわが榮光えいくわうおよびがエジプトと曠野あらのにおいておこなひし休徴しるしながらかくたびわれこゝろみてわがこゑきゝしたがはざる人々ひと〴〵 23 みなかならずがその先祖せんぞたちちかひしざるべしまたわれ藐視かろんず人々ひと〴〵これざるべし 24 たゞしわがしもべカルブはそのこゝろことにしてわれ全󠄃まつたしたがひたればかれゆきたりしわれかれを導󠄃みちびきいらんその子孫しそんこれをたもつにいたるべし 25 アマレキびととカナンびとたににをれば明日あす汝等なんぢらめぐらして紅海こうかいみちより曠野あらの退󠄃しりぞくべし

26 ヱホバ、モーセとアロンにつげいひたまはく 27 われこのわれにむかひてつぶやくところのあし會衆くわいしう何時いつまでゆるしおかんやわれイスラエルの子孫ひと〴〵われにむかひてつぶやくところの怨言つぶやききけ 28 彼等かれらへヱホバわれ汝等なんぢらわがみゝいひしごとくわれ汝等なんぢらになすべし 29 なんぢらのしかばねはこの曠野あらのよこたはらんすなはなんぢ核數かぞへられたる二十さい以上いじやうものうちわれむかひてつぶやけるものみなことごとくこゝたふるべし 30 ヱフンネのカルブとヌンのヨシュアをのぞくのほか汝等なんぢらなんぢらを住󠄃すましめんとをあげてちかひたりしいたることを 31 汝等なんぢらかすめられんといひたりし汝等なんぢら子女こどもわれ導󠄃みちびきていら彼等かれらなんぢらが顧󠄃かへりみざるところのしるいたるべし 32 なんぢらのしかばねはかならずこの曠野あらのよこたはらん 33 なんぢらの子女こどもなんぢらがしかばねとなりて曠野あらのくつるまで四十ねんあひだ曠野あらの流蕩さまよひなんぢらの悸逆󠄃はいぎやくつみにあたらん 34 なんぢらはかのうかゞふにかず四十にちたればそのにちを一ねんとして汝等なんぢら四十ねんあひだそのつみなんぢらをはなれたるをしるべし
 270㌻ 
35 われヱホバこれをいへかならずこれをかのあつまりてわれてきするあし會衆くわいしうこと〴〵おこなふべしかれらはこの曠野あらのこゝしにうせん

36 モーセに遣󠄃つかはされてかのうかゞひに還󠄃かへきたりてそのそし全󠄃ぜん會衆くわいしうをしてモーセにむかひてつぶやかしめたる人々ひと〴〵 37 すなはちそのあしいひなしたるかの人々ひと〴〵ばつをうけてヱホバの前󠄃まへしね 38 たゞしそのうかがひにきたる人々ひと〴〵うちヌンのヨシユアとヱフンネのカルブとはいきのこれり

39 モーセこれらのことをイスラエルの子孫ひと〴〵つげければたみいたかなし 40 朝󠄃あさはや起󠄃おきいでてやまいたゞきのぼりて我儕われらこゝにあり率󠄃いざヱホバのやくそくしたまひしのぼりゆかん我等われらつみをかしたればなり 41 モーセいひけるは汝等なんぢらなんぞかくヱホバのめいそむくやこのこと成就じやうじゆせざるべし〘206㌻〙 42 なんぢのぼなかれヱホバなんぢらのうちにいまさゞればおそらくはなんぢらそのてき前󠄃まへ擊破うちやぶられん 43 アマレキびととカナンびと其處そこなんぢらの前󠄃まへにあれば汝等なんぢらつるぎたふるゝならんなんぢらヱホバに遵󠄅したがはざりしゆゑにヱホバ汝等なんぢらともいまさゞるべしと 44 しかるに彼等かれら自擅ほしいまゝやまいたゞきのぼれりたゞしヱホバの契約けいやくはこおよびモーセはえいいでざりき 45 かゝりしかばそのやま住󠄃すめるアマレキびととカナンびとくだてこれを打敗うちやぶりホルマまで追󠄃おひいたれり

第15章

1 こゝにヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 イスラエルの子孫ひと〴〵つげこれ汝等なんぢらあたへて住󠄃すましむる汝等なんぢらいた 3 ヱホバに火祭くわさいさゝぐときすなはちぐわん還󠄃はた時期をり又󠄂また自意󠄃こゝろより禮物そなへものなす時期をりまたはなんぢらのせつにあたりてうしあるひはひつじをもて燔祭はんさいまたは犧牲いけにへさゝげてヱホバにかうばしきにほひたてまつるとき
 271㌻ 
4 -5 その禮物そなへものをヱホバにさゝぐものもし羔羊こひつじをもて燔祭はんさいあるひは犧牲いけにへとなすならばむぎ分󠄃ぶんの一にあぶら一ヒンの四分󠄃ぶんの一を混和まじへたるをその素祭そさいとしてそなさけ一ヒンの四分󠄃ぶんの一をその灌祭くわんさいとしてそなふべし 6 もしまた牡羊をひつじこれもちふるならばむぎ分󠄃ぶんの二にあぶら一ヒンの三分󠄃ぶんの一を混和まじへたるをその素祭そさいとしてそな 7 またさけ一ヒンの三分󠄃ぶんの一をその灌祭くわんさいとしてさゝげヱホバにかうばしきにほひをたてまつるべし 8 なんぢまたぐわん還󠄃はたしあるひは酬恩祭しうおんさいをヱホバになすにあたりて牡牛をうしをもて燔祭はんさいあるひは犧牲いけにへとなすならば 9 むぎ分󠄃ぶんの三にあぶら一ヒンの半󠄃はん混和まじへたるを素祭そさいとなしてその牡牛をうしとともにさゝ 10 またさけ一ヒンの半󠄃はんをその灌祭くわんさいとしてさゝぐべしこれすなはち火祭くわさいにしてヱホバにかうばしきひほひをたてまつるものなり

11 牡牛をうしあるひは牡羊をひつじあるひは羔羊こひつじあるひは羔山羊こやぎ一匹ひとつごとにかくなすべきなり 12 すなはなんぢらがさゝぐるところのかずにてらしそのかずにしたがひて一匹ひとつごとにかくなすべし 13 本國くにうまれたるもの火祭くわさいさゝげてヱホバにかうばしきにほひをたてまつるときにはすべかくのごとく是等これらことおこなふべし 14 またなんぢらのうち寄寓やどれよそぐにひとあるひはなんぢらのうち代々よゝ住󠄃すまふところのひと火祭くわさいをさゝげてヱホバにかうばしきにほひをたてまつらんとするときなんぢらのなすがごとくにそのひともなすべきなり 15 なんぢ會衆くわいしうおよびなんぢらのうち寄寓やどれ他國よそぐにひと同一ひとつのりにしたがふべしこれなんぢらが代々よゝながまもるべきのりなり他國よそぐにひとのヱホバの前󠄃まへはべることは汝等なんぢらことなるところなかるべきなり 16 なんぢらとなんぢらのうち宿寓やどれ他國よそぐにひととは同一ひとつおきて同一ひとつ禮式さだめにしたがふべし
〘207㌻〙
17 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 18 イスラエルの子孫ひと〴〵つげてこれに汝等なんぢら導󠄃みちびゆくところの汝等なんぢらいたらんとき 19 その食󠄃物しよくもつ食󠄃くらふにあたりてなんぢ擧祭きよさいをヱホバにさゝぐべし 20 すなはなんぢらはそのむぎはつをもてパンをつくりてこれを擧祭きよさいにそなふべしこれ禾場うちばより擧祭きよさいをそなふるがごとくにあげてそなふべきなり
 272㌻ 
21 なんぢ代々よゝそのむぎはつをもて擧祭きよさいをヱホバにたてまつるべし

22 汝等なんぢらもしあやまりてヱホバのモーセにつげたまへるこのもろ〳〵命令めいれいおこなはず 23 ヱホバがモーセをもてめいじたまひし事等ことどもならびにそのめいずることをはじめたまひしより以來このかたなんぢらの代々よゝにもめいじたまはんところの事等ことどもおこなはざることあらとき 24 すなはち會衆くわいしうあやまりてをか所󠄃ところありてこれしらざることあらんとき全󠄃ぜん會衆くわいしうわか牡牛をうし一匹ひとつ燔祭はんさいにさゝげてヱホバにかうばしきにほひとならしめこれにその素祭そさい灌祭くわんさい禮式さだめのごとくにくはへまた牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいにさゝぐべし 25 しかして祭司さいしイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしうのために贖罪あがなひなすべしかくせばこれゆるされんこれ過󠄃誤あやまちなればなり彼等かれらはその禮物そなへものとして火祭くわさいをヱホバにさゝげまたその過󠄃誤あやまちのために罪祭ざいさいをヱホバの前󠄃まへにさゝぐべし 26 しかせばイスラエルの子孫ひと〴〵會衆くわいしうみなゆるされんまた彼等かれらうち寄寓やどれ他國よそぐにひとしかるべしたみみなあやまをかせるなればなり

27 ひともしあやまりてつみをかさば當歳たうさい山羊やぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべし 28 祭司さいしはまたそのあやまりてつみをかせるひとあやまりてヱホバの前󠄃まへつみたるがため贖罪あがなひをなしてそのつみあがなふべししかせばこれゆるされん 29 イスラエルの子孫ひと〴〵くにものにもあれまたそのうち寄寓やどれ他國よそぐにひとにもあれおよあやまりてつみをかものにはなんぢらそのおきておなじからしむべし 30 本國くにひとにもあれ他國よそぐにひとにもあれおよ擅横ほしいまゝつみをかものこれヱホバをけがすなればそのひとはそのたみうちよりたゝるべし 31 かゝひとはヱホバのことばかろんじその誡命いましめやぶるなるがゆゑかならたゝれそのつみうけ

32 イスラエルの子孫ひと〴〵曠野あらのとき安息日あんそくにち一箇ひとりひとしばひろひあつむるをたり 33 こゝにおいてそのしばひろひあつむるをたる者等ものどもこれをモーセとアロンおよび會衆くわいしうもとひききたりけるが 34 これ如何いかなすべきかいま示諭しめしかうむらざるがゆゑこれとぢこめおけり
 273㌻ 
35 ときにヱホバ、モーセにいひたまひけるはそのひとはかならずころさるべきなり全󠄃ぜん會衆くわいしうえいそとにていしをもてこれうつべしと〘208㌻〙 36 全󠄃ぜん會衆くわいしうすなはちこれえいそとひきいだしいしをもてこれをうちころしヱホバのモーセにめいじたまへるごとくせり

37 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 38 なんぢイスラエルの子孫ひと〴〵代々よゝその衣服󠄃ころもすそふさをつけそのすそふさうへあをひもをほどこすべしとこれめいぜよ 39 このふさなんぢらにこれてヱホバのもろ〳〵誡命いましめ記憶おもひいだしてそれをおこなはしめなんぢらをしてその放縱ほしいまゝにする自己おのれこゝろよくしたがふことなからしむるためのものなり 40 かくして汝等なんぢらわがもろもろの誡命いましめ記憶おもひいだしてこれおこななんぢらのかみ前󠄃まへ聖󠄄きよくあるべし 41 われなんぢらのかみヱホバにしてなんぢらのかみとならんとてなんぢらをエジプトのより導󠄃みちびきいだせしものなりわれなんぢらのかみヱホバなるぞかし

第16章

1 こゝにレビのコハテのイヅハルのなるコラおよびルベンの子等こどもなるエリアブのダタンとアビラムならびにペレテのオンあひむす 2 イスラエルの子孫ひと〴〵會衆くわいしううち選󠄄えらまれて牧伯つかさとなれるところのある人々ひと〴〵二百五十にんとともに起󠄃たちてモーセに逆󠄃さからふ 3 すなはち彼等かれらあつまりてモーセとアロンに逆󠄃さからこれいひけるはなんぢらはその分󠄃ぶん會衆くわいしうみなこと〴〵聖󠄄者きよきものとなりてヱホバそのなかいますなるになんぢなほヱホバの會衆くわいしうかみつや

4 モーセこれをきゝ俯伏ひれふしたりしが 5 やがてコラとその一切すべて黨類ともがらいひけるは明日あすヱホバおのれ所󠄃屬ものたれ聖󠄄者きよきものたれなるかをしめしてそのものおのれ近󠄃ちかづかせたまはんすなはちその選󠄄えらびたまへるものおのれ近󠄃ちかづかせたまふべし 6 汝等なんぢらかくよコラとその黨類ともがら汝等なんぢらみな火盤ひざら 7 そのなかをいれそのうちかうもり明日あすヱホバの前󠄃まへいたれそのときヱホバの選󠄄えらみたまふひと聖󠄄者きよきものたるべしレビの人々ひと〴〵汝等なんぢらはその分󠄃ぶんこゆるなり
 274㌻ 
8 モーセまたコラにいひけるは汝等なんぢらレビの子等こどもら請󠄃 9 イスラエルのかみなんぢらをイスラエルの會衆くわいしううちより分󠄃わかおのれ近󠄃ちかづかせてヱホバの幕屋まくや役事はたらきなさしめ會衆くわいしう前󠄃まへたちこれにかはりて勤務つとめをなさしめたまふこれあになんぢらにとりてちひさことならんや 10 かみすでになんぢなんぢ兄弟きやうだいなるレビの兒孫こどもおのれ近󠄃ちかづかせたまふになんぢらまた祭司さいしとならんことをももとむるや 11 なんぢなんぢ黨類ともがらみなこれがためにあつまりてヱホバにてきするなりアロンを如何いかなるものとして汝等なんぢらこれにむかひてつぶやくや

12 かくてモーセ、エリアブのダタンとアビラムをよび遣󠄃つかはしけるに彼等かれらいひけるは我等われらのぼゆか 13 なんぢ乳󠄃ちゝみつとのながるゝよりわれらを導󠄃みちびいだして曠野あらのわれらをころさんとすこれあにちひさことならんやしかるになんぢまた我等われらうへきみたらんとす〘209㌻〙 14 かつまたなんぢわれらを乳󠄃ちゝみつとのながるゝにも導󠄃みちびきゆかずまた田畝はたけをも葡萄園ぶだうばたけをもわれらにあたへてたもたしめずなんぢこの人々ひと〴〵くじりとらんとするや我等われらのぼりゆかじ

15 こゝにおいてモーセおほいにいかりヱホバにまうしけるはなんぢかれらの禮物そなへもの顧󠄃かへりみたまふなかわれはかれらより驢馬ろば一匹ひとつをもとりしことなくまた彼等かれら一人ひとり害󠄅がいせしこと 16 かくてモーセ、コラにいひけるはなんぢなんぢ黨類ともがらみなアロンととも明日あすヱホバの前󠄃まへいた 17 すなはなんぢらおのおの火盤ひざらとりてそのうちかう各人おの〳〵その火盤ひざらをヱホバの前󠄃まへたづさへいたれその火祭くわさい都合あはせて二百五十なんぢとアロンも各々おの〳〵その火盤ひざらたづさへいたるべしと 18 彼等かれらすなはち各々おの〳〵火盤ひざらをそのなかにいれてかうをそのうへりモーセおよびアロンとともに集會しふくわい幕屋まくやかどたて 19 コラ會衆くわいしうをことごとく集會しふくわい幕屋まくやかどあつめおきてかれら二人ふたりてきせしめんとせしにヱホバの榮光えいくわう全󠄃ぜん會衆くわいしうあらは

20 ヱホバ、モーセとアロンにつげいひたまひけるは 21 汝等なんぢらこの會衆くわいしうはなれよわれこれをたゞちほろぼさんとすと
 275㌻ 
22 こゝにおいてかれら二人ふたり俯伏ひれふしかみ一切すべて血肉けつにくあるもの生命いのちかみよこの一人ひとりものつみをかしたればとてなんぢ全󠄃ぜん會衆くわいしうにむかひていかりはつしたまふや 23 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 24 なんぢ會衆くわいしうにむかひてコラとダタンとアビラムの居所󠄃すまひ周󠄃圍まはりれとへと

25 モーセすなはち起󠄃たちあがりてダタンとアビラムの所󠄃ところゆきけるがイスラエルの長老等としよりたちこれにしたがひいたれり 26 しかしてモーセ會衆くわいしうつげいひけるはなんぢらこのあし人々ひと〴〵てんまくはなれて彼等かれらものにはなににもさはなかおそらくはかれらのもろ〳〵つみのためになんぢらもほろぼされん 27 こゝにおいて人々ひと〴〵はコラとダタンとアビラムの居所󠄃すまひはなれて四方しはうさりゆけりまたダタンとアビラムはそのつまならびに幼兒をさなごとともにいでてそのてんまくかどたて 28 モーセやがていひけるは汝等なんぢらヱホバがこのすべてことをなさせんとてわれ遣󠄃つかはしたまへることまたがこれを自分󠄃おのれこゝろにしたがひておこなふにあらざることこれによりてしるべし 29 すなはちこの人々ひと〴〵もし一般すべてひとしぬるごとくに一般すべてひとばつせらるゝごとくにばつせられなばヱホバわれを遣󠄃つかはしたまはざるなり 30 されどヱホバもしあたらしきことなしたまひそのくちひらきてこのひとびとこれぞくするもののみつくしていきながら陰府よみくだらしめなばこの人々ひと〴〵はヱホバをけがしゝなりとなんぢるべし
〘210㌻〙
31 モーセこの一切すべてことばをのべ終󠄃をはれるときかれらのしたなるつち 32 そのくちひらきてかれらとその家族かぞくものならびにコラにぞくする一切すべてをとこども一切すべて所󠄃有品もちもののみつくせり 33 すなはち彼等かれらとかれらにぞくするものはみないきながら陰府よみくだりてそのうへとぢふさがりぬ彼等かれらかく會衆くわいしううちよりほろぼされたりしが 34 その周󠄃圍まはりたるイスラエルびとみなかれらの叫喊さけびきゝ逃󠄄にげはしりおそらくはわれらをものみつくさんといへ 35 かつまたヱホバのもとよりいでてかのかうをそなへたるもの二百五十にんやきつくせり

 276㌻ 
36 ときにヱホバ、モーセにつげいひたまはく 37 なんぢ祭司さいしアロンのエレアザルにつげてそのもゆなかより火盤ひざらとりいださしめそのなか遠󠄄方とほきところあけすてよその火盤ひざら聖󠄄きよくなりたればなり 38 しかしてそのつみをかして生命いのちうしなへる者等ものども火盤ひざらこれひろ展版のべいたとなして祭壇さいだんつゝむにもちひよ彼等かれらヱホバの前󠄃まへにそなへしによりこれ聖󠄄きよくなりたればなりかくこれはイスラエルの子孫ひと〴〵しるしなるべし 39 こゝにおいて祭司さいしエンアザルやきころされし者等ものどももちひてそなへたるあかゞね火盤ひざらとりいだしければこれひろうちのばこれをもて祭壇さいだんつゝ 40 これをイスラエルの子孫ひと〴〵記念きねんものなせこれはアロンの子孫しそんたらざる外人ぐわいじん近󠄃ちかよりてヱホバの前󠄃まへかうたくことなからんためまたかゝるひとありてコラとその黨類ともがらのごとくにならざらんためなりこれみなヱホバがモーセをもてかれにのたまひし所󠄃ところるなり

41 その翌󠄃日よくじつイスラエルの子孫ひと〴〵會衆くわいしうみなモーセとアロンにむかひてつぶや汝等なんぢらはヱホバのたみころせりといへ 42 會衆くわいしうあつまりてモーセとアロンにてきするとき集會しふくわい幕屋まくや望󠄇のぞみるくもありてこれをおほひヱホバの榮光えいくわうあらはれをる 43 ときにモーセとアロン集會しふくわい幕屋まくや前󠄃まへにいたりけるに 44 ヱホバ、モーせにいひたまひけるは 45 なんぢらこの會衆くわいしうをはなれてわれたゞちにこれをほろぼさんとすとこゝにおいて彼等かれら二人ふたり俯伏ひれふし 46 かくてモーセ、アロンにいひけるはなんぢ火盤ひざらだんこれにいれかうをそのうへもり速󠄃すみやかにこれを會衆くわいしううちもちゆきこれがために贖罪あがなひはヱホバ震怒いかりはつしたまひて疫病えきびやうすでにはじまりたればなりと 47 アロンすなはちモーセのめいぜしごとくにこれとり會衆くわいしうなかはせゆきけるに疫病えきびやうすでにたみなかはじまりたればかうたきたみのために贖罪あがなひ〘211㌻〙 48 すでしねものなほいけものとのあひだたちければ疫病えきびやうとゞまれり 49 コラのことによりてしにたるものほかこの疫病えきびやうしにたるものは一まん四千七百にんなりき
 277㌻ 
50 しかしてアロンはモーセのもとにかへり集會しふくわい幕屋まくやかどにいたれり疫病えきびやうかくやみぬ

第17章

1 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 なんぢイスラエルの子孫ひと〴〵かたこれうちよりその各箇おの〳〵父󠄃祖ふそいへにしたがひてつゑぽんづゝをすなはちその一切すべて牧伯等つかさたちよりその父󠄃祖ふそいへしたがひてつゑ都合あはせて十二ほんりその人等ひとたち各々おの〳〵そのつゑしる 3 レビのつゑにはなんぢアロンのしるはその父󠄃祖ふそいへかしらたるもの各箇おの〳〵つゑぽんいだすべければなり 4 しかして集會しふくわい幕屋まくやうち汝等なんぢらところなる律法おきてはこ前󠄃まへなんぢこれおくべし 5 選󠄄えらめるひとつゑめざさんわれかくイスラエルの子孫ひと〴〵汝等なんぢらにむかひてつぶやくところの怨言つぶやきをわが前󠄃まへとゞむべし 6 モーセかくイスラエルの子孫ひと〴〵かたりければその牧伯等つかさたちおのおのつゑぽんづつをこれわたせりすなは牧伯等つかさたちおのおのその父󠄃祖ふそいへにしたがひて一ぽんづゝをいだしたればそのつゑあはせて十二ほんアロンのつゑもそのつゑうちにあり 7 モーセそのつゑみな律法おきて幕屋まくやうちにてヱホバの前󠄃まへおけ

8 かくてその翌󠄃日あくるひモーセ律法おきて幕屋まくやにいりてるにレビのいへのためにいだせるアロンのつゑをふきつぼみをなしはなさき巴旦杏はだんきやうむすべり 9 モーセそのつゑをことごとくヱホバの前󠄃まへよりイスラエルの子孫ひと〴〵所󠄃ところとりいだしければかれておのおの自分󠄃おのれつゑとれ 10 ときにヱホバまたモーセにいひたまはくなんぢアロンのつゑ律法おきてはこ前󠄃まへたづさへかヘり其處そこにたくはへおきてこの背反そむくものどものためにしるしとならしめよかくしてなんぢかれらの怨言つぶやき全󠄃まつたとりのぞきかれらをしてしなざらしむべし 11 モーセすなはちしかなしヱホバのおのれめいじたまへるごとくせり

12 イスラエルの子孫ひと〴〵モーセにかたりて嗚呼あゝ我等われらしな我等われらほろびん我等われらはみなほろびん 13 およそヱホバの幕屋まくやすこしにても近󠄃ちかづものはみなしぬるなり我等われらはみなしにたゆべき
 278㌻ 

第18章

1 かくてヱホバ、アロンにつげいひたまはくなんぢなんぢ子等こらおよびなんぢ父󠄃祖ふそいへもの聖󠄄所󠄃きよきところかゝはれるつみをその擔當ひきうくべしまたなんぢなんぢ子等こらなんぢらがその祭司さいしつとめについてうるところのつみをその擔當ひきうくべし 2 なんぢまたなんぢ兄弟きやうだいたるレビの支派わかれものすなはちなんぢ父󠄃祖ふそ支派わかれ者等ものどもをも率󠄃ひきゐなんぢがつせしめなんぢつかへしむべしたゞなんぢなんぢ子等こども律法おきて幕屋まくや前󠄃まへはべるべきなり〘212㌻〙 3 かれらはなんぢ職守つとめ聖󠄄所󠄃きよきところ職守つとめとをまもるべしたゞ聖󠄄所󠄃きよきところ器具󠄄うつはものだんとに近󠄃ちかづくべからずおそらくは彼等かれら汝等なんぢらしぬるならん 4 彼等かれらなんぢがつして集合しふくわい幕屋まくや職守つとめまも幕屋まくやもろ〳〵役事はたらきをなすべきなり外人ぐわいじんなんぢらに近󠄃ちかづくべからず 5 かくなんぢらは聖󠄄所󠄃きよきところ職守つとめ祭壇さいだん職守つとめまもるべししかせばヱホバの震怒いかりかさねてイスラエルの子孫ひと〴〵およぶことあら 6 われなんぢらの兄弟きやうだいたるレビびとをイスラエルの子孫ひと〴〵うちよりりヱホバのためにこれ賜物たまものとしてなんぢらにたまふて集會しふくわい幕屋まくや役事はたらきなさしむ 7 なんぢなんぢ子等こら祭司さいししよくまもりて祭壇さいだんうへ障蔽へだてまくうち一切すべてこととりおこなひかくともにつとむべしわれ祭司さいししよく勤務つとめ賜物たまものとしてなんぢらにたま外人ぐわいじん近󠄃ちかづものころされん

8 ヱホバ又󠄂またアロンにいひたまはくわれイスラエルの子孫ひと〴〵もろ〳〵聖󠄄きよき禮物そなへものうちわれきよさいとするところのものをもてなんぢたまひてさすすなはわれこれをなんぢなんぢ子等こらにあたへてその分󠄃ぶんとなさしめこれながのりとなす 9 かくのごとくいと聖󠄄きよき禮物いやしろうちにてやかざるものなんぢすべしすなはちそのわれさゝぐもろ〳〵禮物そなへもの 素祭そさい 罪祭ざいさい 愆祭けんさいなどみないと聖󠄄きよくしてなんぢなんぢらの子等こらすべし 10 いと聖󠄄所󠄃きよきところにてなんぢこれを食󠄃くらふべし男子をとこどもはみなこれを食󠄃くらふことをこれなんぢすべき聖󠄄物きよきものたるなり 11 なんぢすべきものこれなりすなはちイスラエルの子孫ひと〴〵さゝぐきよさいえうさいものわれこれをなんぢなんぢ男子むすこ女子むすめあたこれながのりとなすなんぢいへものうち潔󠄄きよものはみなこれ食󠄃くらふことをるなり
 279㌻ 
12 あぶらよきものさけよきもの穀物こくもつよきものなどすべてヱホバにさゝぐるそのさきものわれなんぢにあた 13 最初はじめなれくに產物さんぶつうちヱホバにたづさへたるものみななんぢにすべしなんぢいへものうち潔󠄄きよものはみなこれ食󠄃くらふことをるなり 14 イスラエルのひと獻納󠄃をさむものみななんぢすべし 15 およ血肉けつにくあるもの首出子うひごにしてヱホバにさゝげらるゝものひとにもあれけものにもあれみななんぢにすべしたゞひと首出子うひごかならあがなふべくまたけがれたる畜獸けもの首出子うひごあがなふべきなり 16 これあがなふにはそのひとうまれて一げついたれるのちなんぢその估價ねづもり聖󠄄所󠄃きよきところのシケルにしたがひてぎん五シケルにこれあがなふべし一シケルはすなはち二十ゲラなり 17 されうし首出子うひごひつじ首出子うひご山羊やぎ首出子うひごあがなふべからず是等これら聖󠄄きよしそのだんうへそゝぎまたそのあぶらやき火祭くわさいとなしてヱホバにかうばしきにほひをたてまつるべし 18 そのにくなんぢすべしふれむねみぎもゝとおなじくこれなんぢするなり〘213㌻〙 19 イスラエルの子孫ひと〴〵がヱホバにさゝげきよさいとする所󠄃ところ聖󠄄物きよきものはみなわれこれをなんぢなんぢ男子むすこ女子むすめあたへこれをながのりとなすこれはヱホバの前󠄃まへにおいてなんぢなんぢ子孫しそんたいするしほ契約けいやくにしてかはらざるものなり 20 ヱホバまたアロンにつげたまはくなんぢはイスラエルの子孫ひと〴〵うち產業さんげふもつべからずまた彼等かれらうちなに分󠄃ぶんをももつべからずかれらのうちにおいてわれなんぢ分󠄃ぶんなんぢ產業さんげふたるなり

21 またレビの子孫しそんたるものにはわれイスラエルのうちにおいてものの十分󠄃ぶんの一をあたへてこれ產業さんげふとなしそのなすところの役事はたらきすなはち集會しふくわい幕屋まくや役事はたらきむく 22 イスラエルの子孫ひと〴〵はかさねて集會しふくわい幕屋まくや近󠄃ちかづくべからずおそらくはつみ負󠄅おふしな 23 たゞレビびと集會しふくわい幕屋まくや役事はたらきをなすべしまたかれらはそのつみ自己おのれ負󠄅おふべし彼等かれらはイスラエルの子孫ひと〴〵うち產業さんげふもたざることをもてそののりとなしてなんぢらの世代よゝ子孫しそんうちながこれまもるべきなり
 280㌻ 
24 イスラエルの子孫ひと〴〵じふいつきよさいとしてヱホバにさゝぐるところのものわれレビびとあたへてその產業さんげふとなさしむるがゆゑわれかれらにつきていへ彼等かれらはイスラエルの子孫ひと〴〵うち產業さんげふべからずと

25 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 26 なんぢかくレビびとつげこれいふべしがイスラエルの子孫ひと〴〵よりとり汝等なんぢらあたへて產業さんげふとなさしむるその什一じふいつものなんぢこれよりうくときはその什一じふいつものの十分󠄃ぶんの一をさゝげてヱホバのきよさいとなすべし 27 汝等なんぢらきよさい物品もの禾場うちばよりたてまつる穀物こくもつごと酒醡さかぶねうちよりたてまつるさけのごとくになされん 28 かくのごとく汝等なんぢらもまたイスラエルの子孫ひと〴〵よりうく一切すべて什一じふいつものうちよりヱホバにきよさいさゝげそのヱホバのきよさい祭司さいしアロンにあたふべし 29 なんぢらのうく一切すべて禮物そなへものうちよりなんぢらはそのよきところすなはちその聖󠄄きよ分󠄃ぶんとりてヱホバのきよさいさゝぐべし 30 なんぢかく彼等かれらいふべしなんぢらそのうちよりよきところをとりさゝぐるにおいてはその殘餘のこりもの汝等なんぢらレビびとにおけること禾場うちばよりとれもののごとく酒醡さかぶねよりとれもののごとくならん 31 汝等なんぢらなんぢらの眷屬けんぞく何處いづくにてもこれ食󠄃くらふことをべしこれなんぢらが集會しふくわい幕屋まくやおい役事はたらき報酬むくひたればなり 32 なんぢらそのよきところをさゝぐるにおいてはこれがためにつみ負󠄅おふことあらなんぢらはイスラエルの子孫ひと〴〵聖󠄄別きよめさゝぐものけがすべからずおそらくはなんぢしな〘214㌻〙

第19章

1 ヱホバ、モーセとアロンにつげいひたまはく 2 ヱホバがめいずるところのおきてのりかくのごとしいはくイスラエルの子孫ひと〴〵つげあかうし全󠄃まつたくしてきずなくいまくびき負󠄅おひしことあらざるものなんぢもとひききたらしめ 3 なんぢこれ祭司さいしエレアザルにわたすべしかれはまたこれをえいそとひきいだして自己おのれ前󠄃まへにこれをほふらしむべし 4 しかして祭司さいしエレアザルこれがそのゆびにつけ集會しふくわい幕屋まくやおもてにむかひてそのなゝたびそゝ 5 やがてそのうし自己おのれ前󠄃まへやかしむべしそのかはそのにくそのおよびそのふんをみなやくべし
 281㌻ 
6 そのとき祭司さいし香柏かうはく牛膝草ヒソプくれなゐいとをとりてこれをそのやけ牝牛めうしなかなげいるべし 7 かくて祭司さいしはその衣服󠄃ころもあらみづにてそのそゝぎてしかのちえいいるべし祭司さいしくれまでけがるゝなり 8 またこれやきたるものみづにその衣服󠄃ころもあらみづにそのそそぐべしかれくれまでけがるるなり 9 かく潔󠄄きよひと一人ひとりそのうし灰󠄃はひをかきあつめてこれをえいそと淸淨きよきところたくはおくべしこれイスラエルの子孫ひと〴〵會衆くわいしうのためにそなへおきて汚穢けがれ潔󠄄きよむみづつくるべきものにしてつみ潔󠄄きよむるものあたるなり 10 そのうし灰󠄃はひをかきあつめたるものはその衣服󠄃ころもあらふべしそのくれまでけがるゝなりイスラエルの子孫ひと〴〵とそのうち寄寓やどれ他國よそぐにひととはながくこれをのりとすべきなり

11 ひと死屍しかばねさはもの七日なぬかあひだけが 12 第三日みつかめ第七日なぬかめにこの灰󠄃はひみづ潔󠄄きよむべししかせば潔󠄄きよくならんされ第三日みつかめ第七日なぬかめ潔󠄄きよむることをざれば潔󠄄きよくならじ 13 およ死人しにんしかばねさはりて潔󠄄きよむることをざるものはヱホバの幕屋まくやけがすなればイスラエルよりたゝるべし汚穢けがれ潔󠄄きよむるみづをそのそゝがざるによりて潔󠄄きよくならずその汚穢けがれなほにあるなり

14 てんまくひとしぬることあるときあてもちふるおきてこれなりすなはすべてそのてんまくものすべてそのてんまくにあるもの七日なぬかあひだけがるべし 15 およふたとりはなしておほはざりし所󠄃ところ器皿うつははみなけが 16 およ刀劍つるぎにてころされたるものまたは死屍しかばねまたはひとほねまたははかなどおもてにてさはものはみな七日なぬかあひだけがるべし 17 けがれたるものあるときはかのつみ潔󠄄きよむるものたるやけうし灰󠄃はひをとりてうつはいけるみづこれくはふべし 18 しかして潔󠄄きよひと一人ひとり牛膝草ヒソプとりてそのみづにひたしこれをそのてんまくもろ〳〵器皿うつはおよび其處そこあはせたる人々ひと〴〵そゝぐべくまたはほねあるひはころされしものあるひはしにたるものあるひははかなどにさはれるものそゝぐべし
 282㌻ 
19 すなは潔󠄄きよひと第三日みつかめ第七日なぬかめにそのけがれたるものこれそゝぐべししかして第七日なぬかめにはそのひとみづから潔󠄄きよむることをしその衣服󠄃ころもをあらひみづそゝぐべししかせばくれにおよびて潔󠄄きよくなるべし
〘215㌻〙
20 されけがれて潔󠄄きよむることをざるひとはヱホバの聖󠄄所󠄃きよきところけがすがゆゑにその會衆くわいしううちよりたゝるべし汚穢けがれ潔󠄄きよむるみづそゝがざるによりてそのひと潔󠄄きよくならざるなり 21 彼等かれらまたながくこれをのりとすべしすなは汚穢けがれ潔󠄄きよむるみづひとそゝげるものはその衣服󠄃ころもあらふべしまた汚穢けがれ潔󠄄きよむるみづさはれるものくれまでけがるべし 22 すべけがれたるひとさはれるものけがるべしまたこれさはひとくれまでけがるべし

第20章

1 かくてイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしうしやうぐわつにおよびてチンの曠野あらのにいたれりしかしてたみみなカデシにとゞまりけるがミリアム其處そこにてしにたればこれ其處そこはうむりぬ

2 當時そのころ會衆くわいしうみづざるによりてあひあつまりてモーセとアロンに迫󠄃せまれり 3 すなはちたみモーセとあらそいひけるはさきわれらの兄弟きやうだいたちがヱホバの前󠄃まへしにたるとき我等われらしにたらばよかりしものを 4 汝等なんぢらなにとてヱホバの會衆くわいしうをこの曠野あらの導󠄃みちびのぼりて我等われらとわれらの家畜かちくこゝしなしめんとするや 5 なんぢらなんぞわれらをエジプトよりのぼらしめてこのあしところ導󠄃みちびきいりしやこゝにはたねまくべきところなく無花果いちじくもなく葡萄ぶだうもなく石榴ざくろくまたのむべきみづ 6 こゝにおいてモーセとアロンはくわいしう前󠄃まへ集會しうくわい幕屋まくやかどにいたりて俯伏ひれふしけるにヱホバの榮光えいくわうかれらにあらは 7 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 8 なんぢつゑなんぢ兄弟きやうだいアロンとともに會衆くわいしうあつめその前󠄃まへにてなんぢいはめいぜよいはそのなかよりみづいださんなんぢかくいはよりみづいだして會衆くわいしうとその獸畜けもののましむべしと 9 モーセすなはちそのめいぜられしごとくヱホバの前󠄃まへよりつゑ

 283㌻ 
10 アロンとともに會衆くわいしういは前󠄃まへあつめてこれいひけるはなんぢ背反そむくものども我等われらみづをしてこのいはよりなんぢらのためにいだしめん 11 モーセそのつゑをもていは二度ふたゝびうちけるにみづおほわきいでたれば會衆くわいしうとその獸畜けものともにのめ 12 ときにヱホバ、モーセとアロンにいひたまひけるは汝等なんぢらわれしんぜずしてイスラエルの子孫ひと〴〵前󠄃まへわれ聖󠄄きよきあらはさゞりしによりてこの會衆くわいしうをわがこれあたへし導󠄃みちびきいることをじと 13 これをメリバ(爭論あらそひ)のみづとよべりイスラエルの子孫ひと〴〵これがためにヱホバにむかひてあらそひたりしかばヱホバつひにその聖󠄄きよきことをあらはしたまへり
〘216㌻〙
14 こゝにモーセ、カデシより使者つかひをエドムのわう遣󠄃つかはしていひけるはなんぢ兄弟きやうだいイスラエルかくなんぢはわれらが遭󠄃あひもろ〳〵艱難かんなん 15 そもそもわれらの先祖せんぞたちエジプトにくだりゆきてわれとしひさしくエジプトに住󠄃すみをりしがエジプトびとわれらとわれらの先祖せんぞたちをなやましたれば 16 われらヱホバによばはりけるにヱホバわれらのこゑきゝたまひ一箇ひとりてん使つかひ遣󠄃つかはしてわれらをエジプトより導󠄃みちびきいだしたまへりわれいまなんぢ邊境さかひ邊端はてにあるカデシのまちるなり 17 ねがはくはわれらをしてなんぢくに通󠄃過󠄃とほらしめよ我等われら田畝たはたをも葡萄園ぶだうばたけをも通󠄃過󠄃とほらじまたゐどみづをものまわれらはただわうみち通󠄃過󠄃とほなんぢさかひをいづるまではみぎにもひだりにもまがらじ 18 エドム、モーセにいひけるはなんぢわれうち通󠄃過󠄃とほるべからずおそらくはわれいでてつるぎをもてなんぢにむかはん 19 イスラエルの子孫ひと〴〵エドムにわれらは大道󠄃おほぢ通󠄃過󠄃とほらもしわれらとわれらの獸畜けものなんぢのみづのむことあらばそのあたひはらふべしわれ徒行かちにて通󠄃過󠄃とほるのみなれば何事なにごとにもあらざるなりと 20 しかるにエドムはなんぢ通󠄃過󠄃とほるべからずといひて許多あまた群衆ぐんしう率󠄃ひきゐておほいなるちからをもてこれにむかへり 21 エドムかくイスラエルにそのさかひうち通󠄃過󠄃とほることをゆるさゞりければイスラエルはほかにむかひてされ

 284㌻ 
22 かくてイスラエルの子孫ひと〴〵會衆くわいしうみなカデシより進󠄃すゝみてホルざんにいたれり 23 ヱホバ、エドムのくにさかひなるホルざんにてモーセとアロンにつげいひたまはく 24 アロンはそのしにたるたみつらならんイスラエルの子孫ひと〴〵あたへしかれいることをざるべしこれメリバのみづのあるところにて汝等なんぢらわがことばそむきたればなり 25 なんぢアロンとそのエレアザルをひきつれてホルざんのぼ 26 アロンにその衣服󠄃ころも脫󠄁ぬがせてこれをそのエレアザルにせよアロンは其處そこしにてそのたみつらなるべしと 27 モーセすなはちヱホバのめいじたまへるごとくあひつれだちて全󠄃ぜん會衆くわいしう前󠄃まへにてホルざんのぼ 28 しかしてモーセはアロンにその衣服󠄃ころもをぬがせてこれをそのエレアデルにせたりアロンは其處そこにてやまいたゞきしねかくてモーセとエレアザルやまよりくだりけるが 29 會衆くわいしうみなアロンのしにたるをて三十にちのあひだ哀哭なげきをなせりイスラエルのいへみなしかせり

第21章

1 こゝみなみかた住󠄃すめるカナンびとアラデわうといふものイスラエルが間者かんじや道󠄃みちよりしてきたるといふをきイスラエルをせめうちてそのうち數人すうにんとりこにせり〘217㌻〙 2 こゝにおいてイスラエル誓願せいぐわんをヱホバにたてなんぢもしこのたみをわがわたしたまはゞわれその城邑まち〳〵こと〴〵ほろぼさんと 3 ヱホバすなはちイスラエルのことばきゝいれてカナンびとわたしたまひければこれとその城邑まち〳〵をことごとくほろぼせりこゝをもてそのところをホルマ(殲滅ほろぼし)とよびなしたり

4 たみはホルざんより進󠄃すゝみゆき紅海こうかい途󠄃みちよりしてエドムをめぐ通󠄃とほらんとせしがその途󠄃みちのためにたみこゝろくるしめたり 5 すなはちたみかみとモーセにむかいてつぶやきけるは汝等なんぢらなんぞわれらをエジプトより導󠄃みちびきのぼりて曠野あらのしなしめんとするやこゝには食󠄃物くひものくまたみづ我等われらはこのあし食󠄃物くひものこゝろいとふなりと 6 こゝをもてヱバホへびたみうち遣󠄃つかはしてたみかましめたまひければイスラエルのたみうちしぬものおほかりき
 285㌻ 
7 これによりてたみモーセにいたりていひけるはわれらヱホバとなんぢにむかひてつぶやきてつみたり請󠄃なんぢヱホバにいのりてへび我等われらよりとりはなさしめよとモーセすなはちたみのためにいのりければ 8 ヱホバ、モーセにいひたまひけるはなんぢへびつくりてこれをさをうへのせおくべしすべかまれたるものこれあふなばいくべし 9 モーセすなはちあかゞねをもて一條ひとすぢへびをつくりこれさをうへのせおけりすべへびかまれたるものそのあかゞねへびあふみれいきたり

10 イスラエルの子孫ひと〴〵途󠄃みち進󠄃すゝみてオボテにえい 11 またオボテより進󠄃すゝきモアブのひがしかたわたるところの曠野あらのにおいてイヱアバリムにえいはれ 12 また其處そこより進󠄃すゝみゆきてゼレデのたにえい 13 其處そこより進󠄃すゝみゆきてアルノンの彼旁かなたえいはれりアルノンはアモリのさかひよりいで曠野あらのながるゝものにてモアブとアモリのあひだにありてモアブのさかひをなすなり 14 ゆゑにヱホバの戰爭いくさふみいへるありいはくスパのワヘブ、アルノンのかは 15 かはながれすなはちアルのまちおちくだりモアブのさかひもの 16 かれら其處そこよりベエル(ゐど)にいたれりヱホバがモーセにむかひてなんぢたみあつめよわれこれにみづあたへんといひたまひしはこのゐどなりき

17 ときにイスラエルこのうたうたへりいはゐどみづわきあがれ汝等なんぢらこれがためにうたへよ 18 このゐどしやくつゑとをもて牧伯等つかさたちこれをたみ君長きみたちこれほれりとかく曠野あらのよりマツタナにいたり 19 マツタナよりナハリエルにいたりナハリエルよりバモテにいたり 20 バモテよりモアブのにあるたに曠野あらのたいするピスガのいたゞきにいたれり

21 かくてイスラエル使者つかひをアモリびとわうシホンに遣󠄃つかはしていひしめけるは〘218㌻〙 22 われをしてなんぢくに通󠄃過󠄃とほらしめよ我等われら田畝たはたにも葡萄園ぶだうばたけにもいらじまたゐどみづをものまわれらはなんぢさかひいづるまではたゞわう道󠄃みち通󠄃とほりてゆかんのみと 23 しかるにシホンはイスラエルに自己おのれさかひうち通󠄃とほことゆるさゞりきしかしてシホンそのたみをことごとくあつ曠野あらのにいでてイスラエルをせめんとしヤハヅにきたりてイスラエルとたゝかひけるが
 286㌻ 
24 イスラエルやいばをもてこれうちやぶりそのをアルノンよりヤボクまでうばりアンモンの子孫ひと〴〵にまでいたれりアンモンの子孫ひと〴〵境界さかひ堅固けんごなりき 25 イスラエルかくその城邑まち〳〵こと〴〵とれしかしてイスラエルはアモリびとすべて城邑まち〳〵住󠄃みヘシボンとそれにつけすべて村々むら〳〵 26 ヘシボンはアモリびとわうシホンの都城みやこなりシホンはかつてモアブの前󠄃さきわうたゝかひてかれのをアルノンまでこと〴〵くそのよりうばとりしなり 27 ゆゑうたをもていへるありいはなんぢらヘシボンにきたれシホンの城邑みやこきづたて 28 ヘシボンよりでシホンの都城みやこよりほのほいでてモアブのアルをやきつくしアルノンのほとり高處たかみしむ君王きみたちほろぼせり 29 モアブよなんぢわざはひなるかなケモシのたみなんぢほろぼさるその男子なんし逃󠄄奔にげはしりその女子によしはアモリびとわうシホンにとらへらるるなり 30 我等われらかれらをうちたふしヘシボンをほろぼしてデボンにおよこれあらしてまたノパにおよびメデバにいたる 31 かくイスラエルの子孫ひと〴〵はアモリびと住󠄃すみたりしが 32 モーセまたひと遣󠄃つかはしてヤゼルをうかゞはしめ遂󠄅つひにその村々むら〳〵とり其處そこにをりしアモリびと逐󠄃出おひいだ

33 めぐりてバシヤンのみちのぼきけるにバシヤンのわうオグそのたみこと〴〵率󠄃ひきゐてこれ迎󠄃むかへてエデレイにたゝかはんとす 34 ヱホバ、モーセにいひたまひけるはかれおそるるなかわれかれとそのたみとそのこと〴〵なんぢわたなんぢヘシボンに住󠄃すみをりしアモリびとわうシホンになしたるごとくにかれにもなすべしと 35 こゝにおいてかれとそのとそのたみをことごとくうちころし一人ひとり生存いきのこものなきにいたらしめてこれうばひたり

第22章

1 かくてイスラエルの子孫ひと〴〵また途󠄃みち進󠄃すゝみてモアブの平󠄃野ひらのえいはれこゝはヨルダンの此旁こなたにしてヱリコにむか

 287㌻ 
2 チッポルのバラクはイスラエルがすべてアモリびとなしたる所󠄃ところたり 3 こゝにおいてモアブびとおほいにイスラエルのたみおそこれそのかずおほきによりてなりモアブびとかくイスラエルの子孫ひと〴〵のためにこゝろをなやましたれば 4 すなはちミデアンの長老等としよりたちふこの群衆ぐんしううしくさなめ食󠄃くらふごとくに我等われら四圍まはりものをことごとくなめ食󠄃くらはんとすとこのときにはチッポルのバラク、モアブびとわうたり〘219㌻〙 5 かれすなはち使者つかひをペトルに遣󠄃つかはしてベオルのバラムをまねかしめんとすペトルはバラムの本國くににありてかはほとりたてりそのこれまねかしむることばいはこゝにエジプトよりいでたみありおもておほふてわれ前󠄃まへにをる 6 され請󠄃なんぢいまきたりてわがためにこのたみのろ彼等かれらわれよりもつよければなりしかせばわれこれをうちやぶりてわがくによりこれを逐󠄃おひはらふをることもあらんなんぢしゆくするもの福德さいはひなんぢのろものわざはひくとわれしればなりと

7 モアブの長老等としよりたちとミデアンの長老等としよりたちすなはち占卜うらなひ禮物れいもつにとりていでたちバラムにいたりてバラクのことばをこれにつげたれば 8 バラムかれらに今晩こよひこゝ宿やどれヱホバのわれつぐるところにしたがひてなんぢらに返󠄄答こたへをなすべしとこゝをもてモアブの牧伯等つかさたちバラムのもと 9 ときかみバラムにのぞみていひたまはくなんぢもとにをるこの人々ひと〴〵なにものなるや 10 バラムかみいひけるはモアブのわうチッポルのバラクわれいひつかはしけらく 11 こゝにエジプトよりいできたりしたみありておもておほ請󠄃いまきたりてわがためにこれのろしかせばわれこれにたゝか勝󠄃かちてこれを逐󠄃おひはらふをることもあらんと 12 かみバラムにいひたまひけるはなんぢかれらとともにゆくべからずまたこのたみのろふべからずこれ祝福めぐまるるものたるなり 13 こゝにおいてバラム朝󠄃あさ起󠄃おきてバラクの牧伯等つかさたちいひけるはなんぢくにかへれよヱホバなんぢらとともにことをゆるさゞるなりと
 288㌻ 
14 モアブの牧伯つかさたちすなはち起󠄃たちあがりてバラクのもとにいたりバラムはわれらとともにきたることをがへんぜずとつげたれば

15 バラクまた前󠄃さきものよりも尊󠄅たふと牧伯等つかさたち前󠄃さきよりもおほ遣󠄃つかはせり 16 かれらバラムにいたりてこれいひけるはチッポルのバラクかくねがはくはなんぢなに障碍さはりをも顧󠄃かへりみずしてわれきた 17 われなんぢをしてはなはおほいなる尊󠄅榮ほまれさせんなんぢわれいふところはすべわれこれをなすべしされねがはくはきたりてわがためにこのたみのろ 18 バラムこたへてバラクの臣僕しもべどもいひけるは假令たとひバラクそのいへみつるほどの金銀きん〴〵われあたふるともわれこと大小だいせういはずわがかみヱホバのことばこえてはなにをもなすことを 19 され請󠄃なんぢらも今晩こよいこゝ宿やどわれをしてヱホバのふたゝわれなにいひたまふかをしらしめよと 20 よるにいりてかみバラムにのぞみてこれいひたまひけるはこの人々ひと〴〵なんぢまねきにきたりたれば起󠄃たちあがりてこれとともにたゞなんぢなんぢにつぐることばのみをおこなふべし
〘220㌻〙
21 バラム翌󠄃朝󠄃あくるあさ起󠄃おきあがりてその驢馬ろばくらおきてモアブの牧伯等つかさたちとともにゆけ 22 しかるにヱホバかれのゆきたるによりいかりはつしたまひければヱホバの使者つかひかれにてきせんとて途󠄃みちたてかれ驢馬ろばのりそのしもべ二人ふたりはこれとともにありしが 23 驢馬ろばヱホバの使者つかひつるぎぬきもち途󠄃みちたてるを驢馬ろば途󠄃みちよりめぐらして田圃はたけいりければバラム驢馬ろばうち途󠄃みちにかへさんとせしに 24 ヱホバの使者つかひまた葡萄園ぶだうばたけ途󠄃みちたて其處そこには此旁こなたにも石垣いしがきあり彼旁かなたにも石垣いしがきあり 25 驢馬ろばヱホバの使者つかひ石垣いしがきすりよりてバラムのあし石垣いしがきすりよせたればバラムまたこれうて 26 しかるにヱホバの使者つかひまた進󠄃すゝみよりてせまところたちけるが其處そこにはみぎにもひだりにもまがる道󠄃みちあらざりしかば 27 驢馬ろばヱホバの使者つかひてバラムのしたふしたりこゝにおいてバラムいかりはつつゑをもて驢馬ろばうちけるに 28 ヱホバ驢馬ろばくちひらきたまひたれば驢馬ろばバラムにむかひてわれなんぢになにせばぞなんぢかく三次みたびわれうつ
 289㌻ 
29 バラム驢馬ろばなんぢわれをあなどるがゆゑなりわがつるぎあらばいまなんぢころさんものを 30 驢馬ろばまたバラムにいひけるはわれなんぢ所󠄃有ものとなりてより今日こんにちにいたるまでなんぢつねのるところの驢馬ろばならずやわれつねにかくのごとくなんぢになしたるやとバラムこたへていな

31 ときにヱホバ、バラムのひらきたまひければかれヱホバの使者つかひ途󠄃みちたちつるぎぬきもてるをかゞめて俯伏ひれふしたるに 32 ヱホバの使者つかひこれになんぢなにとてかく三度みたびなんぢの驢馬ろばうつわれなんぢ道󠄃みちたゞち滅亡ほろびにいたるものなるをなんぢてきせんとていできたれり 33 驢馬ろばはわれをかくみたびめぐらしてわれ避󠄃さけたるなりこれもしめぐらしてわれ避󠄃さけずばわれすでになんぢころしてこれいかしおきしならん 34 バラム、ヱホバの使者つかひいひけるはわれつみたりわれなんぢわれてきせんとて途󠄃みちたてるをしらざりしなりなんぢもしこれあししとせばわれかへるべし 35 ヱホバの使者つかひバラムにいひけるはこの人々ひと〴〵とともにたゞなんぢなんぢつぐ言詞ことばのみをのぶべしとバラムすなはちバラクの牧伯等つかさたちとともにゆけ

36 さてまたバラクはバラムのきたるをきゝてモアブのさかひ極處はてながるゝアルノンのほとりまちまでいでゆきてこれ迎󠄃むか 37 バラクすなはちバラムにいひけるはわれことさらにひと遣󠄃つかはしてなんぢまねきしにあらずやなんぢなにゆゑわがもときたらざりしやわれあになんぢ尊󠄅榮ほまれさすることをざらんや〘221㌻〙 38 バラム、バラクにいひけるはわれつひになんぢもときたれりされいまわれ何事なにごとをもみづかいふんやわれはたゞかみわがくちさづく言語ことばのべんのみと 39 かくてバラムはバラクとともにゆきてキリアテホゾテにいたりしが 40 バラクうしひつじほふりてバラムおよびこれともなる牧伯等つかさたちおくれり

41 しかしてその翌󠄃朝󠄃あくるあさにいたりバラクはバラムをともなひこれをたづさへてバアルの崇邱たかきところのぼりイスラエルのたみ極端はし望󠄇のぞましむ
 290㌻ 

第23章

1 バラム、バラクにいひけるはわがためにこゝ七個なゝつだんきづこゝ七匹なゝつ牡牛をうし七匹なゝつ牡羊をひつじそなへよと 2 バラクすなはちバラムのいへるごとくしバラクとバラムそのだんごとに牡牛をうし一匹ひとつ牡羊をひつじ一匹ひとつさゝげたり 3 しかしてバラムはバラクにむかひなんぢ燔祭はんさいかたはらたちをれわれゆかんとすヱホバあるひはわれきたりのぞみたまはんそのわれしめしたまふところのことすべてこれをなんぢつげんといひひとつ高處たかみのぼたるに 4 かみバラムにのぞみたまひければバラムこれにいひけるはわれ七箇なゝつだんまうけそのだんごとに牡牛をうし一匹ひとつ牡羊をひつじ一匹ひとつさゝげたりと 5 ヱホバ、バラムのくちことばさづけていひたまはくなんぢバラクのもとかへりてかくいふべしと 6 かれすなはちバラクのもといたるにバラクはモアブのすべて牧伯等つかさたちとともに燔祭はんさいかたはらたちをる 7 バラムすなはちこのうたをのべていはくモアブのわうバラク、スリアよりわれまねひがしくにやまよりわれまねよせきたりてわがためにヤコブをのろきたりてわがためにイスラエルをいのれと 8 かみのろはざるものわれいかでのろふことをんやヱホバのいのらざるものわれいかでいのることをんや 9 いはいたゞきよりわれこれををかうへよりわれこれを望󠄇のぞむこのたみひとはなれてをらよろづたみうちならぶことなからん 10 たれかヤコブのちりかぞんやイスラエルの四分󠄃よつひとつかぞふることをよくせんやねがはくは義人たゞしきひとのごとくにわれしなねがはくはわが終󠄃をはりこれが終󠄃をはりにひとしかれ 11 こゝにおいてバラク、バラムにいひけるはなんぢわれなになすわれはわがてきのろはしめんとてなんぢつれきたりしなるになんぢはかへつて全󠄃まつたくこれをしゆくせり 12 バラムこたへていひけるはわれつゝしみてヱホバのわがくちさづくことのみをのぶべきにあらずや

13 バラクこれにいひけるは請󠄃なんぢわれとともにほかところきたりて其處そこよりかれらをなんぢたゞかれらの極端はしのみをかれらを全󠄃まつたくはみることをざるべし請󠄃其處そこにてわがためにかれらをのろへと
 291㌻ 
14 やがてこれ導󠄃みちびきてピスガのいたゞきなる斥候ものみはらいた七箇なゝつだんきづきてだんごとに牡牛をうし一匹ひとつ牡羊をひつじ一匹ひとつさゝげたり〘222㌻〙 15 ときにバラム、バラクにいひけるはなんぢこゝにて燔祭はんさいかたはらたちをれわれまたもゆきあひまみゆることをせんと 16 ヱホバまたバラムにのぞみてことばをそのくちさづなんぢバラクのもとかへりてかくへとのたまひければ 17 かれバラクのもとにかへりけるにバラクは燔祭はんさいかたはらたちをりモアブの牧伯等つかさたちこれとともにりしがバラクすなはちバラムにむかひヱホバなにいひしやととひければ 18 バラムまたこのうたのべたりいはくバラクよ起󠄃たちけチッポルのわれみゝかたむけよ 19 かみひとのごとくいつはることしまたひとのごとくくゆることあらずそのいふところはこれおこなはざらんやそのかたるところはこれ成就なしとげざらんや 20 われはこれがために福祉さいはひをいのれとの命令おふせすでこれ福祉さいはひをたまへばわれこれをかふるあたはざるなり 21 ヱホバ、ヤコブのうちあしことあるをずイスラエルのうち憂患うれへあるをずそのかみヱホバこれとともにいまわうよろこびてよばはるこゑそのなかにあり 22 かみかれらをエジプトより導󠄃みちびいだしたまふイスラエルはつよきことのうしのごとし 23 ヤコブには魔󠄃術まじゆつなしイスラエルには占卜うらなひあらずかみはそのなすところをそのときにヤコブにげイスラエルにしめしたまふなり 24 よこのたみ獅子じしのごとくに起󠄃たちあがり牡獅子をじしのごとくにおこさんこれはそのつかみたるもの食󠄃くらひそのころしゝもののまではふすことを 25 こゝにおいてバラクはバラムにむかなんぢかれらをのろふことをもしゆくすることをもするなかれといひけるに 26 バラムこたへてバラクにわれはヱホバののたまふことすべてこれをなさざるをずとなんぢつげおきしにあらずやと

27 バラクまたバラムにいひけるは請󠄃きたわれなんぢをほかところ導󠄃みちびゆかかみあるひはなんぢ其處そこよりかれらをわがためにのろふことをよしとせんと 28 バラクすなはちバラムを導󠄃みちびきて曠野あらのたいするペオルのいたゞきいたるに 29 バラム、バラクにいひけるはわがために七箇なゝつだんこゝきづ牡牛をうし七匹なゝつ牡羊をひつじ七匹なゝつこゝそなへよと
 292㌻ 
30 バラクすなはちバラムのいへるごとくしそのだんごとに牡牛をうし一匹ひとつ牡羊をひつじ一匹ひとつさゝげたり

第24章

1 バラムはイスラエルをしゆくすることのヱホバのこゝろ適󠄄かなふをたれば此度こたび前󠄃まへときのごとくにゆきはふじゆつもとむることずそのかほ曠野あらのむけ 2 バラムあげてイスラエルのその支派わかれにしたがひてるをたりときかみみたまかれにのぞみければ〘223㌻〙 3 かれすなはちこのうたをのべていはくベオルのバラムひらきたるひと 4 かみ言詞ことばきゝものあたはざるものをまぼろしにものたふふしそのひらけたるもの 5 ヤコブよなんぢてんまくうるはしきかなイスラエルよなんぢ住󠄃所󠄃すまひうるはしきかな 6 これ谷々たに〴〵のごとくにしきつらかはそののごとくヱホバのうゑぢんかうじゆのごとくみづほとり香柏かうはくのごとし 7 そのをけよりはみづ溢󠄃あふれんそのたねみづほとり發育そだたんそのわうはアガグよりもたかくなりそのくにふるおこらん 8 かみこれをエジプトより導󠄃みちびいだせりこれつよきことのうしのごとくそのあだなる國々くに〴〵たみのみつくしそのほねくだをもてこれつきとほさん 9 これ牡獅子をじしのごとくにをかゞめ獅子じしのごとくにたれあへてこれを起󠄃おこさんやなんぢをしゆくするものは福祉さいはひなんぢをのろふものは災禍わざはひをかうむるべし

10 こゝにおいてバラクはバラムにむかひていかりはつしそのうちならせりしかしてバラク、バラムにいひけるはわれはなんぢをしてわがてきのろはしめんとてなんぢをまねきたるになんぢかへつかく三度みたびまでもかれらをおほいしゆくしたり 11 されなんぢいまなんぢところはしわれなんぢおほいなる尊󠄅榮ほまれさせんとおもひたれどヱホバなんぢとゞめて尊󠄅榮ほまれるにいたらざらしむ 12 バラム、バラクにいひけるはわれなんぢわれ遣󠄃つかはしゝ使者つかひたちつげいはざりしや 13 假令たとひバラクそのいへみつるほどの金銀きんぎんわれあたふるともわれはヱホバのことばこえ自己おのれこゝろのまゝによきあしきもなすことをわれはヱホバののたまふことのみをいふべしと
 293㌻ 
14 いまわれはわがたみにかへるされきたわれこのたみのちなんぢたみなさんところのことなんぢつげしらせんと 15 すなはちこのうたをのべていはくベオルのバラムひらきたるひと 16 かみことばきけるあり至高者いとたかきものしる知識ちしきありあたはざるものをまぼろしにたふふしそのひらけたるもの 17 われこれをされいまにあらずわれこれを望󠄇のぞまんされ近󠄃ちかくはあらずヤコブより一箇ひとつほしいでんイスラエルより一條ひとすぢつゑおこりモアブを此旁こなたより彼旁かなたいたるまで擊破うちやぶりまた鼓譟きわだつものどもをこと〴〵ほろぼすべし 18 そのてきなるエドムはこれ產業もちものとなりセイルはこれ產業もちものとならんイスラエルはさかんになるべし 19 けんものヤコブより遺󠄃のこれる者等ものどもまちよりほろぼたゝ 20 バラム又󠄂またアマレクを望󠄇のぞみこのうたをのべていはくアマレクは國々くに〴〵うち最初いやさきなるものなりその終󠄃をはりにはほろたゆるにいたらん 21 またケニびと望󠄇のぞみこのうたをのべていはなんぢ住󠄃所󠄃すみか堅固けんごなりなんぢいはをつくる 22 されどカインはほろび終󠄃つひにアッスリアのためとらうつされん〘224㌻〙 23 かれまたこのうたをのべていはあゝかみこれをなしたまはんときたれいくることを 24 キッテムのかたよりふねきたりてアッスリアをせめなやましエベルをせめなやますべししかしてこれもまた終󠄃つひほろびうせ 25 かくてバラムは起󠄃たちあがりて自己おのれところかへきぬバラクもまたさりゆけり

第25章

1 イスラエルはシッテムにとゞまりけるがそのたみモアブの婦󠄃女等をんなどもいんをおこなふことをはじめたり 2 その婦󠄃女等をんなどもその神々かみ〴〵犧牲いけにへさゝぐときたみまねけばたみゆき食󠄃くらふことをしかつその神々かみ〴〵をがめり 3 イスラエルかくバアルベオルにつきければイスラエルにむかひてヱホバいかりはつしたまへり
 294㌻ 
4 ヱホバすなはちモーセにつげいひたまはくたみかしらをことごとくつれきたりヱホバのためにかの者等ものどもさらしかせばヱホバのはげしきいかりイスラエルをはなるゝあらんと 5 こゝにおいてモーセ、イスラエルの士師さばきびとたちにむかひなんぢらおのおのその配下はいか人々ひと〴〵のバアルベオルにつけものころせといへ

6 モーセとイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしう集合しふくわい幕屋まくやかどにてなきをるとき一箇ひとりのイスラエルびとミデアンの婦󠄃人をんな一箇ひとりつれきたりかれらの前󠄃まへにてその兄弟きやうだいたちうちいたれり 7 祭司さいしアロンのなるエレアザルのピネハスこれを會衆くわいしううちより起󠄃たちあがりてやり 8 そのイスラエルのひとあと追󠄃おふこれ寢室ねやりイスラエルのひときまたその婦󠄃女をんなはらつきとほして二人ふたりころせりこゝにおいて疫病えきびやうのイスラエルの子孫ひと〴〵におよぶこととゞまれり 9 その疫病えきびやうにてしにたるものは二まん四千にんなりき

10 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 11 祭司さいしアロンのなるエレアザルのピネハスはわが熱心ねつしんをイスラエルの子孫ひと〴〵うちにあらはしてわがいかりをそのうちよりとりわれをして熱心ねつしんをもてイスラエルの子孫ひと〴〵ほろぼつくすにいたらざらしめたり 12 ゆゑなんぢわれこれに平󠄃和へいわのわが契約けいやくをさづく 13 すなはかれとそののち子孫しそんなが祭司さいししよくべしこれかれそのかみのために熱心ねつしんにしてイスラエルの子孫ひと〴〵のためにあがなひをなしたればなり

14 そのころされしイスラエルびとすなはちミデアンの婦󠄃人をんなとともにころされしものはそのをジムリといひてサルのにしてシメオンびと宗族やから牧伯つかさ一人ひとりなり 15 またそのころされしミデアンの婦󠄃人をんなをコズビといひてツルの女子むすめなりツルはミデアンのたみ宗族やからかしらなり

16 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 17 ミデアンびとせまりてこれを〘225㌻〙 18 かれ謀計はかりごとをもてなんぢせまりペオルのこととその姉妹しまいなるミデアンの牧伯つかさむすめすなはちペオルのために疫病えきびやう起󠄃おこれるころされしコズビのことにおいてなんぢらをまどはしたればなり
 295㌻ 

第26章

1 疫病えきびやうのちヱホバ、モーセと祭司さいしアロンのエレアザルにつげいひたまはく 2 イスラエルの全󠄃ぜん會衆くわいしうそうすうをその父󠄃祖ふそいへにしたがひてしらべイスラエルのうちおよそ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさいづるに勝󠄃たふものかぞへよと 3 モーセおよ祭司さいしエレアザルすなはちヱリコにたいしてヨルダンのほとりにあるモアブの平󠄃野ひらのおいてかれらにつげいひけるは 4 エジプトのよりいできたれるモーセとイスラエルの子孫ひと〴〵にヱホバのめいたまへるごとなんぢそのうちの二十さい以上いじやうものかぞへよ

5 イスラエルの長子うひごはルベン、ルベンの子孫しそんはヘノクよりヘノクびとやからでパルよりパルびとやから 6 ヘヅロンよりヘヅロンびとやからでカルミよりカルミびとやから 7 ルベンの宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは四まん三千七百三千にん 8 またパルのはエリアブ 9 エリアブのはネムエル、ダタン、アビラムこのダタンとアビラムは會衆くわいしううちあるものにてコラの黨類ともがらとともにモーセとアロンに逆󠄃さからひてヱホバにもとりしことありしが 10 そのくちひらきてかれらとコラとをみその黨類ともがら二百五十にんやかれてしにうせひと鑒戒かゞみとなれり 11 たゞしコラの子等こどもしなざりき

12 シメオンの子孫しそんはその宗族やからよれのごとしネムエルよりはネムエルびとやからでヤミンよりはヤミンびとやからでヤキンよりはヤキンびとやから 13 ゼラよりはゼラびとやからでシヤウルよりはシヤウルびとやから 14 シメオンびと宗族やからかくごとくにしてそのかぞへられしものは二まん二千二百にん

 296㌻ 
15 ガドの子孫しそんその宗族やからよれごとしゼポンよりはゼポンびとやからでハギよりはハギびとやからでシユニよりはシユニびとやから 16 オズニよりはオズニびとやからでエリよりはエリびとやから 17 アロドよりはアロドびとやからでアレリよりはアレリびとやから 18 ガドの宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは四まん五百にん

19 ユダの子等こどもはエルとオナン、エルとオナンはカナンのしにたり 20 ユダの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしシラよりはシラびとやからでペレヅよりはペレヅびとやからでゼラよりはゼラびとやから〘226㌻〙 21 ペレヅの子孫しそんのごとしヘヅロンよりはヘヅロンびとやからでハムルよりけハムルびとやから 22 ユダの宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは七まん六千五百にん

23 イツサカルの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしトラよりはトラびとやからでプワよりはプワびとやから 24 ヤシユブよりはヤシユブびとやからでシムロンよりはシムロンびとやから 25 イッサカルの宗族やからかくのごとくにしてそのかぞへられしものは六まん四千三百にん

26 ゼブルンの子孫しそんはその宗族やからによればごとしセレデよりはセレデびとやからでエロンよりはエロンびとやからでヤリエルよりはヤリエルびとやから 27 ゼブルンびと宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは六まん五百にん

28 ヨセフの子等こどもはその宗族やからよればマナセとエフライム 29 マナセの子等こどもうちマキルよりマキルびとやからづマキル、ギレアデをうめりギレアデよりギレアデびとやから 30 ギレアデの子孫しそんのごとしイエゼルよりはイエゼルびとやからでヘレクよりはヘレクびとやから 31 アスリエルよりはアスリエルびとやからでシケムよりはシケムびとやから 32 セミダよりはセミダびとやからでヘペルよりはヘペルびとやから 33 ヘペルのゼロペハデには男子なんしなくたゞ女子によしありしのみそのはマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザと
 297㌻ 
34 マナセの宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは五まん二千七百にん

35 エフライムの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしシユテラよりはシユテラびと宗族やからでベケルよりはベケルびとやからでタハンよりはタハンびとやから 36 シユテラの子孫しそんのごとしエランよりエランびとやから 37 エフライムの子孫しそん宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは三まん二千五百にんヨセフの子孫しそんはその宗族やからよれかくのごとし

38 ベニヤミンの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしベラよりはベラびとやからでアシベルよりはアシベルびとやからでアヒラムよりはアヒラムびとやから 39 シユパムよりはシユパムびとやからでホパムよりはホパムびとやから 40 ベラの子等こどもはアルデとナアマン、アルデよりはアルデびとやからでナアマンよりはナアマンびとやから 41 ベニヤミンの子孫しそんはその宗族やからよれかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは四まん五千六百にん

42 ダンの子孫しそんはその宗族やからよれのごとしシユハムよりシユハムびとやからづダンの宗族やからはその宗族やからによればかくごと〘227㌻〙 43 シユハムびとすべてやからうち核數かぞへられしものは六まん四千四百にん

44 アセルの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしヱムナよりはヱムナびとやからでヱスイよりはヱスイびとやからでベリアよりはベリアびとやから 45 ベリアの子孫しそんうちヘベルよりはヘベルびとやからでマルキエルよりはマルキエルびとやから 46 アセルの女子むすめはサラと 47 アセルの子孫しそん宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものまん三千四百にん

 298㌻ 
48 ナフタリの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしヤジエルよりヤジエルびとやからでグニよりグニびとやから 49 ヱゼルよりヱゼルびとやからでシレムよりシレムびとやから 50 ナフタリの宗族やからはその宗族やからによればかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは四まん五千四百にん

51 すなはちイスラエルの子孫しそん核數かぞへられしものは六十まん一千七百三十にんなりき

52 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 53 この人々ひと〴〵にそのかずにしたがひて分󠄃わかあたへてこれが產業さんげふとなさしむべし 54 ひとおほきにはなんぢおほくの產業さんげふあたひとすくなきにはすこし產業さんげふあたふべしすなはちその核數かぞへられしかずにしたがひておのおの產業さんげふうくべきなり 55 たゞしそのくじをもてこれ分󠄃わかちその父󠄃祖ふそ支派わかれにしたがひてこれべし 56 すなはくじをもてその產業さんげふひとおほものすくなものとに分󠄃わかつべきなり

57 レビびとのその宗族やからにしたがひてかぞへられしもののごとしゲルションよりはゲルションびとやからでコハテよりはコハテびとやからでメラリよりはメラリびとやから 58 レビのやからのごとしリブニびとやからヘブロンびとやからマヘリびとやからムシびとやからコラびとやからコハテ、アムラムをうめ 59 アムラムのつまはヨケベデといひてレビの女子むすめなりこれはエジプトにてレビにうまれしものなりしがアムラムにそひてアロンとモーセおよびその姉妹しまいミリアムをうめ 60 アロンにはナダブ、アビウ、エレアザルおよびイタマルうま 61 ナダブとアビウはことをヱホバの前󠄃まへにさゝげしときしね 62 その核數かぞへられし一げつ以上いじやう男子をとこ都合あはせてまん三千にんレビびとはイスラエルの子孫ひと〴〵うち產業さんげふあたへられざるがゆゑにイスラエルの子孫ひと〴〵うち核數かぞへられざるなり

63 これすなはちモーセと祭司さいしエレアザルがヨルダンのほとりなるヱリコにたいするモアブの平󠄃野ひらのにてかぞへたるイスラエルの子孫ひと〴〵かずなり〘228㌻〙
 299㌻ 
64 たゞしそのうちにはモーセとアロンがシナイの曠野あらのにおいてイスラエルの子孫ひと〴〵をかぞへしときかぞへたるもの一人ひとりもあらざりき 65 はヱホバかつかれらのことのべこれはかならず曠野あらのしなんといひたまひたればなりこゝをもてヱフンネのカルブとヌンのヨシュアのほか一人ひとり遺󠄃のこれるものあらざりき

第27章

1 こゝにヨセフのマナセのやからうちなるヘペルのゼロペハデの女子むすめどもきたれりヘペルはギレアデのギレアデはマキルのマキルはマナセのなりその女子むすめどもはマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといふ 2 かれ集會しふくわい幕屋まくやかどにてモーセと祭司さいしエレアザルと牧伯等つかさたち全󠄃ぜん會衆くわいしう前󠄃まへいひけるは 3 我等われら父󠄃ちゝ曠野あらのしねかれはかのコラにくみしてあつまりてヱホバに逆󠄃さからひし者等ものどもうちくははらず自己おのれつみしねしかるに男子をとこのこなし 4 われらの父󠄃ちゝなんぞその男子をとこのこあらざるがためにそのやからうちよりけづらるゝことあるべけんやわれらの父󠄃ちゝ兄弟きやうだいうちにおいてわれらにも產業さんげふあたへよと 5 モーセすなはちそのことをヱホバの前󠄃まへのべけるに

6 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 7 ゼロペハデの女子むすめどもいふところは道󠄃理ことはりなりなんぢかならずかれらの父󠄃ちゝ兄弟きやうだいうちにおいてかれらに產業さんげふあたへてさすべしすなはちその父󠄃ちゝ產業さんげふをこれにせしむべし 8 なんぢイスラエルの子孫ひと〴〵つげいふべしひともし男子をとこのこなくしてしなばその產業さんげふをこれが女子むすめせしむべし 9 もしまた女子むすめもあらざるときはその產業さんげふをその兄弟きやうだいあたふべし 10 もし兄弟きやうだいあらざるときはその產業さんげふをその父󠄃ちゝ兄弟きやうだいあたふべし 11 もしまたその父󠄃ちゝ兄弟きやうだいあらざるときはその親戚しんせきもつと近󠄃ちかものにその產業さんげふあたへてさすべしヱホバのモーセにめいぜしごとくイスラエルの子孫ひと〴〵ながこれをもて律法おきてのりとすべし

12 こゝにヱホバ、モーセにいひたまはくなんぢこのアバリムざんにのぼりわがイスラエルの子孫ひと〴〵あたへし 13 なんぢこれをなばアロンのすでくははりしごとくなんぢもそのたみくははるべし
 300㌻ 
14 これチンの曠野あらのにおいて會衆くわいしう爭論あらそひをなせるみぎりなんぢらわがめいもとりかのみづかたはらにてわれ聖󠄄きよことをかれらののまへにあらはすことをざりしがゆゑなりこれすなはちチンの曠野あらののカデシにあるメリバのみづなり

15 モーセ、ヱホバにまうしていひけるは 16 ヱホバ一切すべて血肉けつにくあるもの生命いのちかみねがはくはこの會衆くわいしううへ一人ひとり 17 これをして彼等かれら前󠄃まへいでかれらの前󠄃まへかれらを導󠄃みちびいだかれらを導󠄃みちびものとならしめヱホバの會衆くわいしうをして牧者かふものなきひつじのごとくならざらしめたまへ〘229㌻〙 18 ヱホバ、モーセにいひたまはくヌンのヨシユアといふみたまのやどれるひとなんぢをそのうへ 19 これを祭司さいしエレアザルと全󠄃ぜん會衆くわいしう前󠄃まへたゝせてかれらの前󠄃まへにてこれめいずることをなすべし 20 なんぢこれに自己おのれ尊󠄅榮さかえ分󠄃わかあたヘイスラエルの子孫ひと〴〵全󠄃ぜん會衆くわいしうをしてこれにしたがはしむべし 21 かれ祭司さいしエレアザルの前󠄃まへたつべしエレアザルはウリムをもてかれのためにヱホバの前󠄃まへとふことをなすべしヨシユアとイスラエルの子孫ひと〴〵すなはちその全󠄃ぜん會衆くわいしうはエレアザルのことばにしたがひてでエレアザルのことばにしたがひているべし 22 こゝにおいてモーセはヱホバのおのれめいじたまへるごとくしヨシユアをとりこれ祭司さいしエレアザルと全󠄃ぜん會衆くわいしう前󠄃まへたゝ 23 そのをこれがうへこれめいずることをしヱホバのモーセをもてめいじたまへるごとくなせり

第28章

1 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 イスラエルの子孫ひと〴〵めいじてこれへわが禮物そなへものわが食󠄃物しよくもつなる火祭くわさいわがかうばしきにほひものなんぢらこれをそのにいたりてわれさゝぐることをおこたるべからず 3 なんぢかれらにいふべしなんぢらがヱホバにさゝぐる火祭くわさいこれなりすなは當歳たうさい全󠄃まつたき羔羊こひつじ二匹ふたつ日々ひゞさゝげてじやう燔祭はんさいとなすべし 4 すなは一匹ひとつ羔羊こひつじ朝󠄃あしたさゝ一匹ひとつ羔羊こひつじゆふべさゝぐべし
 301㌻ 
5 またむぎ一エパの十分󠄃ぶんの一にかてとりたるあぶら一ヒンの四分󠄃ぶんの一を混和まじへ素祭そさいとなすべし 6 これすなはちシナイざんにおいてさだめたるじやう燔祭はんさいにしてヱホバにかうばしきにほひとしてたてまつる火祭くわさいなり 7 またその灌祭くわんさい羔羊こひつじ一匹ひとつに一ヒンの四分󠄃ぶんの一をもちふべしすなは聖󠄄所󠄃きよきところにおいて濃酒こきさけをヱホバのためにそゝぎて灌祭くわんさいとなすべし 8 ゆふべにはまたいまひとつ羔羊こひつじさゝぐべしその素祭そさい灌祭くわんさいとは朝󠄃あしたのごとくになしこれさゝげて火祭くわさいとなしてヱホバにかうばしきにほひをたてまつるべし

9 また安息日あんそくにちには當歳たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの二匹ふたつむぎ分󠄃ぶんの二にあぶらをまじへたるその素祭そさいとその灌祭くわんさいさゝぐべし 10 これすなはち安息日あんそくにちごとの燔祭はんさいにしてじやう燔祭はんさいとその灌祭くわんさいほかなるものなり

11 またなんぢ月々つきづき朔日ついたちには燔祭はんさいをヱホバにさゝぐべしすなはわか牡牛をうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの七匹なゝつさゝ 12 牡牛をうし一匹ひとつにはむぎ分󠄃ぶんの三にあぶらまじへたるをもてその素祭そさいとなし牡羊をひつじ一匹ひとつにはむぎ分󠄃ぶんの二にあぶらをまじへたるをもてその素祭そさいとなし 13 羔羊こひつじ一匹ひとつにはむぎ分󠄃ぶんの一にあぶら混和まじへたるをもてその素祭そさいとなしこれかうばしきにほひ燔祭はんさいとしてヱホバに火祭くわさいをたてまつるべし〘230㌻〙 14 またその灌祭くわんさい牡牛をうし一匹ひとつさけ一ヒンの半󠄃はん牡羊をひつじ一匹ひとつに一ヒンの三分󠄃ぶんの一羔羊こひつじ一匹ひとつに一ヒンの四分󠄃ぶんの一をもちふべしこれすなはちとし月々つき〴〵うちつきごとにさゝぐべき燔祭はんさいなり 15 またじやう燔祭はんさいとその灌祭くわんさいほか牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいとしてヱホバにさゝぐべし

16 しやうぐわつの十四はヱホバの逾越節すぎこしのいはひなり 17 またそのつきの十五にち節日いはひゞなり七日なぬかあひだたねいれぬパンを食󠄃くらふべし 18 そのはじめには聖󠄄せいくわいをひらくべし汝等なんぢらなに職業しよくげふをもなすべからず 19 なんぢ火祭くわさいさゝげてヱホバに燔祭はんさいたらしむるにはわか牡牛をうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ七匹なゝつをもてすべし是等これらみな全󠄃まつたものなるべし 20 その素祭そさいにはむぎあぶらまじへたるをもちふべしすなは牡牛をうし一匹ひとつにはむぎ分󠄃ぶんの三をさゝ牡羊をひつじ一匹ひとつには十分󠄃ぶんの二をさゝ
 302㌻ 
21 また羔羊こひつじ七匹なゝつともその羔羊こひつじ一匹ひとつごとに十分󠄃ぶんの一をさゝぐべし 22 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝげてなんぢらのために贖罪あがなひをなすべし 23 朝󠄃あしたさゝぐるじやう燔祭はんさいなる燔祭はんさいほかなんぢこれらをさゝぐべし 24 かくのごとくなんぢ七日なぬかあひだごとに火祭くわさい食󠄃物しよくものさゝげてヱホバにかうばしきにほひをたてまつるべしこれじやう燔祭はんさいとその灌祭くわんさいほかさゝぐべきものなり 25 しかして第七日なぬかめにはなんぢ聖󠄄せいくわいひらくべしなに職業しよくげふをちなすべからず

26 なゝ七日なぬかのちすなはちなんぢらがあたらしき素祭そさいをヱホバにたづさへきたるはつにもなんぢ聖󠄄せいくわいひらくべしなに職業しよくげふをもなすべからず 27 なんぢ燔祭はんさいさゝげてヱホバにかうばしきにほひをたてまつるべしすなはわか牡牛をうし二匹ふたつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ七匹なゝつさゝぐべし 28 その素祭そさいにはむぎあぶら混和まじへたるをもちふべしすなは牡牛をうし一匹ひとつに十分󠄃ぶんの三牡羊をひつじ一匹ひとつに十分󠄃ぶんの二をもち 29 また羔羊こひつじには七匹なゝつともに羔羊こひつじ一匹ひとつに十分󠄃ぶんの一をもちふべし 30 また牡山羊をやぎ一匹ひとつをさゝげてなんぢらのために贖罪あがなひをなすべし 31 なんぢじやう燔祭はんさいとその素祭そさいとその灌祭くわんさいほか是等これらさゝぐべしこれみな全󠄃まつたものなるべし

第29章

1ぐわつにいたりそのつき朔日ついたちなんぢ聖󠄄せいくわいひらくべしなにしよくげふをもなすべからずこれなんぢらが喇叭らつぱふくべきなり 2 なんぢ燔祭はんさいをさゝげてヱホバにかうばしきにほひをたてまつるべしすなはわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの七匹なゝつさゝぐべし 3 その素祭そさいにはむぎあぶら混和まじへたるをもちふべしすなは牡牛をうし一匹ひとつに十分󠄃ぶんの三牡羊をひつじ一匹ひとつに十分󠄃ぶんの二をもちひ 4 また羔羊こひつじには七匹なゝつとも羔羊こひつじ一匹ひとつに十分󠄃ぶんの一をもちふべし〘231㌻〙 5 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝげてなんぢらのために贖罪あがなひをなすべし 6 これ月々つき〴〵朔日ついたち燔祭はんさいとその素祭そさいおよび日々ひゞ燔祭はんさいとその素祭そさい灌祭くわんさいほかなるものなりこれらのもののりにしたがひてこれをヱホバにたてまつりてかうばしきにほひくわさいとなすべし

 303㌻ 
7 またその七ぐわつ十日とをかなんぢ聖󠄄せいくわいひらきかつなんぢらのをなやますべしなにしよくげふをもなすべからず 8 なんぢらヱホバに燔祭はんさいさゝげてかうばしきにほひをたてまつるべしすなはわか牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ七匹なゝつこれみな全󠄃まつたものなるべし 9 その素祭そさいにはむぎあぶら混和まじへたるをもちふべしすなは牡牛をうし一匹ひとつに十分󠄃ぶん三牡羊をひつじ一匹ひとつに十分󠄃ぶんの二をもち 10 また羔羊こひつじには七匹なゝつとも羔羊こひつじ一匹ひとつに十分󠄃ぶんの一をもちふべし 11 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべし是等これら贖罪あがなひ罪祭ざいさいじやう燔祭はんさいとその素祭そさい灌祭くわんさいほかなるものなり

12ぐわつの十五にちなんぢ聖󠄄せいくわいひらくべしなにしよくげふをもなすべからずなんぢ七日なぬかあひだヱホバにむかひ節筵いはひまもるべし 13 なんぢ燔祭はんさいさゝげてヱホバにかうばしきにほひくわさいをたてまつるべしすなはわか牡牛をうし十三牡羊をひつじ二匹ふたつ 當歳たうさい羔羊こひつじ十四これみな全󠄃まつたものなるべし 14 その素祭そさいにはむぎあぶら混和まじへたるをもちふべしすなはちその十三の牡牛をうしには各箇おの〳〵分󠄃ぶんの三その二匹ふたつ牡羊をひつじには各箇おの〳〵分󠄃ぶんの二をもち 15 その十四の羔羊こひつじには各箇おの〳〵分󠄃ぶんの一をもちふべし 16 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべし是等これらじやう燔祭はんさいおよびその素祭そさい灌祭くわんさいほかなり

17 第二日ふつかめにはわか牡牛をうし十二牡羊をひつじ二匹ふたつ たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの十四をさゝぐべし 18 その牡牛をうし牡羊をひつじ羔羊こひつじのためにもちふる素祭そさい灌祭くわんさいはそのかずしたがひてれいのごとくすべし 19 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべしこれらはじやう燔祭はんさいおよびその素祭そさい灌祭くわんさいほかなり

20 第三日みつかめにはわか牡牛をうし十一牡羊をひつじ二匹ふたつ 當歳たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの十四をさゝぐべし 21 その牡牛をうし牡羊をひつじ羔羊こひつじのためにもちふる素祭そさい灌祭くわんさいはそのかずしたがひてれいのごとくすべし 22 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべしこれらはじやう燔祭はんさいおよびその素祭そさい灌祭くわんさいほかなり

 304㌻ 
23 第四日よつかめにはわか牡牛をうし十匹とを 牡羊をひつじ二匹ふたつ たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの十四をさゝぐべし 24 そのうし牡羊をひつじ羔羊こひつじのためにもちふる素祭そさい灌祭くわんさいはそのかずしたがひてれいのごとくすべし 25 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべし是等これらじやう燔祭はんさいおよびその素祭そさい灌祭くわんさいほかなり

26 第五日いつかめにはわか牡牛をうし九匹こゝのつ 牡羊をひつじ二匹ふたつ 當歳たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの十四をさゝぐべし 27 その牡牛をうし牡羊をひつじ羔羊こひつじのためにもちふる素祭そさい灌祭くわんさいはそのかずにしたがひてれいのごとくすべし〘232㌻〙 28 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべしこれらはじやう燔祭はんさいおよびその素祭そさい灌祭くわんさいほかなり

29 第六日むいかめにはわか牡牛をうし八匹やつ 牡羊をひつじ二匹ふたつ 當歳たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの十四をさゝぐべし 30 その牡牛をうし牡羊をひつじ羔羊こひつじのためにもちふる素祭そさい灌祭くわんさいはそのかずにしたがひてれいのごとくすべし 31 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべし是等これらじやう燔祭はんさいおよびその素祭そさい灌祭くわんさいほかなり

32 第七日なぬかめにはわか牡牛をうし七匹なゝつ 牡羊をひつじ二匹ふたつ 當歳たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの十四をさゝぐべし 33 その牡牛をうし牡羊をひつじ羔羊こひつじのためにもちふる素祭そさい灌祭くわんさいはそのかずにしたがひてれいのごとくすべし 34 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべし是等これらじやう燔祭はんさいおよびその素祭そさい灌祭くわんさいほかなり

35 第八日やうかめにはまたなんぢくわいをひらくべしなにしよくげふをもなすべからず 36 燔祭はんさいさゝげてヱホバにかうばしきにほひくわさいをたてまつるべしすなは牡牛をうし一匹ひとつ 牡羊をひつじ一匹ひとつ 當歳たうさい羔羊こひつじ全󠄃まつたもの七匹なゝつさゝぐべし 37 その牡牛をうし牡羊をひつじ羔羊こひつじのためにもちふる素祭そさい灌祭くわんさいはそのかずにしたがひてれいのごとくすべし 38 また牡山羊をやぎ一匹ひとつ罪祭ざいさいさゝぐべしこれらはじやう燔祭はんさいおよびその素祭そさい灌祭くわんさいほかなり

39 なんぢらその節󠄄せつにはヱホバにかくなすべしこれらはみななんぢらがぐわん還󠄃はたしのためにさゝげまたは自意󠄃こゝろより禮物そなへものとしてさゝぐる所󠄃ところ燔祭はんさい 素祭そさい 灌祭くわんさいおよび酬恩祭しうおんさいほかなり
 305㌻ 
40 モーセはヱホバのモーセにめいじたまへることをことごとくイスラエルの子孫ひと〴〵つげたり

第30章

1 モーセ、イスラエルの子孫ひと〴〵支派わかれかしらたちつげふヱホバのめいじたまふことかくのごとし 2 ひともしヱホバに誓願せいぐわんをかけ又󠄂またはその斷物たちものをなさんとちかひなばその言詞ことばやぶるべからずそのくちよりいだしゝごとくすべなすべし 3 またをんなもしわかくしてその父󠄃ちゝいへときヱホバに誓願せいぐわんをかけ又󠄂またはその斷物たちものなすことあらんに 4 その父󠄃ちゝこれが誓願せいぐわんまたはそのたち斷物たちものきゝこれにむかひてものいふことなくそのかけたる誓願せいぐわんおこなひまたそのたち斷物たちものまもるべし 5 されどその父󠄃ちゝこれをきけこれゆるさゞるあらばその誓願せいぐわんおよびそのたち斷物たちものすべやむることをべしその父󠄃ちゝゆるさゞるなればヱホバこれをゆるしたまふなり

6 もしまたをつと適󠄄にしてみづか誓願せいぐわんをかけまたはその斷物たちものせんと輕々かる〴〵しくくちよりいひいだすことあらんに 7 そのをつとこれをきくもそのこれをきけにこれにむかひてものいふことなくばその誓願せいぐわんおこなひそのたち斷物たちものまもるべし〘233㌻〙 8 されどをつともしこれきけにこれをゆるさゞるならばこれがかけし誓願せいぐわんまたはこれがその斷物たちものせんと輕々かる〴〵しくくちいだしゝところのこと空󠄃むなしうするをべしヱホバはそのをんなゆるしたまふなり

9 また寡婦󠄃やもめあるひはさられたる婦󠄃人をんな誓願せいぐわんなどすべてそのになしゝ斷物たちものはこれをまもるべし 10 婦󠄃女をんなもしそのをつといへにおいて誓願せいぐわんをかけ又󠄂またはその斷物たちものせんとちかふことあらんに 11 をつとこれをきゝてこれにむかひてものいふことなくこれゆるさゞることなくばその誓願せいぐわんすべてこれをおこなふべくそのたち斷物たちものすべてこれをまもるべし 12 されどそのをつともしこれをきけ全󠄃まつたくこれを空󠄃むなしうせばその誓願せいぐわんまたはその斷物たちものにつきくちよりいだしゝことすべまもるにおよばずそのをつとこれを空󠄃むなしくなしたるなればヱホバその婦󠄃女をんなゆるしたまふなり

 306㌻ 
13 すべて誓願せいぐわんおよびすべてそのをなやますところの誓約せいやくをつとこれをかたうすることををつとこれを空󠄃むなしうすることをべし 14 そのをつともしこれにむかひてものいふことなくしてをおくらばこれ誓願せいぐわんまたはこれが斷物たちものすべかたうするなりかれこれをきけつまにむかひてものいふことをざるによりこれかたうせるなり 15 されどそのをつともしこれをきゝたるのちにいたりてこれを空󠄃むなしうすることあらばそのつまつみおふべし 16 これすなはちヱホバがモーセにめいじたまへる法令のりにしてをつとつまおよび父󠄃ちゝとその女子むすめわかくして父󠄃ちゝいへにあるものとにかゝはるものなり

第31章

1 こゝにヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 なんぢイスラエルの子孫ひと〴〵あだをミデアンびとむくゆべしそののちなんぢはそのたみくははらん 3 モーセすなはちたみつげいひけるはなんぢらのうちよりひと選󠄄えらみて戰爭いくさにいづる准備そなへをなさしめこれをしてミデアンびとせめゆかしめてヱホバのあだをミデアンびとむくゆべし 4 すなはちイスラエルのすべて支派わかれにつきて各々おの〳〵支派わかれより千にんづゝをりこれを戰爭いくさにつかはすべしと 5 こゝにおいて各々おの〳〵支派わかれより千にんづゝを選󠄄えらみイスラエルの衆軍しうぐんうちより一まん二千にん戰爭いくさにいづる准備そなへをなさしむ 6 モーセすなはち各々おの〳〵支派わかれより千にんづゝ戰爭いくさ遣󠄃つかはしまた祭司さいしエレアザルのピネハスに聖󠄄きよきうつはふきなら喇叭らつぱとらしめてこれとともに戰爭いくさ遣󠄃つかはせり 7 かれらヱホバのモーセにめいじたまへるごとくミデアンびと攻擊せめう遂󠄅つひにそのうち男子をとこをことごとくころせり 8 そのころしゝものほかにまたミデアンのわうにんころせりそのミデアンの王等わうたちはエビ、レケム、ツル、ホル、レバといふまたベオルのバラムをもつるぎにかけてころせり〘234㌻〙 9 イスラエルの子孫ひと〴〵すなはちミデアンの婦󠄃女等をんなどもとその子女こども生擒いけどりその家畜かちくひつじむれとその貨財くわざいをことごとくうば 10 その住󠄃居すまひ邑々まち〳〵とその村々むら〳〵とをこと〴〵にてやけ
 307㌻ 
11 かくて彼等かれらはそのうばひしものかすめしものひとけものともに 12 ヱリコにたいするヨルダンのほとりなるモアブの平󠄃野ひらのえいにその生擒いけどりものかすめしものうばひしものとをたづさへきたりてモーセと祭司さいしエレアザルとイスラエルの子孫ひと〴〵會衆くわいしういたれり

13 ときにモーセと祭司さいしエレアザルおよび會衆くわいしう牧伯等つかさたちみなえいそといでこれ迎󠄃むかへたりしが 14 モーセはその軍勢ぐんぜい領袖をさたちすなはち戰爭いくさよりかへりきたれるせんにんかしらたちひやくにんかしらたちのなせる所󠄃ところいかれり 15 モーセすなはち彼等かれらいひけるはなんぢらは婦󠄃女等をんなどもをことごとくいかおきしや 16 是等これらものはバラムの謀計はかりごとによりイスラエルの子孫ひと〴〵をしてペオルのことにおいてヱホバにつみをかさしめ遂󠄅つひにヱホバの會衆くわいしううち疫病えきびやうおこるにいたらしめたり 17 さればこの子等こどもうちをとここと〴〵ころしまたをとこいねをとこしれる婦󠄃人をんなこと〴〵ころ 18 たゞいまをとこいねをとこしれることあらざるをんなはこれをなんぢらのためにいかおくべし 19 しかしてなんぢらは七日なぬかあひだえいそとなんぢらのうちおよひところせしものまたはころされしものさはりたるもの第三日みつかめ第七日なぬかめにその潔󠄄きよかつその俘囚とりこ潔󠄄きよむべし 20 また一切すべて衣服󠄃ころも一切すべてかは器具󠄄うつはおよびすべ山羊やぎにてつくれるものすべにて造󠄃つくれるもの潔󠄄きよむべしと

21 祭司さいしエレアザルたゝかひにいでし軍人いくさびとたちいひけるはヱホバのモーセにめいじたまへる律法おきてのりかくのごとし 22 きん ぎん どう てつ すゞ なまりなど 23 すべ勝󠄃たふものなか通󠄃とほすべししかせば潔󠄄きよくならんさりながらなほまた潔󠄄淨きよめみづをもてこれを潔󠄄きよむべしまたすべ勝󠄃たへざるものみづなか通󠄃とほすべし 24 汝等なんぢら第七日なぬかめにその衣服󠄃ころもあらひて潔󠄄きよくなりしかあとえいにいるべし

25 そのときヱホバ、モーセにつげいひたまはく 26 なんぢ祭司さいしエレアザルおよび會衆くわいしう族長かしらどもこのとりたるひとけものそうすうをしらべ
 308㌻ 
27 そのものを二分󠄃ぶん分󠄃わかちてそのひとつ戰爭いくさにいでてたゝかひしものあたへそのひとつ全󠄃ぜん會衆くわいしうあたへよ 28 しかしてたゝかひにいで軍人いくさびとをしてひとまたはうしまたは驢馬ろばまたはひつじおのおの五百ごとにひとつをとりてヱホバにみつぎとしてたてまつらしめよ 29 すなはかれらの一半󠄃いつぱんよりこれをとりヱホバのきよさいとして祭司さいしエレアザルにあたへよ〘235㌻〙 30 またイスラエルの子孫ひと〴〵一半󠄃いつぱんよりはそのたるひとまたはうしまたは驢馬ろばまたはひつじまたは種々さま〴〵獸畜けもの五十ごとにひとつりヱホバの幕屋まくや職守つとめまもるところのレビびとにこれをあたへよと 31 モーセと祭司さいしエレアザルすなはちヱホバのモーセにめいじたまへるごとく

32 その掠取物ぶんどりものすなはち軍人いくさびとうばたるもの殘餘のこりひつじ六十七まん五千 33 うしまん二千 34 驢馬ろばまん一千 35 ひとまん二千これみないまをとこいねをとこしれることあらざるをんななり 36 その一半󠄃いつぱんすなはち戰爭いくさにいでしもの分󠄃ぶんひつじ三十三まん七千五百 37 ヱホバにみつぎとしてたてまつれるひつじは六百七十五 38 うしまん六千そのうちよりヱホバにみつぎとせしものは七十二 39 驢馬ろばまん五百そのうちよりヱホバにみつぎとせしものは六十一 40 ひとまん六千そのうちよりヱホバにみつぎとせしものは三十二にん 41 モーセそのみつぎすなはちヱホバのきよさいなるもの祭司さいしエレアザルにあたへたりヱホバのモーセにめいじたまへるごと

42 モーセが戰爭いくさいでしものより分󠄃わかちとりてイスラエルの子孫ひと〴〵あたへし一半󠄃いつぱん 43 すなはち會衆くわいしうぞくする一半󠄃いつぱんひつじ三十三まん七千五百 44 うしまん六千 45 驢馬ろばまん五百 46 ひとまん六千 47 すなはちイスラエルの子孫ひと〴〵のその一半󠄃いつぱんよりモーセひとけものともに各箇おの〳〵五十ごとにひとつりヱホバの幕屋まくや職守つとめをまもるレビびとこれあたへたりヱホバのモーセにめいじたまへるごとし

 309㌻ 
48 ときその軍勢ぐんぜい帥士をさたりし者等ものどもすなはちせんにんかしらひやくにんかしらたちモーセにきたり 49 モーセにいひけるはしもべわれらのぞくする軍人いくさびとかぞへたるにわれらのうち一人ひとりかけたるものなし 50 こゝをもてわれ各人おの〳〵そのたるきん飾󠄃品かざりものすなはち鏈子くさり うでわ 指鐶ゆびわ 耳環みゝわ 頸玉くびたまなどをヱホバにたづさへきたりて禮物そなへものとなしこれをもてわれらの生命いのちのためにヱホバの前󠄃まへ贖罪あがなひをなさんとすと 51 モーセと祭司さいしエレアザルすなはちかれらよりそのきんうけたりこれみなつくなせ飾󠄃品かざりものなりき 52 せんにんかしらひやくにんかしらたちがヱホバにさゝげてきよさいとなせしそのきん都合あはせてまん六千七百五十シケル 53 軍人いくさびと各箇おの〳〵その掠取物ぶんどりものをもて自分󠄃おのれものとなせり 54 モーセと祭司さいしエレアザルはせんにんかしらひやくにんかしらたちよりそのきんうけ集會しふくわい幕屋まくやたづさへいりヱホバの前󠄃まへにおきてイスラエルの子孫ひと〴〵記念おぼえとならしむ

第32章

1 ルベンの子孫しそんとガドの子孫しそんはなはおほくの家畜かちくむれもて彼等かれらヤゼルのとギレアデのるにそのところ家畜かちく適󠄄所󠄃ところなりければ 2 ガドの子孫しそんとルベンの子孫しそんきたりてモーセと祭司さいしエレアザルと會衆くわいしう牧伯等つかさたちいひけるは〘236㌻〙 3 アタロテ、デボン、ヤゼル、ニムラ、ヘシボン、エレアレ、シバム、ネボ、ベオン 4 すなはちヱホバがイスラエルの會衆くわいしう前󠄃まへうちほろぼしたまひしくに家畜かちく適󠄄所󠄃ところなるがわれらは家畜かちくあり 5 またされわれらもしなんぢ前󠄃まへめぐみたらば請󠄃ふこのしもべあたへて產業さんげふとなさしめわれらをしてヨルダンをわたることなからしめよとかくいへり

6 モーセ、ガドの子孫しそんとルベンの子孫しそんいひけるはなんぢらの兄弟きやうだいたちはたゝかひにゆくなんぢらはこゝしをらんとするや 7 なんぢなんぞイスラエルの子孫ひと〴〵こゝろくじきてヱホバのこれにたまひしわたることをざらしめんとするや 8 なんぢらの先祖せんぞたちがカデシバルネアよりその遣󠄃つかはせしときしかなせり 9 すなはかれらエシコルのたにいたりてそのときイスラエルの子孫ひと〴〵こゝろくじきてこれをしてヱホバのたまひしゆくことをざらしめたり
 310㌻ 
10 そのときヱホバいかりはつちかひていひたまひけらく 11 エジプトよりいできたれる人々ひと〴〵の二十さい以上いじやうなるもの一人ひとりがアブラハム、イサク、ヤコブにちかひたるざるべしはかれらわれ全󠄃まつたくはしたがはざればなり 12 たゞケナズびとヱフンネのカルブとヌンのヨシユアとをのぞこの二人ふたりはヱホバに全󠄃まつたしたがひたればなり 13 ヱホバかくイスラエルにむかひていかりはつこれをして四十ねんのあひだ曠野あらのにさまよはしめたまひければヱホバの前󠄃まへあくをなしゝそのひとみな終󠄃つひほろぶるにいたれり 14 そも〳〵なんぢらはその父󠄃ちゝかはりて起󠄃おこれるものすなは罪人つみびとたねにしてヱホバのイスラエルにむかひていだきたまふはげしきいかりさらまさんとするなり 15 なんぢもしそむきてヱホバにしたがはずばヱホバまたこのたみ曠野あらの遺󠄃すておきたまはんしかせば汝等なんぢらすなはちこのたみほろぼすにいたるべし

16 かれらモーセのそば進󠄃すゝみよりていひけるはわれらはこゝわれらのむれのためにひつじをりたてわれらの少者こどものためにまちたてんとす 17 されわれらはイスラエルの子孫ひと〴〵をそのところ導󠄃みちびきゆくまではをよろひてこれ前󠄃さきふる進󠄃すゝまんたゞわれらの少者こどもはこのくに住󠄃すめ者等ものどものために堅固けんごなるまちをらざるを 18 われらはイスラエルの子孫ひと〴〵みなおのおのその產業さんげふうるまではわれらのいへかへらじ 19 われらはヨルダンの彼旁かなたにおいてかれらととも產業さんげふうることをわれらはヨルダンの此旁こなたすなはちひがしかた產業さんげふればなり

20 モーセかれらにいひけるはなんぢらもしこのことなんぢらみなをよろひてヱホバの前󠄃まへゆきたゝか〘237㌻〙 21 なんぢみなをよろひヱホバの前󠄃まへにゆきてヨルダンをわたりヱホバのそのてきおのれ前󠄃まへより逐󠄃おひはらひたまひて 22 このくにのヱホバに服󠄃まつろふにおよびてのちなんぢかへらばヱホバの前󠄃まへにもイスラエルの前󠄃まへにもなんぢつみなかるべししかせばこのはヱホバの前󠄃まへにおいてなんぢらの產業さんげふとならん
 311㌻ 
23 されなんぢらもししかせずばこれヱホバにむかひてつみをかすなればかならずそのつみなんぢらのにおよぶとしるべし 24 なんぢらその少者こどものためにまちてそのひつじのためにをりたてしかしてなんぢらのくちよりいだせるところを 25 ガドの子孫しそんとルベンの子孫しそんモーセにこたへていひけるはわがしゆめいじたまふごとくしもべおこなふべし 26 われらの少者こどもつまひつじもろ〳〵家畜かちくこゝにギレアデの邑々まち〳〵をるべし 27 されしもべはおのおの戰爭いくさのためにをよろひてわがしゆいひたまふごとくヱホバの前󠄃まへわたりゆきてたゝかふべし

28 こゝにおいてモーセかれらのため祭司さいしエレアザルとヌンのヨシユアとイスラエルの支派わかれ族長かしらたちめいずることありき 29 すなはちモーセかれらにいひけるはガドの子孫しそんとルベンの子孫しそんもしなんぢらとともにヨルダンをわたりゆき各箇おの〳〵をよろひてヱホバの前󠄃まへたゝかひてこのなんぢらに服󠄃まつろふにいたらばなんぢらギレアデのをかれらにあたへて產業さんげふとなさしむべし 30 されかれらもしなんぢらとともにをよろひてわたりゆかずばかれらはカナンのおいなんぢらのうち產業さんげふざるべからず 31 ガドの子孫しそんとルベンの子孫しそんこたへてふヱホバがしもべいひたまふごとくわれなすべし 32 われらはをよろひてヱホバの前󠄃まへにカナンのわたりゆきヨルダンの此旁こなたなるわれらの產業さんげふたもつことをべし

33 こゝにおいてモーセはアモリびとわうシホンのくにとバシヤンのわうオグのくにをもてガドの子孫しそんとルベンの子孫しそんとヨセフのマナセの支派わかれ半󠄃なかばとにあたへたりすなはちそのくにおよびそのさかひうち邑々まち〳〵とその邑々まち〳〵周󠄃圍まはりとをこれあた 34 ガドの子孫しそんはデボン、アタロテ、アロエル 35 アテロテ、シヨバン、ヤゼル、ヨグベハ 36 ベテニムラ、ベテハランなどの堅固けんごなるまちひつじのためにをりたてたり 37 またルベンの子孫しそんはヘシボン、エレアレ、キリヤタイム 38 ネボ、バアルメオンなどまちたててそのあらためまたシブマのまちたてたりそのたてたる邑々まち〳〵にはあたらしきをつけたり
 312㌻ 
39 またマナセのマキルの子孫しそんはギレアデにいたりてこれを其處そこにをりしアモリびと逐󠄃おひはらひければ 40 モーセ、ギレアデをマナセのマキルにあたへて其處そこ住󠄃すましむ〘238㌻〙 41 またマナセのヤイルはゆきてその村々むら〳〵りこれをハヲテヤイル(ヤイルむら)となづけたり 42 またノバはゆきてケナテとその村々むら〳〵自己おのれにしたがひてこれをノバとなづけたり

第33章

1 イスラエルの子孫ひと〴〵がモーセとアロンに導󠄃みちびかれその軍旅ぐんりよにしたがひてエジプトのくによりいできたりてたるたびのごとし 2 モーセ、ヱホバのめいりそのたびにしたがひてこれが發程いでたちしるせりその發程いでたちによればそのたびのごとくなり 3 かれらはしやうぐわつの十五にちにラメセスよりいでたてすなは踰越すぎこし翌󠄃日あくるひにイスラエルの子孫ひと〴〵一切すべてのエジプトびと前󠄃まへにてたからかなるによりていでたり 4 ときにエジプトびとはヱホバにうちころされしその長子うひごはうむりてをれりヱホバはまたかれらの神々かみ〴〵にもばつをかうむらせたまへり

5 イスラエルの子孫ひと〴〵ラメセスよりいでたちてスコテにえい 6 スコテよりいでたち曠野あらの極端はしなるエタムにえい 7 エタムよりいでたちてバアルゼポンの前󠄃まへなるピハヒロテにまはりゆきてミグドルにえい 8 ピハヒロテの前󠄃まへよりいでうみなか通󠄃とほりて曠野あらのにいりエタムの曠野あらの三日みつかほどいりてメラにえい 9 メラよりいでたちてヱリムにいたれりエリムにはいづみ十二棕櫚しゆろ七十ぽんありすなはこゝえい 10 かくてエリムよりいでたちて紅海こうかいほとりえい 11 紅海こうかいよりいでたちてシンの曠野あらのえい 12 シンの曠野あらのよりいでたちてドフカにえい 13 ドフカよりいでたちてアルシにえい 14 アルシよりいでたちてレピデムにえいはれこゝにはたみみづあらざりき 15 かくてレピデムよりいでたちてシナイの曠野あらのえい 16 シナイの曠野あらのよりいでたちてキブロテハッタワにえい
 313㌻ 
17 キブロテハッタワよりいでたちてハゼロテにえい 18 ハゼロテよりいでたちてリテマにえい 19 リテマよりいでたちてリンモンバレツにえい 20 リンモンパレツよりいでたちてリブナにえい 21 リブナよりいでたちてリッサにえい 22 リッサよりいでたちてケヘラタにえい 23 ケヘラタよりいでたちてシヤペルざんえい 24 シヤペルざんよりいでたちてハラダにえい 25 ハラダよりいでたちてマケロテにえい 26 マケロテよりいでたちてタハテにえい 27 タハテよりいでたちてテラにえい 28 テラよりいでたちてミテカにえい 29 ミテカよりいでたちてハシモナにえい〘239㌻〙 30 ハシモナよりいでたちてモセラにえい 31 モセラよりいでたちてベネヤカンにえい 32 ベネヤカンよりいでたちてホルハギデガデにえい 33 ホルハギデガデよりいでたちてヨテバタにえい 34 ヨテバタよりいでたちてアブロナにえい 35 アブロナよりいでたちてエジオングベルにえい 36 エジオングベルよりいでたちてカデシのチンの曠野あらのえい 37 カデシよりいでたちてエドムのくにさかひなるホルざんえいはれ

38 イスラエルの子孫ひと〴〵がエジプトのくにいでてより四十ねんの五ぐわつ朔日つひたち祭司さいしアロンはヱホバのめいによりてホルざんのぼり其處そこしね 39 アロンはホルざんしにたるときは百二十三さいなりき

40 カナンのみなみ住󠄃すめるカナンびとアラデわうといふものイスラエルの子孫ひと〴〵きたるをきけ

41 かくてホルざんよりいでたちてザルモナにえい 42 ザルモナよりいでたちてプノンにえい 43 プノンよりいでたちてオボテにえい 44 オボテよりいでたちてモアブのさかひなるイヱアバリムにえい 45 イヰムよりいでたちてデボンガドにえい 46 デボンガドよりいでたちてアルモンデブラタイムにえい 47 アルモンデブラタイムよりいでたちてネボの前󠄃まへなるアバリムの山々やま〳〵えい
 314㌻ 
48 アバリムの山々やまやまよりいでたちてヱリコにたいするヨルダンのほとりなるモアブの平󠄃野ひらのえいはれ 49 すなはちモアブの平󠄃野ひらのにおいてヨルダンのほとりえいりベテヱシモテよりアベルシッテムにいたる

50 ヱリコにたいするヨルダンのほとりなるモアブの平󠄃野ひらのにおいてヱホバ、モーセにつげいひたまはく 51 イスラエルの子孫ひと〴〵つげてこれになんぢらヨルダンをわたりてカナンのとき 52 その住󠄃すめたみをことごとくなんぢらの前󠄃まへより逐󠄃おひはらひそのいしざうをことごとくこぼちそのたるざうこぼちその崇邱たかきところをことごとくこぼちつくすべし 53 なんぢらそのたみ逐󠄃おひはらひて其處そこ住󠄃すむべしわれそのなんぢらの產業さんげふとしてなんぢらにあたへたればなり 54 なんぢらのやからにしたがひくじをもてその分󠄃わかちて產業さんげふとなしひとおほきにはおほくの產業さんげふあたひとすくなきにはすこしの產業さんげふあたふべし各人おの〳〵分󠄃ぶんはそのくじにあたれるところにあるべきなりなんぢらその先祖せんぞ支派わかれにしたがひてこれべし 55 されなんぢらもしその住󠄃すめたみなんぢらの前󠄃まへより逐󠄃おひはらはずばなんぢらがのこしおくところのものなんぢらのとげとなりなんぢわきいばらとなりなんぢらの住󠄃くににおいてなんぢらをなやまさん〘240㌻〙 56 かつまたわれかれらになさんとおもひしことなんぢらになさ

第34章

1 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 イスラエルの子孫ひと〴〵つげてこれになんぢらがカナンのにいるときなんぢらにして產業さんげふとなるこれなりすなはこれカナンのそのさかひしたがへるもの 3 なんぢらのみなみかたはエドムにせつするチンの曠野あらのより起󠄃おこみなみさかひしほうみ極端はてよりひがしかたにいたるべし 4 またなんぢらのさかひみなみよりめぐりてアクラビムのさかにいたりてチンにおもむみなみよりカデシバルネアにわたりハザルアダルに進󠄃すゝみアズモンにおもむくべし
 315㌻ 
5 そのさかひはまたアズモンよりめぐりてエジプトのかはにいたりうみにおよびてつくべし

6 西にしさかひにおいては大海おほうみをもてそのさかひとすべしこれなんぢらの西にしさかひとす

7 なんぢらのきたさかひかくのごとしすなは大海おほうみよりホルやままでをかぎ 8 ホルざんよりハマテのいりくちまでをかぎりそのさかひをしてゼダデまでわたらしむべし 9 またそのさかひはジフロンに進󠄃すゝみハザルエノンにいたりてつくべしこれなんぢらのきたさかひとす

10 なんぢらのひがしさかひはハザルエノンよりシバムまでをかぎるべし 11 またそのさかひはアインのひがしかたにおいてシバムよりリブラにくだりゆくべしかくそのさかひくだりてキンネレテのうみひがしかたはらいた 12 そのさかひヨルダンにくだりゆきてしほうみにおよびてつくべしなんぢらのくにはその周󠄃圍まはりさかひよれかくのごとくなるべし

13 モーセ、イスラエルの子孫ひと〴〵めいじていひけるはこれすなはちなんぢらがくじをもてべきなりヱホバこれをこゝのつ支派わかれ半󠄃はん支派わかれとにあたへよとめいじたまふ 14 そはルベンの子孫しそん支派わかれとガドの子孫しそん支派わかれはともにその宗族やからにしたがひてその產業さんげふけまたマナセの半󠄃はん支派わかれもその產業さんげふうけたればなり 15 このふたつ支派わかれ半󠄃はん支派わかれとはヱリコにたいするヨルダンの彼旁かなたすなはちそのひがしいづかたにおいてその產業さんげふうけたり

16 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 17 なんぢらに分󠄃わか人々ひと〴〵これなりすなは祭司さいしエレアザルとヌンのヨシユア 18 なんぢらまた各箇おの〳〵支派わかれより牧伯つかさ一人ひとりづつをえらびて分󠄃わかつことをなさしむべし 19 その人々ひと〴〵かくのごとしユダの支派わかれにてはエフンネのカルブ 20 シメオンの子孫しそん支派わかれにてはアミホデのサムエル 21 ベニヤミンの支派わかれにてはキスロンのエリダデ〘241㌻〙 22 ダンの子孫しそん支派わかれ牧伯つかさはヨグリのブッキ 23 ヨセフの子孫しそんすなはちマナセの子孫しそん支派わかれ牧伯つかさはエポデのハニエル
 316㌻ 
24 エフライムの子孫しそん支派わかれ牧伯つかさはシフタンのケムエル 25 ゼブルンの子孫しそん支派わかれ牧伯つかさはパルナクのエリザバン 26 イッサカルの子孫しそん支派わかれ牧伯つかさはアザンのパルテエル 27 アセルの子孫しそん支派わかれ牧伯つかさはシロミのアヒウデ 28 ナフタリの子孫しそん支派わかれ牧伯つかさはアミホデのパダヘル 29 カナンのにおいてイスラエルの子孫ひと〴〵產業さんげふ分󠄃わかつことをヱホバのめいじたまへるひとかくのごとし

第35章

1 ヱリコにたいするヨルダンのほとりなるモアブの平󠄃野ひらのにおいてヱホバ、モーセにつげいひたまはく 2 イスラエルの子孫ひと〴〵めいじてそのたる產業さんげふうちよりレビびと住󠄃すむべき邑々まち〳〵あたへしめよなんぢらまたその邑邑まちまち周󠄃圍まはり郊地かうちをつけてレビびとあたふべし 3 その邑々まち〳〵かれらの住󠄃すむべき所󠄃ところその郊地かうちかれらの家畜かちく貨財くわざいおよびもろ〳〵けものをおくところたるべし 4 なんぢらがレビびとあたふる邑々まち〳〵郊地かうちまち石垣いしがきよりそと四周󠄃まはり一千キユビトなるべし 5 すなはちまちそとおいひがしかたに二千キユビトみなみかたに二千キユビト西にしかたに二千キユビトきたかたに二千キユビトをはかまちをそのなかにあらしむべしかれらのまち郊地かうちかくのごとくなるべし 6 なんぢらがレビびとあたふる邑々まち〳〵かくのごとくなるべしすなは逃󠄄遁のがれのまちむつあたふべしこれひところせるもの其處そこ逃󠄄のがるべきためのものなりこのほかにまたまち四十二をあたふべし 7 なんぢらがレビびとあたふるまち都合あはせて四十八まちこれをその郊地かうちとともにあたふべし 8 なんぢらイスラエルの子孫ひと〴〵產業さんげふうちよりレビびとまちあたふるにはおほもてものおほあたすこしもてものすこしあた各人おの〳〵そのたる產業さんげふにしたがひてその邑々まち〳〵これあたふべし

9 ヱホバまたモーセにつげいひたまはく 10 イスラエルの子孫ひと〴〵つげてこれになんぢらヨルダンをわたりてカナンのいら 11 なんぢらのためにまちまうけて逃󠄄遁のがれのまちあやまりてひところせるものをして其處そこ逃󠄄のがるべからしむべし
 317㌻ 
12 それなんぢらがあだうちするもの避󠄃さけ逃󠄄のがるべきまちなりこれあるはひところせるものいま會衆くわいしう前󠄃まへにたちて審判󠄄さばきをうけざるさきころさるゝことなからんためなり 13 なんぢらがあたふる邑々まち〳〵うちむつをもて逃󠄄遁のがれのまちとすべし 14 すなはちなんぢらヨルダンの此旁こなたにおいてみつまちあたヘカナンのにおいてみつまちあたへて逃󠄄遁のがれのまちとなすべし 15 このむつまちはイスラエルの子孫ひと〴〵他國人よそぐにのひとおよびそのうち寄寓やどれもの逃󠄄遁のがれたるべしすべあやまりてひところせるもの其處そこ逃󠄄のがるゝことをべし
〘242㌻〙
16 もしてつうつはをもてひとうちしなしめなばこれ故殺こさつなり故殺こさつにんはかならずころさるべし 17 もしひところすほどのいしとりひとうちしなしめなばこれ故殺こさつなり故殺こさつにんはかならずころさるべし 18 またひところすほどのうつはをとりてひとうちしなしめなばこれ故殺さつなり故殺こさつにんはかならずころさるべし 19 あだものその故殺こさつにんころすことをすなはちこれ遭󠄃ふところにてこれころすことをるなり 20 もしまた怨恨うらみのためにひとしまたは意󠄃ありてひとものなげうちてしなしめ 21 またはあだこゝろさしはさみをもてひとうちしなしめなばそのひとうちたるものかならころさるべしこれ故殺こさつなればなりあだものこれに遭󠄃ふところにてこれころすことをべし

22 されどもしあだこゝろなくしておもはずひとしまたは意󠄃なくしてひとものなげう 23 またはひとあるをずしてひところすほどのいしこれなげつけてしなしむることあらんにそのひとこれがてきにもあらずまたこれ害󠄅がいせんとせしにもあらざるとき 24 會衆くわいしうこの律法おきてによりてそのひところせるものあだうちするものとに審判󠄄さばきいひわたすべし 25 すなは會衆くわいしうはそのひところせるものあだうちするものよりすくいだしてこれをその逃󠄄のがれゆきたる逃󠄄遁のがれのまち還󠄃かへすべしそのもの聖󠄄きよきあぶらそゝがれたる祭司さいしをさしぬるまで其處そこをるべし 26 されひところしゝものその逃󠄄のがれし逃󠄄遁のがれのまちさかひでたらんに 27 あだうちするものその逃󠄄遁のがれのまちさかひそとにてこれに遭󠄃あふことありてあだうちするものすなはちそのひところしゝものころすことあるともをながせるつみあらじ
 318㌻ 
28 かれ祭司さいしをさしぬるまでその逃󠄄遁のがれのまちをるべきものなればなり祭司さいしをさしにたるのちはそのひところせしものおのれの產業さんげふにかへることをべし

29 なんぢ代々よゝその住󠄃所󠄃すまひにおいてこれ審判󠄄さばき法度のりとすべし 30 すべひところせるものすなはち故殺こさつにん證人あかしびとくちにしたがひてころさるべしされたゞ一人ひとり證人あかしびとことばにしたがひてひところすことをなすべからず 31 なんぢあた故殺こさつにん生命いのちあがなはしむべからずかならずこれをころすべし 32 また逃󠄄遁のがれのまち逃󠄄のがれたるものあがなひいれ祭司さいししなざる前󠄃まへにこれを自己おのれかへ住󠄃すましむるなか 33 なんぢらそのをるところのけがすべからずけがすなりうへながせるこれながせるものをもてするにあらざればあがなふことをざるなり 34 なんぢらその住󠄃すむところのすなはちをるところのけがすなかれわれヱホバ、イスラエルの子孫ひと〴〵うちをればなり〘243㌻〙

第36章

1 ヨセフの子等こどもやからうちマナセのマキルのなるギレアデの子等こどもやから族長かしらたち進󠄃すゝみよりてモーセの前󠄃まへとイスラエルの子孫ひと〴〵族長かしらたる牧伯等つかさたち前󠄃まへかた 2 いひけるはイスラエルの子孫ひと〴〵にその產業さんげふくじによりてあたふることをヱホバわがしゆめいじたまへりわがしゆまたわれらの兄弟きやうだいゼロペハデの產業さんげふをその女子むすめどもあたふべしとヱホバにめいぜられたまふ 3 かれらもしイスラエルの子孫ひと〴〵うちほか支派わかれ人々ひと〴〵とつぎなばかれらの產業さんげふはわれらの父󠄃祖ふそ產業さんげふうちよりひきさられてその適󠄄ゆけ支派わかれ產業さんげふくははるべしかくこれわれらの產業さんげふ分󠄃ぶんうちよりひきさられん 4 しかしてかれらの產業さんげふはイスラエルの子孫ひと〴〵のヨベルにいたりてその適󠄄ゆけ支派わかれ產業さんげふくははるべしかくかれらの產業さんげふわれらの父󠄃祖ふそ支派わかれ產業さんげふうちよりひきさられん

5 モーセ、ヱホバのことばにしたがひてイスラエルの子孫ひと〴〵めいじてふヨセフの子等こども支派わかれいふところは
 319㌻ 
6 ゼロペハデの女子むすめどもことにつきてヱホバのめいじたまふところはかくのごとしいはかれらはそのこゝろ適󠄄かなものとつぐべけれどたゞその父󠄃祖ふそ支派わかれいへにのみとつぐべし 7 しかせばイスラエルの子孫ひと〴〵產業さんげふこの支派わかれよりかの支派わかれうつることあらじイスラエルの子孫ひと〴〵はみな各箇おの〳〵その父󠄃祖ふそ支派わかれ產業さんげふとゞまるべきなり 8 イスラエルの子孫ひと〴〵支派わかれうちおよ產業さんげふもてをんなみなおのれの父󠄃ちゝ支派わかれいへとつぐべししかせばイスラエルの子孫ひと〴〵おのおのその父󠄃祖ふそ產業さんげふたもつことを 9 產業さんげふをしてこの支派わかれよりかの支派わかれうつらしむべからずイスラエルの子孫ひと〴〵支派わかれものみなおのおの自己おのれ產業さんげふにとゞまるべし

10 こゝにおいてゼロペハデの女子むすめどもはヱホバのモーセにめいじたまへるごとくせり 11 すなはちゼロペハデの女子むすめどもマアラ、テルザ、ホグラ、ミルカおよびノアはその父󠄃ちゝ兄弟きやうだい子等こどもとつげり 12 かれらはヨセフのマナセの子等こどもいへとつぎたればその產業さんげふはその父󠄃ちゝやから支派わかれとゞまれり

13 是等これらはヱリコにたいするヨルダンのほとりなるモアテの平󠄃野ひらのにおいてヱホバがモーセによりてイスラエルの子孫ひと〴〵めいじたまひし命令めいれい律法おきてなり〘244㌻〙
 320㌻